△ もう一色! △


・よっつのいろ

八重「えー、ここは『トリコロ』二次創作ショートショート・『もう一色!』のコーナーです」
真紀子「トリコロールの三色=七瀬家の三人だけやのうて、にわも含めた四人を等しゅう出しとる事をアピールするんと同時に、二次創作の意も込めとるんやな」
多汰美「ここの作者は広島の訛りに詳しゅうないんで、いーかげんでもスルーしてほしいんよー」
景子「……苦し紛れに東三河訛りを入れたりしないでしょうね、作者の奴」

幸江「あら、お母さんの出番は?」
和弥「……景子のセーラー服だけじゃなくて、今の制服まで出来心で着ちゃった――しかも七瀬さんと一緒に――のが悪かったのかしら……」


総合編


・竜宮城

真紀子「しかしなー、1話目と2話目の間、なして一気に3ヶ月も経過しとんねん」
八重「芳文社版1巻の途中で、もはや半年経過ですよ。しかも2年生から昇級したって描写は特に見当たりませんのに、プールの話まで出てますし」
多汰美「という事は、初めは短期間連載と思うて現実時間と同時進行しとったのが、連載長期化(と長期間中断ときららから電撃への移籍)につれてサザエさん時空に巻き込まれて遭難したと……」
八重「つっ、つまり私の背丈も成長の望みはないって事ですか!?」
景子「いや、それは最初からないし、ていうか大きな七瀬なんてファンが許さないでしょ」


・芳文社版1巻4ページ右再び

幸江「スリッパをもう1つ買ってきて頂戴な」
八重「……にわちゃんの分ですね」


・謎の町

八重「私達が住んでいる長織県長織市ですけど、どこか具体的なモデルはあるんでしょうか?」
真紀子「んーとな……」

 長織県の県庁所在地であり、長織ナンバーのナンバープレートを交付する運輸支局もある。
 長電タクシーという、恐らくは「長織電鉄」のグループ会社がある。
 繁華街は「大園」(最寄りは大園駅(西口がある)と大園バス停)にあり、道路標識でも「長織」とは別地点扱い。
 ハンズがある。
 土地の傾斜が激しい地域がある。
 昔は温泉が出ていたが、強酸性に変化したため利用できなくなった。
 中心部から離れた地域が海に面している。
 市内に私鉄の電車が走っている。
 「長織新聞」があり、配達もしている。
 中心部の近くの山の上に美術館があり、路線バスも走っている。
 遠州灘に発生した低気圧の影響を受ける。ただし、山まで迂回すれば飛行船は大丈夫だった。

真紀子「……こうして見ると、特定の町をモデルにしとるわけやないな。半分もあてはまる所はあらへんで多分」
八重「まあそーですよね。現実の神奈川県か静岡県辺りを想定してるんでしょうけど……」


・西の国から

多汰美「うちのお母さんね、初めてここに遊びに来た時、風紀が悪い所なんやないかと心配しとったんじゃよ」
八重「え? ここは住宅街ですし、長織市は田舎だからそこまで風紀が悪くはないんじゃ……」
多汰美「お母さん、すすきヶ原を薄野(すすきの)と勘違いしとったんじゃて」
八重「……それは札幌ですよ、まだ見ぬはずの広島のおばさん?」


・大陸間弾道ミサイルローカル

真紀子「球技大会のテニスのローカルルール、『警察沙汰にならなければ大体OK』って何なんや一体……」
多汰美「おや? まだぼやいとるのんマキちー?」
真紀子「せや。私――のチームが出したデッドボールかて、警察沙汰やあらんならノックアウト制で優勝できたはずやで!」
多汰美「マキちー……『デッドボールは進塁』くらい高校生なら普通は知っとるて(汗)。というか保健室沙汰はダメじゃろ」


・万物溶解液

真紀子「……ウチの近所でスパの工事をしとったけど、金属がシュワシュワいうような温泉使うて大丈夫かいな?」
八重「よそで汲んだお湯を、タンクローリーで持ってくるんじゃないですか?」
多汰美「それはきっと、強酸性のお湯を生石灰で中和しとるんよ」
景子「どこの草津温泉よそれは!? それに草津温泉だって、中和してるのは温泉よりも下流だって!」


七瀬八重編


・みの一つだになきぞ悲しき

多汰美「いっつも思うんじゃけど、八重ちゃんの名前って可愛いけんねー」
八重「えへへ、そーですか」
真紀子「しかしな、八重咲きの花って、おしべとめしべが花びらに変化しとるで実がならんやろ? 裏読みすると身体の事が気の毒でな」
多汰美「それの元ネタ、誰かの和歌じゃったよね。にしてもマキちー……また髪の伸びる速度が上がっとらん?」
真紀子「上がらんわ! ショートやなかったらにわみたいに結ぶとこやで!」
八重「うわああああん!! ひどいです真紀子さんも当然のように流す多汰美さんもっ!!(滝涙)」


・トドメ

八重「真紀子さん、多汰美さん……お二人とも、自己紹介の後の第一声が『中学何年生?』でしたよね?」
真紀子「実はあん時、小学生かと思うたんやけど、あまりにも失礼かと思うて、あえて中学生か聞いたんやで?(汗)」
多汰美「いかんマキちー、声を忍ばせ嗚咽しとるよ八重ちゃん(汗)」


・壮絶誤算

真紀子「しかしえらく可愛い同級もおったもんやなー」
多汰美「うんうん」
2人「かわいー、カミきれー」
八重「(お母さん、私が――私が欲しかったのは妹なんですが。これじゃ私が妹)」
多汰美「でも髪がショートやったら、この体型やし男の子としても通用せん?」
真紀子「いきなり何言い出すんや!?」
八重「い、妹でいいですー!! 弟にされるのは嫌ーッ!!(叫)」


・同意見多数過ぎ

八重「この際言いますけど、本当は私がお姉さんなはずなんですよ? 誕生日だって半年も早いし……」
多汰美「つまりは背丈と胸を含めて、『らき☆すた』の泉こなたさんと高良みゆきさんの関係と同じじゃね」
八重「うわああああんっ!!(泣)」


・屈辱その2

八重「……結局人だかりの上から覗くのに、屈辱を忍んで真紀子さんに肩車されましたけど、やっぱり何だか分かりません」
真紀子「どうしたんや八重ちゃん、そんな硬い口調で?」
八重「……さっきから、すねの後ろとかかとに、真紀子さんの胸の膨らみが当たるのですが……」
真紀子「あ。……すまんから八重ちゃん、もう帰ろ? なっ?(焦)」


・保温ヘア

八重「ふー、いいお湯でした♪」
景子「七瀬の髪って、冬でもあったかそうよねー」
八重「分かりますか? 特に銭湯や温泉に入った後だと、お布団の中でもほかほかなんですよ?」
多汰美「(……まさか八重ちゃん、髪がお湯を吸収して湯たんぽみたいに保温効果があるんじゃろか?)」


・いつの日か

幸江「あら? ダンボールが随分なくなってるわね」
八重「ごめんなさいお母さん。真紀子さんと多汰美さんが来た時に使ったのを、『次に使う時のために取ってある』ってお母さんが言うから、別れたくなくてつい……」
幸江「その気持ちは分かるけど、次に使うのが真紀子ちゃんと多汰美ちゃんとは限らないじゃない?」
八重「……え?」
真紀子「まあ確かに、例えば――私らが近くの大学にでも入って、八重ちゃんが遠くに通うようになれば、必然的に八重ちゃんが引っ越す時に使うようになるわな」
多汰美「とはいえあの文脈じゃと、私らが八重ちゃんに求婚されたも同然じゃねー」
真紀子「なしてそーなるねん多汰美!?」


・初老ブレイン?

真紀子「にしても八重ちゃん、いっつも成績悪いわなぁ」
多汰美「私は無視じゃとマキちー!?」
真紀子「(無視)授業中に居眠りもしとったし、起きとってもにわの枝毛を裂いて遊んどったし、あれ以来素行は良うなったとしても、相変わらずの点数のようやしな」
八重「あううううううう(落涙)」
景子「まさか七瀬……体だけじゃなくて頭まで老化が!?」
多汰美「八重ちゃんが小動物みたく寿命が短いから、最期の思い出におばさんは私とマキちーを呼び寄せたんじゃな?(涙)」
八重「おっ、お二人とも話を大仰にしないで下さいっ!!」


・2本で600mg

八重「んーっ、強化カルシウム牛乳は美味しいです♪」
景子「大きな七瀬なんて許せないから今すぐあれを取り上げたいくらいなんだけど、そんな事私にはできないし……」
多汰美「しかしなー、もし八重ちゃんが大きくならんでも、カルシウムを摂っておくんは大切なんよ」
真紀子「ああ、骨粗鬆症の予防にやな」
八重「……心の底から激しく傷付いてもいいんですね?(滝涙)」


・見破られ放題

多汰美「この学校には、昔からの怪談ってあるん?」
八重「なんですか、藪から棒に」
多汰美「いや、今日、校舎で人面犬見たって噂聞いたけえ……」
八重「ああ、新潟県栃尾市(当時。現在は長岡市に合併)の人面(ひとづら)の犬、「ひとづらけん」ですね?」
多汰美「八重ちゃん……そんな嘘情報を捏造するほど人面犬が怖いん?(汗)」


・大宇宙の絶望と昇るしかない道

八重「あ、そういえばうちにもありましたよ、怪談」
多汰美「思い出したん?」
八重「はい、『かいだん(階段)』です!」
八重「…………」
多汰美「…………」

(その何日か何ヶ月か後)
多汰美「なかなか出てこんねえ」
景子「たぶんまだ怒られてるのよ……」
多汰美「あ、出てきたよ!」
八重「…………」
八重「……あ、13階段……」
一同「違う違う違う!!」
多汰美「……違う階段とはいえ、奇しくも『かいだん』になったんじゃね(涙)」


・ここは東大寺

八重「あ、そういえばうちにもありましたよ、怪談」
多汰美「思い出したん?」
八重「はい、『かいだん(戒壇)』です!」
八重「…………」
多汰美「…………」
多汰美「……八重ちゃん、ここって県立の学校じゃったよね? もしかして仏教系の私立校を譲渡でもされたん?」


・実証できれば迷信にあらず

真紀子「しかしなー、八重ちゃんがここまで怪談苦手やとは知らんかったわ。ホントすまんわ」
八重「ううっ。しかし皆さん、怪談を少しも怖がらないんですね?」
真紀子「ウチの場合、怪談とか祟りとか吉日とか、そういう迷信を信じたりせえへんよう仕付けられとるからな」
多汰美「ウチも同じじゃよー」
真紀子「あと神棚を造らんで、八重ちゃんちで初めて見た時は新鮮やったな。仏壇も見慣れたきんきらやないし」
多汰美「ウチもそう……ってマキちー、もしかして同朋なん!?」
八重「あのー、お二人のご宗旨は……」
真紀子「真宗大谷派や。大阪やと真宗の門徒が昔から多いから、御堂筋沿いにお東とお西の御堂があるで」
多汰美「浄土真宗本願寺派じゃね。広島も門徒が多くて、アメリカ移民の間でも活動は活発なんじゃよ」
八重「うう……私もちゃんと仏教の勉強をした方がいいんでしょうか?」

……かどうかは知りませんが、多分そうかなーと。幸江さんを見る限りでは七瀬家の宗旨は神道っぽいですが(笑)。


・封印列車

幸江「二人でここから望遠鏡を覗いてて――よく覗き魔と間違えられて通報されたわよねー」
八重「わうん!!」

真紀子「てな話があったけど、通報したっちゅうのは隣の田畑さんやろか? しかも『よく』って、んな毎度毎度通報する粗忽もんかい?」
多汰美「ああ、『たすけて 七瀬八重』紙飛行機を拾うて通報し、なごやんの自動車を遠慮するずぶ濡れの私達を見て通報しよった、家にツバメが来とる田畑さんじゃな」
八重「いかにも本当そうで頭が痛いです……」


・異界に香る椿

幸江「やれやれ。八重の髪もすっかり元に戻ってよかったわ」
真紀子「そうですね。本人よりもにわの方が騒いどりましたけど」
幸江「でも八重の髪に使った椿油、思ったよりも減るのが早かったわね?」
真紀子「八重ちゃんの髪の中の異空間に吸われたんやろうけど……髪1本単位で発生しとったんかな異空間……」


・昨日今日明日

八重「本当にヅラなんヅラ!」
多汰美「……八重ちゃん、関西でそれ言っていいの3歳までよ?」
真紀子「ちなみに大阪では生後7日までや」

真紀子「なんて事があったんや。なして八重ちゃんのギャグは、狙うといちいち寒いんやろか……」
景子「でもさ青野、関西のギャグ水準を中国地方出身の由崎が判定してるのはともかく、関西といっても、京都や神戸はいちいちウケ狙ったりはしないようなイメージがあるんだけど」
真紀子「……言うなにわ。どうせ大阪は京阪神の爪弾きやからな(泣)」


・比例関係

多汰美「でも八重ちゃんも、前に比べてちょっと成長してない?」
八重「そ、そうですか? 前測った時も特に変わっては……」
多汰美「え? まさか生CG?」
八重「作ってません!! 作るならもっと豪勢にしますよ!(笑)」

多汰美「てな話があったんじゃけど、八重ちゃんにそんな技術あるんじゃろか? そもそも胸を豪勢にしても、背丈に不釣合いですぐ分かるでねー」
八重「うわああああんっ!!(泣)」


・淫魔降臨

八重「もう食べられません……とは言わせませんよー」
真紀子「あ、相変わらず堕天使やな八重ちゃん……」
八重「もう真紀子さんってば。あれだけ私を食べたがってたのに、いざとなると弱いんですからもー♪」
真紀子「…………何の夢を見とるんや八重ちゃんっっ!!」


・首の皮

景子「七瀬ー! って、あれ?」
多汰美「また先生に呼び出されたんよ。テストの点で」
真紀子「随分前に6点取って、シンデレラ役をやらされた挙句、私らがななせに散々かきむしられたあの先生やな」
景子「…………で、今回は何点だったのよ? 前は6点だったけど」
真紀子「……1点。当然ながらまたもや、『ひっくり返しても1点』やで」
八重「あううううううう。先生に無言で肩を優しく叩かれましたぁ(滝涙)」


・曲がり角(人生の)

多汰美「で、どうなん? やりたい事とかなりたいものとか」
八重「うーん、前にも言いましたけど、特に何も……」
八重「――そうだ、……お母さん……」
多汰美「お母さん?」
多汰美「なに? もう子供が欲しいん?」
真紀子「……17やのにそこまで焦らんでも(汗)」
八重「そういう事ではなくて!!」
多汰美「そうじゃね。八重ちゃんは寿命が短いから、生きていられるうちに自分が存在した証を残したいんよ」
真紀子「ネタがしつこいわ多汰美! マジ泣きしとるで八重ちゃん!」


・藤吉郎

八重「ポン!」
景子「うあー! 負けたっ」
多汰美「ねえ、何で最近、寝る前二人ってジャンケンするん?」
八重「あ、負けた方が先にお布団に入るルールなんですよ。で、勝った方はあとから暖まったお布団に入れるんです」
多汰美「そっか、うん。布団最初すごい冷たいけえねー。……じゃけどそれって、まさか二人が同じ布団に入るんと違うよね?」
八重「違いますっ!」
景子「負けた方は後で自分の布団に移動すんの! ……でも七瀬相手にはそれもありかも(ぼそり)」


・曹操の話をすれば

真紀子「なあ多汰美。八重ちゃんな、犬に意地悪して喜んだり、犬を怖がるにわを無理矢理ペットショップに連れて行ったり、ご飯を食べきれないほど食べさせて喜ぶ夢見たり、掃除機のコードで床を鞭みとうに叩いてきゅんとしたり、いちいちサドっぽい言動が多いんやけど……もしかせんでもアレか?」
多汰美「じゃね。おばさんも黒下着が好きじゃし、もしかすると遺伝かもしれんよ。麻酔なしで娘の歯を削らせたお祖父さんからの」
八重「あのー、私を祖父まで遡ってあれこれ言うのよしてくれませんか? 曹操じゃなくても怒りますよ?」


・シベリア寒気団

真紀子「八重ちゃんの小学校の時の先生な、何でなぞなぞの本を貸しとったんやろか?」
八重「さあ……。教えてくださりませんでしたから、皆目見当が付かないんですよね」
多汰美「ギャグが寒かったからじゃろ?」
八重「うううううううう。多汰美さんと黙って右から左へ受け流す真紀子さんの心が寒いですぅ(泣)」


・乳と乳の流れる国

幸江「ほら、牛乳ぐっと飲みなさい」
八重「つはー…………ひゃぐっ!?」
景子「おばさん! それはヨーグルトリキュールです!」
真紀子「そ、それじゃ!」
八重「えほっえほっえほっ!!」
多汰美「いかんて! それは馬乳酒じゃよ!」
八重「はあはあ……。凄い強烈な体験でした(ぐびっ)」
幸江「あ、それは注ぎ過ぎていたカルピスの原液――」

この後の八重の運命は誰も知らない――わけではないですが。


・帳尻

八重「た――っぷりカロリーを摂って頂きますね」
一同「は?」
八重「安心して下さいねー。前にお母さんに食べてもらった時とは違って、私も真紀子さんも多汰美さんもにわちゃんも、後でお互いに運動してカロリー消費できますから♪」
真紀子「突っ込んだらいかんよーな気もするけど、何の運動するねん八重ちゃん?」
多汰美「なごやん呼んでよかったわ。なごやんにはにわちゃんのお父さんが、カロリー消費の相手できるでな」
幸江「ああ……私もあの人が生きていれば……。まさか田畑さんを見習うわけにも行かないし……」
景子「全員でなに妄想してるのよ!? ああもう何とかできっこないけど何とかしてななせー!!(泣)」


・悪魔の夜

真紀子「今日は何やろ八重ちゃん。『夕方からウチにいて下さい』て」
景子「しかもお母さんまで呼んでるのよ。一体何を考えてるのかしら」
多汰美「さきおとといは米粉と小麦粉と葛粉を、おとといはお酒と砂糖を、昨日は寒天とゼラチンを買い込んだんじゃけど、新作デザートでも披露するんじゃろか?」
幸江「果たしてそうかしら……あ、帰ってきたみたい」
(がちゃっ)
八重「ただいまー。和弥さんの知り合いのお店で、マンゴーとレイシが安く買えたんですよ」
和弥「お邪魔します。遅くなりましてすみません。どうしたの景子、そんな不安そうな顔して」
景子「一つずつにしてよお母さん……」
真紀子「……んで、今日は何をするんや八重ちゃん?」
八重「今日は和弥さんにアドバイスを頂きました、甘味ゾーン編をご馳走しますね♪」
和弥「まあ、有難うございます」
その他一同「いやーっ!!(絶叫)」


・ローテク

景子「しかしねー、七瀬が免許取ったらジャガー戻ってくるなんてねー」
八重「ふふ、感慨深いですね。にわちゃんちの自動車に比べるとお粗末かもしれませんけど、一緒に乗ってみたいですか?」
景子「いや、それもあるけど、七瀬が乗ったら無人車と間違われないかと心配で……」
八重「そんなに背丈低くありませんっっ!!(泣)」


・障害物競走向き

八重「真紀子さんに多汰美さん、羽根の件についての独り言ですけど――」
真紀子「せ、せやからごめんっ!」
多汰美「後生じゃけえ身長は勘弁してっ!」
八重「(無視)私の低いハードルっていうのは、まさか胸の肉の事じゃないでしょうね? どうせ私は小さくて骨粗鬆症ですから」
真紀子「肉やのうて『筋肉』やて!」
多汰美「でも八重ちゃん、胸やお尻に脂肪の塊がない分、飛ぶには無駄のない構造じゃけえ」
八重「これも独り言ですけど、今度の休みにお母さんと真紀子さんとにわちゃんと和弥さんとドライブに行きますから、多汰美さんは家で留守番していて下さいね」


・成長の見込みなし

真紀子「……しかし、ホンマに多汰美を置いてドライブとはな。いくらお土産買うとはいえ」
八重「まあ車には5人しか乗れませんし。……ところで真紀子さん、この前のゴンドラ想像図――描いて頂けたのは有難いんですが、旦那様とのあの身長差は何ですか」
真紀子「(しもたー! 何で脚色できへんかったんや私!?)」


・午後の軽食

八重「それってきっと、栄養とかよりもきっと大切な事だと思うんです。ですから、『ひとりで食べない事』が条件です」
多汰美「八重ちゃん……」
八重「わ、わ!? 私なに偉そうな事言ってるんでしょうね!?」
多汰美「つまり八重ちゃんは、一対一で食べられるよりみんなに食べられる総受け状態の方が――」
八重「ふ、ふぇえっ!?」
真紀子「変な想像すな多汰美! 八重ちゃんは偉そうな事もエロそうな事も言うてへんっ!!」
景子「とか言いつつ由崎と同時に迫らないでよ青野! それだったらいっそ私も!」

ちなみに幸江さんも、青野さんや由崎さんに仲良く食べられていた――わけはありません。


・灰

多汰美「おっ、八重ちゃんハリポタ読んどるんか?」
八重「お母さんが図書館で借りてくるんです。…………予約人数が3桁の大台に達して、回転率も悪いから、当人も予約してたのを忘れてたみたいですけど」
真紀子「…………おばさんはさておき、私もそーいうの読むわな。小説と限らんといても、にわはファンタジーについてはどうや?」
景子「私はどちらかというと、壮大な設定の下で繰り広げられる、ハイ・ファンタジーが好みよね」
八重「ああ、『ウィザードリィ』とかですね」
多汰美「…………亡うなっといてから、幸江寺院で蘇生を一度失敗すればええんじゃな八重ちゃん?」


青野真紀子編


・描かれて

多汰美「マキちーの家って、お父さんは画家なんじゃろ? 大阪人で芸術家なんてイメージ合わんよねー」
真紀子「イメージ云々は余計や。……例の絵の件まで言う機会あらんかったとはいえ、おかげで表札は長女になれてよかったで?」
多汰美「しかし、画家って食えるんか? 漫画家じゃって売れっ子であらんと大変じゃってゆーのに」
八重「ですね。画家の絵を買ってる人なんて、少なくとも個人では見た事ありませんし」
真紀子「……今の画家は、小説の挿絵や商業デザインで食っとるモンも多いんけどな?」


・マッサージで

真紀子「ここに初めて来た時、八重ちゃんと万一ソリ合わんかったらと思うて不安でな……」
八重「もー真紀子さんったら。夜な夜な私相手にあんなに反ってるのに」
景子「七瀬えええええっ!!(号泣)」


・真紀子×八重

真紀子「それでな、『そういうのに限って意外に結婚まで行ったりするもんですし』なんておじさん言うんやで。相手が女の子やと言うたのに」
八重「……と言いながら真紀子さん、なに同性婚ができる国のリストを見ているんですか」


・干されにわ

多汰美「マキちーん家って、干し柿が毎年手に入るみたいなのに、自分では1回しか食べた事なかったんよね?」
真紀子「鼻血が出て以来、家族に食わせてもらえんかったし、自分でも恐怖心がちょ――――っと残っておっただけや!」
景子「(訳の分からない所で臆病よね青野……)まあ青野が積極的に食べるんなら、あの干し柿の量で困ったりする事なかったわよね」
真紀子「ちょうこっち来ぇへんかにわ。月餅詰め込ませてやるで覚悟せぇ(怒)」


・ヘアーコーディネート青野

八重「真紀子さんは前に、『将来の夢はない』って言われましたよね? でも近頃、真紀子さんの天職を見出したような気がするんです」
真紀子「へえ、何や?」
八重「美容師さんです。ほら、にわちゃんの頭……」
景子「もーっ! どーいう結び方してるのよ青野っ!?」
八重「毎回違う結び方をしてて、みんなにわちゃんに似合うんですよ? ……少なくともパン屋さんで炭を作るよりは有意義だと思います(ぼそり)」
真紀子「……失礼やで八重ちゃん。それとにわ、ほどこうとする手を止めて恍惚感溢れる表情せんでええ!」


・ね

八重「小さい頃、これでお父さんとキャッチボールしたんですよ、女の子なのに」
真紀子「へー、八重ちゃんもかいな」
多汰美「という事は、マキちーもやっとったん?」
真紀子「おお。自慢やないけど上手やったんやで。――近所の人からは『日本のネモ』と呼ばれるほどやったわ」
八重「元はインドの王子で、科学者になってからヨーロッパの列強への復讐のために電気式潜水艦を造った人に例えられてどーするんですか真紀子さん」


・にゃ

八重「小さい頃、これでお父さんとキャッチボールしたんですよ、女の子なのに」
真紀子「へー、八重ちゃんもかいな」
多汰美「という事は、マキちーもやっとったん?」
真紀子「おお。自慢やないけど上手やったんやで。――近所の人からは『日本のニャモ』と呼ばれるほどやったわ」
八重「いえ、にゃもさん――黒沢みなも先生は『あずまんが大王』の登場人物ですけど」


・return

真紀子「――あ、母さんか? 私や。あんな……私の部屋のデッキ、こっち送ってくれへん? ああ、ええねん」

真紀子「……で、どないしてデッキだけやのうて丁稚まで送ってくるんや母さん」
八重「というか、青野家が未だに丁稚さんを住み込みで働かせているというのに驚きました」
多汰美「可愛い子じゃねー。やっぱりマキちーが囲うん?」
真紀子「話を混ぜっ返すな――!!」


・英雄伝説(フランス語で)

多汰美「私と八重ちゃんが夜中に、国道沿いまで本を買いに行った時――実は青少年保護条例に引っ掛かって補導される危険あったんじゃけど――、マキちーは妙に興奮して八重ちゃんに詰め寄っとったよね? あれってどんな妄想しとったん?」
真紀子「分かっとるのに聞くような悪い多汰美には、ちぃときついお仕置きしたるでな?(ぴくぴく)」
多汰美「じゃ、じゃけんど、巫女さんのバイトの話で『どんな店や?』なんてマジに返しよるしっ! 確かに露出の程度がどうのとかっつー話は怪しいと思うとったけどっ!」


・女の意地

景子「ねえ青野、こないだの看病の時、『変に痩せて体型変わってたらやだ』と言ったら、目から間違った鱗が落ちたような顔してたわよね?」
真紀子「『間違った鱗』って何や!?」
景子「だってさ……胸の脂肪が落ちたらどうすんのよ」
真紀子「……………………あ」
景子「青野ってさ……意外と天然系だったりする?(汗)」


・病弱系

真紀子「あ、あ〜、えっと、私がにわに、風邪ひいとるとおとなしゅうて可愛いと言うたら、にわは妙にうろたえとったな?」
景子「あっ、あによ!? 私も青野に『何か病気になれば可愛くなるんじゃないの』って言ったけど、寄生虫のせいでの栄養失調はあんまりだと思ったから、もう少しちゃんとしたのを思い付いたわよ?」
真紀子「どんなのや?」
景子「ヤンデレ」
真紀子「それは病気やのうて萌え要素や!!」


・10:0再び

八重「真紀子さん……食わず女房の話をした時、夜になるとお嫁さんが男の人を食べに来るくだりの所で、『普通やん』と返されましたよね?」
真紀子「わーっわーっ! あん時はマジ悪かったって!(汗)」
八重「あの話は、『実はお嫁さんは蜘蛛だった』という展開なんですが、それとは別の話がありまして、お嫁さんがご飯を食べないかと思いきや、別の所にある口で、こっそり食べていたんです」
真紀子「下のやな」
八重「ででででではなくてですねっ! そのお嫁さんは、後頭部にも口がある妖怪だったんです!(赤面)」
真紀子「げはァッ!!!!」
多汰美「……マキちー……もー私にはフォローできんわ(汗)」


・かたくな

八重「でもあんな勢いの水、車にかけちゃって大丈夫なんですか?」
景子「大丈夫、大丈夫」
景子「何だったら、もっと硬い青野で試してみよっか?」
真紀子「どこでもええ、好きなだけ触れ! やわいわ!」
景子「そう……青野は私に触られたいのね?」
真紀子「な、何するんねやにわ……っ!?」
景子「青野は柔らかいけど、私に触られるといろんな所が硬くなるじゃない」
真紀子「い、いやや……八重ちゃん達が見とるで……!」
八重「にわちゃん……妹役を通り越して近親姦に走らないで下さい……(汗)」


・大型楽器

レコーダー『『青野真紀子17歳、趣味はお菓子作りです』みたいな高い周波数の声が出んねや』
景子「いやー、いいモノ聞かせてもらったわ♪」
真紀子「まだ消しとらったんかい! ……しかしな、そんなに私の高い声がおもろいか?」
景子「青野は図体がでかいから、普段の声が低周波数だものね」
真紀子「……そーいう事をぬかすにわには、これからねっちりと高周波数を出させるで?」


・つっこむどころではない

多汰美「そうじゃよ! 雨で濡れて透けて、エロスの花咲かせてどうするん!!」
真紀子「無地や!!!」
八重「(どっちにどう!!?)」
多汰美「それとも何なん!? マキちーはそういうん好きなん!?」
真紀子「どんだけ私鬱積しとんねん!! ――そっか、多汰美は私に鬱積されたかったんかいな」
多汰美「……え?」

八重「え〜、この後真紀子さんと多汰美さんが、飛行船をバックに何をなさっていたのかは秘密です(汗)」


由崎多汰美編


・由崎家の真相

八重「多汰美さんが以前、実家でロケット花火をすると騒ぎになるって言ってましたよね?」
真紀子「せやな。八重ちゃんがシンデレラした時も『カチコミ』とかいう単語口走っとったし」
八重「あ、あと……家にある車が大抵の物は跳ね返す車だって……」
真紀子「……しかし、家の荷物の入っとった箱に『広島県警』の名が入っとったのは、それじゃ説明付かんやろ」

幸江「あら、ご主人また……」
幸江「……そう、車のおかげで無事だったのね」
幸江「でも県警の幹部っていうのも大変ね。多汰美ちゃんをこちらに預ける気持ちは分かるけど」

かどうかはとりあえず分かりませんが。


・長電ヘリ

多汰美「ここに初めて来た時、タクシーが飛べんで困ったんよ」
八重「当たり前です」
多汰美「そこで考えたんじゃけど、ヘリ使うて空中タクシーはどうじゃろかと……」
八重「……どれだけ人口密度低いんですか長織県は」


・安芸から直送

八重「……なんて事が、真紀子さんがこちらに来た時にあったんです」
多汰美「そういえば私も、タクシーの運転手さんに『自分をさらけ出す事が大事』と言われて、着いたその場で全裸になりそうじゃったよねー」
景子「……由崎ありがと。その手があったわよね」
真紀子「にわ……実際にやりよったら警察突き出すからな?」


・ガード不可

八重「あと何か、手伝える事ありませんか?」
多汰美「あんなー、八重ちゃん。できれば名前で呼んでくれんかなぁ」
八重「えっ、でも……」
多汰美「ダメなら、『お姉ちゃん』でもいいよ?」
八重「いえ、それだけは」
真紀子「そんな、『お姉様』だなんて」
八重「言ってません!!」
多汰美「ぬう。それなら『姉様』『姉さん』『お姉さん』『姉ちゃん』『姉貴』『姉者』『姉御』『姉上』『マイシスター』『サー』『レディ・ハイネス』『猊下』『同志』『小姐』『衛生兵』『師範代』『ライオン』『社長』『朝臣』『あのお方』のどれがいい?」
八重「…………どれも凄まじく嫌ですから、仕方なく名前で呼ばせて下さい多汰美さん」


・飛行機マニア殺到

多汰美「小さい頃、憧れたりとかせんかった?」
真紀子「なにに」
多汰美「自分がお嬢様で、こういう日に執事さんが迎えに来るとか」
真紀子「あー、アニメとかでようあるやつやな。で、校門の所には……」
多汰美「そうそう、黒くて大きな――ステルス爆撃機が」
真紀子「待て! 一級の軍事機密を一般人の目に堂々と晒してどないすんねん!?」
多汰美「リアリティ追求し過ぎじゃよマキちー……あくまでも夢じゃってば(汗)」


・鎮圧

多汰美「小さい頃、憧れたりとかせんかった?」
真紀子「なにに」
多汰美「自分がお嬢様で、こういう日に執事さんが迎えに来るとか」
真紀子「あー、アニメとかでようあるやつやな。で、校門の所には……」
多汰美「そうそう、黒くて大きな――90式戦車が」
真紀子「……多汰美、もしかせんでもミリタリー好きなんか?」


・汽笛

多汰美「小さい頃、憧れたりとかせんかった?」
真紀子「なにに」
多汰美「自分がお嬢様で、こういう日に執事さんが迎えに来るとか」
真紀子「あー、アニメとかでようあるやつやな。で、校門の所には……」
多汰美「そうそう、黒くて大きな――9600形蒸気機関車が」
真紀子「……またえらく渋い趣味やな。私らの年齢で蒸気機関車好きとは」


・前世紀末救(以下略)

多汰美「小さい頃、憧れたりとかせんかった?」
真紀子「なにに」
多汰美「自分がお嬢様で、こういう日に執事さんが迎えに来るとか」
真紀子「あー、アニメとかでようあるやつやな。で、校門の所には……」
多汰美「そうそう、黒くて大きな――黒○号が」
真紀子「○斗神○の伝承者はよさんかい!! もちろん松○もなしや!!」


・人狼ヌード

多汰美「そういえばマキちー、ずいぶん前にじゃんけんに負けた私が全裸になる手筈じゃったけど」
真紀子「いや、そんな手筈ないで」
多汰美「そんなっ!! あれだけ夜に全裸になっとんのに!?」
真紀子「……多汰美、風呂上がりに全裸でうろつき回るのはやめいっつーに」


・文殊メルトダウン

多汰美「これじゃ無理だね……(←八重の小さな折り畳み傘を見て)」
真紀子「何とかできんもんやろか。『三人寄らば文殊の知恵』とか言うんやけどな」
多汰美「高速増殖炉?」
真紀子「違うわ!!」


・12分の7

多汰美「しかしこっちって、お肉の種類少ないんね」
八重「広島の方じゃ、そんなに多いんですか」
多汰美「うん。十二支のならだいたいある」
一同「何て?」
八重「…………え、え〜と、牛と鶏は分かるんですけど」
幸江「あと兎、馬、羊、猪は比較的馴染みがあるけど、タイトルの『5つほど不明』というのは、7つはお肉の種類に含まれるって意味よね? 竜は別にしても、残りの動物の鼠、虎、蛇、猿、犬って、日本の焼肉に含まれているのかしら?」


・ちゃららー、ちゃらららっららららー♪

景子「由崎が投げたヘアピンが足に刺さって、窃盗団が逃げられなかった(らしい)っていうのは聞いたけど、普通のヘアピンってそんなに刺さったりするもんなの?」
多汰美「特注なんよ。うちはちょう事情あるで、護身用に何か習うとくようにお母さんに言われとるでな。ちなみに中学の時の陸上部も、逃げ足を鍛えるためじゃったんじゃよ」
景子「……返す返す、どーいう家なのよ由崎んちって」


・逆に廻ってもよし

八重「た、多汰美さんが全部言える四国八十八ヶ所は、逆に回っちゃいけないんですよね?(ぶるぶる)」
多汰美「んー、そんな事あらんよ。右回りの順打ちも、左回りの逆打ちも、どっちもオッケーじゃけえ。タイトルの『逆に廻るべからず』とゆーのは、映画『死国』の見過ぎじゃね」


・悪夢の南半球

多汰美「ハエ座のほかにも、南半球は変わった星座が多いんよ」
八重「……鵜呑みにしにくいんですが、法螺だったら指摘して下さい真紀子さん」
多汰美「えーと、テーブル山座、インディアン座、彫刻室座、画架座、六分儀座、炉座、風鳥座、エリダヌス座って辺りじゃね。目立つ星の少ない領域に適当に設けたせいで、ほとんどの星座は星を結び合わせてもその形にならんのじゃよ」
真紀子「元は1つの星座だったんが分割された、竜骨座、帆座、艫(とも)座、羅針盤座ってのもあるんや。元は1つの大きな船で、ギリシア神話に出てくるアルゴ船の名で呼ばれとったんけどな」
多汰美「極め付けはレチクル座。レチクルが何かは誰も知らんという……」
八重「へぇ」
真紀子「……天文観測の照準に使う、十字に交わる糸やそれは」


・脳内刑法

真紀子「別にお手くらいするやろ。犬なんやし」
真紀子「多汰美かてなあ?」
多汰美「マキちー、刑法第230条って知っとる?」
真紀子「『由崎多汰美に犬プレイをさせる事は、これを合法とする』やろ?」
多汰美「そんなピンポイントな法律あらんと――あああああっ!!」
東香「……こ、高校生って凄いんだなお姉ちゃん達……(汗)」


・他の人の事も考えた(はず)

多汰美「たまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごたまごそしてラストのたまご♪」
真紀子「あとそこも!!」

真紀子「……しかしな多汰美、コンビニの関東煮(かんとだき)の卵を9個も取ってどーすんねん」
多汰美「普段は3個なんじゃけど、今日は八重ちゃんとマキちーと3人で卵を食べとうてな」
八重「……お気持ちは有難いのですが、私達がダイエットするという話をころりと忘れていませんでしたか?(汗)」


・昆虫食

テレビ『それにより働き蜂は長距離を――』
多汰美「スズメバチの幼虫って、蜂の子に似とるよね?」
景子「ほぼ同じよそれ!!」


・繋がり

多汰美「ときににわちゃん、それ何持っとるん? チューブ?」
景子「(知らない?)ああこれ中にラムネみたいなのが入ってるのよ。で、こうやって噛みながら中身出してくの」
多汰美「こう?(反対側から噛む)」
景子「そっちから食べるんじゃないわよっ!!! ばかっ!!!(ぺしっぺしっぺしっ)」
多汰美「じゃけえ、さっき分けて食べようって!?」
八重「…………ポッキーゲームですよねこれ。しかも途中で折れたりしない分、ポッキーよりも卑怯ですよこれ」
真紀子「…………爪立ててしごいて中身取ればええんとちゃうか?」


・芳一

真紀子「『MW-1056』1巻の通常版の表紙って、限定版と違うて、多汰美の耳が無いんやな」
多汰美「そっ、それは広島じゃのうて山口じゃって!?」
真紀子「…………あー、スプラッタにしてもうてすまん。ハイエナ耳やハイエナ耳っ」


“中距離の国”

多汰美「マキちーってば、関西人じゃよね」
真紀子「せやな。私らは『関西人』っつー枠でくくられんのを嫌がっとるんけどね」
八重「じゃ、じゃあ、多汰美さんは中国人なんですね?」
景子「何でよ(汗)。そもそも中国地方には統一感のあるイメージ無いから、そーいうまとめ方はないんじゃない?」


潦景子編


・さらさら

真紀子「おーい、三輪ー」
景子「私は素麺か!?」


・青いやきもち

多汰美「にわちゃんって、マキちーに嫉妬しとるよね?」
景子「(ぶばっ!)ななななな何言い出すのよ由崎っ!」
多汰美「じゃけど、マキちーに体重ネタを執拗に振って芸術的な髪にされるし、マキちーと八重ちゃんが近くにおると獣みとうなるし、八重ちゃんがマキちーに『付き合って下さいませんか?』と言うた時は死刑宣告されたみたいに叫びよったしな」
景子「ああああああああ(赤面)」
多汰美「ん。もしかすると嫉妬しとるのはマキちーに接近しとる八重ちゃんに対してで、体重ネタはマキちーに構って欲しいあまりの意地悪かのー?」
景子「どこの小学生よ私は――っ!?」


・印象最悪

景子「七瀬」
八重「はい?」
景子「ちょっと顔貸して」

八重「(うう、どう考えても手籠めというやつだよね……)」
景子「(…………背後から変なオーラが漂ってくるけど、一体何を考えてんのよ七瀬の奴?)」


・「か」

景子「七瀬」
八重「はい?」
景子「ちょっと犯して」
八重「…………『help me』?(汗)」
景子「…………『help me,too.I forgot only one syllable "ka"』!!(泣)」


・技能者

真紀子「近頃は八重ちゃんに枝毛裂かれんで、にわの髪も随分落ち着いてきたわなー」
景子「あっ、あによいきなり!?」
真紀子「いやー、お仕置きに髪結ぶのも、枝毛だらけやとやりにくいし、あちこち引っ掛かって余計に髪痛めるで気ぃ引けるでね」
景子「……気は引けても実行してたのね青野って」


・埼の告白

景子「私が七瀬のご飯が食べたくて調理実習の班に入れてもらった時、枝毛裂かれた仕返しじゃないって言ったら――枝毛の件はそもそも気付いてなかったし――、由崎は『私ら女同士なんよ!?』なんて錯乱してたわね」
多汰美「じゃけえ……にわちゃんは気が強そうでツインテールで、まさしくツンデレな所に私萌えとったけえ」
景子「私は『らき☆すた』の柊かがみさんじゃないわよ、てゆーかあっちはこちらより登場後だし、そんなに泉さんと同一視されたいの由崎?」
多汰美「…………それはノーコメントじゃね(汗)。運動神経といい成績といい他人と思えないんよ」


・そしてまたいただきます

真紀子「なあにわ……『七瀬が寝付いてから…………いただきま〜す』って、ホンマに何をやっとったんか?」
多汰美「そうじゃよにわちゃん。その前も、八重ちゃんが電気を消したらいきなり『まっ真紀子さあああ!!』と叫ぶ羽目になるって、一体何をしでかしたんよ?」
景子「うわああああんっ! 説明して七瀬っ!(むぎゅっ)」
八重「ええっと、前の時は、明かりを消したらいきなりにわちゃんが飛び付いて、すりすりすりすりすりすりすりすりしまくるんです。昨夜は私は寝ていたんでさっぱり分からないんですが、少なくとも真紀子さんが想像するような事をされてたら、目が覚めてると思いますよ?」
多汰美「いや八重ちゃん、触らんでもあれこれにわちゃんの欲情を満たす手段はあるでな」
真紀子「にわ…………あんだけ抜け駆けは許さん言うといたのに…………」
景子「あっ、あんたら勝手に妄想で私の七瀬を穢さないでよっ!!(汗)」
八重「…………というか皆さん、罰として私の甘味フルコースを食していただけますか?」


・素直過ぎ

真紀子「更にや。滑舌勝負で賭けた『ひと……いや、一日七瀬独占権』って何なんや!?」
景子「七瀬を独占して、ご飯を作ってもらって、一緒に遊んで……ってだけよ。七瀬に何かを強制する権利なんてないのに、何やらしい想像してたのよ、身長・体重・スリーサイズ全てが私達の中で一番だからって」
真紀子「約2種類ばかり異議があるんやけどさて置き、なんならあん時うやむやになりよった勝負付けるか?」
景子「ふっふっふ。望むところよ」

景子「せっかく骨格六尺密着掘削発達、祝着卓袱立腹説得日直粘着!」
真紀子「はらはらはねるあらら薔薇、真似みたくまみえるミシャクジ三柱洛陽よかれ!」
多汰美「……ところで八重ちゃん、にわちゃんは『ひと……』の後、何と言おうとしたんじゃろ?」
八重「『一月(ひとつき)七瀬独占権』じゃないですか? にわちゃんは結構欲張りさんですから」

だと思いたいのですが。

多汰美「まあ『一晩七瀬独占権』でも、にわちゃんのする事は同じじゃろうけどねー」


・刹那五月雨撃ち

多汰美「あとにわちゃん、暖房が壊れた日に『家に戻りたくない』と言うたのを『そういう意味』に曲解したんはともかくでもないけど、福引の時の『その時は七瀬のか気持ちで返してくれればいいから』って何じゃよ?」
景子「『体』って言おうとしたんだけど、変な想像されそうだから急遽変更しただけよ。『体』っていっても、単に写真集作っておばさんにも渡すだけだから、エロい青野が七瀬にやりたがってるような事とは関係ないからね」
真紀子「……散々ネタを振ってきた私らも悪いけどな、今の発言は本気で許せん。ちぃと私の部屋まで来ぇへんか?」

「体で払う」ネタの落ちとして常連ですが、実際はいかに。


・被写体

多汰美「更ににわちゃん、凄いデジカメに超望遠付けて、何を撮ろうとしとったんかなー?」
景子「七瀬を撮ろうとしたんだけど…………おばさんが高校の制服着てるところを目撃しちゃって……」
多汰美「……自業自得じゃよそれは」


・本当はだから作られない

景子「干し柿を甘柿で作ったら、本当はどうなるわけ?」
真紀子「普通やろ。甘柿にも渋みの成分――タンニン、いわゆる柿渋は含まれとるけどな、甘柿のタンニンは水に溶けん不溶性やから、甘柿を食うてもタンニンが口の中に溶けへんで渋みを感じんのや。渋柿は干し柿にするかぐずぐずになるまで放置するか(実はこちらが、世界的に多い食い方なんや)、もしくはアルコールとかで渋抜きするかせんと食えんけど、甘柿はそのまま食えるでな。せやから甘柿で干し柿を作る必要はあらんわけやね」
景子「……青野の話って、いぢらないと面白味がないのね」
真紀子「…………(怒)」


・オーバーホール

景子「あだだだだ……何で『青野の顔も痛んでも直ればいいのに』ってだけで、口を裂ける寸前までひねるのよ?」
真紀子「『だけ』で済ますなやこのド阿呆!(怒)」
多汰美「相変わらずにわちゃん、マキちーに隙あらばいじって、そして返り討ちに遭うわなー」
八重「この場合にわちゃんが悪いですよ。でも確かに髪って、時間と手間をかければ直ってくれますよね」
景子「……そうよね七瀬。七瀬に片っ端から枝毛を裂かれてボロボロになった私の髪も、ようやく元に戻ってきたし」
八重「ですからあの節はホントにごめんなさいごめんなさいっ!!(汗)」


・渦の外

生徒1「ねー、本当なの、そんなのって……」
生徒2「本当だよ。5組の、えーと…………さんずいに学生寮の『寮』のうかんむりを取った字は何だっけ?」
生徒1「そ、そんなの聞かれても……」
真紀子「……『にわたずみ』が読めへんのやなあの子ら」
多汰美「……マキちーも普通、『まきこ』と読まれてしまうけぇね」


・飢渇

景子「でもそろそろ七瀬断ちも限界なのよね……」
真紀子「断ちとか言うな(汗)」
景子「ちなみに青野断ちも限界寸前だったけど、今日一日で満たせたから満足よ」
真紀子「……ほな帰るわ私(滝汗)」


・共犯者

景子「……もう少し東の方飛んでくれたら、私も見れたんだけどね」
真紀子「なんや、ほしたら電話口で見えた言うとったんは……」
景子「だから青野、口裏合わせるのに協力――むぐぅっ!?」
真紀子「ん……んんっ……!」
景子「(くっ、口裏じゃなくて単に口を合わせてどうすんのよっ!? でも青野が上手でやめられな……あぁん)」

そんな光景を直後に見た八重と多汰美がどうしたかは――知りません。


・繁華街的基準

八重「え、いま何か蹴っ――あきばこ?」
景子「もう、不道徳ねえ」
多汰美「にわちゃん、不道徳ってのは(ピー)や(ピー)が捨ててあるのを言うんよ?」
景子「……どちらかっていうと、由崎の存在自体が不道徳よね」


・依存

多汰美「わ! 八重ちゃん初の色気のある話!?」
真紀子「ほうで? 今その人どうしとんねや。近くにおるんか?」
景子「ちょ、ちょっと青野、焚きつけるような事しないでよ!!」

真紀子「てな具合ににわが嫌そうに恥じらっとった姿、(1)恋人が取られるのを嫌がるとこと、(2)お姉ちゃんを彼氏に取られるのが嫌な妹のどっちがええ?」
景子「どっちも微妙に嫌よ……(汗)」


七瀬幸江編


・たぶん17と恐らくは42

八重「ううう……お母さんは何で、若い頃は私よりずっと大人びていたんでしょう。私なんか幼児体型のくせに初老ボディなのに……」
真紀子「でもおばさん、八重ちゃんを産んだのが『何年たってもダメで(以下略)』な後とはいえ、まだ42歳やったよな多分? なのに口元にしわできとるとゆー事は、八重ちゃんの逆に、小さい頃は大人びて、大人になると老けやすいって事かいな?」
幸江「……ちょっとこちらにいらっしゃい真紀子ちゃん?」


・借用主

多汰美「おばさーん、八重ちゃんはまだ出てこんですか?」
幸江「ええ。そんなに私が制服着てたのがショックだったのかしら……(泣)」
真紀子「しかし、それって八重ちゃんの制服じゃありませんね? 八重ちゃんとおばさんは背丈違いすぎですし」
多汰美「…………おばさん、私とマキちーのどちらの制服を着とるんよ!?」

知りたくありません。


・ランクアップ(&ダウン)チャンス

八重「お母さん……前より2行増えたこの表札は何?」
幸江「潦さん達の分よ。次回から姉妹決定戦に参戦する事が決まったから。新装第1回はクイズ番組のスペシャルで決定するからその日はよろしくね♪」

 七瀬
 長女 真紀子
 次女 和弥
 三女 景子
 四女 幸江
 五女 多汰美
 六女 八重

八重「……なんて事があったら、もう生きていけません私」
真紀子「八重ちゃん……そんな事はなさそうやけど、もしあれば阻止のために私らもにわも協力するでな?」


・遠くさせた理由

八重「ところでお母さんの血液型は何なんでしょう。『O型なんだよね』と言ったらものの見事に無視されましたが」
真紀子「八重ちゃんがO型でおじさんがA型なんやから、A、B、Oの3通りの可能性があるんや」
多汰美「ネットの事典で見てみると、ごく稀な遺伝で普通ではあり得んようなパターンもあるんじゃね。もしかして八重ちゃんはそういうケースと違うん?」
八重「……かもしれません。特殊じゃないとしてもお母さんはAかBで、お祖父ちゃんやお祖母ちゃん達から変に疑われて傷付けられたんじゃないでしょうか」


・真紀子さん自重。

八重「でも寝るなら、ちゃんと何かかけて寝なきゃ」
幸江「ん――、そうね……」
幸江「……どれがいいかしら……。あーケチャップ……」
八重「ごめん。『押し入れの中のもの』にして」

八重「なんて事があったんです」
真紀子「普通やん」
八重「ななななな何がですかっ!?」
真紀子「(生クリームやら何やらかけて『私を食べて』っちゅーのは、まさか八重ちゃんには早過ぎたんかっ!?)」


・周知の極みパート2

真紀子「ふー、さっぱりした……」
(ギシ……ギシシ……)
真紀子「(――ん? また足音?)」
真紀子「(ってなんで忍び足やねん……。また八重ちゃんと多汰美か!?)」
真紀子「そっ、そこにおるんは誰か分かっとるでー!」
幸江「わわわわ、私は別に怪しいものではっ!!」
真紀子「……いやおばさん、別口で予想は付いてましたが」


・でも1人だけ

幸江「私もあの人も、ちゃんと毎晩頑張ったんですからね!!?」
八重「うう……聞き返してしまってごめんなさい皆さん……」
多汰美「……ここで『毎晩何を?』とか『昼間は』とか聞いとれば、マキちーが食い付くはずやったのにね」
真紀子「……多汰美、後で爽快コースとお仕置きコースをフルセットな」


・義父と実父

幸江「はい、もしもし――あらお義父さん! お久し振りです」
幸江「え、うちの父が……」
幸江「何でそちらには電話もしてくれないし、八重の声もろくに聞かせてくれないのかって?」
幸江「だって八重にはだだ甘なくせに私には無意味に厳しくて、そもそも麻酔なしで虫歯を削られたのが原因で歯医者が怖くなって、多汰美ちゃんにレーザー治療勧められてやっと治せたけど保険が効かないから顎じゃなくてお財布に穴が――」
幸江「――えええお父さんもそちらに来てたの!? そんなお仕置きされると癖になるからしないでお父さん――ッ!!!!」

そんな関係ではないかと。


潦和弥編


・娘は心配

多汰美「なごやーん♪」
景子「まっ、毎度だけど、他人の母親を銘菓みたいに言わないでよ!」
和弥「まあまあ景子。多汰美さんにそう呼ばれるのも満更じゃないわよ」
多汰美「でも『なごやんを食べる』って表現すると、お菓子を食べるのかそれともなごやんを――」
(ただいま残虐行為中です。しばらくお待ち下さい)


・暴走お母さん

多汰美「なごやんってなー、ドジっ子属性あるじゃろ?」
景子「い、いきなり何言うのよ!?」
真紀子「否定はできへんな。初登場の時はお断りしたのにしつこく自動車で追い回すし、礼服があらへんからってにわのセーラー服を着ようとするし、八重ちゃんの高カロリー食をちょっとおだてただけで食べて下さるし、吉四六(きっちょむ)さんなんて今では大分県でしか知られてへん話をするし、持ちネタの豊富さは見習うべきやね私も」
景子「あーなるほど」
和弥「うぅ……厳しいですね真紀子さん……あと景子には少しでも否定してほしかったわ……(泣)」


・伝統薬

八重「そういえば、和弥さんは何のお仕事をされてるんですか?」
和弥「あ、景子は言ってませんでしたか――私は主人と一緒の会社で薬を作っているんです」
真紀子「へえ、製薬ですか。何を作ってるんですか?」
多汰美「……媚薬とか精力剤とか。ほら、そんなら夫婦で実験するんも問題あらんで」
和弥「……さすがにそれはないですね(景子にそういうの作ってないか遠回しに聞かれた事があるけど、まさかあの子……(汗))」


・どこで

真紀子「でも私らこういうの何も知らんのですけど、お役に立ちますかね?」
和弥「大丈夫。将来のためにもお姉さんが手とり足とり教えてあげますから」
和弥「――って、足なんて使いませんよね。あらもうやあんやあん」
八重「……和弥さん、実は結構妄想激しいんですね。実は真紀子さん2号だったりしませんか?」
真紀子「……どないしてそこで私を引き合いに出すんや八重ちゃん」


戻る


『トリコロ』:(C)海藍/芳文社
『トリコロMW-1056』:(C)海藍/メディアワークス