○ ひだまりスケッチ人物紹介 ○


・登場人物のほとんどは、名字と名前のどちらかしか設定がありません。アニメ1期のオーディオコメンタリーによりますと、フルネームの設定予定はない模様です。
・アニメで初登場のキャラクター(うめ先生がキャラクター設定を監修)も、特に断りなく含みます。
・この紹介はキャラクターのイメージをつかむためのものです。数値的データ等は、公式ガイドブックを参照して下さい。
・キャラクターに付けた台詞は、基本的に、原作にあるものではなく、「それらしい」台詞を二次創作したものです。


○ひだまり荘の住人
 ひだまり荘は、首都圏の緑市浅葱町4-16にあるアパート。最寄の交通機関は電車(駅名不明。岩樺、柿の台、柑子ヶ丘へ行ける)かバス(あさぎ団地前)。近くにはコンビニ「ベリマート」、スーパー「ダダマート」、ホームセンター「アイムホーム」、一級河川桃花川の河原……いや、桃花川は自転車で20分掛かるので近くない。画材屋は1駅先で、かわせみ池があるかわせみ公園まではバス。2階建てでワンルーム6室、家賃は1階が42000円、2階が45000円(素人仕事でリフォームした202号室は40000円)、男子禁制(近親者除く)、ペット禁止、ピアノ禁止、恥ずかしいセリフ――は禁止ではないだろう。道を挟んだ正面に私立やまぶき高校があるため、やまぶき高校美術科の生徒の入居が多く、「美術科の変わり者が集まる事で有名」とまで言われる。かつては怪しげな怪談で「血だまり荘」と、深夜までやかましく「おだまり荘」と呼ばれ、学内でも「やんちゃアパート」の名をほしいままにしていたらしいが、「もはや夫婦」とまで公式に言われるヒロ・沙英コンビを始め、「百合アパート」と化してきているかは定かでない(待て)。

ゆの
 「私と宮ちゃんも、ヒロさんと沙英さんみたいな関係になりたいなー」
 「あっ、あの、ヒロさん、大家さん。お母さんから野菜が届きましてっ」
 「富士山は……富士山は、山梨県のものだよねなずなちゃんっ!?」
 『ひだまりスケッチ』の主人公。山梨県出身で、やまぶき高校美術科(2クラスあるうちのA組。クラス替えはない)に在籍、学校の目の前のアパート「ひだまり荘」の201号室に住んでいる。一人っ子。
 かなり小柄で、身長144cm強、体重X5kg(宮子計量)、靴のサイズは21.5cm、ついでに体型も控えめ……だったがやや胸は成長(なお、身長と靴のサイズはうめ先生に準拠。「中の人」の阿澄さんは身長約160cmでずっと大きい)。関節は硬く走るのも苦手なインドア系で、体力はない方で、すぐに寝てしまう。選択授業は平面で、ヌードデッサンをして以来、裸婦画が得意でユノワールと呼ばれている――さすがにユノワールは宮子の嘘。
 性格は純真で内向的、些細な事にこだわり、悩み、落ち込む一方で、前向きで天然な所もある……が、色々と残念な目に遭う事が多い。「ノコギリ」「トンカチ」で泳げず(浮くようになれたら逆に沈めず)、アルコールが入ると様々な物事に絡み(アニメでは割愛)、熱が出ると錯乱して変なポーズを取る。2年生になってからは、なずなと乃莉のお姉さん役を任じているが、二人には逆に「可愛い」と思われている(3年生になったら、茉里も増えたためお姉さん風の風速増大)。×型のヘアピンを愛用。アニメでは話の最後にお風呂シーンがある事が多い。
 髪質は硬く、ヒロの手ではイメージチェンジ不可。
 シンボル:バッテン、四字熟語:家内安全・一生懸命。

宮子(みやこ)
 「ゆのっちおはよー! ご飯食べさせてー♪」
 「どれ買うか迷ってますなヒロさん。ここはどーんと私にお任せあれっ」
 「沙英さんと乃莉っぺって似てますなー。創作家って雰囲気と中性的な魅力が――って二人とも凶器は反則反則ーっ!!」
 ゆのの同級生で、ひだまり荘202号室の住人。福岡県出身。兄が複数いて、上の兄は植木屋、服は結構な割合で下の兄のお古。食欲旺盛でよくお腹をすかせているため、ゆのにまでご飯を奢ってもらおうとする。長身でプロポーションも良く、身体能力も高く、性格は陽気で外向的と、あれこれがゆのと対照的。あまり悩まない気楽さが目立つが(なにしろ進路方針が「考えない」「なるようになる」)、借金取りから逃げたり、夜に歌を歌って稼いだり、船が沈んだ時に初めて泳げたりと、謎と波乱に満ちた過去だったらしい。頭も良く、言動が他人とずれているが、美術についても才能豊富で、やまぶき高校には推薦で入っている(居眠りは多いが、少なくともゆのより成績は良い)。選択授業は立体を選択。
 ゆの同様に純粋さがある反面、物事を考えない性質で、たまに悪意のない暴言を平然と吐いたりもする、3期6話オーディオコメンタリーの後藤さん曰く「飛び道具のようなキャラ」の一人。なずなと乃莉への呼称が不安定だが、理由は不明(というか多分ない)。
 髪は量が多く、後ろで一つにまとめて結んでも余った部分が肩に垂れてしまう。質は良いが普段は石鹸で洗っているため宝の持ち腐れ。
 シンボル:猫の手形、四字熟語:天真爛漫・単刀直入。

ヒロ
 「ふふっ。こうしてゆのさんに膝枕してあげてるとお母さんになった気分♪」
 「宮ちゃんはー? え、乃莉ちゃんのトコでレストランの検索? さてはまたご飯抜いてるのね!?」
 「全部食べてもいいの沙英っ! せっかくお祖母ちゃんが送ってくれた芋煮セットだし!」
 ゆのの1年上(の美術科A組)で、ひだまり荘101号室の住人(1年生当時は203号室)。山形県出身だが、語尾がたまに訛っている宮子や沙英と違い訛りは見受けられない。実家には祖母が健在。背丈はゆのと宮子の間くらい。沙英との信頼関係は非常に強く、もはや百合にしか見えないほど。
 料理が好きで綺麗好きな大人っぽい女性(というか、行動パターンが既にお母さん)だが、腕や脚が太めなのを気にしており、極力肩を出さない服装をして、体重も気にしては宮子にいじられている――のに極度の甘い物好き(「中の人」である後藤さんとは逆)。また、寝起きが異様に悪い。沙英曰く、初対面の印象は「砂糖菓子みたいな女のコ」。実は初期設定では男の子(しかも外見はほぼそのまま)だったが、担当さんの抵抗により事なきを得ている(笑)。髪は癖が強く、まとめてお団子に結んでいても、湿気が強いと盛大に広がる……のみならず、アニメでは意思を備えているようにうねうねと動く。
 卒業後、亜麻美大へ進学。
 シンボル:お団子にした髪の毛、四字熟語:良妻賢母・料理上手。

沙英(さえ)
 「宮子、あんたはゆのに口挟まんでいい! よっしーに口挟まれるよりややこしくなるわっ!」
 「そ、それはもう、二人に同時に言い寄られてさ、一人は奇数の日、一人は偶数の日に付き合う事にしたんだけど、折悪しく翌月が31日あったから――(汗)」
 「なずなは近所に住んでたんだよね。この辺りでのひだまり荘の評判って、『やんちゃアパート』のままなのかな?」
 ゆのの1年上で、ヒロと同級生の、ひだまり荘102号室の住人。出身地は未確定。妹(智花)がいる。勉強も運動も得意で、宮子より背が高いが、細身で胸はゆのより小さい。プロの小説家(ペンネーム:橘文(たちばな・あや))としてデビューしており、「自分の小説の挿絵を自分で手掛けたい」という理由で美術科に入った。
 外見や性格は割と男性的でクールに見えるが、言動は結構女の子らしく、恋愛小説を書いているため見栄を張って恋愛経験豊富を装っているのに、追求されると「彼氏が曜日制で八人」「動物園でヌーの大群を見た」などと想像力が変な方へ突っ走る。しかし同性相手には天性のたらしで(笑)、さらりと相手が赤面する台詞を出す。料理はほとんどできず、ヒロに食事を作ってもらう事が多い。ヒロとの関係が百合っぽく見えるが、特にそういう設定はない――ただし、たまにうめ先生も分からなくなるとか(汗)。視力は極度に悪く、裸眼では鍋の具とお玉の区別すら付かない。
 卒業後、大学の文学部へ進学。
 シンボル:眼鏡、四字熟語:才色兼備・博学多才。

乃莉(のり)
 「あーもう、なずなは自分に自信なさ過ぎっ。せめて吉野屋先生の10分の1でも自信あればいいのに」
 「宮子さん、テレビ持ってないんだ……。中古でいいなら日曜に見計らってみましょうか?」
 「ゆのさんって可愛いよねー。なんだか大人になっても、あのまま『小さなおねーさん』って感じみたいで」
 ゆのの1年下(の美術科A組)で、ひだまり荘103号室の住人。関西地方出身(大阪近辺)で、標準語と関西弁のバイリンガル(笑)。叔父がいる。パソコンを持っており、CG描画が趣味(ただし、デスクトップの「過去封印」フォルダは開封厳禁)。
 活発で気が強く、思い立った事を平然と口にするため、大仰な動作と容赦のないきつい評価でなずなを怯えさせてしまう事がある(宮子と違い、自分でもきつく取られる事を気にしている)。負けず嫌いで興奮しやすく、ゆのと同様に細かい事に執着するが、乃莉の場合は酔った時のゆののように対象への攻撃に出る事が多い。勉強はなずなよりできるが、自分ではできる方とはあまり思っていないらしい。なお、乃莉もなずなもゆのより背丈は大きい。
 シンボル:パソコンのマウス、四字熟語:才気煥発・快刀乱麻(想定)。

なずな
 「ゆのセンパイ、いいなぁ。お料理できて、絵も上手で……それに比べたら私なんかっ」
 「乃莉ちゃん、私もいつか――宮子センパイや乃莉ちゃんみたいに、積極的な女の子になれるかな?」
 「え、えー……沙英センパイ? 『男の子に好かれた体験を、恋愛豊富な私ほどではないだろうけど、小説の参考のためにリサーチさせてほしい』ですか?」
 ゆのの1年下で、ひだまり荘203号室の住人。美術科ではなく普通科に在籍。やまぶき高校の近所に住んでいた(そのため、ひだまり荘には自転車で来た)。外向的で活発な両親とは逆に、内気で「自分には取り柄がない(そして胸もない)」と思い込んでいるため、転勤で両親に置いて行かれた事もあり、内心ではかなり落ち込んでいた。また臆病で、強い態度で出られたり大きな物音を立てられたりすると怯えてしまう。
 保護欲を促す可愛らしさを備えており、男子に人気がある反面、女子にやきもち焼かれる事もあったとか。ゆのと同じく可愛い物が好き。料理は上手でなく、肉じゃがを食べたゆのの魂が抜けた(笑)。「中の人」の小見川さんとは逆に、焼肉はあまり好きな方ではない模様。
 アニメでは乃莉と共に、3期でレギュラー入り。
 シンボル:後頭部の結び目のボンボン、四字熟語:温厚篤実・日進月歩(想定)。

茉里(まつり)
 「ゆの先輩、ぎゅ〜〜〜〜っ!」
 ゆのの2年下。ひだまり荘101号室の新住人。出身地は(所要時間からして)関東近辺。両親は公務員。元気な子だが距離感が近過ぎ、色彩感覚もビビッド過ぎて「何描いてもアメリカのお菓子みたいな色」だという。


○やまぶき高校関係者
 やまぶき高校は、ひだまり荘の向かいにある高校。私立。美術科は名門として知られ、遠くから進学してくる生徒も多いほどだが、美術科は2クラスで、4クラスほどある普通科より規模は小さい。校内には竹林もある。アニメではプール前から「やまぶき園」に行くバスがあったり、「やまぶき神社」が近くにあったりするため、地名から名前を取ったのかもしれない。体育祭、文化祭「やまぶき祭」、修学旅行などの行事があり、体育祭ではなぜか、福岡県名物の全員リレーが行われる。女子制服のリボンは、美術科と普通科で大きさが異なるので、外見で所属先を判別可能。ジャージは藤堂さん達(ゆの達の2年上)がくすんだ緑、ヒロや沙英達がくすんだ青、ゆのや宮子達がくすんだ赤、なずなや乃莉達もくすんだ緑。アニメ3期によると、美術科では部活動は盛んでない。校長先生の言葉や教員リストも見られるウェブページあり。

真実(まみ)
 「ゆのさーん、泣く女に呪われたんだって? それってタダの筋肉痛じゃ?」
 「ポメー♪ ……ぱんっ!」
 ゆのの同級生。ゆの、宮子、中山さんと4人で行動している事が比較的多い。ポニーテールとヘアピンが目印。活発で悪戯っぽい性格で、着替え中にゆののスカートを下ろして、猫ちゃん模様の下着を目撃してしまった事がある。背丈はゆのと宮子の中間くらい。アニメ1期では「女子生徒A」だった。家から通っており、お姉さんや飼い犬のポメ(注:大型犬)がいる。

中山(なかやま)
 「ゆのさんも宮子さんも、ホントに仲良しだよね。男子が羨ましそうに、あえてどちらか言わないけど見てたりして?」
 「あああああ。ゆのさんと宮子さんで真実と私の妄想までするなんてはしたないいいい(赤面)」
 ゆのの同級生。セミロングの髪と口元のほくろが目印。少なくとも真実よりは落ち着いた性格。吉野屋先生のゆのに対する問題発言にあらぬ想像をしてしまった事があるが、それは多数意見だったので問題ない(待て)。背丈はゆのや真実より高く、宮子よりやや低い。アニメ1期では「女子生徒B」として扱われ、真実と一緒にアイキャッチに出た際に、オーディオコメンタリーで「2期のメインキャラではないか?」と物議を醸した(笑)。選択授業は、ゆのと同じ平面を選択し、ヌードデッサンで自分のはしたなさに悶絶する(汗)。

清美(きよみ)
 「(今日も気になる……ゆのさんの言動って結構コミカルだから……)」
 入学試験でゆのの右隣だった子。アニメでは合格して、ゆの達と同じクラスに入っている。ひだまり荘の自転車をゆのに譲ったのも、アニメでは清美。

夏目(なつめ)
 「何よ沙英っ! いっつもヒロばかり気にしてっ! ……そりゃまあ私はあんな可愛くも甲斐甲斐しくもないけどさ」
 「ゆのさんも宮子さんも、二人で仲良くするのも大切だけど、周りの子達に気を留めるのも大切だと思うわ。た、例えばB組の子とか、宮子さんに憧れてるけどゆのさんとの間に割って入れないかもしれないしっ」
 ゆのの1年上(の美術科B組)の先輩。ヒロと沙英とは別のクラス。入学式の朝に困っていた所を沙英に親切にされたが、次に会った時に沙英はヒロと仲良くなっていたため、感情の行き場をなくして沙英にきつく当たるようになってしまった(汗)。夫婦(笑)を前にすると疎外感のためか素っ気ない言動を取ってしまうものの、B組の同級生やゆの達下級生には、人当たりがよく普通に対応できる。やや遠い所の家から電車で通学している。進学先はヒロと同じ美大。

有沢(ありさわ)
 「ゆのさんってひだまり荘の住人なのに、あんまりやんちゃって印象ないよね?」
 ゆのの2年上の美術科の先輩。学校からかなり離れた所に住んで、美術の予備校にも通っていた。ゆのが学校に忘れた携帯電話を見付けたのが縁で顔見知りになった。怒らない性格だが、一つの事が頭に入るとそれ以外の事がすっ飛ぶ模様。卒業してから美術大学に進学。友達からは「ありさ」と呼ばれていたけど、「有沢ありさ」などという名前ではなく、あくまでも名字の略称。

藤堂(とうどう)
 「では――発声練習開始!」
 「今日の特集は、美術科の生徒の間で人気を博しているらすちゃん画伯の4コマ漫画『ひだまりスケッチちゃん』です」
 ゆのの2年上の先輩。普通科に在籍。放送部の部長――だったが、卒業してもやまぶき高校の放送部に入り浸っている。『まんがタイムきららキャラット』の読者コーナー「ラウンジノート」を担当。アニメ2期特別編では、卒業後の新学期放送用の原稿を作るため、「変わり者が集う事で有名な」ひだまり荘を取材する。普段から放送の時と同じ堅い性格で、くだけた雰囲気にするのが苦手。

吉野屋先生(よしのやせんせい)
 「はいはい注目ー。今日は2つのモチーフを対比させて平面構成をします」
 「こ、校長先生っ!? これは、そのっ、保健室で寝ているゆのさんを見て創作意欲を駆り立てられて――」
 美術科1年→2年A組の、つまりゆの達の担任。その前は1年当時のヒロ達の担任だった。年齢は中の人(松来未祐さん)と同じだが、アニメ1期開始時準拠で29歳。家は学校の近くで、両親と同居しており、弟は既に結婚して息子もいる。美術の才能に優れ、生徒思いでもある。――と書くと立派な先生のようだが、自分大好きな性格で露出癖もあり、コスプレするわ(当人は認識していない)ヌードになりたがるわと、かなり無茶苦茶な人であるため、日常的に生徒や同僚から呆れられ、校長先生にお仕置きを受けている、やまぶき高校最大の問題児(生徒思いなのも、「生徒思いな私って素晴らしい」とゆー類の自己陶酔に見えかねない事も……)。趣味は衣装作りとポートレート撮影。弱点は激しい乗り物酔い他多数。
 シンボル:マイク(想定)、四字熟語:自由奔放・天然素材(想定)。

校長先生(こうちょうせんせい)
 「おや、携帯電話でインターネット検索ですか……。私の小さな頃はラジオが放送を始めたばかりでして――(ぷるぷる)」
 「吉野屋先生……1年生の初授業で、またヌードモデルを募集して生徒を怯えさせたそうですね!?(ぷるぷる)」
 やまぶき高校の校長。異様に頭が長い。かなりの高齢で、常に身体と声が震えている(しかしアニメでは、異様に運動能力が高い)。生徒を温かく見守ると共に、吉野屋先生の突飛過ぎる行動に、保護者さながらに頭を悩ませ、静かに怒りを噴出させる毎日。アニメでは学校の近くに住んでおり、買い物帰りに休み中の校内を通り、「校内に住んでいる」と勘違いされたりした。
 シンボル:眉と髭(想定)、四字熟語:謹厳実直・沈思黙考(想定)。

益子先生(ましこせんせい)
 「やっぱり俺は悪くなかったよな……。着替え中だった生徒達に対しては悪くても、いつも傍若無人な吉野屋先生に対しては……」
 美術科の先生。年齢は吉野屋先生と同じくらいと思われる。吉野屋先生と同じ美術準備室を使っているが、吉野屋先生に準備室のほぼ全てを占領されるというぞんざい極まる扱いを受けている。2期特別編2話オーディオコメンタリーで、うめ先生が通っていた学校の先生をモデルにしている事が判明した。

皆口先生(みなくちせんせい、みなぐちせんせい)
 美術科の先生。やまぶき高校のウェブページで、益子先生や吉野屋先生と並んで紹介されている。下の名前は1文字目が「奈」。

池澤先生(いけさわせんせい、いけざわせんせい)
 美術科の先生。ゆのと中山が受けている選択授業平面を担当しているほか、展覧会に出す絵を吉野屋先生と連作する。一般的な感覚は、当然ながら吉野屋先生より常識的。ヌードクロッキーの後で感想を巡り男子をいじろうとする女子を見て、「若いっていいな」と感想を持つ。

桑原先生(くわはらせんせい)
 「ダイエットのし過ぎで倒れる子はたまにいるけど、単純にお腹をすかせて倒れたのは宮子さんが初めてね……」
 「えー、来週は教職員の健康診断です。特に吉野屋先生は、前日の夜から飲食をしないのを忘れないで下さい」
 養護教諭。年齢は吉野屋先生と同じくらいに見える。何かと吉野屋先生に絡まれる事が多いが、大人の態度できっちりと対処する(とはいえ無碍には扱わない)。ただし、特にアニメでは多々振り回されてもいる。

学食のおばちゃん
 「東南アジアフェアで、フォーとかナシゴレンとかあるよ。え? カニナシゴレンはさすがに用意してないけど」
 「吉野屋先生が量を2桁間違えて購入したモチーフ用の茄子、どうすればみんなに食べてもらえるのかしら……」
 値段も安くて味も良い、テーマ別フェアも好評だが、セットメニューが茄子料理しか無かったりする事もある学食の人。1人しかいないはずはないのだが、名前も個人的な詳細もとりあえずは不明。

みさと
 「いやー、ヒロと沙英が大人し過ぎるから、宮子と乃莉だっけ? あのコ達には色々と期待しててねー♪」
 「げげっ、吉野屋先生っ!? べ、別に引っ越す時に置いて行った表札を回収しに来たわけじゃないですからっ!!」
 ゆのの3年上に在籍していた美術科の先輩で、ひだまり荘201号室の先住者。美術大学に在籍している。悪戯好きで気楽で、宮子と違って意識しながら問題発言をする。常に面白い事を探し続け、見ている相手を飽きさせない。ヒロと沙英との関係は、ごくごく普通の先輩と後輩の間柄だったらしい。適当な性格は大家さんに酷似しているが、ひだまり荘を物理的にいじって怒られた事が(しかも複数回)あったせいか、みさとの側からは苦手にしている。高校時代、コンクールに頻繁に応募していた。エキゾチックな感じの美術が好き。

リリ
 「ヒロちゃんの家族もいる山形で、スキーとか温泉とかもいいわよね。……お金ないけど」
 「みーさーとー? 沙英ちゃんにヒロちゃんを『嫁に貰っちゃいなよ』ってどーいう事?」
 みさとと同学年だった、ひだまり荘101号室の先住者。大人っぽく芯も強い、ヒロの憧れの対象。そのせいか、アニメのエンディングのキャスト表示まで「リリさん」だった。無茶の多いみさとを抑える事ができる希少な人材。

岸麻衣子(きし・まいこ)
 「元気かしら、あの小さな子……。ええと、あれ――ゆのさんの名字は?」
 やまぶき高校の美術科の卒業生で、美術大学に在籍。大学では映像作品を作っており、「裏新宿の狼」がコンクールで賞を獲得している。吉野屋先生を訪ねたところ、そのまま捕まって特別授業に参加する羽目になった。

アブラナさん
 沙英達の隣のクラスにいた生徒(名前は不明。呼称は宮子が付けた)。親の都合で転校していった。その際に捨てて行ったアブラナの絵を見て、まだやりたい事を見出せていないゆのは陰鬱になるが……。

渡部(わたべ)
 吉野屋先生がやまぶき高校の生徒だった当時の同級生。吉野屋先生がもう一人いるよーな人だった。吉野屋先生にウェディングドレスの製作を頼むが、ドレスに変な仕掛けを仕込まれる。

その他の関係者
 美術科のモブ生徒(大半が女子で、男子は女子の1/3(宮子談)〜1/2(ゆの達の座席表)くらいしかいない)、宮子のブラの話題で盛り上がった男子三人組、ヒロや沙英の友達、夏目を見守る同級生の友達、なずなの世話を焼く普通科の男子達、宮子を面接した先生、家庭科の先生、用務員のおじさんなど。中には何度も登場する顔触れもいるのに、その大半は名前が不明。真実、中山さん、益子先生のように、何度も出ているうちに名前が判明するかもしれない。


○その他の人物
 やまぶき高校に直接は関係ない人達。存在が確認されているだけの人は基本的に記入していない。

ゆのの父
 「ゆのには好きな男の子がいるか前に聞いたけど、その、もしかして……好きな女の子がいるのかっ!?(汗)」
 「いやー宮ちゃん、いつもゆのが世話になって有難う。あ、場合によると逆だったりするかな?」
 ゆののお父さんで、山梨県在住(ひだまり荘から電車を使って3時間)。ゆのと同じくおっとりした人で、妻と2人でメリーゴーランドに乗ったりプリクラを撮ったりするほど気分は若い。夫婦揃ってゆのの周囲の人達を「いい人達」と感じているが、吉野屋先生は問題発言ゆえにカテゴリーから除外している。一人娘のゆのには甘く、というか溺愛レベルで、沙英を付き合っている男の子と勘違いして怒号を上げてしまった事がある(ひどっ)。ゆのとは違い、うめ先生の両親を直接モデルにしたわけではないという。

ゆのの母
 「ゆのも元気にしてる? 風邪引かないように温かくしてね?」
 「吉野屋先生は悪い先生ではないみたいだけど……変な影響をゆのが受けないか心配だわ……」
 ゆののお母さん。夫婦揃っておっとりした人達で、とはいえ夫や娘よりは落ち着きがある模様。キンピラに入れる人参を輪切りにする癖がある。1964年6月27日生まれ。

三浦さん
 ゆのの実家の近所のおばさん。ゆのに「会うたびに大人っぽくなるわね」と言うのだが、その時のゆのの仕草はおばさんっぽかった。

優、まなみ、美雪
 実家の方にいるゆのの友達。地元の高校に通っている。背丈は順調に伸びていて、「背縮んだー?」というのがゆのと再会した感想。

宮子の上の兄
 宮子の「上のお兄ちゃん」。植木屋で、宮子の髪の手入れもしていた。

宮子の下の兄
 宮子の「下のお兄ちゃん」。男性としては比較的小柄なため、宮子の服は結構な割合で下の兄のお古。

宮子の父
 実際に出た事はないが、2期第1話のオーディオコメンタリーによると、水橋かおりさんの夢の中のアフレコで登場したらしい。顔の全面が髭だったという。

ヒロの祖母
 実家に同居しているヒロのお祖母さん。狐が憑いているらしい浴衣を「いい事も付いて来るから」とヒロに持たせたり、ご飯をたくさん食べさせたりしていた。

智花(ちか)
 「お姉ちゃん達はちょっとぶりー! 新人さん達は初めまして!」
 「ヒロさんはお姉ちゃんとらぶらぶですねー。……で、お姉ちゃん、どの作品のカップルが自分とヒロさんをモデルにしてるの?」
 沙英の2つ年下の妹。沙英の実家に住んでおり、普通の(美術科などではない)高校に進学した。ブラスバンド部所属で、相当な歌舞伎ファン。お姉ちゃんを大好きなのだが、どんどん自分から離れて行ってしまうお姉ちゃんに寂しさと反発を感じている。ゆのより1つ年下でも、沙英の妹なのでゆのより大きい。容姿も沙英に似ているが、胸は沙英より大きな模様。

なずなの両親
 「なずなも元気にしとるかねー」「たまには(今度こそ)料理の腕も見てぁでのん」
 ひだまり荘の近所に住んでいたなずなのお父さんとお母さん。陽気で楽天的で、性格はなずなとは正反対。なずなの引越しにやって来て、なずなが自転車で着く前にゆの達を連れてご飯に行ってしまった。なずながやまぶき高校に受かってからお父さんが転勤になり、家事のできないお父さんにお母さんが付いて行く事で、結果として高校に入る娘を1人で置いて行く羽目になる。転勤先は愛知県(尾張地方)で、地元に言葉まで染まってしまったせいでなずな涙目。

大家さん(おおやさん)
 「また済まないねー。庭の草刈りしてくんない? ああ、弁当は買ったげるからさ。育ち盛り向けに肉類たっぷりの奴」
 「ちわー、ひだまり荘でーす。……って、中華料理屋の挨拶がうつったかねぇ?」
 ひだまり荘の大家。金に意地汚いわけではないがしまり屋なのか、表札作りや部屋の掃除をほいほい頼み込んでくる。陽気で面倒見も良いが微妙な所が杜撰で、費用が足りずに素人仕事でリフォームをするわ、マスターキーを適当な所に放り込むわという始末。アニメでは何やら買い物のために借金をしたため、あれこれとアルバイトをしている。喫煙者で、時々禁煙を試みるが長続きしたためしがない(ただし、アニメの中の人(沢城さん)は煙草がダメ)。その上に酒(ビールや焼酎)も好きで、こっちは禁酒するつもりはない(オートバイを乗り回しているので、むしろこちらが問題だが)。
 シンボル:禁煙マーク、四字熟語:悠々自適・酔生夢死(想定)。

直居(なおい)
 芳文書房の『月刊きらら』編集部員で、沙英の担当さん。いかにも大人の女性といった落ち着いた人だが、原稿について沙英と論争するのは激しい(沙英の性格を見てやっている事だけど)。

ベリマートのおばちゃん
 コンビニ「ベリマート」の店員。ベリマートは夜の7時半に閉まってしまうが、おばちゃんを叩き起こせばいつでも買える(おい)。

折部(おりべ)姉妹
 美容院「オリーブ」の双子の美容師。外見では全く区別が付かず、入店したゆのが錯乱を起こしてしまうほど。腕前は割と良さそうだが、さすがに宮子を京美人にする事はできなかったようだ(笑)。なお店名の由来は、名字の「折部」を「→Oribe→Olive→オリーブ」と変換したもの。

ミホコ ※厳密な表示は初出では不明。
 乃莉の友達で、乃莉とネット通信をしている。乃莉からは「ミホ」と呼ばれている。

吉野屋先生の弟
 吉野屋先生の3歳下の弟で、健人のお父さん。外見も中身もお姉さんにあまり似ていないため、息子連れでゆの達に初対面した時、あらぬ想像をされまくった(笑)。吉野屋先生と同じ中学校に入ったため、初対面の先生達に心底ホッとされたという。

健人(けんと)
 吉野屋先生の甥。当然ながら吉野屋先生が伯母さんにあたるのだが、吉野屋先生は「おひめさまでしょー?」と発言して弟に突っ込まれている。

吉野屋ママ(よしのやまま)
 銀座一等地の高級クラブ「LOVE U」のママ(乃莉がウェブ検索で発見したウェブページによる)。吉野屋先生と同姓の別人……のはず。

徹也(てつや)
 池澤先生の関係者。体調が悪いとそばに居たい相手。ゆのは恋人、宮子は犬と推測するが、単行本6巻で小型犬と判明。

ニャン太(にゃんた)
 ゆのの実家の飼い猫。猫としては結構大きく、据わったような目をしている。ゆのがもっと小さかった頃からいるため、かなりの老猫のはず。ルービッコキューブを組み立てるのが得意らしい。また、再会の喜びはお父さんやお母さんより優先される(汗)。

青虫くん(あおむしくん)
 アニメで、ゆのの家から送られてきたキャベツに付いていた青虫。実は蛾の幼虫で、羽化した時にゆの達は大パニックに陥る。

野良猫(のらねこ)
 ひだまり荘の近所に大勢いて、宮子と仲が良い模様。中には宮子の部屋にしばらく居着いていた個体もいる。

ジョン
 なかやま動物園のニホンザル。他のニホンザルの毛づくろいをしていたら、宮子に「母親と息子」と設定されたうえに、勝手に名前を付けられてしまう。

メープル
 沙英の行きつけの喫茶店の猫。雌。椅子に寝ていたところを、気付かなかったゆのによりクッションにされてしまう。

ポメ
 真実の家で飼っている大型犬。「ポンヤリおめめ」から名付けられた。真実が沖縄へ旅行するため、ひだまり荘に預けられる。沙英のファーストキスを獲得し、ゆのにせくしーな声を出させた(笑)。宮子に「撃たれて死んだふり」の芸(「パン」でも反応する)を仕込まれる。

エドワード・マイケル
 現代芸術家。1988年に「白き覚醒」(所蔵:彫刻野原美術館)を作成。

湯沢直正
 現代芸術家。1992年に「金属素材の円柱」(所蔵:彫刻野原美術館)を作成。命名が安直なせいで、ひだまり荘の一同は乃莉が想像した「映りこむ世界」に改名してしまう。

安藤
 夏休み最終日に、関東地方の(不明)原駅前で天気予報のテレビ中継をしていたおねーさん。台風による強風で吹き飛ばされる。

山内(やまうち)
 みかん生産農家。趣味はスカイダイビングだと宮子は言うが、その真偽は不明。

その他の「その他の人物」
 一回きりの登場人物はいろいろといる。宝くじを落とした男性とか、ヒロの髪を「ふかふか」と言った女の子とか、女性に愛想の良い岩樺神社の神主さんとか、ゆのやなずなの引越し業者の人とか、ゆのを集団で襲撃(笑)した鳩とか。

人物でないキャラクター
 人物ではないキャラクターも、スケッチブックやキャラクターグッズや脳内なども含めて登場している。ひだまり荘の共用自転車「専務」、ゆのが創作した「チクリン」「きせいちゅう」「夏休み終わ郎」、宮子が創作した「足が速い豆腐」「狛モンスター」「激写怪獣ポラロイドン」、ゆのの夢の宇宙人、沙英から昇天した虎と馬、ぬいぐるみなどのキャラクター「ゆめみるラムール」、ディスティニーランドの兎のマスコット「ティーニー」、ハリウッド映画の「グラスホッパマン」など。
 アニメでは作画の遊び要素も多く、特に1期5話の芋虫は、オーディオコメンタリーで水橋さんをはじめとする声優陣の叫びを呼んだ(汗)。夏休み終わ郎も映像化されたが、オーディオコメンタリーの「シャフト内でオーディション」は阿澄さんの勘違いで、「ひだまりラジオ」によると実際にはうめ先生デザインだったそうな。

うめ先生(うめせんせい)
 「私もお子様?」
 「真の姿はぼんきゅっぼん……いや嘘ですごめんなさい……」
 「見ちゃダメ! あ、でも単行本とDVDは見て下さいねー♪」
 作者・蒼樹うめ(あおき・うめ)の自画像である、緑の蛹のような不思議な生物。アニメではひだまり荘の屋根の上に住んでおり、たまに別の場所にもこっそり出没するが、ゆの達には存在を感知されていないらしい。焼きビーフンが大好きだったり、標準語と関西弁のバイリンガルだったりするが、さすがにそーいう設定まではアニメでも活かされていない(笑)。
 実物は、『ひだまりスケッチ』の作者で、ゆののように小柄な可愛らしい成人女性。漫画家に留まらず、うめ先生役で声優を務めたり、イベントに出たり、タンバリンで伴奏したりなため、付けられた称号が「マルチタレント」。兵庫県出身で福岡県育ち。中学時代にイベントにサークル参加していたというオタクエリートでもある。美術大学の経験……よりむしろ、その予備校の経験が『ひだまり』に活かされているという。アニメ1期6話のオーディオコメンタリーで、大学3年当時にプールで小学生に「お前何年?」とタメ口を利かれた事実が発覚した。

阿澄佳奈(あすみ・かな)
 「ひだまり荘にようこそー! 私がゆの役の阿澄佳奈です♪」
 「さては、この次元の存在じゃないなミズハス!(笑)」
 「そんな虚像な私が演じるゆのちゃんは、目がピュア過ぎて補導されそうと言われたうめ先生にそっくりで――」
 ゆの役の声優、いわゆる「中の人」。通称「あすみん」「アスミス」。『ひだまりラジオ』シリーズのメインパーソナリティーで、アニメDVDのオーディオコメンタリーの司会役でもある。宮子と同じ福岡県出身。趣味はソリティアで、毎年五月病になる(らしい)。自然に可愛らしい声がゆのの愛らしさにしっくり来るが、本人は身長が約160cmで、うめ先生に匹敵する小柄な水橋かおりさん(宮子の「中の人」)とは、役柄と身長が逆転している。アニメの収録現場では大人しいが、ラジオでははっちゃけやすい(簡単に言うと「脱力系無軌道フリーダム」)。短大時代に演劇部でコスプレ経験ありという(笑)。
 CDのリーフレットなどにゆの達のイラストを描く事もあり(題名は『ひだまりスケッチちゃん』)、『まんがタイムきららCarat』の「ラウンジノート」に投稿した際のペンネームは「らすちゃん」(本名はお母さん名義で、投稿している事はうめ先生にも秘密だった)。

里好(さと・よしみ)
 「(女子高……というか、うめ先生と水橋さんだけだとむしろ女子中……?)」
 漫画家で、『まんがタイムきららキャラット』にアニメ版アフレコレポート漫画(やけにハードボイルドな新房氏や亀山氏が登場)を掲載のほか、アンソロジーにも執筆している。レポート漫画とアニメには自画像の「顔と手足が付いた茄子」のような姿で出ており、オーディオコメンタリーではペンネームを度忘れした阿澄さん達に「ナスビさん」と呼ばれていた(笑)。

その他の関係者
 うめ先生の担当さん、新房監督などのアニメ制作スタッフ、水橋さん・後藤さん・新谷さんなどの声優さん達、そしてもちろん読者や視聴者一同までは書ききれないので略(笑)。


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『ひだまりスケッチ』:(C)蒼樹うめ/芳文社/ひだまり荘管理組合