異世界に迷い込んだ剛は元の世界に帰ってきた。そして彼を追ってティナがやってきた。二人は一つの部屋に住んで、いわゆる大人の関係になったのである。
その日、二人は街に出てデートをした。町中を歩いていると、とある建物の前で剛が立ち止まった。
「そう言えばもうできるよな…。ティナ、悪いけど10分ぐらい時間くれないか?」
「いいですけど…この中に入るんですか?」
「ああそうだ。でもティナはここで待ってた方がいいかな」
「ど、どうしてですか!?まさか、この中でやましいことを…」
「い、いや、そう言うわけじゃないけど…」
「じゃあどうして私は入らない方がいいんですか!?」
「それは何て言うか…。わかった、ついてきなよ。でも後悔しても知らないよ」
「はい…」
いったいこの中になにがあるのかを不安に思いつつ、ティナは剛の後をついていった。
「ここは…献血ルーム…?」
「そう。俺、こっちの世界に戻ってきてからさ、ことある事に献血することにしたんだ。血が必要な人のためにね。それもこれも、向こうの世界でティナとつきあってたからなんだけど」
「そうなんですか…。でも、だったらどうして私にここに来ない方がいいなんて言ったんですか?」
「だってさ、ティナって血が嫌いなんだろう?それに、ヴァンパイアの血をひいてることにコンプレックス持ってるし…」
「それは向こうの世界にいたころの話です。それに、同じ血でも無益に流される血と違って、人の役に立つ素晴らしい血なんですよ。私は普通の人間と違うから献血できないけど、できることなら…」
「ありがとう、ティナ。それじゃちょこっと行って献血してくるからここで待っててよ。あっ、ここはジュース飲み放題、お菓子食べ放題だから」
そうして剛は奥の部屋に入っていった。彼が入っていった部屋には若くてかわいらしい看護婦がいたのだが、談笑をしている剛たちを見て、ティナは何だか複雑な気持ちになった。そして、数分後。
「献血ありがとうございました」
その声に見送られ、剛とティナは献血ルームを後にした。歩いていると、ティナが剛に話しかけた。
「あの…剛さん、さっきあの看護婦さんと何を話してたんですか?」
「ありゃ、見てたの?たいしたことじゃないよ。彼女連れなんて珍しいねとか、そういう話だよ」
「でも、ずいぶんと親しげでしたけど…」
「まあ、あそこに行くたびに話してるからね。もう顔見知りだよ」
「そうですか…」
そうして少しの沈黙があったが、またティナが口を開いた。
「剛さん、看護婦さんって好きですか?」
「えっ?ああ、まあ好きだよ」
「そ…そうですか…」
剛はティナが聞いているのはあの献血ルームの人のことだろうと思った。やさしいから好きだよと彼は答えたつもりだったのだが、実はティナの質問は別の意味あいを含んでいたのである。
その日の夜である。ちょっと寄りたい所があるというティナと別れて、剛は先に部屋に帰っていた。
「寄りたい所っていったいどこなんだ?一緒に行くよって言ったのに先に帰されちゃったし…。まあ彼女も子供じゃないんだし、大丈夫だろう」
そう言うと剛はティナが帰ってきた時のために夕食を作り、彼女を待った。しかしティナは帰ってこない。そしてそのうち剛は眠ってしまった。
「剛さん、起きてください。剛さん…」
剛が眠りに落ちてしばらくした後、彼はそんな声で起こされた。
「ん?ティナか?お帰り…」
まだ半分寝ぼけている剛だったが、ティナの姿を見てその眠気は一気に覚めた。
「何だあ!?何でおまえが看護婦の格好してるんだあ!?」
「驚きました?今日買ってきたんですよ」
「買ってきた?じゃあ、昼間言ってた寄りたい所ってのは…」
「こういう物を売ってるお店です。なかなかなくって探しちゃいました」
「探したって…だいたいなんでこういう物を買おうと思ったわけ!?」
こう聞かれたティナは少し顔を赤らめて答えた。
「だって…剛さん、看護婦さんが好きだって…」
「俺はそういう意味で言ったんじゃないの!俺はべつにイメクラとかコスチュームプレイとかに興味はないよ!」
そうは言いつつも、剛の視線は看護婦姿のティナに釘付けだ。かわいい、似合ってる。そんな考えが彼の頭に浮かんだ。そして、剛に凝視されているティナがこんなことを言ったのである。
「あの…今夜はこの姿の私を愛してくれませんか…?」
この一言で剛の理性が吹っ飛んだ。おもむろにティナを抱きしめると、彼女の顔に唇を近づけた。それに応えるように、ティナも唇を出す。そして2人はディープキス。長いキスが終わると剛はティナの胸に顔をうずめた。
「ああっ、かわいいよティナ!いい!おまえはどんなかっこうでもいい!!」
そんなことを言いながら彼女の胸にほおずりをする剛。ティナはそんな剛をやさしく抱きしめ、こう言った。
「剛さん、いつも献血ありがとうございます。今日はあのルームの看護婦さんの代わりに、私がお礼のサービスをしますからね」
そう言うとティナは剛の股間に手を伸ばした。こちらの世界に来るまでは何も知らない少女だった自分を大人の女性に変えてくれたそれはもう固くなっている。
「うっ…」
剛が小さな声を出す。ティナはそれをさすりながらたずねた。
「どうですか、剛さん?」
「いやあ、何て言うか…上手になったよ、うん」
「剛さんのおかげです。さあ、今度はあなたも…」
そう言われた剛がティナの体をまさぐる。自分が開発したと言ってもいいこの肉体、感じやすい場所がどこかはわかっている。
「ああっ…あん…」
ティナが甘い吐息とあえぎ声を出す。そして彼女はこんな注文をした。
「あの…剛…さん…今日は服を脱がさないで…」
「ああっ、わかってるよ。せっかく俺のためにこんなかっこうしてくれたんだもんな、この看護婦姿を見ながら楽しむよ」
「ありがとうございます…あん!!」
剛の手は止まらない。白衣のスカートをまくりあげ、ティナが履いているパンティに手をかけると、それを一気にずり下ろす。
「それじゃあ…」
そう言って剛は自分のズボンとトランクスを脱いだ。そこに現れた物体はこれまでに何人もの女性の体を貫いた物。ティナがこちらの世界に来てからは彼女以外の女性には触れさせてもいないが。
「いいかい、ティナ?」
「は…はい…!」
さて、ここから先は省略させていただく。2人がどのようなプレイをしたかは各自で想像してもらいたい。
翌日の朝、果ててそのまま眠ってしまった剛が目を覚ました。その隣にはティナが…いない。代わりにきれいに折りたたまれた白衣だけがあった。
「どこ行ったんだ、ティナ…?」
そんなことをつぶやいた剛だったが、彼の耳に聞き慣れた音が聞こえてきた。それはティナが朝食を作っている音だ。
「なーんだ、先に起きてたのか…」
そう言って剛はキッチンに顔を出した。
「あっ、おはようございます、剛さん」
それはいつものあどけないティナ。昨晩剛を相手に乱れた女性とは思えない。
「おはようティナ。あのさ、昨夜のことなんだけど…」
「ごめんなさい、何回もさせてしまって。よく考えたら、献血したんだから激しい運動をしたらダメだったんですよね」
「ああ、まあそれはそうなんだけど…」
「それで、そのおわびってわけじゃないんですけど、今日の朝ごはんは血になる物をたくさん作ってみました」
確かにテーブルに並んだ朝食のメニューはそういった物ばかりだった。
「あ、ありがとうティナ」
「どういたしまして。それじゃあ食べましょうか?」
そうしてつけていたエプロンを外したティナだったのだが、それを見てこんなことをつぶやいた。
「あっ、そうか。そういう手もあるんですよね…」
「何だい、そういう手って?」
「な、何でもありませんよ」
ティナはそう言ったが、剛は何となく彼女の思考を読むことができた。
そしてその日の夜、剛は「裸えぷろん」のティナを相手にすることになるのであった。