■データセクション:追加種族■


追加種族(WH系)
追加種族(モンスター系)
追加種族(オリジナル)


◇追加種族一覧(WH系)◇
 ウンディーネ
 炎の民
 地の民
 風の民
 ダークエルフ
 ハーフデビル
 ハーフ/クォーターキャット
 ワーウルフ
 有翼族
 モスモス族
 

 「ウィザーズハーモニー」(WH)シリーズは「1」製作スタッフの一部が「エタメロ」と共通しており、共通の世界観を持つ「2」以降もmoo系ゲームではないものの関連ゲームとしてしばしば扱われます。そのためここのセクションでは、「WH」登場の種族のデータを参考までに記しておきました。ただしエンフィールドやシープクレストを舞台にプレイする場合には、GMの許可を得た上で使用して下さい。
 なお種族データの項目が省かれている部分は、基本的に人間もしくは近縁の種族に準じます。


・ウンディーネ(33CP)(WH)
知力+1(10CP)、生命力−1(−10CP)、容貌/超美人(25CP)、水霊系呪文に+1レベル・火霊系呪文に素質が働かない(6CP)、水中呼吸(10CP)、水中行動(10CP)、耐圧(100気圧まで、10CP)、暗視(10CP)、依存/水(1日以上離れると1時間に1点HPにダメージ、−15CP)、恐怖症/炎(軽度、−10CP)、高慢(−5CP)、軽度の金属アレルギー(触れていると敏捷力と知力に−2、−8CP)、単為生殖で子供を作る(0CP)
 水の精霊とも呼ばれる種族で、本来生活している世界から召喚された個体やその子孫が綺麗な海や湖、稀に街中で暮らしています。姿はエルフに似ていますが全員女性、しかもとびきりの美人揃いです。本来は単為生殖で子供を作りますが、人間の男性と子供を作る事も不可能ではありません(ウンディーネ同士の遺伝子交換に準じているため、生まれるのは全てウンディーネの女性です)。
 ウンディーネは水に触れる事を好み、実際に毎日浴びないと生命を維持できません。また炎や金属製品も嫌うため、人間社会で生きていくには色々と問題もあるでしょう。ちなみに彼女達には、本来衣服を着る習慣はありません。
・ウンディーネの特徴
 ウンディーネは気ままな性格の者が多く、「義務感」を抱いたり「誠実」に振舞うよりは、「好奇心」の赴くままに「直情」的に突っ走ったり、「かんしゃく」を撒き散らしたりする方が一般的です。また意外に(人間の)男性に惚れっぽく、「好色」だったり気に入った相手に「熱狂」したり独占しようと「執念」を持ったりする事もあります。
・ウンディーネ特有の特徴
「魔法の素質(特殊)」(15/25/35CP)
 ウンディーネは水霊系呪文と関わりが深く、魔法の素質を持たなくても水霊系呪文の技能レベルに+1されます(この段階では魔力感知等の能力は伴いません)。そしてこのボーナスは、通常の「魔法の素質」を取った際にも上乗せされます。しかし反対の属性である火霊系呪文に対しては、いくら「素質」のレベルが高くてもそれを働かせる事はできません。呪文自体は修得できますが、あまり自発的に学ぶ事はないでしょう。
  例:アリシアは知力14で、「魔法の素質」を3レベルで所持しています。通常の呪文に1CP消費すれば15レベルになりますが、水霊系呪文なら16レベルです。しかし火霊系呪文では12レベルにしかなりません。
・ウンディーネ特有の技能
〈生存/海〉(精神/並)
〈生存/川・湖〉(精神/並)
 〈生存〉のバリエーションの一種です。
〈貝細工〉(精神/並) 技能無し値:知力−5、宝石屋−3
 貝を道具や装飾品(螺鈿も含む)に加工する技能です。この技能は異種族も修得可能です。


・炎の民(16CP)(WH)
体力+1(10CP)、火霊系呪文に+1レベル・水霊系呪文に素質が働かない(6CP)、炎に対して防護点5点(10CP)、暑さに強く、体感温度が人間より10度低い(5CP)、寒さに弱く摂氏10度以下で敏捷力と知力に−1、0度以下で同じく−2(−5CP)、義務感/同族(−10CP)
 炎の民は名前の通り、火の精霊と相性の良い種族です。牙人族や魔族とも類縁関係にあると推測されていますが、確かな事は定かではありません。人間より比較的背も高く、赤い髪と尖った耳が特徴的です(耳の形は横方向にも幾分広がっており、薄手のエルフ耳や分厚いヘザー耳とは明らかに違います)。火の精霊と相性が良いだけあって炎や高温に強く、逆に寒さには堪え性がありません。
 炎の民は一定の場所に定住せず、部族単位(大きな部族なら更に細かく)で遊牧民や狩猟採集民として暮らしています(通常は1年サイクルで巡回していますが、環境によってはその限りではありません)。このような集団は炎の民だけの物ではなく、定住者からは総称して「ノマド(放浪民)」と呼ばれます。炎の民は武勇にも長け、そして誇りを重んじます。
・炎の民の特徴
 「かんしゃく」「直情」のような荒々しい面が目立ちますが、「義務感」や「誓い」を持ったり何かに「熱狂」している事もしばしばです。いずれにせよ「熱い種族」と呼べるでしょう。
・炎の民特有の特徴
「魔法の素質(特殊)」(15/25/35CP)
 炎の民は火霊系呪文と関わりが深く、魔法の素質を持たなくても火霊系呪文の技能レベルに+1されます(この段階では魔力感知等の能力は伴いません)。そしてこのボーナスは、通常の「魔法の素質」を取った際にも上乗せされます。しかし反対の属性である水霊系呪文に対しては、いくら「素質」のレベルが高くてもそれを働かせる事はできません。呪文自体は修得できますが、あまり自発的に学ぶ事はないでしょう。
「炎の誓い」(−15CP)
 炎の民の神聖な誓いです。誓いを立てた炎の民はいかなる事にも可能性があれば挑戦しなければならず、その際に汚い手段を取る事は許されません。しかし全ての手段を取った上で勝てない場合には、負けを認めて再戦を誓う事を許されます。また、火の元素や炎の民への侮辱に対してはいかなる行為も許されます。
 この特徴を持つキャラクターに対して、相手が炎の民なら反応修正に+1されます。しかし異種族はその過激さに辟易して、「騎士の名誉」「武士の名誉」「〈龍〉の誓い」などの類似の特徴を持たない限り反応修正に−1されます。


・地の民(27CP)(WH)
生命力+1(10CP)、地霊系呪文に+1レベル・風霊系呪文に素質が働かない(6CP)、赤外線視力(15CP)、息止め(人間の10倍、5CP)、方向感覚(5CP)、鋭敏聴覚3レベル(6CP)、意思堅固(自分の意見を容易に変えない、−10CP)、義務感/同族(−10CP)
 地の民は人間の亜種ですが、大地の精霊と深い関わりを持つ種族です。赤外線視力、有害ガスや乏しい酸素に対する抵抗力、地底を掘り進んだ通路の中でも迷わない方向感覚、視界の届かない先での異常を鋭敏に察知する鋭い耳、生まれつき持つ魔法への親和性と、能力の全てが地中生活に適応しています。地の民は地中に通路や部屋を刳り抜いて、そこに大集団で暮らします(几帳面に四角く削るため、いわゆる洞窟というイメージはありません)。ただし生産活動は、農業のように夜間に地上で行う事もあります。地中からの採掘も行いますが、ドワーフとは違って住居と作業空間とをはっきりと区別します。石材や宝石の採掘を好みますが、樹木を損ねる上に火による精錬を要する金属はあまり好んでいません。
 光の乏しい環境で生活するためか、淡い緑の髪と瞳、そして透けるような白い肌が地の民の種族的特徴となっています。一般的に孤独な時間や瞑想を好み、詩や音楽を好みます。特に地の民の伝統楽器であるハープは、数々の世界的名手を生み出した事で有名です。余談ながら地の民は人間の亜種であるため、通常の人間と混血も可能です。
・地の民の特徴
 温和である反面厳格でもあるのがこの種族です。「誠実」や「平和愛好」、「感情察知」の持ち主が多い一方で、「狭量」「残忍」も時折見られます。「意思堅固」なため「意思の強さ」も非常にありふれています。「意思の弱さ」を取る事はできません。
・地の民特有の特徴
「魔法の素質(特殊)」(15/25/35CP)
 地の民は地霊系呪文と関わりが深く、魔法の素質を持たなくても地霊系呪文の技能レベルに+1されます(この段階では魔力感知等の能力は伴いません)。そしてこのボーナスは、通常の「魔法の素質」を取った際にも上乗せされます。しかし反対の属性である風霊系呪文に対しては、いくら「素質」のレベルが高くてもそれを働かせる事はできません。呪文自体は修得できますが、あまり自発的に学ぶ事はないでしょう。
「青黄色盲」(−5CP)
 エルフの同一名称の特徴と同じです。
・地の民特有の技能
〈生存/地底〉(精神/並)
 〈生存〉のバリエーションの一種です。地の民以外でも修得できます。
〈地底建築〉(精神/並) 技能無し値:知力−5、建築−2、〈地底建築〉−2を〈建築〉の技能無し値にする事も可能
 地中を刳り抜いて通路や部屋を造る技能です。実際の作業には〈採掘〉〈地質学〉を使うので注意して下さい。
〈石工〉(肉体/並) 技能無し値:敏捷力−5
 石材を加工して石垣や石畳、あるいは建築材や石碑などにする技能です。この技能は異種族も修得可能です。
〈石細工〉(精神/並) 技能無し値:知力−5、宝石屋−3
 石(翡翠や軟玉も含む)を加工する技能です。この技能は異種族も修得可能です。
・地の民の名前
 個人名が先で名字が後ですが、間に一族内での地位を示す称号を入れる事があります。この称号は地域差も激しく、普段の生活や異種族への名乗りでは通常省略されます。母系社会でもあるため、名字は母方の物が継承され、結婚しても変わる事はありません。一夫多妻や通い婚も時折行われています。
例:アースト(・ディ)・バルティース、マリオス(・ディーン)・シルフィース、ルイージ・シルフィース


・風の民(21CP)(WH)
体力−1(−10CP)、敏捷力+1(10CP)、知力+1(10CP)、生命力−1(−10CP)、風霊系呪文に+1レベル・地霊系呪文に素質が働かない(6CP)、跳躍力が人間の2倍(10CP)、鋭敏感覚2レベル(10CP)、超音波聴覚(10CP)、義務感/同族(−10CP)、強迫観念/放浪癖(−5CP)
 地の民と同じく、風の精霊と親しい人間の亜種です。有翼人と違って空を飛ぶ事はできませんが、鋭い感覚と並の人間を上回る跳躍力を持っています。風の民もやはり部族単位で生活していますが、焼畑(風霊系呪文で効率よく火を使います)や牧畜を主な産業としているため、普段は家族単位で広範囲に散らばっています。風の民は(通常の)人間より小柄で髪や瞳も青み掛かっていますが、それ以外に相違点はありません。風の民も通常の人間と混血できます。
・風の民の特徴
 「やせっぽち」が多い一方で、体質的に「肥満」は存在しません。精神的には特に特徴はありません。
・風の民特有の特徴
「魔法の素質(特殊)」(15/25/35CP)
 風の民は風霊系呪文と関わりが深く、魔法の素質を持たなくても風霊系呪文の技能レベルに+1されます(この段階では魔力感知等の能力は伴いません)。そしてこのボーナスは、通常の「魔法の素質」を取った際にも上乗せされます。しかし反対の属性である地霊系呪文に対しては、いくら「素質」のレベルが高くてもそれを働かせる事はできません。呪文自体は修得できますが、あまり自発的に学ぶ事はないでしょう。


・ダークエルフ(15CP)(WH)
敏捷力+1(10CP)、生命力−1(−10CP)、魔法の素質1レベル(15CP)、暗視(10CP)、鋭敏感覚1レベル(5CP)、義務感/自然(−15CP)
 ダークエルフはエルフと似た姿の種族ですが、エルフより幾分俊敏である反面手先の器用さは人間と変わらず、体力が人間並である反面生命力ではやや虚弱です。名前の通り肌は濃い褐色で、髪は白か灰色、もしくは黒です。エルフと同様に魔法への親和性を持ちますが、この2つの種族間に付き合いはあまり存在しません(敵対しているのではなく、互いに無視し合っているだけです)。ダークエルフは森の中でも木が鬱蒼と茂った所や湿っぽい場所、洞窟の奥などを好み、狩猟や採取(その多くは人間の好みからするとゲテモノ扱い)、農耕(洞窟内で育つキノコなど)で暮らしています。人間の社会で暮らすダークエルフもいますが、密集して暮らす事に抵抗感を覚えないという点でエルフとは異なります。
 人間、もしくはエルフとダークエルフは混血が可能です。しかしダークエルフは遺伝的に劣性であるため、子供は基本的にダークエルフにはなりません。ついでに言うならば美醜の概念が互いにずれているため、このような混血は滅多に発生しません。
・ダークエルフの特徴
 エルフに輪を掛けて荒々しく、「かんしゃく」持ちや「乱暴者」が大勢います。ダークエルフも高レベルの「魔法の素質」を持つ事が多く、やはり体質的に「肥満」は起こりません。
・ダークエルフ特有の特徴
「赤外線視力」(15CP)
「青黄色盲」(−5CP)
 これらの特徴は、エルフと共通しています。
「耐毒」(2CP/L)
 毒に対する抵抗力を持ち、1レベル毎に生命力判定に+1の修正を受けます。ただし霊薬に対しては抵抗にボーナスを得られません。この特徴は生得的な物であり、後天的に得たり異種族が得たりするためには「毒を飲み続ける」等のような特殊な行為を必要とします(「生得的にこの能力を持ち得る異種族」なら話は別ですが)。
「毒無効」(15CP)
 霊薬や腐蝕型の劇薬を除いて、あらゆる毒が効かなくなります。
・ダークエルフ特有の技能
〈隠行〉(精神/難) 技能無し値:なし 前提:「魔法の素質1レベル」〈忍び〉〈偽装〉
 エルフの同名の技能と同じです。


・ハーフデビル(35CP)(WH)
体力+2(20CP)、敏捷力+1(10CP)、我慢強さ(10CP)、戦闘即応(15CP)、バーサーク(−15CP)、倫理欠乏(−5CP)
 畏怖と嫌悪を込めて「半分悪魔」と呼ばれる種族ですが、特に悪魔と関係がある訳ではありません。しかし種族的に「乱暴」「凶暴」「凶悪」「悪辣」と比喩されるような性格の者が大半を占めており、個体の能力が高いせいか傍若無人な態度もかなり目立ちます。そのため異種族との付き合いにも乏しく、家族単位で荒地に住むか(接触を避けるためだけではなく、一般的に荒涼とした物を愛好するようです)、軍人になるか(特に正規兵より傭兵)、裏社会で顔を利かせて生活をしています。稀に学者として研究生活を送る場合もありますが、その非社会性には変化がありません。
 ハーフデビルの外見は銀髪に多くは褐色の肌、背丈が高く筋肉質です。
・ハーフデビルの特徴
 「残忍」「乱暴者」が非常に多く見られます。あまり個人的なポリシーを持たない種族であるため、「誓い」や「名誉重視」、「狭量」などはあまり見られません。また、「誠実」「正直」「平和愛好」を取得する事も不可能です。
・ハーフデビル特有の特徴
「倫理欠乏」(−5CP)
 ヘザーほどではありませんが、幾分人間的な「倫理」から遠い物を持っています(例:茶店の中で破壊的な魔法を平然と使う)。このため異種族からの反応は−1の修正を受けます。


・ハーフ/クォーターキャット(12CP)(WH)
敏捷力+1(10CP)、知力−1(−10CP)、生命力+1(10CP)、超嗅覚(嗅覚判定+6、〈追跡〉+4、1分間掛けて知力判定で匂いを記憶可能、15CP)、暗視(10CP)、猫の瞳(5CP)、柔軟(5CP)、直情(−10CP)、興味の湧かない事には怠惰(−5CP)、好奇心1レベル(−5CP)、不器用1レベル(−3CP)、短命(人間の8割、−5CP)、恐怖症/犬(軽度、−5CP)
 ハーフキャットは半獣人の一種で、猫の手足と耳、そして尻尾を持つ種族です。人工生命体と違ってベースが人間でない分より猫に近く、体毛は手首足首までではなく肘や膝まであります。なお鉤爪はダメージを増すほど鋭くありません。肉体的能力が高い反面知性はあまり高くなく、小柄な体格と幼い顔立ちから子供扱いされる事もあります。
 ハーフキャットの同系種族にクォーターキャットがいますが、見た目(体格が人間並で手足が猫ではない)を除いては変化はありません。
・ハーフキャットの特徴
 あまり活発な種族ではないため、「怠惰」や「食いしん坊」が多く見られます。癖も猫っぽい物が多いでしょう。クォーターの場合は、あまり人間と変わりありません。


・ワーウルフ(45CP)(WH)
敏捷力+1(10CP)、暗視(10CP)、我慢強さ(10CP)、戦闘即応(15CP)、危険察知(15CP)、防護点1(5CP)、名誉重視/戦士の名誉(−10CP)、義務感/友人(−5CP)、正直(−5CP)
 獣人の中でも、特に武勇で名を馳せた種族です。体格は人間並で鋭い爪や牙もありませんが、俊敏で知性も人間に劣らず、第六感もかなり発達しています。のみならず誇り高く友情を大切にしますが、他人に秘密を持とうとする意識が希薄なため馬鹿正直な行動でトラブルを引き起こす事もあります。ワーウルフはあまり魔法を使いませんが、自らを高めるのに熱心なワーウルフは例外です。
 姿は一言で言うと「直立した狼」ですが、手先の器用さは人間並みです。ライカンスロープの狼人間や人狼族とは違い、ワーウルフは人の姿を取る事はありません。
・ワーウルフの特徴
 ひたすら真面目な種族であり、「誠実」「誓い」「名誉重視」を持つ者が非常に多く見られます。


・有翼族(15CP)(WH)
体力−1(−10CP)、敏捷力+1(10CP)、生命力−1(−10CP)、翼による飛行(30CP)、方向感覚(5CP)、時間感覚(5CP)、閉所恐怖症/軽度(−15CP)
 人間があまり足を踏み入れない高山地帯で暮らす種族です。見た目は鳥の羽を生やした人間ですが、強靭な胸筋や軽い骨格、速い消化速度など様々な点が人間と異なります。高山の岩肌に掘った洞窟で部族単位で生活しますが、完全に閉ざされた空間を心理的に嫌うため洞窟は浅く作られています。森林地帯では樹上の小屋に住んでいる事もあります。
・有翼族の特徴
 「地に足が付かない」と称される通り、気楽なタイプが多数を占めます。あまり閉鎖的な性格でもないため――むしろ付き合いが乏しい分興味が強い――、「好奇心」の強いタイプも目立ちます。
・有翼族特有の技能
〈鎌鼬〉(肉体/並) 技能無し値:なし
 飛行しながらすれ違いざまに武器で切り付ける技能です。攻撃型が「切り/振り」の武器を使っている際にしか使えませんが、技能レベルと相手の敏捷力(もしくは格闘系技能)で即決勝負を行い、勝てばすれ違いざまに相手を武器で攻撃できます(これは「大振り」にはなりません)。「待機」している場合のみ、相手は反撃を行えます。助走(空中ですが)には最低3mを必要とします。


・モスモス族(WH)
(幼生体)(20CP)
体力+2(20CP)、敏捷力−1(−10CP)、生命力+5(60CP)、受動防御1(25CP)、防護点1(5CP)、這いずって移動(転倒しない、5CP)、超音波聴覚(10CP)、移動力半減(−15CP)、異種族の言語を話せない(−15CP)、食いしん坊(−5CP)、1日の半分を睡眠に費やす(−10CP)、食事量が人間の2倍(−10CP)、異種族の反応−2(−10CP)、支持肢が無く物を掴めない(−30CP)
(成体)(20CP)
体力−1(−10CP)、敏捷力+1(10CP)、生命力+1(10CP)、羽による飛行(移動力は通常と同じ、20CP)、超音波聴覚(10CP)、1日の半分を睡眠に費やす(−10CP)、異種族の反応−2(−10CP)
 子供の時は大型の芋虫で、大人になると蛾の羽を生やした人間型に変態する種族です。幼生体は異様に大量の植物を摂取するため定住はできず、ひたすら放浪して食事をし続けるしかありません。かつては農耕を行う種族から見付け次第狩り出されていましたし、今でも農耕民や牧畜民からは極度に嫌悪(反応修正−4)されています。人間系の種族とはほとんど関わりを持ちませんが、繁殖の際は例外です。モスモス族は女性しか存在せず、子供を残すには人間系種族の男性を相手にしなければいけないのです。
・モスモス族の特徴
 幼生はあまり物事を考えず、半ば本能的に動きます。成体は自然の中で暮らす他の種族とさほど違いはありません。
・モスモス族特有の技能
〈モスモス語〉(精神/至難) 前提:超音波の聞こえる種族
 モスモス族の、特に異種族の言語を話せない幼生が主に用いる言語です。人間の耳には「にゅーにゅー」としか聞こえませんが、実は超音波で情報をやり取りしているのです。ちなみに文字はありません。
・モスモス族の名前
 モスモス語での名前もありますが、異種族が聞いても要領を得ないので(笑)異種族向けの名前を付けている成体も存在します。


◇追加種族一覧(モンスター系)◇

 知性を持ちロールプレイも可能な魔物の中から、何とかデータ化できそうな物をまとめました。これらは全てNPC向きに設定した物であり、PCにする事は決してお奨めしません。
 ここに記した以外の詳しいデータは、モンスターのデータをご覧下さい。


・フサ(−1CP)(UQ)
体力−2(−15CP)、知力+1(10CP)、生命力−1(−10CP)、HP−2(−6CP)、魔法の素質1レベル(15CP)、暗視(10CP)、防護点1(5CP)、長い毛により気体の毒に対して抵抗+3(5CP)、義務感/自然(−15CP)
・フサ特有の特徴
「追加疲労点」(3CP/L)
 フサの場合、全ての個体がこの特徴を取得できます。限界は体力の半分(端数切り捨て)です。

・蜘蛛人間(20CP)(UQ)
体力2倍、敏捷力14、生命力+2。甲殻は受動防御2/防護点2、移動力6。牙で「切り」ダメージ。体重は2倍。壁や天井を移動力半分で這える。〈忍び〉に+5。「好色」になる。その他獣人(「マジック完訳版」P121)のデータを参照。この種族は女性のみ。

・オーガー(35CP)(UQ)
体力+1(10CP)、我慢強さ(10CP)、暗視(10CP)、受動防御1(25CP)、防護点1(5CP)、自信過剰(−10CP)、直情(−10CP)、高慢(−5CP)
・オーガー特有の特徴
「追加体力」(様々)
 オーガーはCP消費を通常より少なくして、体力を16以上に上げる事が可能です。15を上回る1点毎に10CPずつ使い、体力20(110CP)まで上げられます。
 この体力は致傷力と荷重にのみ影響し、技能の基準値や即決勝負の基準値、疲労点は15のままです。
「巨大化」(80CP)
 体力が通常の2倍になり(50CP)、皮膚の受動防御と防護点も1点ずつ増えます(30CP)。しかし肉体は巨大化して、普通の防具が装備できなくなります。


◇追加種族一覧(オリジナル)◇

 公式設定が一切存在しない、簡単に言うならココで勝手に作った(笑)種族です。


・ドワーフ(23CP)(――)
体力+2(20CP)、敏捷力−1(−10CP)、生命力+1・最低でも10(10CP)、闇視(25CP)、器用2レベル(10CP)、高速治癒(5CP)、丈夫な皮膚で防護点+1(5CP)
小さな体格(「矮人症」相当、−15CP)、食いしん坊(−5CP)、黄金への渇望(「けちんぼ」「強欲」「バーサーク」の限定版、−19CP)、閉鎖的で物質中心主義(−1CP)、自然に配慮しない(−1CP)、カナヅチ(「才能がない/水泳」、−1CP)
 ドワーフは身長1m少々の筋肉質の小人族で、頑強な身体と短い脚、大きめの手、彫りの深い顔、硬い髪と長い髭(黒から茶色、金色まで様々)を持つ種族です(一応女性に髭はありませんが、女性は種族社会の外に出る事はまずありません)。やや動きが鈍いものの戦闘向きの肉体を持ち、光が無くても視界を確保できる(!)という強力な種族で、比較的高度な工業技術を持つ種族ですが、魔法には疎いのが難点です(moo系世界ではマナが「密」であるため、魔法に全く依存しない技術は文明レベル4段階までしか存在しません。そのため技術一般の文明レベルが5に達すると、ドワーフの技術的優位は失われます)。また美味な食物と度数の高い酒が好きな上に黄金に対しては異常なまでに貪欲で、大半の者は黄金を手に入れるためならいかなる悪事にも手を染めかねません。
 ドワーフは地底空間に都市を築いて黄金を求め、金以外の金属は様々な物に加工して外部に売って自分達の作らない生活必需品を手に入れます。ドワーフは食料生産を蔑視しており、できる限り自分達で作らずに交易で入手します。ドワーフは自分達の都市に部外者を入れようとしないため、生活や文化のほとんどが謎に包まれています。
 「UQ」の時点でドワーフは「大陸」では絶滅寸前ですが、セリーヌ大陸では山岳地帯に数多くの都市を築いて互いに抗争を繰り広げているそうです。
・ドワーフの特徴
 戦士としては勇猛ですが、黄金に関しては貪欲という二面性を持つ種族です。「誠実」「強迫観念/慈善」「平和愛好」はまず考えられませんが、逆に「かんしゃく」「残忍」「好色」「嫉妬」「アルコール依存症」は人間以上の割合で見掛けられます。「指輪物語」のドワーフより、「ニーベルンゲンの指輪」、北欧神話、「T&T」などのドワーフを想定して下さい。PCが出会った時にもGMはその点を強調して注意するように。
 なお「けちんぼ」「かんしゃく」は−5CP、「強欲」「バーサーク」は−8CPとなります。
・ドワーフ特有の技能
〈黒色火薬銃〉(肉体/易)
 ドワーフは、文明レベル3で黒色火薬を武器に使うようになります。
〈ドワーフ語/種別〉(精神/難)
 ドワーフのみが用いる言語で、異種族に教えられる事は決してありません(交易には相手種族の用いる言語を用います。moo系世界では種族の固有言語なる物は通常は存在せず、人間だろうがエルフだろうが魔族だろうが同一地域に住んでいれば同一の言語を使うのですが、閉鎖的で他種族との付き合いのないドワーフはその数少ない例外です)。都市毎にかなりの方言差が存在するため、ドワーフ同士の間でも意思疎通に使われる事はあまりありません。


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