■悠久幻想曲・ストーリー■

悠久幻想曲のストーリーと、その予備知識です。


□エンフィールドについて□

 とある宇宙に浮かぶ惑星表面にある陸地の一つ、「大陸」(名称不明)。エンフィールドから反対側のリューベック大公国故地まで約2ヶ月は掛かる大きな土地。
 エンフィールドはその「大陸」の南方北部にある、そこそこの大きさを持つ街です。
 500年前に、その時既に建国400年を経ていた「王国」の首都、「王都」の衛星都市として、街の東にある雷鳴山の噴火を火山制御装置で抑え込んで建設されました。
 現在はイーストロットと呼ばれる旧市街地区から西の方へと成長を遂げ、エンフィールド学園やローズレイクの古城、リヴェティス劇場や王立図書館(現・旧王立図書館)などの施設も建設されます。
 しかし、50年前に北方の国家と大戦を引き起こし、そのさなかに王都と衛星都市群は敵軍の魔法兵器で消滅します。
 戦後に建設された(恐らくは共和制の)「政府」は遷都を行い、焦土で北方との交通を遮断されたエンフィールドは重要性を失いました。
 現在では自治都市として、あんまり平穏ではない毎日を送っています。

 街の北には誕生の森、西には西の山、南東にはローズレイク、東には雷鳴山。
 緑と青に覆われた、白亜の建物の並ぶ活気に溢れた街。
 その中に響き渡る、爆音とその他諸々。
 エンフィールドはそんな、訪れる人を包み込むような優しい街です。
 ……邪悪な人物はほぼ皆無な反面、凶悪だったり悪辣だったりする人が多いのが難点ですが(笑)。


◇大陸細部+α◇

 エンフィールド以外の大陸の名所、そして大陸の外について、この場にまとめておきます。

・北方:戦後に成立した帝国と、周囲の都市国家群が対立を続ける地方。トリーシャの出身地。
・リューベック大公国故地:かつて滅びたリューベック大公国のあった場所。エンフィールドからは大陸の反対側にあり、どんなに急いでも2ヶ月は掛かる。
・修道院:戦災孤児であったトリーシャが預けられていた所。後にモンスターに襲われ、幼いトリーシャを残して全滅する。
・ランディの故国:ランディが騎士団長を務めていた国。リカルドも絡んだ何らかの事情により地上から姿を消した。
・東方:豆苗モドキの柴胡加竜骨五味子風などで知られる(?)地方で、恐らくはエンフィールドの和風要素の発祥地。リサの出身地はここの北寄りらしい。
・リサの故郷の街:東方の恐らくは北部にある街。風紀は悪い。
・クー:東方にある秘境で、豆苗モドキという虫の産地。
・王都:王城を頂き900年前には既に存在した都市だが、50年前に滅ぼされて今では小さな砂漠。赤ん坊だったエルが捨てられていた所。
・エンフィールドの隣街:マーシャルが武器の仕入れに行ったり、炭坑で労働者を劣悪な条件で働かせたり、女優のエクセルが駅馬車で居眠りして行ってしまったりしている街(ただし、これらの隣街が全て同じ街である可能性は低いので要注意)。
・ローレンシュタイン:音楽と芸術の都として知られる街。シーラはここの音楽学院へ留学に行っていた。
・ニーパント:街全体が遊園地である歓楽都市。クラウンズサーカスの団長の知り合いが在住。
・タカマハラ:数年前に滅んだ街。その原因は、アリサの知り合いの魔術師夫婦の喧嘩(笑)。
・クィーンズポート:リサEDの1つに登場する南方の港街。近くの島に海賊の遺産が眠っている。
・南方:小説版でパティ&トリーシャが習ったポルポタという料理が名物の1つである地方。それ以外は不明。
・紛争地域:南方にある紛争地域。ベケット元団長がensembleの大武闘会に出場するまで第二の人生をエンジョイしていた。
・多々良島:南方の果てにある島。ガストン・モンスターサーカスにいたグリフォンのいた所。
・ドルトリン:西方にある繊維産業が盛んな街。不況に見舞われて失業者が増加中。

・セリーヌ大陸:コミックアンソロジーで、セリーヌが迷子の果てに発見した大陸(爆)。
・宇宙空間:惑星を取り囲む空間。「流れ星」が住んでいる所が現世との最大の違い(笑)。
・魔界:使役されたり勝手に出て来たりして現世に姿を現す、魔族や悪魔が住んでいる所。


◇技術と魔法◇

 この世界の技術水準は、現世の19世紀レベルです。
 ガス灯が夜道を照らし、各家庭には水道が引かれ、主な交通手段は馬車と船(どこかに蒸気機関車はあるようですが)。
 新聞と雑誌が気軽に買えて、遊び場所にも事欠かない。鎧は衰退し、主要な武器は長槍と剣、そして銃。そんな近代的な水準です。
 もっとも一部では、電算機が既に登場してますが(笑)。

 この世界の魔法は、かなり生活に密着したものです。
 かなりの割合の人間(やライシアン他。エルフはほぼ全員)が魔法を使え、習得もかなり自由です。
 ちなみに、一般的には以下の通りに分けられます(内容は、イベント時の魔法や仕事の必要条件から推測)。

・物理魔法:物理エネルギー操作を主に扱う魔法。
・神聖魔法:霊的な働きを中心にした魔法。
・精霊魔法:外部の「精霊」の力を使って振るわれる魔法。
・錬金魔法:物質組成の組換えを主体とした魔法。

 現代魔法と総称されるこれらの他にも古代魔法という物が存在しますが、その詳細は不明です。

 また、この他にも以下のような特殊能力があります。

#奥義:技能の鍛錬により開花した特殊能力。
#覚醒能力:能力の成長に伴い目覚める特殊能力。

 「気」による攻撃はともかく、眠りのツボや人工呼吸砲がこれに入るかどうかは不明です(汗)。


◇社会組織◇

 エンフィールドは自治都市で、政府の干渉はほとんど及んでいません(少なくとも表向きには)。
 その内部で、以下のような組織がしのぎを削ってきました(多分)。

 評議会:数十名で構成され、恐らくは制限選挙で選出(選挙シーンがゲーム中にないので)。エンフィールドの市政を運営する。
  親自警団派:古くからの住人が中枢を占める、評議会の圧倒的多数派。
  反自警団派:テイラー評議員を始めとする、公安維持局を道具として自警団潰しを図った一員。狂言脅迫を暴かれて弱体化する。
 役所:行政実務を担当。
  災害対策センター:防災と救助活動を行う組織。その立場上影が薄く、冤罪事件後1年を経ないうちに自警団に吸収された。
  公安維持局:自警団に対抗して設立された組織。エリート中心だが、他の街の治安組織が手放すような人材が中心なので(笑)、約1年後にあえなく瓦解した。
 自警団:エンフィールドの治安維持を行う団体。詳しくは後を参照。シンボルは漢字の「自」をモチーフにしたような図案。
  急進派:秘密結社「物言わぬ柱」を中心として市政の支配を狙う一団。ベケット団長と元第三部隊隊員のロビンが中心だった。
  穏健派:政治介入を嫌い、街の治安維持に徹する一団。フォスター第一部隊隊長と新任の第三部隊隊長が中心。
 「物言わぬ柱」:自警団と密接な繋がりを持つ秘密結社。元の目的はエンフィールドの自治の確立であったが、総帥であったノイマン隊長の死後、ベケット団長(と配下のロビン)が暴走、崩壊に至る。
 シーヴズ・ギルド:盗賊達の組織。元は秘密結社と密接な関係があったが、ノイマン隊長の死後、幹部であったトラヴィスが関係を切る。
 ショート財団:科学製品の研究・作成を中心とした、エンフィールドで一番の規模を誇る会社。モーリス・ショート会長が現在経営に復帰。自警団最大のスポンサーでもあった。
 各商工業の組合:自警団の大小のスポンサーであった。政治的な介入は基本的には行わない。
 魔術師組合:魔術師達の団体。魔法関係においては司法権も所持している。
 セント・ウィンザー教会:市民の崇敬を集める教会。政治的実権は所持していないが、初等教育や福祉の分野を担当。
 ジョートショップ:アリサが経営する何でも屋。有能な人材を多数集めており、アリサの人望もあるため小組織ながら存在感は大きい。


◇悠久幻想曲とジョートショップ◇

 「ジョートショップ」とは、アスティア家の未亡人・アリサが経営する人材派遣業者です。
 通常は月曜〜土曜を基準とする長期労働と短時間で済む短期労働との組み合わせで、完全歩合制で基本報酬に応じた割合の金額を受け取ります(ちなみに、日曜は休みで夜勤等は基本的にありません)。
 元はアリサの夫が経営をしていましたが、死後には視力が弱いアリサ(とペットのテディ)だけが残され、経営は次第に傾いて行きました。
 そこに、街外れで倒れていた青年がアリサに引き取られ店員に加わります。
 青年は気の短さと血の気の多さ、女癖の悪さなど多くの欠点がありましたが、献身的な労働でアリサに奉仕をしました。
 しかし、アリサの夫の命日に大事件が起こります。
 青年が、身に覚えのない美術品十数点の窃盗容疑で逮捕されてしまうのです!
 アリサが店を担保に借金をした10万ゴールドで保釈されますが、このままでは大事な店が人手に渡ってしまい、青年も街を追放されてしまいます。
 そこで思い付いたのは、信頼の回復(というか、元から一般人の信頼は乏しかったので建設と言った方が適切でしょうが)。
 1年後に住民の8割の賛成があれば再審請求が可能という街の法律を頼りにして、仲間達と共に街の人達の依頼を積極的に受けて支持を集めようとする青年。
 そして、愛と友情の1年が幕を開け……。

 冤罪は晴らされ、そして青年はアリサの目の薬を探す旅からも帰還して、妻7人(笑)と幸せな毎日を送っている事でしょう。
 現在の正式な店員はアリサと主人公(1)だけですが、主人公(1)の友人や恋人達が手伝っているので実働能力は非常に高いと思われます。


◇悠久幻想曲2nd Albumと自警団◇

 〈自警団内部構成〉
  団長/ウィリアム・ベケット→未定
  第一部隊/リカルド・フォスター隊長/捜査・戦闘/詰所は自警団事務所
  第二部隊/バイロン隊長/情報収集/詰所は自警団事務所
  第三部隊/カール・ノイマン隊長→主人公(2)/雑務処理/詰所は自警団事務所
  第四部隊/オーウェル隊長/警邏/詰所は自警団事務所
  第五部隊/カーライル隊長/防災・救助/詰所は旧災害対策センター
  団長直属部隊/ロビン→消滅/不明/詰所は不明
 〈施設一覧――「2」小説版を一部参照〉
  自警団事務所/南地区(サウスロット)・コロシアム通り
   1階…カウンター、講堂、武器庫兼倉庫
   2階…中央廊下、第一〜第五部隊事務室、空き部屋×3
   地下…地下牢、拷問室
   中庭…練兵場
   裏庭…厩舎
  旧災害対策センター(自警団第五部隊詰所)/セントラルロット・ルクス通り
  自警団団員寮/イーストロット・ウィンザー通り
  演習場/北郊外、東郊外
  (詰所跡/居住地帯外れ)

 「自警団」とは、エンフィールドの治安維持のための団体です。しかし役所の組織ではなく、住民から援助を受けて行動する独立団体でした。
 その前身は、カール・ノイマンが率いるエンフィールドの王国軍精鋭部隊。
 戦争終結後に部隊はエンフィールドに帰還して、評議会と共同でエンフィールドの再建に尽力します。
 そのために最近まで、合議制で強力なリーダーシップを持たない評議会に対して市政を、秘密結社である「物言わぬ柱」を介して裏で操ってきました。
 表と裏を繋ぎ止めてきたノイマン隊長がこの世を去り、何も知らない隊員だったある青年を過酷な運命が襲います。
 それに加えてショート財団からの資金減額による苦情処理の有料化と評議会のライバル組織設立が、第三部隊を崩壊に追い込みます。
 同僚達が他の部隊へ転属して行き、一人残された青年。理知的な反面温和な性格の(でも、割と女性好きな)青年はひたすら戸惑うばかりでしたが……。
 ベケット団長に高く評価されるほどの素質を持っていた青年はフォスター隊長の助言を受けて何とか立ち直り、団長と直談判をして第三部隊の再建を図ります。
 青年を第三部隊の隊長として、集めた仲間と共に出した実績を元として来年の隊長会議で存続の可否を決定する。
 さっそく自警団の内外の友人達を年齢を問わず掻き集め、部隊を結成する第三部隊隊長。
 愛と友情の毎日、そして、そこに影を落とす運命とは……(もっとも、面倒ならば一切無視が可能ですが(笑))。

 そして第三部隊が存続し公安局は評議会直属となった自警団へ吸収、秘密結社の解散と共にベケット団長はプチ失踪(笑)する事でしょう。……別の未来では第三部隊が消滅したり自警団が公安局に吸収されたり自警団と公安が並存したままだったり秘密結社の存在を欠片も感じなかったりするかもしれませんが。
 現在は第一部隊が恐らく最強ですが、妻8人(汗)を隊長が抱えている第三部隊が将来性大です。


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