GURPS moo Series Games
(2nd Edition)


第1章 背景世界

 moo系ゲームの世界は、率直に言うとその大半は、いわゆる「何でもあり」の世界です。基本的にその大半は「魔法が存在する」世界ですが、ガープスのルール上超能力や妖術としての扱いを受けるような能力も見受けられます。概ね豊かで平和な世界が多く、ど〜〜んと重いストーリーには全然適していません(汗)。かといって全てがドタバタに還元される訳でもなく、心に染みる感動的な展開にも相性が良いのではないかと思います。


世界の概要

 ゲームの内容に準じた記述に、不明な点をあれこれと肉付けを行いました。


ウィザーズハーモニー(WH)

Skill&Wisdom
 様々な国が合同で設立した、冒険者の育成学校です。その性質上様々な種族が集まっており、勝手気ままに暴れ回る生徒や教官も大勢います。特に歴史の古い魔法研究サークル「ウィザーズアカデミー」は、危険人物の巣窟として歴代の生徒会長に警戒され続けています。

周辺の国々
 政体も様々な多くの国が林立しており、その人口の大半は人間です。異種族の一部は自分達の国を形成したり移動生活を送る「ノマド」になったりもしますが、人間の国の居住者も少なくありません。国家間・種族間の関係は概ね良好で、交易も行われています。


エターナルメロディ(EM)

ジェクリ地方
 大都ジェクリを中心とする地域です。ほぼ全域が起伏の乏しい平野に占められ、キューリックの砦跡、フラスコー洞窟、ボー・グーン廃鉱などの手軽な探索スポットが点在します。
大都ジェクリ
 世界でも最大クラスの都市の1つです。給料水準が高いため、ここでアルバイトをして旅費を稼ぐ旅人が多く見られます。
パーリアの街
 ジェクリから旅すると1ヶ月は掛かる、中くらいの都市です。異種族に寛容な土地柄で、一時期は影の民、魔族、ヴァンパイアまで居住していました。
ガミルの洞窟
 魔宝“青の円水晶”が眠っていた自然洞窟です。魔物は少ないものの様々な動物が住み着いており、準備なしに潜るのは危険です。

ダーヴァルザン地方
 同名の大都を中心とします。ジェクリに比べると人口も少なく、魔物の出没する荒野も多く存在します。大都ダーヴァルザンの近くにある砂漠には、ハザン遺跡が存在します。
ソーブルの湖
 深い森の中にある大きな湖で、中には無数の小島が散らばっています。小島の1つには祠があり、魔宝“銀の糸”が安置されていました。

カーゼルーン地方
 同名の大都を(以下略)。比較的種族差別の激しい地方で、特に影の民はこの地域ではほとんど存在せず、死霊系の魔物が野放し状態になっています。ジュンベイの林道からゲンショウの浜辺に至る地域は他の大陸からの移民が多く、同じ地方でも全く異なる文化を持ちます。
海賊王の島
 10年少し前に壊滅した海賊王ブロスの本拠地だった島です。未だに原形を留めている旗艦「ケルベロス」から魔宝“白の聖鍵”や財宝が発見された事もあり、しばしば探検家が船で訪れます。

ツェンバルン地方
 同名の(以下略)。同じ地方の内部でも変化が激しく、コスイの漁村からリョウコウの町に至る異文化の地域とライパン近くのフォーウッドの森が特に異彩を放っています。
黄金都市セアレス
 高山の上にある大都市の遺跡です。黄金化の魔法が都市全域に掛かっており、人も長時間滞在すると肉体が黄金化する危険があります。遺跡の建造物も黄金化しているため、非常に崩れやすくなっており危険です。魔宝“黄金の左腕”はここの宝物庫に存在しました。

パーツィ地方
 この地方はそこそこの起伏に覆われ、人里は多くも少なくもなく、魔物の出没もそこそこという平均的な土地です。この地域には世界で最も魔力が多い土地があり、そこに影の民最大の里があります。
双面山
 頻繁に噴火を繰り返す活火山で、周辺にはほとんど人が住んでいません。火口原には温泉も存在しますが、マグマの川、火山弾、有毒ガスを乗り越えてまで入浴に向かうような者はまずいません。魔宝“赤の火輪”はここで発見されました。

ウォール地方
 大都が2つ存在する珍しい地域です。ジェクリ以上に人口の多い地域で、危険な魔物はほとんど見られません。しかし地域の2つの大国――ウォール帝国とジン王国が人間同士の戦いを長い間繰り返してきました。
帝都ウォール
 ウォール帝国の首都です。単純な人口ではジェクリを上回りますが、人口の大半が貴族や武士で、産業の発展度合はやや劣ります。
城塞都市ジン
 ジン王国の首都で、何度にも渡るウォール帝国の攻撃を退けてきました。
閉鎖遺跡イルム・ザーン
 超太古の文明の都市の遺跡で、かつては空中に浮いていたと伝えられます。ごく最近に遺跡は開放され、それ以来人気の観光スポットとなっています。

マリエーナ王国
 人口数万の小国です。魔族襲撃事件により王族が大勢討ち死にしたため、現在は魔族を撃退(?)した妾腹の第三王女が王位継承者と目されています。
サンドワーフの街
 マリエーナの近くにある街です(マリエーナ王国の国内ではありません)。紅家の別邸が街の中に、影の民の里が近くの山にあります。


悠久幻想曲(UQ)

〈大陸〉
 広大な大陸で、北方、東方、西方、南方に大きく分かれます。全体的に温暖湿潤で、緑に包まれた生命の豊富な大地です。地域ごとに文化の違いがありますが、使用する言語はほぼ統一されています(口語の訛りを度外視してですが)。50年前の〈王国〉と北方諸国との大戦で荒れ果てた歴史がありますが、今ではほとんどの地域で傷は癒えています。

南方
 〈王国〉の王都跡から南の果ての海岸までを含む、〈大陸〉で最も広大な地域です。気候は年中温暖で、滅多に荒れる事はありません。なお、主な主食は米です。
〈王国〉
 900年前に王都を築いた、〈大陸〉でも古い部類に入る国でしたが、50年前の大戦で北方諸国を壊滅させたものの反撃により王都と衛星都市群を吹き飛ばされて長い歴史を閉じました。現在は南寄りにあり戦火を免れた都市群により貴族共和制の政府が作られていますが、必ずしも全土を把握しているわけではなく、特に王都地方の自治都市は半ば政府を無視して好き勝手に活動を繰り返しています。王族の主流はほとんど壊滅しましたが、王家の分家であるニューフィールド家に生き残りが存在するという噂が密かに流れています。
エンフィールドの街
 500年前に築かれた王都の衛星都市の生き残りの1つで、有力者による評議会が統治していますが、実質的には王国軍の精鋭部隊を母体とした自警団の傀儡でした。近年起こった政変により自警団や評議会の首脳部の一部が引退や失脚をし、新たな体制への移行が目論まれています。政府の支配力はほとんど及んでおらず、公安局を通した影響力増大計画も人を得なかったために空中分解しました(笑)。
王都跡
 南方最北端に位置し、大戦末期に吹き飛ばされた王都の跡で、今は荒れ果てた砂漠と化しています。魔物や死霊が出没する魔境と化しているため、かつてはここにのみ存在した北方への陸路は完全に閉ざされてしまいました。
タカマハラの街
 数年前に高位魔術師夫妻の喧嘩で滅亡した街です。辛うじて脱出した住民はそのまま散り散りになり、現在は廃墟と化しています。
ニーパントの街
 南寄りの地域にある総合歓楽都市で、多くの観光客を迎え入れています。
カリキアスタ
 有名なワインの産地です(原作では所在地は不明ですが、一応ここに入れておきます)。さくら亭の「利き酒選手権」でもここのワインが登場しました。
ピシリエット地方
 有名なワイン「プリティフェイス」の産地です(原作では以下略)。さくら亭の(同上)。
シバリデス地方
 銘酒「忘れな草」の(以下略)。
紛争地域
 旧〈王国〉の領土の南に広がる地域で、乱立する多数の国が絶えず争いを続けています。元は〈王国〉の属領だったのですが、大戦後に政府が放棄してから独立勢力間の抗争に歯止めが利かなくなり現在に至ります。……ちなみに、この地域でもっとも有力な傭兵部隊の大半は旧〈王国〉の出身で、政府や自治都市が裏で糸を引いているとも噂されます。
南部沿岸
 ニーパントや紛争地域より更に南にある、未来に〈連邦〉が成立する地域です。小さな国々が共存する平和な地域ですが、しばしば紛争地域の戦乱が波及するのが悩みです。

北方
 〈王国〉の王都跡のすぐ北にある峠を越えた先に広がる地域です。全体的に南方よりやや寒く、土地も痩せています。50年前の大戦でそれまでの国はほとんど滅ぼされ、人口も激減しました。しかも復興が済まないうちから戦争が再発し、今に至るまで慢性的な戦争状態が続いているため、未だに国力はかつての水準にまで復帰していません。その上に国力の弱体化は魔物の跳梁を招き、今の南方ではまず起こらない魔物による村や町の滅亡がしばしば起こっています。
帝国
 大戦後しばらくして、北方中央部に成立した国です。成立直後は猛スピードで領域を拡大していたのですが、やがて戦線が伸びきって拡大が止まってしまいました。現在も拡張主義を放棄していないために隣接するほぼ全ての国と敵対状態にあり、国力は破綻の瀬戸際にあります。
都市国家群
 帝国を取り囲むように存在する小さな国々です。帝国と敵対する点では一致しますが、必ずしも歩調が一致してはおらず、互いに相争う事も頻繁にあります。
オスカー地方
 金髪の北方エルフが人口の多数を占める地域です。帝国と都市国家群の対立に巻き込まれ、多くの難民が大陸の他の地方に流出しています。
リューベック大公国故地
 かつて滅びたリューベック大公国のあった地域で、北方北部の海辺にあります。エンフィールドからの所要旅程は、互いの交通が不便な事もあり急いでも2ヶ月はかかります。

東方
 〈大陸〉の東側にある、古い時代から多くの国が栄えた地方です。〈王国〉からは近い事もあり、エンフィールド一帯はかなりの文化的影響を受けています。中華料理に似た独特の料理が特に有名です。
クーの秘境
 虫の一種「豆苗モドキ」の産地として知られる地域です。
ヤマタイ
 懐石料理の原産地として一部で知られる地域です。この地域の住民は東方の海上にある巨大諸島と関わりがあるそうですが、諸島に存在する帝国から度々襲撃を受けたせいで、ヤマタイの側からは諸島をあまりよく思っていません(諸島の側では、相手が小規模なためにヤマタイの存在を半ば無視しています)。

西方
 〈大陸〉の西側の地域です。
ローレンシュタインの街
 「音楽の都」として知られる都市で、音楽学院には〈大陸〉全土から学生が集います。ここの自警団はエンフィールド自警団と姉妹提携を結んでおり、頻繁に交流を行っています。
ドルトリンの街
 繊維工業が中心の工業都市です。しかし技術の進展に遅れを取ったのが要因で、近頃は激しい不況に見舞われ人口も激減してしまいました。
大砂漠
 西方南部沿岸にある、〈大陸〉唯一の砂漠です(モデルは、「2」のコミックでセリーヌが彷徨っていた所です)。外洋を寒流が流れるために、乾燥した海風から雨を得られず(現世のナミブ砂漠やアカタマ砂漠のように)砂漠化しています。駱駝を飼育する独特の風俗を持つ遊牧民が居住しており、南方南部とのか細い陸路を繋いでいます。

東方諸島
 〈大陸〉東方の海上に浮かぶ、無数の島からなる巨大な群島です。中心部には巨大で歴史の古い帝国が存在しますが、歴代の政権を担っているのは宰相や大将軍です。サムライやニンジャの発祥の地でもあります。「組曲」の舞台は、ここの平行世界バージョンとします。

多々良島
 南方の海に浮かぶ島で、非常に多くの魔獣が生息しています。〈大陸〉本土では絶滅寸前のグリフォンもしばしば目撃されています。

セリーヌ大陸
 ごく最近発見された新大陸です。発見者であるエンフィールドの保母セリーヌ・ホワイトスノウにちなんで命名されました。


パーペチュアルブルー(PB)

〈連邦〉
 〈大陸〉南方南部と沿岸の島々に広がる王国、公国、小貴族領、共和国、自治都市、その他諸々を統合した連邦国家です。外交と軍事は連邦政府が掌握していますが、各々の国内では広範な自治権が認められています。この地域の魔物は種類が極端に多いため、〈連邦〉を挙げて統一的な対処方針が採られてきました。各種族に対する危険度ランク制定もその1つです。
シープクレスト市
 プレーステール海に面した自治都市で、周囲を他の国に囲まれているため非常に狭い領土しか持っていません。川の西側にある新市街は曲線を多用した様式の建築物に統一されています。税が安い反面公共サービスは今ひとつで、市内に学校は初等〜中等教育をまとめて行う1つしかありませんし、保安局は慢性的に人員や装備の不足に悩んでいます。
クィーンズポート市
 北寄りの沿岸地帯、〈王国〉(この時代には王政復古しています)の国境の近くに存在する港町です。


悠久組曲(PS)

諸島国
悠久学園
 説明は「GURPS Perpetual Suite」に譲ります。


エバーグリーン・アベニュー(EA)

ガーデングローブ地方
メルデルビア
 説明は「GURPS Evergreen Avenue」に譲ります。


海洋叙事詩メルヴェイユ(ME)

既知領域
チェイテ王国
シルバリア共和国
アムニス王国
カマラーダ部族
その他の地域
 説明は「GURPS Merveille」に譲ります。


少女義経伝(SY)

 舞台設定は現実世界の平安末期に準じますので、ここでは省略します。


文明レベルとマナ密度

 各背景世界の文明レベル等を、「ベーシック」や「マジック完訳版」のキャンペーン計画書に準じた形でまとめました。

Skill&Wisdom
 輸送:3
 武器と防具:3
 動力:3
 医療:4
 マナ:密
 魔法技術:普及しているが、魔化アイテムはあまり多くない。
 政治:小国が点在している。S&Wを設立させたのもこのような諸国の協力による。
 経済:専門店は多く、恐らくは中世レベルではなく近代初期(文明レベル5)水準。
 文化:諸国から生徒や教師が集うため、S&Wのお膝元では自由な気風の強い「何でもあり」の状況にある。

パーリア
 輸送:3
 武器と防具:3(一部4、銃器は存在しない)
 動力:3
 医療:4
 マナ:密(一部の場所では濃密)
 魔法技術:広く普及している(そのため、生活水準は中世レベルを脱却している)。魔化アイテムは通常の「マジック」の世界よりも普及。魔法の管理を行うような広域組織は存在しておらず、各地にギルドや私塾が乱立しているため、統制も地方によりばらつきが大きい(ただし、魔法そのものを禁止するような地域はない)。
 政治:人口密度が低いため、街や村が個々で自治を行っている可能性が強い。
 経済:活動は盛んでないが、そこそこ大きな街には店舗や娯楽施設も多く存在する。
 文化:パーリアのような大きめの都市では比較的自由だが、辺鄙な地域では拘束も強い。人間以外の異種族は居住地で独自の文化を形成。

エンフィールド(〈大陸〉南方北部最北端、太陰暦1000年)
 輸送:5初期(蒸気船や鉄道が一部に存在)
 武器と防具:5(リボルバーや単発式ライフルが存在)
 動力:5初期(電気・内燃機関が最新技術。一般には蒸気機関やガスを使用)
 医療:6(魔法を併用した医療が発達)
 マナ:密(一部の場所では濃密)
 魔法技術:広く普及している。簡単な呪文や戦闘用呪文は修得している者も多い。魔化技術も発展している。魔法は魔術師組合や医師組合などが管理しており、危険な呪文の使用には罰則を課す。
 政治:元は王国の直轄地だったが、50年前の王都壊滅後に発足した現在の政府は自治を認めている。評議会と自警団制度を採っているが、エンフィールドの場合は評議会が弱体で自警団の力が強い。
 経済:他の街からは離れているが、陸の孤島ではなく駅馬車も往来している。エンフィールドと南方との間には川船が行き来している。
 文化:絆を重視した精神性の強い文化と教会への信仰が基調にある。気風はやや荒く、闘技場での格闘が一般的な娯楽として定着。風習は和風と西洋風の混合。

シープクレスト(〈大陸〉南方南部、太陽暦1200年(太陰暦1304〜1305年))
 輸送:7(プロセッサ動力の鉄道や船が主流。飛行機は存在しないが飛行船は存在する)
 武器と防具:7(核爆弾や機関銃は存在しない。防具も現世と別方向へ進化)
 動力:9+(“普通の”動力ではなく、魔法動力プロセッサにより半永久動力を実現。厳密には史実の文明レベルと対応させる事は不可能)
 医療:7(一部8)
 マナ:密(一部の場所では濃密)、ただし「素質」の持ち主だけが呪文を使える。
 魔法技術:魔化技術は非常に発展している。直接使用できる者は少なく、奇異の目で見られる事も。魔法に対する管理は厳しく、特に公務員は大半の呪文の使用に許可が必要。
 政治:国や都市が集まって「連邦」を形成している。治安維持は各国・都市の保安局が担当するが、連邦全体には連邦保安機構が関わる。
 経済:経済活動はかなり自由。港湾都市では他の大陸との取引も珍しくない。
 文化:エンフィールドとあまり変わらないが、教会への信仰はあまり見られない。出版やテレビ放送も盛んだが、コンピューター・ネットワークは未発達。

悠久学園(諸島国、西暦2000年)
 輸送:7(一部8)
 武器と防具:7
 動力:7(一部8)
 医療:7(一部8)
 マナ:並
 魔法技術:一応は存在するが確実性に欠け、修得できる事は多くない。一般では実効力を信じられていない。
 政治:広範な領域を持つ国家の統治下にあり、国内は比較的安定している。
 経済:現実世界と似ている。
 文化:現実世界と似ているが、ややずれも存在する。
 補記1:文明レベルは8に突入しているが、通信・電脳関係を除いて文明レベルは通常7として扱う。
 補記2:精神工学の類は発展しており、仮想現実を扱う技術では文明レベル10の初期と見なせる。

メルデルビア(ガーデングローブ地方)
 輸送:4
 武器と防具:4(精霊は3)(銃器は存在しない)
 動力:4
 医療:6(精霊は4)
 マナ:並(精霊界は密〜濃密)
 魔法技術:人間は滅多に使える者がいないが、社会的には許容されている。精霊は生来の特殊能力としてのみ使える。
 政治:広域国家の領域内に存在し、安定性は高い。
 経済:田舎でもありあまり活発ではない。
 文化:社会的なしがらみは比較的強い。悠久世界とはまた別の教会への信仰が中心だが、古の神々への信仰の名残も強い(精霊は神々ではなく祖先を崇拝する)。

メル世界
 輸送:5(陸上は馬車と蒸気機関車(自動車は存在しない)、海上はバブルメタル機関と帆を併用した木造船(稀に蒸気船や鋼鉄船も))
 武器と防具:4(5)(火薬、単発銃、大砲など。接近戦用武器や防具は中世後期レベルだが海上では軽装が普通)
 動力:3(5)(一般では水力や風力が精々、文明地帯では蒸気機関やバブルメタル反応炉機関(電力は存在しない))
 医療:4(5)(麻酔やワクチンも先進地帯では存在)
 マナ:並
 魔法技術:人間は基本的に魔法を使えない。異種族は魔法を使える事もあるが、あまり強力な物は確認されていない。
 政治:君主制や共和制の国家が点在し、封建的なしがらみは強くない。海賊や密輸を取り締まる機関として、海上治安維持連合軍(MSAF)が存在する。
 経済:海上交易が盛ん。大航海時代以来、交易範囲は拡大している。
 文化:「海」を重視した文化を持ち、自由な気風と冒険心が強い。
 補記:陸が少なく海が多い世界であり、航海関連が突出的に発展。( )内部は先進地域であるシルバリアでの水準。

日本(西暦1183(寿永2)〜1184(寿永3・元暦元)年)
 輸送:3(牛車は存在するが馬車は存在しない。輸送は船や馬の背を使用)
 武器と防具:3
 動力:1(蓄力の他には水車程度)
 医療:2(薬に関しては4。宋では全て4)
 マナ:並(ただし、「術」は妖術のルールで扱う)
 魔法技術:非常に稀な能力。使い手はほとんどが地位の高い存在で、一般人は基本的に使えない。術もほとんどが戦闘用。
 政治:一応は統一された国家だが権力の分散が激しく、貴族や武士の間の私闘が絶えない。現在は武士の大勢力同士の間で内乱が発生している。
 経済:宋から流入した銅銭を使う事もあるが、基本は米か麻布を単位とした物々交換。産地の限られた品物の取引や京への貢納が取引の中心。
 文化:現実の平安末期と比べるとかなり華やか。上流階級では装身具を使う事もある。


カレンダー

 「WH」「EM」「UQ」「PB」の世界では、惑星が太陽を一周する公転周期は地球とほぼ同じ365日強です。しかし月の公転周期が28日ちょうどである上に、季節による気温の変動が少ないため、大半の地域で1年=12ヶ月=336日、1ヶ月=28日の完全太陰暦を使用しています。〈大陸〉の南方南部などの一部地域ではグレゴリオ暦に近い太陽暦を使用していますが、国際的には太陰暦を使います(太陽暦12年≒太陰暦13年です)。週の単位も共通して存在し、太陰暦では毎月の1日が必ず月曜日になります。年号表記は地域や時代によってばらばらですが、魔導王タナトスの世界統一を0年とする暦が一般的である事にします(参考ながらこの暦の場合、太陰暦1000年の年始は太陽暦919年の年末にあたります。太陰暦1087年始めになってやっと、太陽暦が1000年に達します)。
 余談ですが、太陰暦の1日は月齢が2(月の見え始め。新月(月齢0)を1日とする日本の旧暦では3日相当)になり、満月は必ず13日、新月は必ず27日になります。
 *成長/老化や魔法の持続時間については、太陽暦をゲーム管理上の基準時間として数値を太陰暦に換算します。

 「PS」の世界は「UQ」「PB」の平行世界ですが、地球と同様に季節の差が存在します。そのため1年=365日の太陽暦を使用しており、(なぜか)月や曜日の日取りがグレゴリオ暦と共通しています。国際的に使われる年号も大陸西方を起源とする「西暦」です。

 「EA」の世界では1ヶ月=28日、1週間=7日(最終日が休日)で、日付は「○月第○週○曜日」という形式で表します。1年の長さはゲーム内に登場していませんが、仮に12ヶ月=336日としておきましょう。なお、月の運行と1ヶ月の区切りは直接関係してはいないようです。

 「ME」の世界の暦は不明です(汗)。しかし1年の長さは、地球とさほど違わないでしょう。

 「SY」の世界の暦は、当然ながら太陰太陽暦です。基本は日本の旧暦とほぼ同じですので省略します。


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