■データセクション:格闘動作一覧■


*moo系世界の武術(「マーシャルアーツ完訳版」準拠)

 この世界はかなり古い時期から魔法が発達しており、しかも強力な魔物が多く存在したため、素手戦闘の技術は打突技(〈空手〉)を主体として発達しました。〈柔道〉系の技は護身術や捕縛術に存在する程度で、魔物に効果が望めない事もあり決してポピュラーな存在ではありません。素手戦闘のみに頼る事は珍しく、格闘家の大半は武器を同時に用います。魔術師が格闘術を学ぶ事も、さほど珍しい事ではありません。〈ボクシング〉〈レスリング〉も存在しますが、あまり使い手は存在しません。重装備を行う戦士は〈格闘〉を使います。武器を使った武術も多く存在しますが、ダメージが小さなフェンシング武器は滅多に使われません。

 moo系世界では、「流派」のルールを使いません(魔法主体の世界に格闘戦のルールを大量に持ち込みたくないからです)。その代わり、戦闘系技能に費やしたCPの点数と同じ数まで、その技能から派生する格闘動作を獲得する事ができます(0.5CPしか消費していない場合は除きます)。「格闘動作を基準とする格闘動作」は、元となる格闘動作まで遡って数に入れて下さい。技能から派生しない格闘動作は、どの戦闘系技能の枠に当てはめても構いません。獲得した格闘動作はCPを消費せずに使えますが、【脚つかみ】のような自動取得できる動作であっても、「ベーシック」掲載の基本能力以外は「獲得」せずに使う事はできません。
 例:パティ・ソールは〈空手〉に4CP費やして、【脚つかみ】【後ろ回し蹴り】【脛蹴り】【手刀】を獲得します。パティはパンチやキック、受けやフェイントという基本的能力も使えますが、CPを消費して【フェイント】を上昇させる事はこの段階ではできません。獲得していない【攻撃的受け】や【回し蹴り】なども技能なし値で使う事はできません。

 この世界で修得/使用できる技能(「ベーシック」記載の物を除く)・動作(CP消費ができない基本的能力は除く)は以下の通りです。

 〈刀〉(一部の地域のみ、細部は違う)
 〈鎖〉
 〈クローク〉
 〈絞首具〉(裏社会のみ)
 〈試合規則/種別〉
 〈射撃受け〉
 〈手裏剣〉(裏社会、それも一部の地域のみ)
 〈相撲〉(一部の地域のみ)
 〈短杖〉
 〈マンゴーシュ〉
 〈瞑想〉
 〈礼儀作法/道場/種別〉
 〈押し〉
 〈軽足〉
 〈気合〉
 〈強靭精神〉(言いくるめや誘惑に対する抵抗にも使える)
 〈強打〉
 〈暗闇戦闘〉
 〈経穴〉(接近戦用の「突き」攻撃(ポールアームを除く)及び弓矢と同時に使用可能)
 〈砕打〉(マンガ的ルールを使う)
 〈禅弓道〉(銃器でも使用可能)
 〈投器術〉
 〈八艘飛び〉
 〈不動の構え〉
 〈誘幻掌〉(一部の種族のみ)

 【脚受け】
 【脚つかみ】
 【足払い】
 【受身】
 【後ろ蹴り】
 【後ろ回し蹴り】
 【腕/手首関節技】
 【回転パンチ】
 【顔面攻撃】
 【逆腕訓練】
 【近接武器戦闘】
 【KOパンチ】
 【攻撃的受け】
 【地面戦闘】
 【地面突き】(刀でも可能)
 【ジャブ】
 【ジャンプかかと落とし】
 【手刀】
 【頭つき】(前提は〈格闘〉のみ)
 【脛蹴り】
 【スリッピング】
 【スレッジハンマー】
 【掃腿】
 【突き返し】
 【飛び蹴り】
 【ドロップキック】(マンガ世界扱い)
 【猫足立ち】
 【膝蹴り】
 【肘打ち】
 【ファーント】(刀でも可能、【展身】と呼ぶ)
 【部位狙い】
 【フェイント】
 【武器落とし】
 【武器構え】
 【踏みつけ】
 【フレッシュ】(刀でも可能、【踏みこみ】と呼ぶ)
 【回し蹴り】

 【アクロバット蹴り】
 【受け流し】
 【エルボードロップ】
 【縛り】
 【竜巻斬り】
 【飛翔蹴り】
 【無刀取り】


◇試作格闘動作一覧◇

 ルール上、流派を想定する事はしません。前提技能が12レベル以上で教師を見付ければ、格闘動作を習得できる事とします。しかしmoo系世界では、複雑な技を駆使する戦闘術は一般的な物ではありません。

【フェイント/種別】(並)
前提:近接戦闘用技能 上限:前提技能+2
技能無し値:前提技能
 この格闘動作を修得すると、フェイントの基準値が上昇します。
【フェイント/杖】(並)
前提:杖 上限:杖+4
技能無し値:杖
 杖はフェイントに向いた扱いが可能なため、フェイントの上限値が通常の武器より高くなります。

武器系動作

【片手振るい/種別】(1CP)
 一種の特徴として扱う特殊な格闘動作で、この動作を修得していれば「片手で攻撃すると非準備状態になる」バスタード・ソードや刀を片手で使っても準備状態が崩れなくなります。元となる技能が12レベル以上無いと、この格闘動作は修得できません。

【舞い斬り】(難)
前提:剣術 上限:剣術
技能無し値:剣術−3
 【後ろ回し蹴り】とそっくりな動作です。【つむじ風】より上限が低めですが、【つむじ風】の弱点である後ろを振り向いた時の隙は存在しません。ダメージは通常通りです。
【剣砕き】(難)
前提:剣術 上限:剣術
技能無し値:剣術−5
 相手の武器を狙って攻撃します。武器に応じた修正(剣なら修正なし、それ以外なら差の分だけ変化)を受け、攻撃された側は鎧や盾の受動防御を加えずに「よけ」「受け」を試みる事が可能です。命中した場合に武器に与えるダメージは、「ベーシック完訳版」P148を参照して下さい。
 この格闘動作では、【太刀折り】と同様に「受け」ても武器がダメージを受け、「受け」に失敗すると武器の防護点が無視されます。
【脛殴り】(並)
前提:剣術 上限:剣術
技能無し値:剣術−4
 【脛打ち】に類似した、相手の脛を剣で殴る動作です。ダメージ型は「叩き」になりますが、痛みによる衝撃は2倍になります(「我慢強さ」があっても、通常通りの衝撃は受けます。「痛覚過多」ならダメージに関わらず生命力判定を行い、失敗すると気絶します)。
【トリーシャチョップ】(並)
前提:杖 上限:杖
技能無し値:杖−7
 全体重を掛けて、敵の頭に杖を振り下ろします。攻撃が命中すれば自動的に頭への攻撃として扱われ、1〜2点の失敗の場合は胴体に当たった事になります。ダメージは通常と同じですが、モーションが大きいせいで相手の能動防御に+2のボーナスを与えてしまいます。
【旋風】(並)
前提:剣術 上限:剣術
技能無し値:剣術−4
 勢いよく振り回した剣で、攻撃と同時にフェイントを行います。攻撃そのものはダメージに−2されるだけの「振り」攻撃(しかも能動防御に+1)ですが、命中したかどうかに関わらず、同時にフェイントの効果も判定して下さい。このフェイントの効果は、次の攻撃の際に持ち越されます。
【振り下ろし】(難)
前提:剣術 上限:剣術
技能無し値:剣術−5
 真上に振りかざした剣を、一直線に振り下ろします。ダメージに+2、相手の能動防御に−2できますが、剣の軌道の都合上「振り」攻撃しかできず、転倒や膝立ち姿勢では放てず、部位狙いも立っている相手には頭部と腕以外は不可能であり、必ず1点疲労してしまいます。【闇落とし】【車軸打ち】とも呼ばれます。
【夢魔剣】(難)
前提:剣術 上限:剣術
技能無し値:剣術−5
 幻惑するような動きのフェイントを掛けますが、通常のフェイントと違い相手の意思(知力+「意思の強さ/弱さ」)と即決勝負を行います。
【陰の刃】(難)
前提:剣術 上限:剣術
技能無し値:剣術−3
 剣を突き刺すように構えて素早く突き出し、ダメージに−1(しかも攻撃型が「突き」限定)される代わりに、フェイント即攻撃を行えます。しかも、即決勝負に負けても相手の能動防御に有利な修正を与えたりはしません。
【背面斬り】(並)
前提:短剣術 上限:短剣術
技能無し値:短剣術−4
 背後の敵を攻撃する際に使います。敵のいる事さえ分かっていれば、向いている方向による不利な修正を受けません(部位攻撃には、余分に−1の修正を受けます)。
【籠手砕き】(難)
前提:剣術 上限:剣術
技能無し値:剣術−6
 手を狙った攻撃で、ダメージは−1されますが相手の能動防御も−2されます。生命力の1/3のダメージで手が使えなくなる事に注意しましょう。

【残像突き】(難)
前提:短剣術 上限:短剣術
技能無し値:短剣術−2
 連続で切っ先を突き出す攻撃です。フェイント即攻撃として扱い、フェイントで負けるとその分相手の能動防御が有利になります。攻撃型は「突き」限定ですが、ダメージは同じです。
【フェイント打ち】(難)
前提:ナイフ投げ、準備/ナイフ 上限:ナイフ投げ
技能無し値:ナイフ投げ−2
 ナイフの軌道でフェイントを掛け、次のターンの投擲(抜き打ちになりますが、〈準備/ナイフ〉の判定無しに準備が可能です)に対する防御を崩します。相手の敏捷力、〈格闘〉、〈空手〉、〈柔道〉のどれか高いものと即決勝負を行って下さい。
【乱れ打ち】(難)
前提:ナイフ投げ 上限:ナイフ投げ
技能無し値:ナイフ投げ−4
 数本のナイフを同時に投げます。1本余計に投げる毎に−2の修正を受けて、1本ずつ命中判定を行って下さい。特定部位に向けて投げる場合、修正は−3ずつになります。
【双尾斬り】(難)
前提:短剣術 上限:短剣術
技能無し値:短剣術−3
 先に出た【陰の刃】と似た動作ですが、ダメージ修正はありません。
【尻尾振り】(難)
前提:短剣術 上限:短剣術
技能無し値:短剣術−4
 剣をゆらゆらと動かしながら敵を眩惑します。既に出た【夢魔剣】とよく似た、知力に対するフェイント攻撃です。
【風流し】(並)
前提:短剣術 上限:短剣術+2
技能無し値:短剣術
 フェイントの反対の動作であり、フェイントに抵抗する際にボーナスを与えます。ただし知力に対するフェイントには効果がありません。

【振るい打ち】(並)
前提:槍術 上限:槍術
技能無し値:槍術−4
 槍を振り回して、柄で殴り付けます。両手で使用した場合、ダメージは「叩き/振り+3」になります(片手なら−1して「振り+2」)。
【鳩尾突き】(難)
前提:槍術 上限:槍術
技能無し値:槍術−3
 敵の重要器官を狙った動作で、動作に成功すれば突き刺さり、穂先なら防護点を貫通したダメージが3倍に、石突きなら生命力判定に失敗した敵を気絶させられます。

【吹き飛ばし】(難)
前提:パリイング・ハンマー 上限:パリイング・ハンマー
技能無し値:パリイング・ハンマー−3
 パリイング・ハンマーで殴り付けて相手を吹き飛ばす攻撃です。ダメージは半分(端数切捨て)になりますが、「ベーシック完訳版」P142にある「跳ね飛ばし」の効果を与え、その際にはダメージ(元のダメージ)を2倍に換算して使用します。
【楔打ち】(難)
前提:パリイング・ハンマー 上限:パリイング・ハンマー
技能無し値:パリイング・ハンマー−3
 大きくハンマーを振り下ろし、相手の体を掠めた所で強引に軌道を変更し、突き上げるように反対方向から攻撃をぶつけます。この動作はフェイント即攻撃とみなしますが、フェイントの際の即決勝負に負けるとその分が相手の能動防御のボーナスになります。
【壁破り】(並)
前提:パリイング・ハンマー 上限:パリイング・ハンマー
技能無し値:パリイング・ハンマー−5
 【破壁法】とも呼ばれる、相手と距離を置いてから、勢いを付けて突撃する攻撃です。相手から少なくとも「武器の最大到達距離」と同じだけ(最低2ヘクス)離れ、「本来の準備時間+2」ターンを費やして攻撃体勢を整えてから突進します。この攻撃はダメージに+3され、「全力攻撃」を宣言していれば移動力をフルに使っても大振り扱いにはなりません。
 ルナルのデータ使用時には、この動作はインペイラーを使った戦闘法から盗み取った技であり、ジェスタの教えに反する技として一般には使用が禁止されています。PCは基本的に習得できません。

【掠め切り】(並)
前提:ポールアーム 上限:ポールアーム
技能無し値:ポールアーム−3
 斧の部分で引き切るようにして、敵を切り裂く攻撃です。この攻撃はダメージが−1(ハルバードなら−2)されますが、その代わりに攻撃後の準備時間が不要になります(ファンブルした場合は非準備状態になります)。
【引き倒し】(並)
前提:ポールアーム 上限:ポールアーム
技能無し値:ポールアーム−5
 武器の重みと筋力で、強引に押し倒す技です。「振り」攻撃で敵を押さえてから【引き倒し】と敵の体力か敏捷力とで即決勝負を行い、勝てば武器で抑え込んで敵を転倒させます。

【抜銃】(難)
前提:銃器、準備/ピストル 上限:準備/ピストル
技能無し値:準備/ピストル−3
 ピストルをホルスターから抜いて、その動きでフェイントを掛けて即座に射撃を行います。【後ろ回し蹴り】と同様に【抜銃術】と目標の近接戦闘用技能か敏捷力で即決勝負を行い(この際に【抜銃】に失敗していると、ピストルが一瞬で準備できなかった事になりそのターンは準備だけで終わります)、目標の能動防御に−「攻撃者の成功度−目標の成功度」の修正を与えます。ダメージやその他の点では通常と変わりなく、ライフルではこの格闘動作は使えません。
 なお、敵がこちらを視認できないと(最大でも10m)フェイントの効果は与えられません。
【偽射】(難)
前提:銃器 上限:銃器
技能無し値:銃器−4
 銃の弾道でフェイントを掛け、次の射撃を当てやすくします(次のターンに連続して射撃をするので、必然的に抜き打ちになってしまいますが)。【夢幻舞】や【闇の舞い】同様に、相手の意思と即決勝負をして下さい。連射が不可能な銃器ではこの格闘動作を使えません。

【勝てば官軍】(難)
前提:フレイル 上限:フレイル
技能無し値:フレイル−5
 強引に防御を無視して振り回し、敵の手薄な所を狙います。ダメージに+2しますが、使用後フレイルが非準備状態になり(《高速準備》が掛かっていても)、姿勢が崩れて次のターンになるまで自分の能動防御も−2されます。
【不発弾】
 【下手な鉄砲】とも呼ばれます。攻撃を外した振りで敵にフェイントを掛けると主張しますが、実際は単なる攻撃失敗です。
【魔法無効】
 単なるアクロバットよけです。当然ながら噴射呪文か魔法の息にしか意味がありません。

格闘系動作

【キック/種別】(並)
前提:格闘系技能 上限:前提技能
技能無し値:格闘系技能−2
 普通のキックですが、格闘動作として習得する事で目標値が上昇しています。
【抜き手】(並)
前提:格闘、適当な接近戦武器技能(準備が不要なもの) 上限:格闘+2
技能無し値:格闘
 武器を使って戦闘する際に、素手を使ってフェイントを掛けます。この動作を使う際、フェイントを行う片手(逆腕で構いません)には何も持ってはいけません。
【猫引っ掻き】(難)
前提:空手、「鉤爪」1レベル 上限:空手
技能無し値:空手−2
 爪を立てて引っ掻き、ダメージが「切り/突き−1+空手技能のボーナス」になります(鉤爪によるダメージボーナスを計算済み)。手に1レベルの「鉤爪」を持った種族なら、同様の技を使える可能性があります(例えば、「鉤爪」を取得したヴァンパイア(・ハーフ)など)。キックのダメージ型を変化させる事はできません。
【飛び蹴り】(難)
前提:空手 上限:空手
技能無し値:空手−4
 2へクス先からのジャンプ攻撃で、ダメージに+2、敵の受けに−2されます。攻撃に失敗した場合には敏捷力−4か軽業−2で判定を行い、失敗すると転倒します。
【脛蹴り】(並)
前提:空手 上限:空手
技能無し値:空手−3
 脛を使ったキックで、ダメージが+2されます。しかし防護点の3点以上ある対象を蹴った際には、体力判定に失敗すると自分の脚が「突き」ダメージを受けてしまいます。
【手甲打ち】(並)
前提:空手 上限:空手
技能無し値:空手−3
 腕を振り回して手の甲で殴り付けます。ダメージは「振り−1+〈空手〉技能のボーナス」になりますが、動作が大き過ぎて相手の能動防御にも+2されます。
【回し蹴り】(難)
前提:空手 上限:空手
技能無し値:空手−3
 片足を軸にしてキックを放ち、ダメージに+1、目標の「受け」に−1します。失敗したり防御されたりした場合には再度【回し蹴り】の判定を行い、失敗するとバランスを崩してそのターンの防御判定全てに−2されます。
【後ろ回し蹴り】(難)
前提:空手 上限:空手
技能無し値:空手−3
 体を回転させ、フェイントと攻撃を同時に行います。しかしフェイントの際に即決勝負で負けると、その負けた分が相手の能動防御のボーナスになります。ダメージは通常通りです。
【膝砕き】(難)
前提:空手 上限:空手+2
技能無し値:空手−3
 「待機」して目標が射程(長さ1)に入って来るのを待ち構え、目標が踏み込んだら膝を蹴り付けます(扉の前で不特定の相手を狙う事も可能ですが、その際は「機会射撃」のルールも参考にして下さい)。カウンターになるのでダメージが1点増加する上に、この攻撃は必ず「脚」に当たります。
【疾走蹴り】(難)
前提:空手、「移動力倍増」 上限:空手
技能無し値:空手−5
 「移動力倍増」を持つフォーウッド独自の動作です。まず跳躍か敏捷力−4判定を行い(失敗した場合は軽業−4か敏捷力−8判定を行い、失敗するとその場で転倒してしまいます)、判定に成功したら4m以上「移動力」m以下にいる敵に直線移動(ヘクスを使っている場合は、できる限りで構いませんが)で突撃し、【疾走蹴り】を行います。この際行動順のサイコロの目、ないし移動力による行動順番に+1され、しかも大振りになりません。敵の能動防御に−2修正を与えた上にダメージは+2され、「跳ね飛ばし」の効果を考える際にはダメージを2倍に換算できますが、この攻撃は必ず全力攻撃と見なされ、動作を行ったターンには能動防御は一切取れません。
【脱兎】(難)
前提:空手、「移動力倍増」 上限:空手
技能無し値:空手−4
 離脱する際に敵に蹴りを入れ、更にその反動で距離を稼ぎます。ダメージは通常通りですが、この際に「跳ね飛ばし」ダメージを2倍換算で計算して攻撃者と敵の双方が離れるように弾き飛ばされ(攻撃者は弾き飛んだ方向向き)、そこから攻撃者はできる限り自分と敵を結んだ直線の範囲内でのみ移動ができます。しかし弾き飛ばされた際に敏捷力−4か軽業−2判定を行い、失敗するとその場で転倒してしまいます。攻撃が失敗した場合も同様の判定を行い、失敗するとやはり転倒します。

【腕関節技】(並)
前提:柔道 上限:柔道+2
技能無し値:柔道
 受けるか組み付くかして相手の腕を掴んでから、相手の敏捷力か〈柔道〉と即決勝負して関節を極め、相手の生命力か体力(「我慢強さ」「柔軟」があれば体力+3)と即決勝負してダメージか衝撃を与える動作です。詳しくは「ルナル完訳版」P24を参照して下さい。
【ダメージ投げ】(並)
前提:柔道 上限:柔道
技能無し値:柔道−2
 通常の「投げ」の効果に加え、「1D−2+柔道技能レベルの1/5」点のダメージを与えます。防具の効果が落下時と同じになる上に、投げがクリティカルした際には自動的に頭部打撃クリティカル表を使います。
【フライングクロスチョップ】(難)
前提:空手 上限:空手
技能無し値:空手−4
 2へクス先からのジャンプ攻撃で、ダメージに+2、敵の受けに−2されます。攻撃に失敗した場合には敏捷力−4か軽業−2で判定を行い、失敗すると転倒します。
 【飛び蹴り】と類似していますが、攻撃に使う部位は足ではなく腕です。
【フライングボディアタック】(難)
前提:柔道orレスリング 上限:前提技能+2
技能無し値:前提技能−2
 2へクス先からのジャンプ攻撃で、ルール的には体当たり扱いです。ダメージは通常のものに+2された上に前提技能レベルの1/5がボーナスになりますが、攻撃に失敗した場合には敏捷力−4か軽業−2で判定を行い、失敗すると転倒します。
 この動作を使用する際に全力攻撃はできず、フェイントも意味を持ちません。
【F・C・チョップ】(並)
前提:空手 上限:空手
技能無し値:空手−3
 鋭い手刀を繰り出します。ダメージは「振り−1+〈空手〉技能のボーナス」になりますが、動作が大き過ぎて相手の能動防御にも+2されます。
【F・C・チョップ改】(難)
前提:空手、F・C・チョップ 上限:空手
技能無し値:空手−7
 素早い勢いで繰り出されるチョップです。ダメージは「振り+1+〈空手〉技能のボーナス」で、しかも能動防御に−2されます。しかし使用後は体勢が崩れて素手が非準備状態になり、更に1点疲労してしまいます。転倒や膝立ち姿勢では放てません。

その他の動作

【油足】(難)
前提:忍び 上限:忍び
技能無し値:忍び−3
 足音を潜ませて感覚を狂わせます。2歩以上移動してから攻撃する際に相手の知力(+「鋭敏感覚」)と即決勝負を行い、勝てば相手の能動防御に差の分の不利な修正を与えます。もちろん、負ければ相手は能動防御に同じ分の有利な修正を得ます。
【大鷲飛翔】(難)
前提:空手、軽業 上限:軽業
技能無し値:軽業−4
 鷲の如く身を翻し、敵の感覚を欺きます。2ヘクス以上移動してから攻撃する時にこの動作と相手の知力で即決勝負を行い、勝てば防御側に成功度の差の分のペナルティを、負ければ逆にボーナスを与えます。
【虎襲足】(難)
前提:ランニング 上限:ランニング
技能無し値:ランニング−5
 体勢を崩さずに、獲物に忍び寄る虎のように静かに歩み寄る技です。【流水】同様、この判定に成功すれば移動力の半分までなら移動攻撃が大振りにならなくなります。
 *能力値上昇の際に技能に使用済みのCPをレベルを下げずに削る事を許している場合、【虎襲足】にCPを消費してレベルを据え置けない場合には〈ランニング〉のレベルを下げる事ができません。


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