∴メインキャラクターによる「ソウルクレイドル」プレイ日記∴
1.破壊神現る!?
2.世界を喰らう者と邪眼の術師
3.食事を喰らう者
4.遠い所から来た義賊
5.清純美人(ただし料理除く)
6.国王の欺瞞、そして背信
7.邪神VSただの付録
8.決戦、レイド国(跡)!
9.そして否応なしに新たな旅立ち
10.頑張れお嬢様
11.風は吹き去り
12.二つの世界の間で
13.赤くない森
14.夢の終わり
15.覇王(?)再来(?)
16.異世界、そして
17.タマイト暦801年
>1.破壊神現る!?
えー、私の名前はリベア(注:主人公のデフォルト名)。大陸プロデストの某所の荒野の隠れ里で育った女の子です。
(私はダネット。これと同じく荒野の隠れ里に住んでいて、性別も年齢もこれと同じ。ちなみに私はセプー族ですが、これは角も蹄も無い人間族です。
なお、あとの皆さんは出番がまだなので黙ってて下さい。(ダネット))
(背後から抗議の声多数)
出番が来たら喋っていーから抑えて抑えて。……えー、いつしかタマイト暦800年、17歳の誕生日も過ぎたある日。里の守部になりたい幼馴染のダネットは、「お前が弱いから守部になれない」といらついていました――とゆーか私に対するあて付けっぽかったみたい。ダネットも自分で言うほど強いわけじゃないし、周りからコンビ扱いされているからって、一緒に守部になる必然性もないのにねぇ。
そして1083回目でも1542回目でも931回目でもなく2327回目(ダネット曰く「だいたい1000回目」)の訓練を開始。殺す気で来たハズのダネットの初攻撃がかすりヒットに終わり、その後も私が優勢。秘剣「くる鈴斬」で大ダメージを受けたけど、その反撃でダネットは哀れ沈没。殺す気で来られたからだとダネットは抗議するんだけど、そこでレナ様――隠れ里の主、いわば村長さん――が目覚めた合図の呼び鈴が鳴って会話は中断。しかも「地震が多い」っていうんで生返事したら、「多くて珍しくもない」とつれないお返事。ぐすん。
この後、ちょっと休憩ついでに里を歩き回るんだけど、外にはガデウスさんが出してくれないし、ネイさんは子供が少ないなんて先行き不安な事を言うし、ハルマーツさんも目を悪くしてからダネットの勉強が足りないんじゃないかって心配してばかりだし。メイリーンさんがダネットにしつけた日記の習慣、ちゃんと真面目に続いてるかなー。
(ちなみにレナ様は人間、ガなんたらさんとネなんたらさんとドなんたら(注:ドレア)お婆さんとハなんたらさんと赤ちゃんは私と同じセプー、ベなんたらさんとバなんたらさん(注:ベンクロースとバンクロース)はレッドフォッド、メなんたらさんはワーウィンです。大陸プなんたらには他にもいろんな種族がいますが、私はまったく知りません。(ダネット))
そんな事言ってると泣くよハルマーツさん。
で、ダネットと一緒にレナ様にご面会です。そこでレナ様から、里を護るための武器を授けると聞いて大喜びのダネット。
レナ様が呼び出したたくさんの武器の中からダネットが選んだのは――凶悪なフォルムの、緑色の2本の短剣。糸凪の刃という名前で、持ち主の危機を救うっていうんだけど、それを良く似合うというレナ様の感覚は一体……。
次に私に授けるために呼び出したのは、全体が黒光りして、魔物の目玉みたいな赤い宝玉が飾られ、紫色の燐光を帯びている怪しさ大爆発の剣1振り。そこで素直に手に取っちゃうなんて、ああ私のバカバカバカバカスカポンタン。
剣を手に取った瞬間――得体の知れない黒い煙のようなモノが音を立てながら噴き出して、頭がくらっとした拍子にいきなり響く下品な男の人の声は、高笑いの次にいきなり「遅すぎんだよババア」。しかも私に「ガタイは華奢だがモノは悪くない」なんて変態間違いなしの台詞を吐くし。
この電波の名前はギグ。200年前にレナ様に負けて剣に封印された奴で、緋涙晶(固まった血が涙みたいに垂れ下がった棒の形の物体)を使って融合させようとするんだとか。
気絶していた私は心の中でギグと対面するんだけど、奴の最初の言葉は「ようこそ! オレの肉体っ!」。……やっぱりやらしいぞー。
さて、ギグがどーいう奴か簡単に言うと、世界を喰らう者を操りこの世界を滅ぼしかけて、結局レナ様に負けたイタい男。
(待ちやがれ。というか破壊神とかたたえられたオレも、世間知らずの小娘にとっては変態扱いかよ?(ギグ))
その後も、「具合のいい体」「お前の肉体をいただくんだよ」「肉体はオレが存分に使ってやる」などなどのやらしい発言の連続。結局は「常人にない力を常時貸してやるが、もっと力が欲しければ支配権の割り増しと引き換えに手伝ってやる」と勝手に宣告。
ああああ。まっとうな男の人と手をつなぐ前にこんな変質者に恥辱プレイを受けるなんてえええええ。
(だから変質者じゃねええええっっ!! どーいう教育しやがったあのババア!!(ギグ))
そして気分の最悪な目覚め。へーぜんとしたレナ様はいつもの事だけど、なんでもギグが自称していたのはハッタリではないらしく、しかもレナ様は変態男の力を利用できる人材を見付けるまで200年も過ごしてきたんだとか。……せめてギグが女だったら、着替えもお風呂も覗き放題されるのに耐えられたのに。
もちろんこの目的は恥辱プレイなどではなく、世界を喰らう者に対抗するため。ここ10年で次々に(恐らくは世界を喰らう者に)滅ぼされた隠れ里の事もあって、レナ様も思い切っちゃったみたい。ギグの力で世界の崩壊を防ぐ事ができるとレナ様は言うんだけど、アレの力というのは毒を以て毒を制するだけじゃ留まらないような。
(例えるなら、二日酔いの朝に迎え酒を飲むような感じですね。(ダネット))
(違ぇよ馬鹿娘。(ギグ))
そして容赦なく旅立ちが決定して、ダネットと語り明かし、そして寝た夜――夢の中、荒野で笑うのは変態男と3体の巨大な人型の……「モノ」としか表現できない存在。どうやらギグは世界を喰らう者に大量虐殺させて悦に入っているみたいだけど、この後でレナ様に負けちゃうのにねぇ。
(余計な茶々を入れるな小娘。しかし夢まで共有するとは、随分と気色悪かった――というか、小娘の言い分をつい認めかけちまったぞ。(ギグ))
で、次の日の朝。みんながいろいろ贈り物や助言をくれて、少なくとも隠れ里とはしばらくお別れ(ほいほいと出入りしている所を見られたら大騒ぎだもんね)。隠れ里だけじゃなくて大きな島まで滅ぼしたという世界を喰らう者に、ホントに勝てるかは……いけないいけない。最初から意気消沈しちゃダネットに何と言われるか。
そこで一緒に来てくれるというダネットだけど、いきなりダネットを支配してみたがるギグ。まったくこのエロ男は。ちなみに奴が言う「支配」っていうのは、人をコピーした像を作って支配の部屋に飾ると、その人を好きな時に召喚して戦う事ができるってゆーコト。でもダネット、「変な方向に使ったら許しませんよ」って……(赤面)。
(違います! 私とではなく! 人間族の男といやらしい事をするなと言っているんですよ!(ダネット))
(手をつなぐ妄想だけでどぎまぎするような小娘が、ンな事するわけねぇだろが。(ギグ))
>2.世界を喰らう者と邪眼の術師
私はダネット。荒野の隠れ里の守部を目指していたのですが、あれ(注:リベア)がその……なんだか怪しい電波と融合してしまい、2人だか3人だか分からない珍道中……と思いきや、電波の奴が何人か支配している様子。
(あぁ、そいつらは隠れ里の連中だ。一緒に行きたがってそわそわしていたから、ゲームバランスも考慮して職業を揃えておいたぞ。(ギグ))
げーむばらんすとやらが何なのかはさて置き、里を出てから南に向かい、近くを通る道に辿り着いたら、その辺に賊っぽいグループを発見、電波の奴は戦闘練習をしたいようですし、何よりあーいう連中を里の近くに野放しにしておくと危険なので、その場で退治する事に決定。
療術師を後列に置いて全員回復させ続けた甲斐があって、いくら怪我しても平気な私達。手こずった焔術師部隊も、私とあれとの「神威天下×抜け」が見事に決まり、ばっさり倒してしまいます。やはり鍛え方が違うのですよ鍛え方が。
というわけで世界なんたらを倒しに行くはずが、あれが「準備が必要だから街に行く」とか気弱な事をぬかすのです。
(ちなみにギグの奴、奴の力が私も使えるのを「体と引き換えに」なんて言うのよ。(リベア))
(でもって、ガキは『そちらが街なら反対側が敵だ』などと言いやがる。しかしそこに本当に敵がいるとは、偶然とは本当に恐ろしいものだぜ。(ギグ))
ん? まあいいです。そこで左に曲がり適当に歩くと――擦り傷だらけになるあれは軟弱ですが――、そこには大きな世界なんたらがいたのです。そこでとうとう、頭が疲れているだけだと思ったあれから、いきなり下品な男の声が響くのですよ。その電波男は少し物忘れが激しいだけの私を馬鹿呼ばわりする失礼な奴なので言い争いになるのですが、あれが「誰かいる」と遠くを指差すので中断。変な仮面男と包帯男がいるのですが、遠すぎて何をしているのか分かりません。
そこで小癪な事に、電波男が注意を飛ばしてくるのです。すると人間族のガキっぽい騎士が偉そうにふんぞり返っているのでした。「すみません」と思わず返す気弱なあれはさておき、せっかく私が「世界なんたらを倒しにきました」と宣言したのに、騎士は人間族の兵士を呼び出し、身の程知らずにも襲い掛かってきました。
(ちなみに兵士は1人ずつオーバーキルっぽく倒し、騎士のコーホートも「闘士の部屋」の効果をフル活用した私の部隊とダネットの部隊に粉砕されました。(リベア))
こうして口ほどにもない方達を倒した私達は、そのまま世界なんたらに挑み――騎士部隊を1つ倒したところで、世界なんたらがいきなり胸から謎ビームを放つのです。思わずびびってしまう私ですが――殴っても世界なんたらは平気な顔で、逆に私の部隊が32000点以上のダメージを受けて沈没。あれの部隊も7000点以上のダメージで沈没したそうです。
(こーして倒された私達。そこに付け込んでバッドエンドに誘うギグはさて置き、脱出させてくれたのは感謝…………しなくちゃダメなのかなぁ?(リベア))
(信用ねぇなぁ相棒。(ギグ))
(たとえまかり間違って信頼し合う日が来ても、信用する気はこれっぽっちもありません。(リベア))
(でもってオレ達は隠れ里の南に戻るわけだが、セプーのメスはぎゃあぎゃあ負け惜しみ言いやがる。しかしそこにお邪魔虫が出やがった。(ギグ))
それは仮面の男なのですが、「取り込み中です」と非情なあれに一瞬めげてしまいます。人間族に鹿の角が生えたような初めて見た種族のそいつは仮面……なんたら。
(邪眼の術師イード。(リベア))
そうそう、イーなんたらです。凶なんたらと炎なんたらを連れているそうですが、あれも知らないというので、絶対マイナーな奴に相違ありません。
(相手がダネットじゃ、レナさま以外名前が分からないのにねぇ。そいつと凶魔ヤヴィス&パラノ、炎獄の拳士ゲシュタルとか言われても……。しかしイードとやらはそいつら、ってゆーかファンクスにもなめられている様子。その上炎獄の拳士はホタポタを作っているセプーのおじさん(しかも尾張方言、いや、日本一ソフトウェアがあるのは各務原市だから美濃方言?)だし、無茶苦茶胡散臭くないかなー。
結局、イード以外はほぼ一撃でダウン。イードも集団リンチであえなく沈没しました。「殺神遊戯」は使うか迷ったけど、ギグと一体化するのは気持ち悪いよぉ。(リベア))
さて結局はあれの意見に従って戦術的転進しますが、電波はあれを私から引き離して悪の道に誘いたい所存。「緋涙晶が木の根元にあるから掘ってみろ」などと嘘をついて置いてきぼりにするとは、やっぱり電波は悪い奴です。
しかしあれに身も心も支配されている私は、ピンチの時には颯爽と現れます。どうやらあれは盗賊の群れに襲われたようですが、こちらの部隊はみんな4人以上、後列に療術師がいるし、助っ人の鎧の人(注:コタロウ)もいたおかげで、盗賊達をずたぼろにしました。えっへん。
次に呼び出されたのは街の入口で、敵は街から出てきた人達です。街に入ろうとしたら攻撃を受けるなんて、あれはそこまで怪しいのでしょうか。
(いや実は、紹介状がないと入れないだなんて言われたギグがキレちゃって、門番が衛兵を呼び出したもので……。(リベア))
さて弓士との戦いで焔術師が1人倒れましたが、私も頑張って敵部隊を半分倒したところで戦闘終了・送還。その後、無事にあれは街に入れた模様ですが、しかしこの私に延々と穴を掘らせ続けるとは、中の奴が分離したらそちらを即座に殺してやります。
>3.食事を喰らう者
オレはギグ。今更自己紹介はしねぇぞ。
さて、これから殺戮の宴が始まるところだってのに、クラスターだとかいうハゲたおっさんが出てきて、無理矢理矛先を収めやがった。しかも相棒もオレ達2人だけのプライベートな話題をぶちまけ、あまつさえ誘いを受けちまうし、オレという者がありながら……くぅっ!
(電波と思いきや勘違い系ですか。レナ様に負けたのも頷けます。(ダネット))
うっせえ黙ってろっての。まあそーいう事なんで、街中を相棒とぶらついてみた。オステカってのは随分とぬるま湯みてぇな街だが、ここもやがてはオレが地獄絵図を……という輝かしい将来計画はともかく、どーやら今の時代は深刻に子供が生まれにくいようだな。呆けてねぇでちったぁ励めよそこらの若い連中。
(教育的制裁ーッ!!(リベア))
あだだだ……。さてクラスターの屋敷だが、思わずうっほ〜〜〜〜っ!!!! と声を上げるほど豪勢な食事(喜)。
(ギグ、あんたって普通のものも食べるんだね?(リベア))
あたぼうよ。特にホタポタは絶品で、つい目前のクラスターを殺戮して屋敷ごと奪いたいのに、相棒は鼻も引っ掛けてくれねぇ。一応相棒に「こいつは怪しい」と助言しておいたが、ここで殺さなかった事を後で後悔しても遅いぜ?
(あいにくそーいう真似はしません。でもそこに凄い剣幕でダネットが現れちゃって、「首根っこへし折ってやります!」なんて言うんだけど、とりあえずそれはギグと分かれるまで待ってて欲しいなー。(リベア))
ヲイコラ相棒。しかもこのメス、オレを「おまけの分際」呼ばわりしやがった。しかも口に物を頬張りながら「悪の道には走らせませんよ」なんて言い捨てて寝ちまうし。
そして腹一杯のオレと相棒は風呂…………いや、久し振りに寝床でぐっすり眠った。夢で見たのは、背中に羽根みたいなものを背負った女と、生まれて幾許もしないガキ。オレはこんなの見覚えないから、相棒、お前のおふくろか何かじゃないのか?
(変な物を背負ってるという共通点があるから、あんたの関係者だと思うんだけどなぁ……。(リベア))
そして翌日、クラスターから仕事の話を聞いた。レイド国の南東の水中にいる水棲族が悪さをする事が多くて困っているとかいうんだが、城の裏手で騎士団が全身刺青の巨漢の集団に襲われたってのは、そりゃ間違いなく誤情報だ。水棲族を皆殺しにしなくていいというのはつまらん話だが、相棒はあっさりと了解しやがった。そして、クラスターは同行させたい奴がいると言う――間違いなく監視を兼ねている奴を。
そこで出てきたのは、存在感のないリタリーという人間の男と、それなりに腕は立ちそうなレビンというセプーの男。召喚できるようにするために相棒に支配させてやるが、男まで支配の手を伸ばすとは、女王様の素質十分だな相棒?
(あんた、そんなに思考の中で鞭打ちされたい?(リベア))
お断りだ。その後でクラスターとリタリーがこそこそ話をしてやがったが、内容は教えてやらねぇぞ。ふん。
さて、相棒達は海辺に出発するが、寝坊して遅れたダネットの「疲れる事をお前(ギグ)がさせるから眠れない」という問題発言はさておき、ここでサービスシーンがないというのはユーザーに失礼じゃねぇかよ。
(主人公は性別選択可能なんだけど、男主人公の水着姿なんて見たかったの?(リベア))
……互いにメタ的な話はやめといて、海辺には――街も村も近くにないのに――なぜか人間族の子供が1人でいやがった。相棒とレビンがオレ達の目的を口に出すといきなり警戒しやがって逃げ出しちまい、追い掛けるレビンに引きずられて(ついでにその辺のチンピラに絡まれぶちのめすやいなや)、折悪しくとゆーかこいつら絶対グルって感じで水棲族がぞろぞろ出てきて攻撃してきた。当然オレは連中を残らず殺戮したかったんだが、軽く半分くらい倒したところで逃げ出すうえに、どこからか矢が飛んでくる始末。
(弓兵なんて水棲族にはいなかったはずですから、はてさて伏兵の正体は……。(リタリー))
おい待て影の薄い奴! オレの出番を横取りするなー!
>4.遠い所から来た義賊
影の薄いリタリーです。本業は療術師ですが、料理の腕も少しは自信ありますよ?
では本題に入りましょう。水棲族に襲われて撤退された(ついでに、水棲族が世界を喰らう者を倒したいという事が判明した)私達は、オステカに戻って報告を行います。ホタポタに興奮するギグとダネットさんはさておき、クラスター様は世界を喰らう者を倒す協力の手始めとして(何故ご存知かはご想像に任せます)、私とレビンを貸し出そうと言われるのですが、当然レビンは世界よりも姉が大事だとダダをこねます。しかもダネットさんまで「お姉さんの元を離れられないお子様ですね。重度のシスコンです」と鼻で笑うのですよ。
まあ結局、いやいやながらも同行する事になりましたが、この頃多い地震が「世界の悲鳴」だというリベアさんはなかなか私的には詩的ではないかと指摘したいところです。
(……その冗談、下らないですよリなんたら(汗)。(ダネット))
……おほん。そこにクラスター様の部下から、世界を喰らう者が暴れているとの情報が入りました。ホタポタを喰らう者約2名の顛末はさておき、レイド国の北に赴くと――、
謎の男と世界を喰らう者が戦い――いや、謎の男が一方的に攻撃して通用していないだけでした。なおギグによると、世界を喰らう者は時速800万キロメートルで空を飛び、透視能力があって目から熱線、口から凍結ブレスを放つのだとか。ちなみに弱点は鉛のシールドを透視できないのと、生まれ故郷の鉱物に弱いところだそうで……って明白に嘘ですね。というか生まれ故郷ってどこですかそれ。
と言っている間も謎の男は銃で世界を喰らう者を攻撃しますが、いかんせんその程度で何とかなるなら苦労はしません。謎の男がヒロインの親友の生き別れの兄で、世界を破壊神から護るために身を挺して封印したとかいうなら話は別ですが。
(随分具体的だなそれ?(ギグ))
まあ結局は騎士団長率いる騎士団がやって来て、謎の男は仲間と共に撤退しますが、ついでに騎士団に対して無関係な私達を仲間と誤認させて逃亡するせこさが素敵です。結局我々は、騎士団長をほっといて、経験値とGP稼ぎのために他の全部隊を倒してから東へ逃走しました。
(ところで中の奴、GP=「ぎぐぽいんと」というのは何なのです?(ダネット))
(オレ様の気分通貨さ。敵をぶちのめしたりぶち殺したりでオレがご機嫌になる度に増えていくんだぜ。(ギグ))
(それをどーいう理屈で部屋効果やコマンド買うのに使ってるのか分からないけど…………これ以上考えると頭痛くなるからやめとこ。(リベア))
話を進めます。
騎士団を振り切ったのはいいのですが、レビンとダネットさんは先に行ってしまい、取り残されてしまう私達。召喚では一時的にしか呼べないというので、仕方なくリベアさんと一緒に先行組を追い掛けます。途中で怪植物デスブロスがうじゃうじゃ生えている森で戦う羽目になるのですが、おかげで近道を通れたらしく、レビン達より先に謎のキャンプ地に着いてしまいました。……まあ謎の男も、まっすぐ逃げずに回り道とかで追っ手を撹乱しようとしていたのでしょう。
紛れ込んだのは、妙齢の――決して若いとはいえない――すさんだ雰囲気の女性曰く、旅人大歓迎の秘密キャンプ。もちろん大歓迎の理由は、旅人の有り金を頂戴したいから。いわゆる野盗って奴ですね。
しかしそこに現れて手出しを止めたのは、私達に騎士団を押し付けて逃げた謎の男――エンドルフ。彼がシェマという例の女性に言うには、「命を粗末にしたいなら止めないさ」。キャンプで聞くところによると、リーダーのエンドルフと、リーダーの座を奪われたシェマとの間には何らかの確執がある模様。シェマがやさぐれた原因は、それとは別件のようですが。
で、エンドルフの天幕で食事をご相伴させて頂きました。場所に似合わず、と言っては失礼ですが、料理人志望だった私も太鼓判を押したいほどの美味。ケビンは「毒でも入ってたらどーすんだ」と言っていましたけど、野営で食料をそんな粗末に扱うのは不経済ですよ。
そこでエンドルフは、リベアさんの力量を見込み、協力しないかと持ち掛けます。不貞寝したシェマの代わりにそこに呼ばれたのは、見た覚えのある水棲族のヨスト。さすがにこちらがお仲間を大勢負傷させている以上、無条件で信用はできないとヨストが言うもので、とりあえずは潜入捜査からという話になりました(準備もせずに突入するのは無謀ですからね)。
レイドの通行手形はエンドルフが手に入れてくれるというので、とりあえずここで一休み――しようとすると、リベアさんがエンドルフと連れ立って散歩に出たので様子を窺います。
(覗きですかお前。(ダネット))
情報収集です(きっぱり)。なんでもエンドルフは、星空すら違う遠い所から来て、もう故郷には帰れないのだとか。遠い所というと、伝説にマー○王国とか聖パ○リカ王国とか魔界とか天界とかイ○ォ○ールとかヴェ○○イムとか出てくるんですけどねぇ。
(正解が約1つ入ってるよーな気が……。
ちなみにこの晩に見た夢は、にへらーっとした男とギグが出てくる夢。なんでもギグが力を取り戻した後、世界の秩序とやらを取り戻すよう言われているの。世界を「徹底的に壊して始めっから作り直す」コトで「奴ら」の鼻を明かすため、世界を喰らう者を3基貰った……とゆーコトは、アレはあんたが創り出したってわけじゃなかったのね?(リベア))
(いちいち突っ込むなってーの。(ギグ))
次の朝、通行手形を貰いキャンプを出発。いきなり弓師や焔術師達に襲われましたが、援軍ファンクスも含めて何とか撃退。レイド国の城と街に辿り着きました。
そして私達は、レイドの町で情報収集を行います。リベアさん(とギグ)がダネットさんと一緒に聞いたところ、国民はごく一部、借金を踏み倒して行方をくらまし……もとい、現状の方針に反対して国王に塔へ幽閉されてしまったという宮廷術師や200年前に仲間を大勢殺されたレッドフォッドのような人達を除いて、議会が決定して国王が認証した「世界を喰らう者を刺激しないように護る」という方針を支持しているようですが、まあレベル1000もない限り、それが仕方のない選択肢なのかもしれませんねぇ。
(まあ、騎士団の副団長があの通りの強さだし……。(リベア))
そんなレイド国の街を歩き回っているうち、広場でリベアさんに絡んできたのは、妙な仮面を被った竜人族の男とファンクス2匹、それにセプー族のおぢさん。……と、チンピラっぽい集団。イードと名乗る竜人族は、態度がなかなかのヘタレなのにもかかわらず、その力量は並の竜人族を大きく上回りましたが、所詮は多勢に無勢、集中攻撃でイードとおぢさんを倒した後は楽な戦いでした。
ですが街中で堂々と戦ったせいで、騎士団の副団長・コーホート氏に目を付けられてしまい……なんでもリベアさん達は副団長と事を構えた事があるのだとか。しかし例の身長2メートル以上、全身に刺青の集団という誤情報を撒き散らした本人と窺える辺り、副団長とやらも随分アレのようで(苦笑)。
まあ結局、罠師の罠にリベアさんが巻き込まれたりしながらも、副団長達を倒す事はできたのですが、しかし、さすがにここは連中のホームグラウンド。次から次へと騎士や兵士が現れるので、とりあえずここで皆さんは撤退します。
その間に私は……何をしたのかはしばらく内緒ですよ?
>5.清純美人(ただし料理除く)
えー、また私、変態の視姦や触姦に耐えながら今日も健気に生きているリベアがお送りします。
(図々しいな相棒。てゆーかそんな単語どこで覚えた。(ギグ))
(無視)結局、レイド国から逃げ出した私達。この事態に至ったのは95%くらいイードのせいだけど、リタリーはどさくさに紛れてレイドの街に潜伏した模様。
そーしてエンドルフのキャンプに戻るんだけど、さすがに騒ぎだけ起こして帰ってきたんじゃヨストもお冠。しかしいきなり現れたリタリーによると、騎士団長の7歳になる息子は水棲族が育てているそうで。これがどれくらい重要情報かは分からないけど、ヨストは「ピネは誘拐なんてしていない」と主張。不透明な金の動き云々は私もよく分からないんだけど……まさか子供が迷子になっているのを勝手に「保護」したんじゃないでしょうね。
(ま、7歳じゃ子作りも――、(ギグ))
…………ギグ?
(……はぁ。んでこの夜にオレと相棒が見た夢は、超絶無敵のかっこいいオレが、邪眼の術師イードとかいうおっさんをぶち殺す心温まるシーンだ。(ギグ))
どこが温まるのよ。まあとりあえず、ギグの同類の「死を統べるもの」が覇王メディアンに倒されたという事は分かったけど。朝にざわめきで目が覚めたの。なんでもシェマが直属の部下を連れて、オステカの街を略奪・破壊するってゆーのよ。タダのふてた年増かと思ってたら、随分と心根が腐っていたじゃない。
(…………お前、その毒舌は中の奴の影響ですか?(ダネット))
そしてオステカに急行すると、既に警備の兵士は壊滅。2人抜けるだけで手薄になる警備って……(汗)。シェマはどーやら面白半分だけで街を破壊したいらしいんだけど、盗賊が盗み先を壊しちゃダメなんじゃ?
(な、何を冷静に分析してるんだよあんた!? ともあれ敵は片っ端からぶちのめしてから、シェマにダネットが突っ込んで、くる輪斬でとどめ……は刺せなかったが、直後に受けた攻撃(生き残った楽師1人が殴っただけだが)に対する反撃でシェマは黒焦げ、残りの焔術師部隊2つも俺とダネットが倒しちまった。……ってゆーか、攻撃した相手からの魔法ダメージで返り討ちに遭う焔術師って何だよ?(レビン))
結局、イイ年してお尻むき出しのおばさんは退散。「今日のところはこれくらいにしてあげる」などと負け惜しみを言い残し、去る……前に、セプーの女の子をその辺の木陰に倒してるっていうの。やーらしー。
(お前、近頃電波のせいで脳が爛れてますね。(ダネット))
うっ。まあそれはさておき、そんな事を聞いたレビンはものすごく青ざめて、お姉さんが倒れているんじゃないかって猛突進。
するとそこには、エンドルフに助け起こされているセプー族の女の人がいました。ユーフォリアという名前のおねーさんはなかなかの美人で、とはいえレビン、助け起こした相手にいきなり「姉さんから離れろっ!」はないでしょう。しかも「奴に何かされなかったか!?」って、……いえ何でもないですよレビン様?(汗)
で、そこで私も自己紹介。ついでに超抜無敵なギグも一人トークショーをおっ始めて、「強くて羨ましい」と言われて調子に乗るあいつは、「今に全世界がひれ伏す事になるぜ」なんて言っちゃうのよねー。……まあ、世界を滅ぼしたがるより紙1枚分はマシかな?
(しかしまぁ、さんざん脅したのに恐がらねぇあーいう女を(自主規制)するほど恐がらせるのを目標にしたくなってきたぞ。(ギグ))
やめなさいってば。そこで今度うちに来てご馳走させてくれないかというユーフォリアなんだけど、レビンがなぜか声を上ずらせて硬直。レビンによると、おねーさんの料理を食べると、その人は成仏してしまうのだとか。宇宙の真理に到達して輪廻から解放されるなんて、随分素晴らしい料理なんでしょうね。
(成仏というのは「死ぬ」という意味もあるんだぞ! くだらねぇ事でオレを道連れにするな!(ギグ))
オステカの街中は荒らされて、衛兵も1人死んじゃってるし、武器屋の店主はシェマが強い強いと不謹慎にも喜んでるし(蔑)。セプー族の学者先生から、覇王メディアンが黒い剣を持っていて、「黒い悪魔」と恐れられたなんて話を聞いたくらいが気晴らしかなぁ。
とりあえず、当然ながらレイド国内の怪しげな動きをほじくり出すためにどーしたらいいのやらと考えながらクラスターと話をすると、レビンが「緋涙晶の納品書を貸してくれ」というの。リタリーによると、緋涙晶とは死者の命が結晶化した禁忌の品。一度でも使えば「外道」と罵られて二度と世間に出られなくなるとか。そんな代物をクラスターは売って、レビンが輸送の護衛をしたっていうんだけど、その売り先はレイド国。クラスターは嫌そうにするけど(取引先だし。てゆーかそんな代物売り買いしないでよね)、結局は納品書を貸してもらいます。
話はちょっとずれるけど、レナ様が緋涙晶を使ったのは、魂を封印して融合するのに不可欠な物質――というか物とも者ともいえない「モノ」だから。で、ギグの指摘によると、「思わず融合させたくなる強ぇーもん」がレイド国にあるっていうの。緋涙晶はものすごく高価だから、国王が(税金を大量に横流しして)買ったんだろうとクラスターは言うんだけど、純度が低い並の結晶っていうから、ギグは「失敗するのがオチだな」と安心なんだか怖いんだかいまいち分からない保証をしてくれました。
(オレとしては失敗して、怒ったフィーヌが国ごと吹き飛ばすのが楽しみだがな。くっくっく。(ギグ))
>6.国王の欺瞞、そして背信
さあ、またこの私、ダネットが担当ですよ。聞かない奴は首根っこへし折ってやるのです。
(……お前、どーして首をへし折るのにそこまで執着してるんだよ?(ギグ))
さて、クなんたらさんから難しい紙切れを受け取った私達は、騎士団と水棲族に、赤いあれについて話しに行きました。
エなんたらさんの所に行くと、水棲族の本拠地を描いた地図があるだけで、そっちを目指すとまずそうなゼリーと烏賊を掛け合わせたような――ええと――、
(「ハイデロヌス」ですよ。(リタリー))
はい。その群れに襲われてレなんたら隊がずたぼろに。しかしあんな不気味な外見で魔法が得意だなんて反則です反則。
そーしてやって来たのは水棲族の街。水棲族も子供が少なくなっているらしくて将来が心配ですが、お目に掛かった女王様は人型ではなく、下半身が魚みたいになっていました。どうしてそんな個体差があるのかは分かりませんが、そこで前に会った人間族の子供、ピなんたらくんに会いました。そこで相談した結果、どーやらやはりピなんたらくんもお父さんに会ってみたいらしく、1週間後に子供を連れて騎士団と待ち合わせする事になりました。
……女王様がついでに「力が余っている華奢な人間(セプーでも可、ですけどね)」が必要だというので、レなんたらが恐がるから私が協力するというのに、あれはどーして心配そうにするのですか?
この晩、私達は水棲族に泊めてもらい、見た事もない大きな魚を食べたり、水面越しに星空を眺めたりしながら、あれはいつも私の側にいてくれました。そんなあれと一緒にいながら、私が7歳のときの記憶を話します。電波は物忘れが激しいと私を馬鹿にしますが、あれも7歳より前の記憶が無い事を知り、身体があるなら複雑そうな表情っぽい雰囲気に。変な所でリテラシーのある奴ですね。
(「デモクラシー」だろうがそこは。(ギグ))
(「デリカシー」だってば。そして見た夢は、生まれたばかりの赤ちゃんを、仮面の竜人族がお父さんらしき人に見せるところ。部屋の中はすごく派手で、お父さんは自分の肖像画を飾っているくらいだから、随分なナルシストっぽいのよね。お父さんは赤ちゃんに「私の跡を継いで世界を手にしよう」というと赤ちゃんはぴたりと泣き止んで嬉しそう。(リベア))
(「世界を手に」っていうと覇王メディアンっぽいが、そいつの男のガキは10歳で親父と一緒に死んだはずだぞ?(ギグ))
でもこの夢ってもはや電波2号ですね、電波1号。
そして1週間後、水辺に関係者が集まります。
(騎士団の代表者は団長のソーンダイクさん、こちらの代表は女王様自ら。「なぜか」ダネットがいないとはいえ、私達は「とても中立には見えない」なんて言われちゃうのよね。……で、なんでそこにイードが現れるわけ? そのせいで思わず「邪魔です」と言うとショックを受けちゃって、ファンクス達と会話する始末。なんでもこいつ、どこかから破門されたらしいの。あとセプーのおじさんが鋭い斧を持ってるんで、ちょっと見せてもらい――「えいっ」って柄をへし折っちゃった。
結局、手下やファンクスやおじさんを薙ぎ倒し、イードはダネットの「くる輪斬」で一撃。ちなみにソーンダイクさんもイードには困っていたよーで、国民からの苦情が殺到しているのだとか。結果としてイードが和解の役に立つなんて変な感じよねぇ。(リベア))
それはさておいてですね、一対一の決闘という方法で決着を付ける事になり、騎士団の代表はソーなんたらさん、水棲族の代表は謎の騎士。動きがぎごちない謎の騎士をソーなんたらさんは怪しむのですが――実は謎の騎士の正体は、上がピなんたらくん、下が私だったのですよ。実はピなんたらくんの本名はリなんたら(注:リカート)、ソーなんたらさんの子供だったのです。帰ってきて欲しいとソーなんたらさんは言うのですが、弟もいるからこっちにいるとピなんたらくんは言うのですよ。
でもそこで茶々を入れるのは例の電波。親子なんて鬱陶しいだけとデモクラシーもない事を言ってくれますがそれはさておき、女王様はピなんたらくんをさらったのではなく、王様と取引をしたのだそうです。8年前に王妃様の病気を女王様に治してもらう代わりに、3歳の男の子を欲しいと言ったのだとか……ってもしかしてショタコンですか!?
(たわけた事を言うでない。娘達が成長した暁に年が釣り合うように所望しただけじゃ。(アレキミシア))
(そっか。だからソーンダイクさんの子供が11歳だの7歳だのって話があったわけね。(リベア))
ちなみに王様の息子もピなんたらくんと同じ年。つまり自分の子供の代わりに他人の子供を差し出したわけで……悪い奴ですね王様は。
で、王様に対して怒らないソーなんたらさんにヨなんたらさんは怒ります。それでも忠誠心を捨てられないというソーなんたらさんでしたが、電波の奴が「下らねぇ」と笑い、あれが数字をごちゃごちゃ書き込んである紙切れを見せて説明すると、重苦しいほどの緊張感に辺りが包まれます。
そして騎士団は立ち去りました。ソーなんたらさんがすぐに結論を持ってくる事もないと思うのですが、それでも女王様は返事を待つといいます。そこであれは――なんと、「別のせ――」なんたらを倒すというのです。
そしてあれがヨなんたらさん、ミなんたらさん、ノなんたらさんを支配して、私達は次のアレをアレしに行きました。
(ヨストとミームとノルくらい覚えろよ。それと代名詞使ってばかりだと、今もボケてるのが高速で進行しちまうぜ?(ギグ))
わ、わざとですわざと! 相変わらず失礼ですね中の奴!
>7.邪神VSただの付録
ふはははは、ギグ様だ。どこぞのガキ魔王は甲高い高笑いをしやがるが、真の悪はくだらんこけおどし抜きで恐怖を見せ付け……って笑顔でぶち壊しにするんじゃねーよ相棒!
相棒どものアホ珍道中は、とりあえずフィーヌを倒そうと無駄にあがくのをさておいて、別の世界を喰らう者を探しに行く事になりそうだった。そいつについて、超高速で動けてその場で回転すると竜巻が起こる奴、自由に姿を変えて物体をすり抜けてテレパシーを使う全身緑色で青いマントを羽織ってる奴……なんてお茶目な嘘をついてみたりするが、そもそもオレはお前らに協力する必然性はねぇし、単にこいつの体が欲しいだけ…………ってそんな意味じゃねぇからな!!
(あーはいはい。(リベア))
平然と流すな相棒(汗)。しかし、所詮ゴミ虫どもはゴミ虫どもよ。散々あがく姿を見て楽しませてもらうぜ。
(それでは、「齬魅蟲」と書いてみればどうですかね?(リタリー))
そ……それはおぞましい感触がするぞ……って遊ぶな貴様ー!!
ま、そーいうコトで、真面目だか不真面目だか分からん相棒は、あちこち寄り道していたが、せいぜい興味深いのは、世界を喰らう者の1体が南の国で封印されていてもう1体が動き回っているという話を、なぜかおばさん連中がしている事くらいだったな。
さてオステカに戻ったオレ達だが、散々クラスターに誘導されて、オレは仕方なく情報を吐く羽目になっちまった。いつか絶対殺すぞクラスター。
まあさて置いて、オステカから一番近くにいた奴が一番弱い……力はな。知恵は回るし姿を消すのも得意。荒れた土地であがく人間を利用して色々実験するのが好きだった。そいつの居場所にはクラスターの野郎に心当たりがあるらしく、奴の居場所は逃れ水の砂漠ではないかという。神の声とやらを聞いたおめでたい連中の街があるっていうんだが、これってやはり「奴」の仕業か?
そして出発。昔の国が作った大きな道があるせいで意外と楽な旅だが、砂漠には変なモンスターがうろついてやがる。まあ何となく正体の見当は付くが教えてやるもんかと思いきや、あっさり勝っちまった。特に焔術師とハイデロヌスの十字砲火は凶悪だとゆー事が分かったぜ(ちっ)。
そんなこんなでムクの村に入ったオレ達。しかし相変わらずのダネットがいきなり、レッドフォッドのじーさん(オレが散々殺しまくったおかげで、今じゃじーさんしかいないがな)に突き当たりやがった。じーさんは相棒の黒い剣に一瞬気を取られたみたいだが、それはおいといて。
ムクの村はじーさんばーさんばかりの活気のない村で、あまり滅ぼす意欲の湧いてこない所だった。そこには妙に脂ぎった顔のヴァロリオという司祭がいて――、
天には7柱の神がいて、世界を7回作り直した。
何も使わず作った頭のない者は互いに食い合い、
土から作った神に似せた人間は互いに戦って滅び、
天露草から作った水棲族は子供が生まれず滅び、
天火から作ったタウロス族は神の言葉を間違えて種族もろともマグマに突っ込んで滅び、
雷から作った竜人族は過去にとらわれ過ぎて衰退し、
風から作った翼ある者は楽園を求めて空の彼方に飛んで行き、
そして人間、水棲族、セプーとレッドフォッド、竜人族、ワーウィンとクピトが揃った世界が今ある。
まあそーいうアホらしい話の後、ダネットの奴が何か恐い事でも思い出したのか、頭を抱えて呻きやがる。そいつをなだめる司祭にうさんくさい臭いを感じたオレが散々茶化してやるが、司祭は事もあろうに邪神呼ばわりしやがった。しかもダネットの奴、「中のお前は邪神っていうよりただの付録です」ってどーいう意味だ!
その後、相変わらず相棒に付きまとっているじーさんはさておき、いきなりグリフィスの群れが村を襲撃。まあ、城壁に陣取ったオレ達の楽勝だったがな。てゆーかストーキングしているじじいも戦えっての。
で、その晩はフロ婆さんの所に泊まった。相棒はダネットを気に掛けていたようだが、とりあえず寝る事に。
その夜の夢では、やたらとでかい庭園みたいな場所で、オレに似た男と、似たような飾りを背負った女2人がいた。女2人の名はレシリエンスとベルビウス。何やら男とレシリエンスが競うのをレシリエンスは納得行かないようだが、ベルビウス曰く、民のためにはガジル(って誰だ?)のやり方に従うべきではないんだと。しかしレシリエンスは、意見の違いのせいで神々が争う事が民のためにならないって考えだ。ちなみに男の名前はヴィジランス。「民の事を思う方」だが、争う事には同意している。ガジルは「秩序を保つために支配と管理をする」というが、ヴィジランスはどうせ神々も無謬の存在たり得ない以上、そんな事はできない、今生きている民を見殺しにはできないという。
……要約したが何なんだよこの会話。
(ヴィジランス=ギグかと思ったんだけど、ギグは「気色悪い」と否定するの。でも人変わりしちゃうって事は、いくら神様でもあるもんねきっと。(リベア))
そして辛気臭い村からおさらばできるかと思いきや、レビンとダネットが「村が心配だからしばらく残っている」と勝手な事をぬかしやがって残りやがった。
で、残りの面々は、また例の魔物を倒して(ちっ)新興宗教の街を目指す。うるさい連中がいないせいで静かだが、そこで「寂しいんだ?」と返すな相棒。「ギグがいるから寂しくないよ」という台詞も、ほとんど恋人同士すれすれで気分悪いぞこら。
それからも延々と旅を続け、ガキを心配しているヨストをスルーして遠くを見遣ると、ぎらぎらした建物がある集落、というか街が見える。
……一体何をやってやがるんだ、奴は?
怪しげな街では、門番はにこやかにオレ達を追い返そうとするが、謎の波動を感じた途端態度が豹変。
しかし街の連中は全員、えへらえへら笑って気持ち悪いでやんの。教祖とやらのクルテッグという竜人もえへらえへらしてやがるが、相棒を救世主呼ばわりとは、男みてぇな声も含めて気色悪い奴だ。
(私が潜入調査した結果、おそらく男性ですからね彼は。ヴァロリオ司祭が言っていた「弟のように可愛がっていた見習い」のなれの果てでしょうかね。(リタリー))
(うえぇぇ〜〜っ。(リベア))
そして教祖は異教徒(てゆーか要は余所者だろ)とやらの盗賊退治を依頼。報酬についてはGPじゃなければどーでもいいし、寄り道なんて普段は面倒くせぇだけだが、ちと訳ありで盗賊退治に協力してみたぜ。へっへっへ(←ヌトラ教徒の真似)。
それから数日間暇な毎日を送るが、上に言われるがままに唇をいつも湿らせたり食事を全部甘噛みにしたりする気色の悪い連中に、さすがのオレも少し参ってしまう。しかし「ギグが掌の上だったら?」という仮定を持ち出した相棒、もしそんな奴がいたら(CERO規定により削除)してやるから安心しな?
(かえって安心できません。(リベア))
その晩の夢の登場人物は、断じてオレではないヴィジランスという優男と、レシリエンスという女。
レシリエンスとかいう女、ヴィジランスに殺してくれと言いやがる。ヴィジランスが死を統べるものとやらになったから、そいつに殺されると輪廻の輪に組み込まれるらしい。だがヴィジランスに拒まれると――いきなり自害しやがった!!
しかし……「許して」って言葉に反応して、何でオレが「許さねえ」って口にするんだよ?
で、よーやく現れた盗賊は、全員えへらえへら笑って(以下略)。多分こいつらはヌトラ教徒、自作自演の盗賊で余所者に敵意を駆り立てているんじゃねぇのか?
当然そんな阿呆どもはオレの敵ではないのでぶちのめし――ている間に街を密かに荒らしていたエンドルフをつい見送ってしまう。ちくしょう、オレにも少し分けやがれ。
そして街を追い出されるオレ達だったが、オレがつい洩らした独り言のせいで、この辺に世界を喰らう者――ヌトラがいる事を知られちまった。普通の奴に見えないだけで、声だけで神扱いとはちゃんちゃらおかしいが、奴本体はともかくあの信者どもは数が多すぎるから、今のオレと相棒だとぶち殺すのは骨が折れるな。
などと考えているうちに砂埃を上げて突進してきたのはレビン。なんでも、ダネットがいきなり謎の力で誘拐されたらしい。
(日照りといい砂埃といい、あの地方は水棲族の肌の敵が多すぎる。召喚されるだけのミームとノルがほんとに羨ましいぞ。(ヨスト))
オレとしてはどーでも良かったが相棒がダネットを救出に行くと、街の近くの荒地に鎮座していたのは、砂塵を背にした――騙されやすい奴は神々しいとか感じるだろーが、オレにはこけおどしにしか見えないな――ヌトラの野郎。ヌトラは人質を取るなど随分と情けない奴になったが、そんな奴に「弱クナラレタヨウデ。ヒヒッ」などと言われる筋合いはない。しかも「オマエノ部下トシテ働クノ嫌ニナッタ」から「今ノウチニ叩キ潰ス」などとほざきやがって(怒)。
とーぜんオレ様はヌトラをマジぶっ殺そうとするが、相棒はダネットを意味もなく気にしていやがるし、召喚すればいいかと思いきや、緋涙晶で召喚封じを掛けてやがる。語彙が増えたついでに悪知恵が付いたようだが、その主を元は何人いたか分からない状態にするのはさておいて、しかし――オレの弱点とやらは、人の心を理解できない事だと? 人質なんかうぜぇだけだろコラ。
(……こいつって極悪人すぎて、人質を相手が大切に思っているなんて分からないのね……。(リベア))
そしてヌトラは、下級兵器の分際で手下を集めてきやがった。ヌトラはオレを倒せると思って随分愉快だったようだが、下僕に酷使されたのをいっちょまえに恨む権利はねぇよ。
しかしそこで、ずっと付きまとっていたレッドフォッドのじーさんが「アターナル」うんたらかんたらと言ったら、なんと緋涙晶の封印を破ってダネットを解放した。これで相棒も心置きなく戦ってくれるとは、タダのストーカーじゃなかったみたいだな。いやむしろ超絶ストーカーというか。
(究極ストーカーのお前がそんな事言うなです。(ダネット))
さてヌトラとの戦いだが、クルテッグが率いるヌトラ教の信者どもは、端的に言うとアホの集まりに過ぎん。部隊構成もテキトーだし、レベルも低くて経験値提供の役にも立ちやしねぇ。とはいえヌトラの「集団戦闘術」を無効化するためにまずは信者どもを全滅させてからヌトラを集中攻撃。約1部隊が「神の手」で倒されたが、相棒とダネットが必殺技込みでぶちのめしちまった。……なにしろヌトラ、こちらの攻撃に反撃できないからな(笑)。
そして倒されたヌトラは「ヤハリ強カッタカ」などと手遅れなたわ言に続いてべらべら喋りまくるが、「生ぬるい」はともかく、前世って何なんだ前世って。
こうして捨て台詞を残して消えちまった元下僕だが負け犬に用はないんで、落ち着いたところでじーさん――ガンツフルトと話をする。じーさんはかなり不機嫌なようで、なんでも10年前に相棒やダネットと入れ替わりに隠れ里を出たんだと。どうやらオレを危険視して出て行ったようだが、そのオレが支配するのに「望むところだ」とは随分と無謀だぜ。さあ相棒――、
(では次回をお楽しみに♪(リベア))
こら待て無視するなああああっ!!
(ぷち)
>8.決戦、レイド国(跡)!
影が薄いと言われる割に、傍観者的立場がそれなりに評価を受けたのか、ここのコーナー担当回数がそれなりに多いリタリーです。
ガンツフルトさんという力強い仲間が加わり、ヌトラが倒され混乱状態の街を後にした私達。ヌトラは執念深そうな性格のようですのでどんな報復活動に出るか心配ですが、裏工作を好む性質上、あの街に関わり続ける可能性は低そうですから。
ムクの村ではヌトラ教の街から若者が続々と流入している模様。しかも再建も随分進んでいるので、ヴァロリオ司祭に聞くところによると、とある者が大量の資材を市価の1割に満たない金額で譲ってくれたのだとか。譲られた物にヌトラ教の紋章があるところから見て、エンドルフが置いていったのでしょうね。
そして水棲族の本拠に戻る途中、伝令の水棲族が現れます。いきなりピネくんの事を気にするヨストさんですが、そうではなく、アレキミシア女王からの伝言で、レイド国で内乱が発生したのだとか。するとさっそくヨストさんは私達をほっといて本拠に急行。必要なときは召喚できるとはいえ、相変わらずつれない態度ですね。
なおレイド国にはさすがに潜入調査で手一杯でしたが、どうやら……、
・ソーンダイクは石灰の塔に夜襲を掛けて緋涙晶を押収。領収書と共に証拠として提出し、国民議会で国王を告発。
・一緒に幽閉されていたヒルデ宮廷術師は、グッデン議長(元宮廷術師)を追い出してから世界を喰らう者を操ろうと試み、国王の指示だけで(議会の証人なしで)幽閉された。
・「幽閉」は危険な研究を隠れて行うためではないかと指摘したところで、近衛兵が議会に押し入りグッデン議長を殺害、ソーンダイクを連行する。
……という事があったようです。
レイド国近郊の水辺、水棲族の縄張りにいた大勢のレイド国の難民からも、この話を裏付ける事ができましたよ。
さて水棲族の本拠地で、アレキミシア女王の前にいるのは騎士団のコーホート副団長。あの人もヘタレな所を見せなければなかなかの男前なんですがねぇ。
なんでもソーンダイクさんは殺され、怒りに燃えた国民が革命、というか集団亡命したのだとか。あちこちにいる人間族は長旅に耐えられない人達で、仲間の生活が安定してから合流するそうです。
レイド国に残る戦力は、騎士団が亡命し、貴族の私兵も後を追ったと考えられる状況では、ほぼ国王が抱える近衛兵のみ。首根っこをへし折る事に執着するダネットさんを始めとして、水棲族も味方に加え、ついに世界を喰らう者を打倒する決戦に突入します!
……私の友達は来ないのかガンツフルトさんに聞かれますが、さて?
さて――石を投げないで下さい皆さん――、レイド国本体には用はないので、私達は国から少し北の荒地を目指すと、その直前の森で元近衛兵が待ち伏せ……ではなく恐らくは野宿していました。いやだからガンツフルトさん、「あの騎士団との戦いは避けて通れん」って、近衛兵は騎士団とは別組織ですけど。
そして難なく元近衛兵を全滅させてからしばらくして、敵の動きがおかしいとヨストさんが指摘。ガンツフルトさんも時間稼ぎではないかと言います。まさか世界を喰らう者と融合するのではないかとリベアさんが危惧する中、現れた頭の長いおじさんは国王ストランズ8世。すっかり脳内世界では国を私物化しているようで、分不相応に覇王メディアンの言葉を引用する始末。味方はほとんどいないとレビンに挑発されますが、国王は「余に何もできぬと言うか」と逆切れ。世界を喰らう者――だけだとヌトラと区別付きませんからフィーヌと呼びましょうか――との融合を試みます!
……しかし融合は失敗。ギグ曰く「プライドが高い」フィーヌは腹を立て、城と街を謎ビームで消し飛ばします。あまりの惨状(亡命者が大勢出たので最低限かもしれませんけど……)にうろたえる近衛兵。それでもやけっぱちになり強がる国王。もちろんフィーヌはそんなのには構わず、続いて国王と近衛兵を喰らってしまいました。
国王と近衛兵を喰らいパワーアップしたうえに怒り狂うフィーヌから逃げる暇もなく、半分やけっぱち状態でフィーヌに挑む私達。もちろんギグだけは協力するつもりなどないですが、リベアさんが死んだら貴方も困るんじゃないですか?
でも力の差は如何ともし難く、肝心のリベアさん(の部隊)が44000以上のダメージを受けて吹き飛ぶ始末。私達は絶望に包まれます。
しかし絶望の中に一筋の希望が。遠くにこちらへやって来る人影がありました。援軍かと思いダネットさんが呼ぶと――例の自称邪眼の術師イードが出てきて、そのまま逃げてしまいました(汗)。そして再び絶望に包まれる私達。
しかし次こそ、本物の援軍がやって来ました。
精鋭兵士を大勢連れたクラスター様。
騎士団員を連れてきたコーホートさん。
そのような面々をリベアさんは支配しますが、残念ながらレベルがこちらの主要メンバーより低いのであんまり嬉しくありませんでした。そして肝心の戦いでは、召喚してから「全ギグパワー注入」で一気にレベルが2000上がり(さすがに一時的ですが)、相手の部屋効果の弱点である偶数ターン(能力が基準値の半分になる)に「闘士の部屋」で突撃を集中して倒してしまいました。
なのですが、フィーヌは倒しきれなかったうえに様子がおかしく、やたらと周囲の人を吸い込み始めるのです。「全ギグパワー注入」が切れてしまっては対抗する手段もなく、レビンもダネットさんも捕まり――恥ずかしながら存在感の薄い私も捕まりましたよ、あはは。
さすがにこの期に至っても「この世界の連中皆殺し〜」などと本音ぶちまけているギグを野放しにするくらいなら死を選ぶリベアさんを見かね、とうとうギグが見返りなしにリベアさんに力を貸し――今度こそ致命傷を与えました。
こうして倒されたフィーヌは、女性のような声で何事かを話します。リベアさんの目には、ちらつくようにレシリエンスとかいう人の姿が見えたのだとか。「ヴィジラス」とか呟いていたのは誰の事なのか分かりませんが、その後の言葉――ええと、「サーガジル、ルシューラ、リーソァヌィ、リーモゥリ、ファスニーラ、メェリ」はギグによると「輪廻の輪」「戻る」とかいう意味の言葉のようです。
そしてフィーヌは消え去り、ギグは力を使い過ぎたのか、そのまま沈黙してしまいました。
>9.そして否応なしに新たな旅立ち
決して少なくはない被害(そう、水棲族には死者も)を出しながらも、世界を喰らう者フィーヌを倒せた私達。疲れ気味の歓喜の声も、皮肉も返ってこないせいか、遠い世界のこだまのようにしか耳には映りませんでした。
……そう、いつも口やかましいギグが、うんともすんとも言わないんです。でも、いくら普段の言動があーだったからって、みんなから全く同情されないのはちょっとヒドいかも。
ここでみんなは別れて、私はダネットと2人で隠れ里に戻り――ながらあちこち寄り道。女の子同士で色気の無いデートだけどね。あはは。
(そーいう台詞は某『召喚の夜』で出ていますよお前。(ダネット))
水棲族の拠点で、10年前に消えたエルスバーグ共和国は翼を持つ種族が多い国だったとか、レイド国の難民は「船」とかいう乗り物で海を渡ったとか。
ヌトラ教の街にいた女の子から、7人の管理者、2人の統べる者、1人の全てを統べる者がいるとか。
そんな寄り道をしてから隠れ里に戻り、レナ様にご報告。ギグは……レナ様によると気配は消えていないというんだけど、助けてくれたあいつの事が気になるのは、決して惚れたとかそーいう話じゃありませんからね。……でも「彼は思い出したのでしょうか」って何だろう?
あとレナ様にダネットの事をよろしく頼まれますが、なんだか結婚前に扶養家族ができちゃった気分。でも「自分の心を認めてあげると楽になりますよ」ってレナ様、それは男女のコンビに掛ける言葉では?(汗)
(ふふ。女同士の友情は最強だと、どこぞの世界の絵描きも言っておりましたよ?(レナ))
(『ひ○まり○ケッ○』ですか。……たとえレナ様にそう言われても、緑の蛹の言う事なんか信用できないです私。(ダネット))
夜、お墓の前に足を運ぶと、ダネットがいました。
もうみんなの事は頼りにできないけど、大丈夫。今の私にはダネット……………………とギグがいるから。
(その口ごもりは中の奴が黙っていたからではないですよね(汗)。やっぱり不憫です中の奴。(ダネット))
その晩見た夢は、レナ様とギグが対決して、ギグが黒い剣に封印されるシーン。
あのレナ様、変な事を言ってたし、名前表記が「灼連の術師レナ(?)」だったし、もしかして偽者……なわけないハズだけど……?
んで翌朝。再度の旅立ちの前に、レナ様からオウビスカ国、残る1体の世界を喰らう者を封じている国への紹介状を頂きます。そこにようやくレビンが到着。コーシャスまで往復してきたのはいいけど、ヌトラ教徒まで連れてくるのはやめてほしいなレビンー?
そしてなし崩しに戦闘へ。ギグがいないのにどーしよ……と思っていたらギグ登場。単に眠っていただけで、朝っぱらから他人をなめた口を利いた上に、安眠妨害のヌトラ教徒に殺意満タン。もちろん戦闘には勝てたとはいえ、広間のあちこちに階段やらテラスの段差やら水場やらがあるせいで移動がめんどくさかったよぉ。
ヌトラ教の残党を倒したのはいいけど、隠れ里はあちこちが被害(特に物的被害)を受け、もはや隠れていない単なる里になる始末。特に温泉を壊した奴、捕まえたら瀕死にしてリタリーに回復させそれをエンドレス。
という愚痴はさておき、レナ様や里のみんなは水棲族の所へお世話になるよーになりました。
さらば隠れ里。帰ってきたらきっとみんなで暮らせる場所にするからね。特に温泉。
そして(って多いよねぇ……)オウビスカに向かう私達がまず通るザザンザは、物作りで有名な街。でも近頃は盗賊対策で締め出される人までいるそうです。
さて、ザザンザの街の入口で見たものは、門番にすげなく扱われ、本で乱打されるイード(汗)。おぢさん達にもはぐれたっぽく、いーかげん哀れになってきたので、それくらい構わないから入れてあげればいいと思ったのに、「規則だから入れない」と繰り返され、切れちゃいますよあの馬鹿男はああああ。
結局、弓師やハイデロヌス(並列するのは抵抗感あるけど)により、なし崩し的に街の守備兵は壊滅したところにお嬢様が登場。この人が例のドリーシュ様。私達を盗賊団だと勘違いしているみたいだけど、なんとガンツフルトさんの知り合いだったもので、すぐに誤解も解けることに。ちなみにドリーシュ(ドリー)はコーシャスのホーソン氏の子供で、情報網によると数日中に盗賊団が現れるとのコトで、お嬢様なのに自分まで武装してパトロールしていたそうです(さすがにガンツフルトさんは心配みたいだけど)。でも「すっとこどっこいな方がいても大丈夫ですわ」って、言葉遣いを直すためにちょっぴり拷問室を借りなきゃダメだったみたいね(←おい)。
でもドリーシュに「強い方」と言われて舞い上がっているレビン、可愛かったなー♪
(これでレなんたらもシスコンを脱出ですね。ふふ。(ダネット))
なお、イードはというと、おぢさん達に完璧はぐれたみたいで、ダネットなんか涙をだーと流して慰める始末。こんな哀れな人とはいえ竜人族なので戦力になるのでは? という事で支配を試すと――失敗。やはりイードというのは偽名だったらしく、イード改めヨードは無事支配されました。レビンに蟻んこ呼ばわりされて当人随分憤慨してたけどね。
その後も、人形の首が折れて悶絶したりまた折れて悶絶したり、おぢさんがクピト族に遺言を残そうとしたところでよーやくリタリーが首を繋げてくれたり。
……ってどこが無事?
その夜の夢で、ハーフニィスという、随分前に赤ちゃんをあやしていた人が、ヴィジランスを「死を統べる者」に推薦しているところを見てから、ホーソン氏の評判はぶっちゃけ悪いとか、レナ様が16になるまで魔術がからっきしだったとかいう話を聞きながら街に滞在。
そして数日後、とうとう待望の(?)盗賊が出現。さすがに突出するドリーシュをガンツフルトさんは止めようとしますが、そこにシェマが登場。ドリーシュが非道にも兵士を捨て駒にして盗賊を始末したところで別働隊がうじゃうじゃ出現して、ドリーシュは逆に包囲されちゃいます(逃げるな療術師ー!)。
(……実は、部隊のリーダーに弓師を指定しておりましたの。ですからリーダーが倒された時点で療術師が逃げ出したのですけど、わたくしは予想外の事態に恥ずかしながら足をすくませてしまって……。(ドリーシュ))
というのはともあれ、ドリーシュを捕獲、もとい救助するために戦う私達。しかしシェマ達の後ろに見掛けたのはジンバルト……って誰だっけ?
(ド阿呆。クラスターの弟だ。(ギグ))
えへへ(汗)。で、弟には逃げられたけど、シェマの本隊は「クロックアップ」したダネット部隊と私の部隊で集中攻撃を掛けて沈没。グリフィスは弓師の集団で撃墜しちゃいました。
そーして勝利した私達は、盗賊団の下っ端はほっといて優先的にシェマを捕まえます。「頭領と話がしたい」というドリーシュの意見により、シェマは牢屋に入れられました。
(あのドリーシュってお嬢様、なんと自分でシェマを尋問しに行きやがった。さっきの兵士の扱いといい、あの女は絶対に――、(ギグ))
(残虐シーンです。しばらくお待ち下さい。(日本一放送協会))
夢ではまた、ハーフニィスが赤ちゃんをあやしていました。魂が奪われだの汚されだの、長い時間を掛けて力をだの、赤ちゃんに妹がいただのと謎の展開があったけど、さておき翌朝になると、なんとシェマが逃げ出していました。夜中に怪しい人影を見たリタリーによると、恐らくクラスターの弟の仕業だという事ですが、ほんとにいつ寝てるんでしょうねこの人。
とりあえずザザンザに居続けてもする事はないので出発するところ、ドリーシュも世界を喰らう者を倒す探索行に参加したいというのです。ギグにわくわくするよーなつわものなので安心して支配しちゃいますが、あの兵隊は別口というコトなのは残念でした。
さてここで、ダネットが夜にうなされていたと聞きます。プルキなんとかという謎の単語を口にしているというんだけど、ヨードによるとそれは「プルキニエ」。廃墟の街で、今はクピト族が住んでいるそーです。ダネットの謎の過去に迫る事でうなされているのを解決できるかと思って私達はちょっぴり寄り道するんだけど……3文字覚えられるなんて凄いよね。
しかし途中の山道でゲブと遭遇。しかも戦っている最中に、血の臭いでも嗅ぎ付けたのか、グリフィスの群れが次々とやって来ます。長距離飛行でスタミナを消費してハイになったグリフィスからは必殺技まで喰らっちゃったけど、幸いにも壊滅せずに倒せました。
こうしてはるばるやって来た山間の町プルキエニ。
(……じゃなくて、プルキニエですわ。(ドリーシュ))
そうですすみません。見慣れない私達を発見したクピト族が大勢飛んできて、その中でもまだ若者らしいピーナとアグリッピがヨードにくっ付いてきます。お土産も持ってこられなくて泣いてしまうヨードを元気付けるように、生きて帰ってきてくれるだけでも嬉しいというんだけど、アグリッピ曰く、「メチャ弱いじゃん」。さすがに不憫なので、後でこっそり水棲族名物の水モナカを分けてます。
さて、こんな所にもいる謎の学者先生はさておき、エンドルフはここにも来ていた模様。ヨードはエンドルフ「先生」に憧れて……まあ実力が伴わないというのはよくある事だしー。
そこでいきなりモンスターの出現。ゲブが仲間の仕返しに現れた模様。するとクピト族は大勢で銃を取り出して参戦するので、私達も助太刀しました。ところで太刀って何?
((無視)さて、ゲブとグリフィスを殺戮しに向かうオレ達をよそに、クピト族はぼーっと奈落に突っ立って動きやしねぇ。しかしファンクスが増援で現れた(てゆーか腹減らしてるだけだろ)のを契機に卑劣にも奈落から攻撃を仕掛け、経験値を横取りしやがった。……ピーナ部隊は堂々と奈落の上でサボってたけどな。(ギグ))
こうしてプルキニエは無事守られましたが、まだダネットは不安そうにしていたので、安心するおまじないをしてあげます。
フォーメェラ・リーソァミオ、ファスニラー・シーフォミオ、フィーメァロ・サーマレー・ソァフェナー♪
――と言った途端にギグがいぶかしげになるので、フィーヌが倒れる直前に「許して」とか言ってた話をすると、ギグは血相を変えて「なんでこの言葉が分かんだよ?」と。それはこの世界の言葉ではなく、ギグとレナ様と世界を喰らう者しか知らないはずだって。
また夜が訪れて――また繰り返し訪れる夢。
女の人(多分、赤ちゃんのお母さん)は子守唄を歌っていたんだけど、眠る事が多いと別れの時が近付いているとか言うの。
……夢の中の言葉はこの世界の言葉じゃなかったのに、なんでそんなのが分かるんだろ私?
>10.頑張れお嬢様
はい、またこの私、ダネットの番がやってきました。
前回の続きですが――プルキなんたらに一泊した私達。目覚めたあれは何やら悩んでいたようですが、ピなんたら(ピーナ)とアなんたら(アグリッピ)を支配してたのは手癖が悪いにも程があります。……何をジト目で睨んでいるのですかお前。
そこに現れた急使によると、今度はコーなんたら(注:コーシャス)が襲われたのだとか。そして途端に青ざめるレなんたらはさておき――、
(さて置くな!(レビン))
――賊のボスは年甲斐もなく踊り子衣装のシェなんたら。そのはしたない格好を一度はお説教しなくちゃいけないと思っていたのでいー機会です。
さて、私達が向かったコーなんたらは既に襲撃された後で、残党が待ち伏せしている始末。やはりドなんたらが精鋭を根こそぎ連れて行ったせいで、肝心の本拠地の防衛がおろそかになっていたのでしょうか。
賊の方ですが、所詮は精鋭の留守しか狙えない連中でしたので、弱過ぎて敵ではありませんでした……ってのは嘘です。焔術師の攻撃で私の部隊が壊滅しましたし(涙)。
私達は賊を全滅させてようやくコーなんたらの街に入りますが、届けられたのは脅迫状。ホなんたら(注:ホーソン)を誘拐し、街の北の子嘆き山にいるのだとか。ユ……お姉さんもいないので、同じシェなんたらが誘拐したのではないかと疑うレなんたらですが、実際に子嘆き山に行ってみると、シェなんたらはお姉さんを誘拐していないというのです。とはいえホなんたらを誘拐しているのは確かなので、身代金を持ち逃げする気満々のおばさんをぶちのめしに向かいます。
力押しで手下の部隊をぶちのめしていく中、シェマの部隊には私の部隊が突撃して一発ノックアウトでした。
こうして戦いが終わり――確かにぶちのめしたはずなのに平気な顔をした(笑)シェなんたらは、風采の上がらない金髪のおっさんに刃物を突き付けていました。あれが耳打ちしてくれたのですが、どうやらホなんたらは人身売買でも儲けていた模様。“昨日の風”とやらのお得意で、女の子を何人も売り買いしていたのだとか。
ここまで吐かせたところでどーするのかと思いきや、シェなんたらはホなんたらを刺し殺してしまいます。何の躊躇も無く。婦女暴行犯を処刑するかのように。まあ実際ホなんたらは似たよーなものでしたが、あまりの衝撃にドなんたらだけでなく私も青ざめてしまう始末。……い、いえ何でもないですから柄にもなく気を使うなです。
レなんたらとガなんたらのおやじさんが追跡しましたがシェなんたらには逃げられてしまい、そしてオステカに戻ろうとリなんたらが言います。なんでも“昨日の風”は、クなんたらが探していた人身売買組織だというのです。
そして苦い思いを噛み締めつつコーシャスに戻ると、やはり若い人が何人もさらわれたというのですが、金持ちは自分の事しか考えていないようで、まったくろくでもない連中です。学者さんの社会階層問題に関する考察も興味深いですが、やはりおっさんは評判がすこぶる悪く、コーシャスでもザザンザでも悪口され放題でした。
しかし、こんな状況でなんでわざわざよその街に行くのですかあいつは。
(今気付いたんだがお前、地名や組織名はなんで覚えられるんだ?(ギグ))
筆者の都合です(笑)。
柄にもなく落ち込んでいた私ですが、私が辛いとき、いつもあれが慰めてくれるのです。しかし中の奴があれに優しいかと思いきや、肉体を頂きたいだけとはやはり変態です。「分かってるよ」で済ませるあれも、本当に貞操の危機だと分かっているのですか?
(いや、肉体的な危機じゃなくて精神的な危機だし多分。
そして――夢では“死を統べる者”ヴィジランスが覇王メディアンを制止しているところ。メディアンは赤禍で5歳の跡取り(大分前の夢で見た赤ちゃん)を失って、やけを起こして自分が不死の王になろうとして……結局ヴィジランスを殺しちゃった。(リベア))
読めました。きっと覇王は超ボケた半ミイラ状態でラスボスになるのです。
(何を読んでるんだお前(汗)。(ギグ))
次の朝さっそく街を回ってみると、あちこちで微妙に嫌な事がある模様。やはり世界は微妙に悪い方向に向かっているみたいですが、まさか中の奴がおかしな事をしたのでは?
(知るか! 少なくともオレならホタポタを品薄にはしねーよ!(ギグ))
中の奴の戯言はまあいいとして、傷心のドなんたらはおやじさんと一緒にコーシャスに残り、ひとまずはオウビスカへの旅を中断して私達はオステカに戻りました。
そこでまた、中の奴がごねるのです。クなんたらさんの根回しが早すぎるというので。やはりリなんたらがあれこれ報告をしていたというのですが、実害が無ければ構いません。てゆーかリなんたらの料理はおいしいのでオッケーです。まだ納得行かなさそうな中の奴も、幻のホタポタを出されて一気に機嫌が回復しましたし。
なお、ジなんたらについてはレなんたらも知らない事が多く、せいぜいお兄さんのように禿げはしないか悩んでいるってくらいです。
(そしてまた見た夢では、覇王メディアンが仮面の竜人族と一緒にいて、赤禍に感染した誰かの容態を気にして焦っていました。しかし助かりようがないとイードから聞かされ、何やら神様に悪い事を企んだ模様です。ちなみにこの当時は特効薬もないから、前に見た夢にあった通り、子供はこの後死んじゃうんだけど。(リベア))
そして2日後。お姉さんの件で妄想が止まらないレなんたらでしたが、そこにクなんたらさんが戻ってきました。
ジなんたらはオウビスカの東、惑わしの荒野に出没するというので、さっそく調査に出発するのですが、クなんたらさんが私達に同行すると言い出すのです。なんでもクなんたらさんは、“昨日の風”から命の恩人を助けたいのだとか。
なお街を出たところで、ドなんたらが合流。やけに照れまくるレなんたら、もはや恋しているのは明白ですね。
それから南へ随分長い距離を歩き、惑わしの荒野に足を踏み入れる私達。そこには、ずっと西の方に掛けられている封印の術の余波を応用した目くらましがありました。さっそく目くらましをヨードのおっさんが解くのですが、中途半端に解けたせいか、ヌなんたら教の残党が出現。そいつらを倒してから再度目くらましを解こうとするおっさんでしたが全然成功する気配はなく、とうとうおっさんはうなだれて泣き出してしまいます。しかし何やら回想にふけった結果立ち直り、あれの黒い剣を借りて「解けなければ剣で自害する」などと無茶を言い出すのです。どうやらおっさん、イなんたら一族から追い出されていじけていたところをエなんたらに助けてもらったそうなのですが、今までの行動がどーしよーもなかったので(あれによると戦闘で使う術は十分優秀だそうですが)、自害を制止するか後生を祈るかどちらにするべきか悩んでいる間に、なんとおっさんは目くらましを解く事に成功するのですッ!!
(「ッ」「!」を『ジ○○ョの○妙な○険』『ワ○ル○○ームズ』の世界よろしく使いおって、なに無礼な事を考えておった小娘。(ヨード))
……細かい事は気にするなです。
そしてはるか南に砦が見えましたが、おっさんは疲れてへばってしまいました。鍛え方が足りないのですよまったく。
(いや、術のエネルギー消費は鍛えるのと何の関係もないと思うし……。(リベア))
>11.風は吹き去り
えー、“昨日の風”のアジトとなっていた城塞に突入した時点から、また私、リタリーが続けましょう。
さて、お姉さんを救出したい一心で、アジトでさっそく暴走するレビン。敵はセプー族の盗賊に竜人族の術使いにワーウィン族の戦士にクピト族の銃使いに水棲族の戦士にレッドフォッド族の戦士に……という諸種族混成。“昨日の風”とやらは、予想以上に大きな組織のようです。特に種族の規律が厳しい竜人族や水棲族、それに最近銃を使うようになったクピト族まで抱えているとはかなり衝撃的な事態でした。
(いかなる種族にもはぐれ者がいるからな。ちなみに水棲族はミームとノルに拠点まで連行させた……恐らくは死刑だから死期を遅らせているだけかもしれないが。(ヨスト))
我々は人身売買組織の諸種族混成部隊を倒し、竜人族が死んでいるのにも構わず尋問しようとしたレビンを先頭に城塞へ乗り込みます。
さてそれからも、中庭ではご婦人方に無礼な口を叩いておいて戦闘開始時には隅っこに逃げていた奪人をいつの間にかぶちのめしたりして(もちろんその他の敵も倒して)、牢の奥に倒れていたユーフォリアを確保したのですが、弱りきっているので手当てとその間の護衛が必要。リベアさんがスカウトした汎用キャラクターの療術師は召喚が切れると帰ってしまうので、手当てできるのは私しかいません。そこでやむなく私とレビンはその場に残り、リベアさん達とクラスター様は奥へと進みました。
(では代わりにこの私、クラスターが続けよう。
アジトの屋上にいたのは、ジンバルトとロド――“昨日の風”のボス。道を踏み外した弟と、さらに昔から道を踏み外していた私の親友。2人は手下を私達に差し向け、ロドは隠れて何もせず、ジンバルトは戦いを挑んできますが、ジンバルトはリベア君にボロ雑巾のようにされます。これで2人を引きずって帰り一件落着――といかないのが、この荒廃した大陸プロデストでした。ロドは「足を洗いたい」「こんな事やりたくない」と言っていたのに、すっかり人が変わってしまい、私を掴み上げて喉に短剣を押し当てるのです。
私の無思慮のせいでリベア君達を苦境に陥れてしまったのですが、ドリーシュ嬢が「ホーソンはここの客だったのか」と問うと、ロドはべらべらと、何人も少女を買い込んでは殺していた事を暴露します。私は人身売買に賛成ではありませんが、商人としてその金の使い方は倫理観念抜きにしても及第点はやれませんな。
そこに、いきなり背後から衝撃が。私もろともロドは突き飛ばされ、エンドルフに首を鷲掴みにされます。エンドルフも別口で探っていたが、例の目くらましが解けなくて立ち往生していたのだとか。そして私は、「こいつを殺してやれ」と、エンドルフに短剣を渡されました。ロドは何やらわめいてはいたが、もはや目の前にいるロドの残骸を始末してやらないと、あの時のロドの魂は救われないとの一心で短剣を構え――、
そこにジンバルトが飛び込み、短剣は床に落とされました。ロドは自分が助かったと思い喜びますが、そんなロドをジンバルトが突き殺します。リベアさんから聞いた、シェマがホーソンを殺した時のように、何のためらいもなく。
ロド。お前は私を甘いと笑っていたが、そこで「自分だけは違う」という思い上がりがあるのが真の甘さだったのではないか?
ロドであった肉塊を放り捨てたジンバルトは、私に「もっとやりたい事をやれ」と言います。しかし私は、ジンバルトに言われるほど暑苦しくはないはずだぞ?
ジンバルトはリベアさんに「“昨日の風”の一番のお得意様はオウビスカ国だ」と、そして私の臀部をひっぱたいてやってくれと――、
(「ケツ」だろそこは。(ギグ))
一応ご婦人も見るかもしれないだろう。そして「(ひっぱたくのは)自分でやりなよ」とリベアさんに言われるジンバルトだが、「オレは手を汚しすぎた」と言い残し、後ろへ――遥か彼方の大地に身を投げた。
なぜ弟が闇に身を投じたのか。その理由は私には恐らく一生分からないですが、それでも遺志を受け止める事はできる、はずです。
そして私は、無意味な駆け引きのふりを続けるのはやめて、本格的にリベアさんを手助けする事にしました。
その傍らで、思い掛けない再会に喜ぶ一群がありました。エンドルフに恩義があるヨード氏が「エンドルフ先生、我はやりました!」と歓喜の声を上げ、ユーフォリアはエンドルフの手により水棲族の所へ連れて行かれます。凄い形相でレビンに睨まれていましたが、さらりと「惚れた女」と言ってのける辺り、どうやら甘酸っぱい一つの恋が生まれたようですな。
(以上、クラスター))
ありがとうございました。私の情報網にも引っ掛かっていなかったので、この恋愛急展開にはさすがに驚きましたよ。おかげでコーシャスではさらわれた子供達が帰ってきて、ついでに“昨日の風”の顧客リストが出回っていました。これは間違いなく、エなんたら氏のやってのけた仕事でしょうね。
ですが、ムク村の教会にあった緋――が何者かに奪われたり、水棲族の拠点が封鎖されていたり、不穏な事態もありました。おかげでレビンは随分とうずうずして、水棲族の拠点に行ってしまいます。
オステカに戻る私達ですが、誰に自慢しても分かってもらえないエルスバーグ共和国マニアがいる以外には興味を惹くような出来事は見られず、さっそく寝てしまうリベアさん。
(そして見た夢は、最初の頃に見た夢に出ていたにへら顔の男が再登場。やっと手に入れた「お前」をまっさらにしてやるという辺り、こりゃ明白に悪人だわ。ギグが「ガジルの宮殿だな」とか言っていたけど……。(リベア))
そして次の日、街の外には、予想通り叫ぶレビンがいました。……しかしダネットさん、レビンの名前をとうとう覚えたんですね。
なんでも、水棲族の拠点で赤禍の病人が出たので、拠点は封鎖されているとの事(封鎖の事実だけは寄り道して知っていましたが)。ユーフォリアが感染したりはしていませんが、それでも水棲族には大事である事には変わりないですね。
アレキミシア女王からは「赤禍の薬をくれるならユーフォリアの持病を治そう」といいますので、さすがに20人分となるとクラスター様の資金(全財産とは違いますよ。そんなの出したら商売相手や雇い人が全員路頭に迷う羽目になりますからね)でも出しきれませんが、ドリーシュさんがその分の資金を出してくれるといいます。
しかし赤禍といえば、15〜6年前に最後の流行があって、砂漠地帯で単発的に発生しているだけなのに、なぜ水棲族の拠点で多発? などと疑問に思いながら歩いていると、懲りもせずに露出狂のおばさんが、薬を目当てに襲い掛かってきました。
しかし盗賊達ですが、妙に強いかと思いきや、半分ほど倒したところで残りの連中が同士討ちを始めます。しかもギグに「やたら凶暴だ」と言わせる有様で、あっという間に盗賊団は物言わぬ死体の山に成り果てます。そこで盗賊達の死体を観察すると、身体に朱斑が見えました。赤禍かと思ったのですが、ガンツフルト氏も見た事がない症状だそうです。
盗賊達は殺し合いで全滅し、残るはシェマ1人だけ。しかし、そのシェマにも朱斑が。なので赤禍の薬(ドリーシュさん用の予備)を渡す代わりに、何があったのか聞き出す事に。
(1)赤禍の薬を明白に目当てにしていた。
(2)盗賊団である以上、薬を買うお金がないわけではない。普通に薬を買えるなら、病人が襲撃をしなくてもいいはず。
という推量は見事に当たり、シェマから聞き出した話によると、ちょっと前にある「もの」――緋涙晶を盗んでくれと頼まれ、その依頼人の気前の良さにつられて、ある教会(ムクの教会とは別のようですが)に納められていた緋涙晶を盗み出したというのですが、その依頼人が赤禍を意図的に蔓延させていたのです。
落し物とやらを見るに、依頼人はヌトラ教の者。しかも女性(外見は)とくれば、私達に心当たりが大ありです。
どうやら遠からず、クルテッグ、そしてヌトラと再戦する事になりそうですね――。
>12.二つの世界の間で
我は竜人族最強の術師、イード一族の一員であるヨードである。
(ただし落ちこぼれのな。(ギグ))
黙っておれ。あー、10年前、アピス信仰が盛んであった(ほれ、クピト族やワーウィン族でもないと入れぬ教会が名残だ)プルキニエを廃墟にしたのはヌトラ教なのだ。宗教上の対立だけでそこまでしたわけではなく、ヌトラ教の背後に世界を喰らう者がいたとなれば……もっと別の何かが目的というわけだ。うぅむ、今宵の我は冴えておるな。
(後付けなら何とでも言えるだろうよ、このパチモンが。(ギグ))
やかましいわ。「緋涙晶」という言葉を口にしたダネットにギグが突っ込みを入れたりもするが、ダネットもヌトラ教の紋章に覚えがあるとか。しかしレビンめ、話を遮って水棲族の本拠へ行きたがりおって、赤禍は致死性とはいえ感染期間が長く、咳をし出してから朱斑が広がるまで5日以上は掛かるというに、少しはダネットを見習って知的な会話をだな(後略)。
まあ悠長なのはよくないので、さっそく水棲族の拠点に入って薬を渡したが、そこにも竜人族の女が来ておった。しかもそやつは、混乱に乗じて先代女王の緋涙晶をちょろまかしたのだと。あちこちで落し物をするとは迂闊な奴め。ふはははは。
(てゆーか、挑発しつつ誘いをかけているとしか思えないのですがおっさん。(ダネット))
そこに現れたのはレナという名のご老体。リベアとダネットが住んでいた里の長だったそうだが、灼連の術師と同じその名前といい、女王に違う名で呼ばれる事といい、かなり謎めいた雰囲気であった。
さて、レナ殿、だかベルビウス殿だかによると、ヌトラが3基目との融合を目論んでいるのではないかという。ちなみにこの御仁、260年前にレナに殺されかけ、死ぬわけにいかないため融合させてもらった、「生を統べる者」ベルビウスなのだと。うぅむ、話が大きすぎてさすがの我も呆然となったぞ。ギグも「でめぇがハーフニィス界の生を統べる者かよ」とか言う以上、何らかの関係者に違いない。――「やはり」などとありがちな台詞は言わぬからな。
そしてベルビウス殿は、衰退の道を辿っている世界を元に戻したいというのだ。幼子が生まれる数が減り、世界を支えるための魂の巡りが滞っている――魂の絶対数が減り続けているというのだが、それでは減った魂はどこへ?
その答は、死を統べる者ヴィジランスが力を失い、そこに付け込んでガジル界なる別世界が魂を奪っているというのだ。世界の間は神ですら容易に行き来できぬのに、ガジル界は世界を喰らう者を創り出し、ギグと共にこの世界で虐殺をさせて、その魂を我が物にするという方法で。魂を取り戻すためにはガジル界の生死を統べるゲムスとゲマ(ううむ、ベルビウスとヴィジランスに比べると悪役っぽい名前であるぞ)に魂の略奪を止めさせる必要がある――ほぼ確実に力ずくで。
とはいえ、どうやって異世界に行くかが問題なのだ。当然ながらギグは嫌がるが、ヴィジランスという名に過剰な反応を示した事といい、やはり何らかの関係があるのだろう。
そこで密かに緋涙晶を集めている者が話題になるが、レナ殿は、人間の中にも世界の仕組みを知る者がいると言われる。そのような者が大量の緋涙晶を使い、ガジル界に行こうとしているのではないかともな。
ガジル界に至る事は、術の力が強力な竜人族なら可能かもしれないというのだが……そこで一同、なぜ無理だと決め付けたり慰めたりなぞしてくれる?(泣)
その後、思いもよらずエンドルフ先生にお目にかかれたのだ。相変わらず「先生はよせ」と言っておられるが、すっかりユーフォリア嬢と親しくなられているようで喜ばしい限りだ。ドリーシュ嬢もリタリーと急接近しているようなのは、はっきりいってかなり意外であるがな。
しかし――、
その夜あった事はあまりに辛すぎる。すまぬが口にはさせないでくれ(号泣)。
そして、レビンはヌトラ教を地上から抹殺すると断言。まずはクルテッグを探すため目撃者を探しているとピネ少年に出会い(ダネットよ、何故にピネ少年の名を覚えていたのだ?)、前にエンドルフ先生がいた木隠れの森に怪しい集団がいるとの一報が入った。ぺたんこで我に似た女と、笑ってばかりの変な連中。前にはシェリーという乳のでかい女がいたそうだが、とりあえずそれは関係ないだろう……と思ったのだよその時は。
(「シェリー」という名と髪飾りの関係に、どうして気付かなかったのでしょうわたくしは……。(ドリーシュ))
一同はエンドルフ先生の一団のキャンプがあった場所に足を踏み入れ、ヌトラ教徒のキャンプを発見……したのは良いのだが、何でエンドルフ先生と同じテントを使っておるのだ?
そこにクルテッグが登場。何故にかリベアを「救世主」と呼ぶクルテッグは、赤禍を意図的にばら撒き、しかも――時間は前後するが――10年前にプルキニエを滅ぼしたとあっさり肯定するのだ。我にも失礼千万であったダネットにおばさん呼ばわりされて「あたしはねぇ、まだ……」とか言っておったがさておき、ヌトラの居場所については、ギグの意見により痛めつけて吐かせる事に。
レベルの上げ過ぎと部屋効果のお陰で、クルテッグの部隊は、レビンとダネットの部隊に文字通り粉砕されおった。
しかし、それほどのダメージを受けながら、手下を盾にして逃げ延びるクルテッグ。それをレビンは「匂いがする」で追い掛けるとは、犬というよりむしろフェチ――いやいや。
やっと追い着いたのはレイド国跡地。レビンによるとヌトラの臭いもするというが、もはや犬ではなく「犬のような何か」だ。
ヌトラは姿を消しておったのだが、レビンに居場所を見抜かれて「オマエ本当ニ人カ?」などと驚くが、「探セ探セ」などと喋っておれば気付かれても仕方なかろう。なお、15年前の赤禍の流行も、ヌトラとクルテッグが仕組んだという。面白がって業病をばらまくヌトラはギグの元部下だから解せんでもないが、そのような者に従うクルテッグは竜人族の恥未満だ。
赤禍を作ったのはヌトラやギグの上に位置する神々だとかいうが、そんな事はどーでもいいレビンは「うるせえぶっ殺す」と返す。そしてヌトラが取り出したのは、大量の緋涙晶。
(確か6つだけど?(リベア))
かような物は2つ以上ある事など滅多にないからな。ヌトラは集めるのを「頼マレタ」とか言っておったが、使えば「弱イ弱イ元御主人サマナド敵デハナイワ!」と……だがしかし、緋涙晶集めを頼んだ相手にはどう言い訳をするのだ?
だかそこでいきなり緋涙晶が遠くへ引き寄せられ手元からなくなると、途端に狼狽するヌトラ。このような術は知らんと正直に言うたのに、ダネットからは「頼りにならないです」とあまりな言いよう。
しかしヌトラもそのままではおらず、クルテッグに「体を差し出すのです」と言われた信者どもが次々とヌトラに喰われていく。しかし「足リヌゾ」というヌトラは、「いやぁああああっ!!」と絶叫するクルテッグを喰らってしまった。……自業自得とはいえ、全然哀れでないがな。
なお、ヌトラはリベア部隊に一撃で倒されておる(笑)。
こうして2基目の世界を喰らう者を倒したのだが、往生際の悪いヌトラは、赤禍の病原体をばら撒いて自爆しおった。部隊の面々は送還されておるからいいとして我らは絶体絶命――かと思いきや薬を飲んで大丈夫――かと思いきやドリーシュは薬をシェマに渡しておったから絶体絶命――かと思いきや、
(しつこいですおっさん。シェなんたらがドなんたらに薬を渡して――実はシェなんたらは――、(ダネット))
まどろっこしいぞ小娘。要はシェマは薬を飲んでいなかったのだが、今わの際に、実はシェマはドリーシュの生き別れの姉だったというのだ。
そしてまたもや苦い勝利があり、シェマは妹の手により葬られる。せめて魂をガジル界に奪われんように、何かできる事があればよいのだが、いくら竜人族といえどこのような時には全くの無力だ。
(おっさんが特別無力……ってわけでもないんだよな。(レビン))
ああ。そして我々は、無理が見え見えのレビンを連れてレナ殿に報告に行った。水棲族の拠点では掛け合い漫才だの投げキスなど妙な文化的影響が蔓延しておるようだが、赤禍に比べればずっと平和な光景だ。
(ちなみに掛け合い漫才は、ミームがボケでノルがツッコミなんだよね。(リベア))
そこで聞いた話では、ダネットと両親――司祭である父上モーズレイと術師の母上アターナル――はプルキニエに住んでおったのだが、クルテッグ率いるヌトラ教徒に襲われて、レナ殿達の助けも間に合わず虐殺され、これでは魂は天に昇れるわけもなく、だがそれはダネットの記憶の封印と、ギグの封印に使われておるのだと。ダネットは憤慨するのだが、ギグの「こんな具合のいい体」という台詞にエロスを感じ取ってしまったのは我の罪ではないと思う。
(ずげしずげしずげし)
あだだだだ。そこでようやくオウビスカに旅立つのだが、コーシャスの南西にあったのだな。……いや、学業が悪かったせいでイード一族から追い出されたわけではないぞ我は。
しかしオウビスカへの旅の途中、オウビスカの勢力圏に入るか入らないか微妙な辺りで、ファンクスが2頭、追われてこちらへ走ってくるのだ。追っているのはファンクス騎士。そのファンクスは紛れもなく、我が盟友であるヤヴィスとパラノ。しかしファンクス騎士は、こやつらがオウビスカ軍で訓練中に逃げ出したから自分達の物だと言い張るが、4頭も庇って共に逃げておるヤヴィスとパラノの仲間を見捨てるわけにはいかん。
ファンクス騎士どもは恐れをなして、ファンクスごときに云々と強がるが、我こそファンクス騎士ごときにこの秘術を見せるのはもったいないぞ?
そして我の構える杖は目にもまばゆい雷を帯びて――、って、ここで終わりか今回は!? 我の見せ場はどうなっておる!!
(そんなモノねーって。(ギグ))
>13.赤くない森
――で、ファンクス騎士はわたくし達に完敗して、一旦引き下がってしまいますの(という事は、後で意趣返しに参られるんですの?)。懐かしむようにヨードおじさまにじゃれ付くファンクス達は、ヨードおじさまを引きずって行ってしまいます。
申し遅れました。わたくしの名はドリーシュ。父親と血の繋がりがないどころかそいつは少女人身売買連続殺戮事件の犯人だというすっとこどっこいな事実が発覚、しかも生き別れの姉まで病気を伝染されて死んだ挙句、その元凶は世界を喰らう者に喰われてしまうという世間知らずの小娘ですの。
辿り着いたのは、オウビスカの城から少し離れた、すっかり荒れ果てた農地の中の小屋。ファンクス達はヤヴィスとかパラノとか大仰な名前で呼ばれていましたけど、小屋の主はコロとロコと呼んでおられますの。その小屋の主は、ヨードおじさまが連れていた農夫のおじさん。この方も、本名はゲシュタルとかではなくイップスと言われますわ。このお宅は代々ホタポタを作っている農家なのですが、近頃では国の締め付けがきつく、まあいわゆる苛斂誅求という状態で、農家はほとんど出て行ってしまったそうですの(ですからこの辺りの畑が荒れて、オステカでもホタポタが品薄でしたのね)。そして畑を奥さんに任せて、イップスさんは出稼ぎに出たのですって。しかし奥さんが病気で急に帰ってしまい、ヨードおじさまは困って(オウビスカの方言では「往生こいて」)おられましたの。
リタリーさんによると、ここのホタポタは「幻のホタポタ」。イップスさんによると野生に近い品種で、昔は珍しくなかったそうですけど、「ようけ実がなる」品種に置き換えられてすっかり減ってしまったそうですわ。でも野菜や木が水を欲しがっているのが聞こえるとは、さすがヨードおじさまの知り合いですわね。ギグさんもすっかり興奮状態で、根元の黄味が抜けている食べごろのホタポタを頂きましたの(実際に食べるのはリベアさんですけどね)。
しかしこの辺りでは、地震が起きる、奥さんが病気、農業用のファンクスを軍隊に持って行かれる(コロとロコみたいにですわね)、こんな有様で、ダネットさんは王様の首根っこをへし折りたがりますけど、女王様はまだ幼くて経験不足、即位していきなり税を上げて、農民が暴動を起こしてイード(本物ですわ)に鎮圧される始末。そこで「あやつはいささか図に乗りすぎておるぞ」というヨードおじさまに、周囲から殺到するジト目。「運が良かった」というのは僻目に過ぎますけど、魔獣2体とゲシュタルという謎の男、それに代々の秘術や秘密、秘法があるから……というのも僻目かもしれません。聞いているこちらまで悲しくなって、ヨードおじさまにハンカチを差し出してしまいました。
伝説だとイードに戦いを挑んで無事に戻ってきた人間はいない――それなのに核心に踏み込もうとするわたくし達に、イップスさんは「えろう往生こく」事をしているのかと聞かれますの(「往生こく」は、「大変な」という意味でしたのかしら)。
で、「頑張りんせ」と励まされ、イップスさんのお宅を出たわたくし達。そこで、どうやってイードを何とかするか作戦タイムの始まりです。
ギグさんによると、イードに勝った「人間」はいない。まあつまり、ギグさんは200年前にイードに勝ったそうですの。……レナ様の方がずっと強いですけど。
さてここで復習しておきますけど、オウビスカはレナ様の故郷で、そのお父上の覇王メディアンの本拠地。ギグさんも200年前には拠点を置いていたのだとか。つまりここには重要な何かがある――具体的には土地の魔力が強いのだそうです。3基目の世界を喰らう者も東の森に封じてあるそうで、その森でないと封じられないほど強力だというのですが……愛と勇気だけではどうにもなりませんわね(汗)。
しかし、「土地」と「術師」はともかく、「贄」とはどういう事なのです? まさかリタリーさんやガンツおじさまが言うように、“昨日の風”がオウビスカ国に人身売買していたのは封印のための贄を確保するためでは……。
そうなると、封印を解くにはイードに頼むしかないのですね。レナ様であっても、解除は緋涙晶でもないと難しいというのですから。
……しかし人身売買をしてまで維持している封印を、そう簡単に解除してもらえるかしら……。
こうしてリベアさん達はオウビスカの城に向かいますが、わたくしは、もう少し世の中の事を知るためと、イップスさんのお宅がオウビスカ軍に襲われないか心配な事もあり、ガンツおじさまと一緒に残りました。おじさまはリベアさんの面倒を見てくれとダネットさんに頼みますけど、ダネットさん、「おやじさん」に頼りにされて何でそこまで狼狽するのでしょう。そこでリベアさんは、「てめーで言ってどうする」……!?!?
しかしギグさん、リベアさんが乱暴な言葉を口走ったからといって「ずいぶんと染まってきた」「魂が影響しあってんだな」とは言い過ぎではないかと……。
(……では水路の設計を始めたドリーシュに代わって、途中経過はまた私、リベアがお伝えします。
コーシャスで「レナ様が凍て付く北の果ての闇の中で伝説の竜ダーガムを倒した」とか――本の記述だけど――、人身売買顧客リストが竜人族に焼かれてパーだとか、10年前にエルスバーグ共和国を滅ぼしたのは小さい何者かだとか、オウビスカ城下町でゲシュタルは120年前にいきなり出現したとか(学者のおじさんさんくす♪)、10年前から世界を喰らう者の唸り声が聞こえなくなったとか、いろんな話を聞きます。
そしてお城の入り口で、ヨードが自信満々に名乗るけど、出入り禁止リストに入ってるって、一体何をやらかしたのよ。
改めてレナ様の紹介状を出すと……200年前の名前じゃいきなり捕まるかと思いきや、ひとまずディネス女王の御前で審議になります。しかしさすがにレナ様の名前をいぶかしむ女王様とイードに、痺れを切らしたギグが叫び出して紛糾しかけました。さすがに「迷いの森の封印を解いて下さい」じゃ反対するけど、ヌトラは元から封印されずにコソコソしてたんだし、フィーヌは手を出した王様が悪いんだし、私のせいにするのはよしてよねー。
結局、イードの一存で3日後に封印を解く事になりました。…………微妙に信用できないけど他に手段もないし…………。
そして3日後、迷いの森の入り口。遅いと怒るヨードに「一族の鼻つまみ者」呼ばわりするイード……出入り禁止リストといい、一体何をやらかしたんだか。
そしてイードは緋涙晶を5つも取り出し、封印解除の術を発動。「戒めを破るつもりか!?」と言うヨードだけど、「緋涙晶を使っても破戒行為にならない」とイードは言うのよね。何様のつもりなんだかこのとっちゃん坊やは。オウビスカの女王だったレナ様は260年前に突如国々を平定し、最高の術師としてたたえられた。それ以来、イードとその後継者はず〜〜っと屈辱を感じ続けていた……っていうんだけど、メディアンみたいに術師じゃなければいくら強くても構わないっていうのは、一種の汚い大人の逃げ道よね。とはいえ「メディアン様に真の忠誠を誓うのは」って何事!? しかもこのおじさん、ギグ言葉を知ってるし、何となくラスボスの1つ前の戦闘で倒されそうな感じじゃない。
てなわけで現れた森は、木の葉が緑ではなく真っ赤な、毒々しい謎の森。やはり罠かと思いながら、気色悪い森の中を走ります。
しかし、3基目がどこにもいないのです。しかもいきなり森が元に戻り、私達はまた封印の中に閉じ込められる始末。でもヨード、「幼い頃からああなのだ」はともかく、「怪しいと思っておった」のならあらかじめそう言ってくれないと。
(今度は本当に後付けだったからな。しかもデスブロスとハイデロヌスにも襲われやがるし。(ギグ))
まあ半永久的に森に閉じ込められていたかわいそーな魔物を倒すと、「もっと物騒なもの」をリタリーが発見。それは木の根が絡んだ金属製の生き物みたいな奴で、ギグによると名前は「ラスキュラン」。ヨードなんか無茶苦茶うろたえてたけど、動かないとみるといきなり調子に乗っちゃうのよ。
それから3日――餓死の二文字が頭をよぎりかける中、今度はファンクスとドゥラゴスに襲われますが撃退。勝ち鬨を上げていたダネットがいきなり苦しむと――関係あるのかないのか分からないけど森の封印が解けるの。お母さんの加護が力を使い果たしたらしいんだけど、これでなんとか帰れるはず。
ファンクスとドゥラゴスをおいしく頂いてから外に出ると、入口にいたのはレナ様とエンドルフ。私達がイードに封印された事をエンドルフから聞いて足を運んで下さったそうで、ほんとーに有難うございました。
で、ラスキュランが死んでるっていう事をレナ様に伝え、さすがに場所までは覚えてないんだけど、レビンが臭いで誘導してくれるの。こんな時にギグなら「完璧犬だ」なんて言うかと思って台詞を先取りすると、一気に周りが引いちゃってねぇ。はー……。
(以上、リベア))
……予想外に復帰が遅れて、ずーっと任せてしまって申し訳ありませんでしたわ。
>14.夢の終わり
とゆーコトで、またこの私、ダネットの出番です。
私がレなんたらの後を追ってレナ様を連れて行くと、いきなりレなんたらが剣を抜いてレナ様を後ろから切り付けるのです! 剣には毒まで塗ってあり、レナ様は……レナ様は!!
さて……レなんたらは何者かが摩り替わっているわけでも操られたわけでもなく、レなんたらには中の奴が入っていて、そいつは怪しまれずに活動するために“昨日の風”のロなんたらから10年前にレなんたらとお姉さんを手に入れたというのですよ。「姉弟共々いい体だったぜぇ?」だなんて、このゲームは本当にCEROがAなんですか。
(待てやヲイ。(ギグ))
えー、つまりこいつは世界を喰らう者その3だったのですよ。街の人も「唸り声が10年前から聞こえなくなった」なんて言っていましたし、どーやらその3が10年前に体を捨てて結界を出て、セプーの体に潜んで、エなんたら共和国を滅ぼしたみたいですね。しかしその3、「もう兵器扱いされるのはゴメンでね」って、その3は兵器なのですから兵器らしくするのが当たり前なのですよ。しかもこいつ、神になって中の奴を見返したい、そのためには強い奴、よーするにレナ様と飼い主と兵器仲間を全部始末するとは図々しいにも程があります。
(しかも100年前から、代々のイードが奴にコンタクトを取り始めて、しかも協力関係にあるのだというのだ。10年前にギグの気配が強くなった時期に、体を用意したのもイードだというのだが、我はそんな戯言を信じぬか、もしくは奴をイード一族の名において断罪する!(ヨード))
どちらにしたいのですかおっさん(汗)。まあそーいうわけで、レなんたらの中の奴は広い範囲から人が集まるオステカの門番でいる事に固執していたのですよ。そして中の奴は、もう元祖中の奴にもガなんたら(レナ様が言っていた別世界の神)にも従わないとわがままぬかしやがるのです。
まあここでよーやく、この「中の奴」がラなんたらって名前だと元祖中の奴が言うのですが――、
(「ラスキュラン」!(ギグ))
(ちなみにレビンが問題を起こしていたのは、ラスキュランが意図的にやっていたとの事。そして言いたいだけ言ってから、ラスキュランの映像は姿を消してしまいました。(リタリー))
閑話休題。
えー、ここでちょっぴりあれが支配の部屋を確認してみると、レなんたらの召喚も編成もできなくなっていました。強化につぎ込んだ部屋パワー返せです。エなんたらがお姉さんの仇を討つために参戦しましたが、性能がまるっきり違うので代わりになりません。
この後私は落ち込んでいたので、またお前に続きを頼みます。ううっ。
(で、また私が代わりに書くのよね。
封印の森は、おばあちゃんが若い頃は赤の樹海、覇王メディアンの時代は赤き骸の魔の森だったなんて豆知識を得てから、イップスさんちにいたドリーシュとガンツフルトさんと合流する私達。ダネットは打ちのめされていたけど、私は大丈夫……というか、それ以前にレビンにとてもヒドい事をしたくてそれどころじゃなかったの。世界を喰らう者の能力に「魂を移す」というのは本来ないってギグは言うから、イードが何かしたんだろうけど。さすがにヨードはイードのあまりの所業に怒り狂うんだけど、かといって何ができるのか?
そこでドリーシュがイード情報を教えてくれるの。イードは何かの準備をしていて、……コロとロコが「オウビスカ兵によると、緋涙晶を集めて何かの入口を作っているらしい」って言ってるとヨードが言ってるんだけど、何で言葉が通じるのかしらね。この能力さえあれば、術はさておいても、軍隊のファンクスの調教で重宝されたかもしれないのに。
そして晩、エンドルフがこっそりと出て行くのをギグが感じて起こしてくれたの。みんなで行こうかとも思ったらギグに止められたんだけど、なんで知らせてくれたのか聞くと、「べっ、別にお前のためじゃねぇんだからなっ」なんてツンデレっぽく返されてドキドキしちゃった。……なんての嘘ですからね嘘。
(そーいうお前の方がツンデレだろーが相棒。(ギグ))
次の朝、急いで森に向かうと、森の中で遠目にラスキュランが見えました。どうやらラスキュランはエンドルフを挑発して、隙を突かれてぐっさりやられてたんだけど、そこで本性を現すの。両肩からごうごうと炎を吹き上げて、フィーヌとは違う別の造形的美しさを感じるんだけど、ギグ曰く「相変わらず無骨な格好してやがるぜ」。下腹部膨れた手長猿の骨格標本紛いのヌトラよりはマシなんじゃない?
そしてぐへらごぼはと歓声を上げるラスキュラン。こーいう性格の悪い兵器を作って渡すガジル神って、一体何を考えているのよ。
(まあ奴の根性はさておき、ハーフニィス界の世界を統べる者に成り代わってもガジルはどーするんだと聞いてみるが、手を打ってあるとしか言わねぇ。しかし「偉そうな事を言っておいて情けねぇよな」って何だ。「ガジルの言う事ほいほい聞いて」「ベルビウスに使われて」はともかく、オレが元はこちらの死を統べる者って何なんだそりゃ!(ギグ))
奴がハッタリをかます必然性もないし、やっぱりギグ=ヴィジランスだったのね。レナ様もほのめかすような事を言ってたし……。
そこでドリーシュが現れて、演技か何だか知らないけどうろたえた声を上げても似合わないわよガスバーナー。そこでガスバーナーは胸から謎の火の玉を打ち上げて、遥か北のヌトラ教の街を吹き飛ばしてしまうの(って、それは後で判明した事なんだけど)。ギグによるとガスバーナーは受けも攻めも得意――、
(守りも攻撃も強いんだ! ああ誰かオレ以外にツッコミはいねぇのか!?(ギグ))
まあ何者か(イード?)がドリーシュをよそに跳ばしてしまい、ガスバーナーが本気でお嬢様が苦手だという事も判明。レナ様の魂まで食べちゃうガスバーナーに怒りが湧くけど、どーやら天の声によると「ちょっぴり待て。イベントがあるから」という事のようで、とりあえず距離を取って時間稼ぎ。
そして戦闘を再開するんだけど、ガスバーナーは殻が固くて、全然こっちの攻撃が通用しない始末。ギグからこーいう時にお決まりの「体渡せ」がないから気になったんだけど、「どうせ渡してくれないから」って理由なんだって。まあガスバーナーとギグじゃ、どっちが野放しでもどっこいどっこいだし。8歳の子供の魂がうまかったと自慢するガスバーナーを見て、私の魂はどーなんだろと気になるんだけど、ギグによるとホタポタの方がずっとおいしいとのコト。
(お前の魂は1つしかねぇが、ホタポタはイップスの所に毎年できるしな。(ギグ))
そーですか。しかし、「そこまでじゃ」と登場したのは、レナ様に呼ばれていた隠れ里のみんな。ベンさんとバンさんが、私とギグの意思を重ね合わせれば、完全融合に匹敵する力が出せると教えてくれるの。融合したばかりではできないこの技(?)は、同時に融合が深まる危険な代物。つまり、一度が限界。
同じ思いと共に攻撃する――と聞いて選んだのは、「いてこますぞコラ」でもなく、「ダネット」でもなく、「ホタポタ食わせろ」。
幻のホタポタのため、ガスバーナーを撃つ!!
(すっかり名前忘れられてるなラスキュラン。まあともあれ攻撃は痛くも痒くもあり、『北○の○』の二流の敵っぽい台詞を吐いて動揺する奴の全身はもはやヒビだらけ、言うならばヌードの女――あがっっ!?(ギグ))
いくらお風呂のたんびに見ているからって自慢するな!(赤面)
そして――ガスバーナーは一撃では倒れませんでしたが、私の部隊の攻撃で瀕死の重傷。ドリーシュの部隊にとどめを刺されました。
かと思いきや、ガスバーナーはまだ動いていました。ユーフォリア人形でエンドルフの動揺を誘うけど、そんなちゃちな技は通用せず、エンドルフは「覚醒の能力サイコ・バーガンディ」とかいう力を発動。自称・異世界の死神に愛想を尽かされた男は、そのままガスバーナーを虚空の果てに吹き飛ばし、自分も消えてしまいました。
……エンドルフ、元の世界に戻れればいいけど、また別の世界で拾われるのに1票(苦笑)。
(以上、リベア))
……あれ、もう今回は終わりですか?(汗)
>15.覇王(?)再来(?)
ふぅ、よーやく代行以外で書けるなぁ。
……申し遅れました。毎度おなじみリベアです。
(調子に乗って書きまくっていたくせに。私とドなんたらの出番返せです。(ダネット))
だからごめんってばぁ。えー結局、クレーターを残すような凄まじい攻撃で、ガスバーナーと一緒にエンドルフが消えちゃって、召喚も編成もできないの。ヨードのおじさん、「草葉の陰から我々を見守っていて下さるっ!」って、それは明白に死んじゃってます。
ちなみに里のみんなは、おじーさん達が腰を痛めたのでとっとと水棲族の根拠地へ。
そしてまた、地震。
世界を喰らう者がいなくなっても揺れる大地。魂を取り戻し世界を救うためには――、
ガジル界の生死を統べる者を倒す!
そのために、イードが作っているであろうガジル界への通路を確保する!
……って、物凄く前途多難かも。
城に入ると、いきなりイードの罠が発動。やはりイードはガスバーナーと仲間で(そりゃ状況証拠は掴んでいたけど、本人が明言するのとは違うでしょ?)、緋涙晶を使って西の荒れ地――余談だけど子宝のお守りの材料の産地――に瞬間移動しました。この術は200年以上前から伝わる術で、既にイードは緋涙晶を大量にヌトラに集めさせていたなんて、あの性格破綻兵器をどーやって丸め込んだんだか。
さて、イードの目的は「全世界の支配」。ガスバーナー……ラスキュランは自分が神になれさえすればいいので支配なんか関係ない。「かつて世界を一度統一せしめた覇王の手により、再び民を治め導くのだ!」って……?
実は、炎獄の剣士ゲシュタル、その正体は覇王メディアン!! メディアンはベルビウスに殺され(って、ヴィジランスを殺した報復かな?)、それでも代々のイードはレナ様に負けたからって200年間うじうじし続けながら覇王を蘇らせようと暗躍していたんですって。「ゾンビ?」ってダネットは言うんだけど、ヨードによればイード秘伝の反魂の術で可能だっていうの。
(その通り。さすがにその術を人に使うのは最大の禁忌なのだが、すっかりメディアンにイカれよったイードにはそんな良識はない。まともな思考を持つ死人として蘇らせるのに、大量の贄、大量の緋涙晶、気の長くなるような時が必要である以上、イード一族のように200年以上に渡り一貫した行動を行える組織でないとまず不可能とはいえ、大陸プロデストを蝕む荒廃はここまで侵しておったのか……。(ヨード))
(……ヨードっち、ドシリアスモードがすっごく似合わない。(アグリッピ))
120年前に現れた時はもっと凶暴だったとか聞いたのは、もしかしてこの伏線だったのかしら。そして既に、ガジル界から魂を回収する準備もバッチグーだとか。「人間でありながらおぬしは世界の秘密まで知り得たのか」って、イードは人間族じゃなくて竜人族だってばガンツフルトさん。既にガジル界の入口は開いていて、ゲシュタルが突撃しているみたいなんだけど、いくら元覇王でも神様3体に勝てるか疑問よね。でもメディアンらぶなイードはすっかり楽観的で、中途半端なお前はいらないから代わりにメディアンを神に据えるだのと言われてぷっつんキレたギグが暴走。
ファンクス騎士はリタリーに不意討ちで倒され、ちょっぴり有利になった状態で戦闘開始。本物のヤヴィスとパラノもファンクスだという事実に唖然としながら薙ぎ倒すんだけど、3ターン終了した時点で敵援軍が発生。リタリー、もしかして気絶させただけだったの?
とまあ、こーしてヤヴィス&パラノを倒し、荒れ地の奥へ逃げたイードを追い詰めます。しかしイードは以前のヌトラみたいに、緋涙晶で召喚の繋がりを絶とうという手に出てきたの。でも剣で緋涙晶を打ち砕き、ふつーの戦闘に突入しました。
次々と現れるファンクス騎士。狭い通路に立ち塞がる罠師の罠(罠踏み用の低レベル部隊を召喚して踏ませたけど)。イードは一撃で真っ二つにできたのに、次はグリフィス騎士が奈落の向こうから飛んできちゃって。
ちなみにこの戦闘で、ついに攻撃1回で与えた総ダメージ10000オーバーを達成できました♪
こうしてオウビスカ軍とイード一族の精鋭は全滅。イードは「貴様、何者だ!?」と絶叫するんだけど、そんな事言われても困るって。ギグもイードに向かって「おもいっきり規格外の人間じゃねーか」っていうけど、イードは人間族じゃないってば。
(全種族をひっくるめた「人」だけを示す話し言葉が、ハーフニィス界の言語にも上の世界の言語にもねぇんだよ。いーから相棒は話を進めな。(ギグ))
うー。そしてイードは捨て台詞を残して果て――、
とりあえず寄り道(笑)。
メディアンが死んだのが北の彼方だったとか、イード一族が跡取りを選ばなくちゃいけないとか、プルキニエに里のメイリーンさんの古い知り合いがいたとか、オステカの衛兵さんの1人がレビンにお金を貸したままだったとか、レビンは10年前にコーシャスから誘拐されてたとか、エルスバーグと大陸の間に100年前まであったみたいな橋で新レイド国との間を結ぶ計画があるとか、ハルマーツさんが亡くなったとか、ネイさんが「子供が喋った」って教えてくれたりとか、そんな話を聞きました。
そして元の場所に戻ると、残されたのは、赤黒い光のようなものでできた、実体のないエネルギーの塊。これはヨードの見立てによると、ぎりぎり1人分しかない通り道。となれば私が行くべきでしょう。ダネットやドリーシュは危険だからって反対するけど、「どうせ召喚する」とギグに言い込められました。ガジルがどんな所か知らないけど、ギグだってガジルの地上には行った事ないんだから似たようなものじゃない。
そこで「いーから大人しく待ってろって」なんて男の人みたいな口を利いちゃったのは……まさかギグと身も心も一つに……なんてそんなのいやーっ!!
(そーいやお前、『達人の手引き』によると、戦闘システム上は男性として扱われているらしいな。(ギグ))
言わないで言わないで言わないでーっ!!(号泣)
>16.異世界、そして
そろそろクライマックス。今回も引き続きこの私、上半身の防御力が低そうな(笑)女主人公・リベアが担当します。
赤黒い光を通り抜けた先は――、
白い円陣模様が浮かぶ紫色の空。
円陣の下には、なだらかな伏せたお椀形の白い建物。
街(?)は、低い塔を囲むように円を描いた長い集合住宅(?)が、互いに集合住宅(?)で渡り廊下みたいに繋がって、普通の道はどこにもなくて、屋外は綺麗な芝生(?)と植え込み(?)と塔から集合住宅(?)まで車輪のスポークのように広がる歩道(?)だけ。
(クエスチョンマーク多いなお前。(ギグ))
だって異世界だし、文化も社会制度も何も分からないもの。とりあえず誰かコミュニケーションの取れる相手を探そうかと考えたんだけど、そこでいきなり背後にダネット着地。ずたぼろになっているのは、通り道が限界に達しているのに無理矢理突入したからみたい。ここまで甲斐甲斐しい姿を見るとつい頭撫でたくなるけどそれは抑えて事情を聞くと、旅立った日に「ギグに取り込まれる予兆を見逃さぬよう、決して離れるな。父に語りかければ封印が強くなる」と言われたって。つまりダネットのお父さんもギグと同じくお風呂の度に(以下略)。
そこにやって来たのはガジル人の女の人。薬をくれるのはいいんだけど、なんで私と同じ顔なの?
さらに集まってくる中には男の人もいたけど、男女ごとに1パターンしかない容姿って何なのよ!? 子供は、老人はどこ!?
そこで「こっちだ」と誘導してくれる女の子がいたので、ぐだぐだになった展開を立て直すためにその場から退散。勇ましい感じの、年下の女の子達からプレゼントが山と届きそうな女の子は、誰なのかダネットに聞かれ、「見て分からないか?」って言います。いやだから全然分からないし。
この子、実はレナって名前で、え〜、つまりは200年前にギグに殺されてた方の人。つまりはレナ様の「外の人」(?)で、私達の事はベルビウスの夢で見ていたといいます。
しかし「本当にガジル人そっくりだな」って何だろう。ハーフニィス陣営の神様はどーたらこーたら言われても、まるで私がダネットになったよーな感じがするばかりで。
つまり、私は、世界を喰らう者。
えー、つまり私はフィーヌとかガスバーナーとかと同類だって事? しかもギグは「ベルビウスに『都合のいい贄』を仕組まれた」とか「ガジル人が相棒に似ているんじゃねえ。相棒がガジル人に似てるんだ」とか言い出すし。
よーは、管理社会というだけならまだしも全員が同じ顔をしているガジル界では、レナはなかなか社会に溶け込めず、200年間「顔がおかしい」と言われ続けたんだそーで。「パーツやその取り合わせがおかしい」ってレベルじゃなくて、「それって顔?」ってレベルなんだと思うとすっごい気の毒。ちなみに200年間もいたのは、レナも世界を喰らう者で、そーいった存在は神様の一種だから好きな年齢のままでいられるんだって。ちなみに世界を喰らう者というのはほんとーに世界を喰らう必要はなくて、単に「別世界に行ける神様の使い」って意味。
という解説をレナにしてもらったところで、ついでに新情報。ハーフニィス界から来た包帯の男が正面突破で宮殿に入っていったって……それってゲシュタルの事だよね?
ガジルの世界を喰らう者は巨大な異形の怪物なのに、なんで私もレナも人の姿なのか。こんな命題をレナから出されたけど、ヒントを得るためにとりあえず街を見学。住所と生まれた順番で名前を付けるとか、赤ちゃんは生後半年で施設に預けるとか、赤市民は危険物を持ち歩けて青市民は危険物を持てないし持たさせられないとか、包丁も鋏も職業人しか持てないとか、食事も服も配給だとか、16〜7歳から年を取らなくなって30歳になると順繰りに死んでいくとか、ゲムスとゲマによって随分と横柄な支配、というか魂の蓄積以外ほとんど何もしていない支配がされてるのを見て、薄々と答えが分かったような気が。
(私にも分かりました。人と同じ目線でいるハなんたらに比べると、人を理解し合う必要のない(=異形の怪物)単なる餌としか思っていないガなんたらは絶対に首根っこをへし折るべきだと決意しましたです。(ダネット))
(ベルビウスも思っていたけど、どーしてキミって首根っこに執着するんだろ(汗)。(レナ))
さて、この世界は宮殿以外は平和そのものだけど、宮殿のガードは非常に堅いらしく、普通に入場するのは難しいようです。そこで出た案は、ガジル人と見分けがつかない私が、荷物として2人を連れ込むという、非常に古典的だけどかえって目をごまかせそうな作戦。
そして私は建材と二重包装の箱にダネットとレナを詰めて、荷物確認をくぐり抜けます。しかし「待て」と制止されて――危険だから武器を持って行くように注意されただけでした。とはいえ仲間と勘違いされている私は、自前の立派な剣を持っているせいでドームの中に支援に行くように引っ張られ、崩れた荷物の中から変な顔が約2名出現。もちろんここの人達に変な顔同士の区別ができるわけもなく、戦いを開始する事に。
集中攻撃で後衛を仕留める気弾が怖かったけど、それより怖かったのは、私と全く同じ姿の敵の群れでした。顔だけならともかくなぜ服まで一緒なのよ。
(実はキミの服、私が意匠を教えてベルビウスが作ったんだ。ハーフニィスがガジル服への愛着をキミに植え付けていたせいで、随分と気に入ってもらえたよ。(レナ))
私は着せ替え人形ですかおかーさん(滝涙)。帰ったらネイさんに別の服を作ってもらお。
そして奥に鎮座していたのは、女が生を統べる者ゲマ、男が死を統べる者ゲムス。ナルシストの変態どもはえらそーに下らない自己満足をさえずるの。人を徹底的に締め付けて、生活に最低限の物しか与えずただ無意味に生きさせる。それを幸福だと邪神はほざくけど、単に幸福も不幸も分からない人間モドキの肉塊を飼育して悦に入ってるだけじゃない。
(おっ、よーく言った相棒。ホタポタのうまさも知らない奴らのくせして、幸福を語るなど図々しいぞ。(ギグ))
結局、「ここは墓場だ」とギグに蔑まれ、「管理する人間の事を微塵も信じていない」とレナに言われ、それでも邪神どもは「我々は完全完璧だ」と妄想に憑かれているけど、ここまで侵入を許してどの口がほざくのやら。
そして近衛兵(?)のガジル人と戦いに。相変わらず気弾が猛威を振るい(特に7人組の部隊、うち5人が焔術師を集中攻撃するし)、それでも全滅させたけど、邪神どもはパワーアップの手段としてヌトラを召喚(何で生き返るのよ! ――あ、魂を回収したなら当然か)、そして嫌がるヌトラを食べてしまいます。次にフィーヌが召喚されますが、必死に抵抗して、
ネーリニーウァ・ロモレーシ(輪廻の輪に戻して)。
サーミゥラ(殺して)。
確かにこの言葉がはっきり分かる私。今更こんな事で驚く心の余裕はないし、私とギグは彼女の望み通り、即座に殺し、ハーフニィス界に送りました。
レフォ・ラスニアー・ムネーロ(これで安らかに眠れる)。
ギグ・リアフォーラ(ギグ、ありがとう)。
ごめん。そして安らかに。
(ところでお前、この言葉って、
輪廻の輪→リーネノーウァ→ネーリニーウァ
戻して→モロシーレ→ロモレーシ
殺して→ソールミェ→サーミゥラ
これ→フォレ→レフォ
安らかに→ラスラアーニ→ラスニアー
眠れる→ネムルール→ムネーロ
ありがとう→アリラフォー→リアフォーラ
……という事ではないですか?(ダネット))
ははは何の事かなー(汗)。ガスバーナーを召喚しなかった理由は分からないけど、そしてとうとうガジル登場。さすがに連中もご主人様を食ったりはせず、3人で挑んでくる……かと思いきや、合体して気色悪い怪物になっちゃった。例えてみると、荷馬車に轢き潰された白いザリガニの残骸をえぐりたての牛の心臓に擦り付けたよーな、そんな感じ。
そして戦――う間もなくずたぼろ状態のゲシュタルが、体が崩れ落ち魂が離れる前に「俺を喰え(=能力を吸収しろ)」と言うんです。さすがに抵抗があったけど、ゲシュタルに一喝され、世界を愛しているのなら、全力で自分を倒し、そして吸収しろと言われちゃいました。
(いつも甘いのですよお前。……そこがお前のいい所なのかもしれませんがこの場合は悪い所です。(ダネット))
「俺の屍を(以下自主規制)」てな勢いで挑む、ゲシュタルこと覇王メディアン(・ゾンビ)。
でも一撃で倒しちゃう私(笑汗)。ああ数の暴力。
ゲシュタルの包帯はちぎれ……その下の顔は、紛れもなく夢で幾度と見た覇王のもの。「我が子の力になるのであれば悔いはなし」と言い残し、ゲシュタルは剣に吸い込まれました。レナによると、剣はメディアン一族に伝わるもので、魂を込める事ができて、使い込むと体の一部になる。しかも一族にしか使えない……って? と思ったら、なんでも私は前世ではメディアンの子供だったというの。だから私、ギグが見ていないはずのメディアンの夢なんて見てたのね。
(てゆーかお前、前世は男だったのな。……いや、だから何だと言うわけじゃねぇが。(ギグ))
そして決戦の時。なぜか分からないけどこれまでいた大広間じゃなくて、訳の分からない空間に広がる瓦礫のような足場で対峙する私達とガジル、そしてガジル人の集団。ガジルは部屋効果でレベルが900以上に上がっているので、まずガジル人部隊を全滅させて(こっちも1部隊、部屋の相性が悪くて全滅したけど)、レベル40台に下がったガジルを集中攻撃。囮部隊に攻撃を向かわせながら、全力でガジルを倒しました。
(ちなみに通路と通路の間の空間は、奈落ではないので飛行部隊を作っても飛び越えられないですよ?(ダネット))
これでハッピーエンド! ……と思いきや、ガジルはまだ活動を止めてはいませんでした。やけを起こしたガジルは、ガジル人を大量に召喚して片っ端から吸収、分身の術を使い出します。そのうえ謎攻撃で、レナを遠くのお星様にしてしまう始末。
もう仕方ないのでギグに身を任そうかと――、
(…………わざと危険な台詞を選んでますね、お前?(ダネット))
あはは。まぁとにかく、記憶を取り戻したギグならハーフニィス界に悪さをする心配もないなーと思ったら、ダネットがダメだと言います。そこで「あー、私が男の子だったらいいムードなのに」という状況になりますが、結局ギグから「世界を喰らう者としての力を渡せ、そーしたらガジルを倒して、それからオレは出て行く」という提案がありました。ガジルにハーフニィス界を潰されるのは惜しいというんだけど、その後ギグがどーなるのかがいまいち心配。「消えない」というコトで結論付けるんだけど、これ以上ガジルを待たせている場合ではなく、すぐさま封印を解除。……そこで悪趣味な小ネタを入れるんじゃないってばギグ。
私には仲間がいる。
ずっと側にいて温もりをくれる、最愛のダネット。
口が悪くてひねてるけど、しっかり芯の通っているギグ。
たとえ世界が隔てていても絆を常に感じている、リタリー、ドリーシュ、ガンツフルトさん、ヨスト、コーホート、ヨード、ピーナにアグリッピ、そして共に戦ったレナ。
あれこれ支えてくれた里のみんな、クラスター、アレキミシア女王、ミーム&ノル、……あとイップスさんも?
旅の間に果てて行ったソーンダイク団長、ジンバルト、シェマ、ベルビウス、エンドルフ……いや縁起でもない……。
そして、召喚に応じてくれるみんな(補欠さんはゴメン!)。
ガジルには仲間はいない。
世界ですら仲間ではない。
盗んだ魂と餌同然の民は、決して力を与えない。
神の力をギグに委ねた私達は、ギグの姿になって、男の人の身体にドキドキする暇もなく(笑)戦闘開始。ガジルA〜Cの3体は余裕綽々だったけど、でかけりゃイコール強いって考えが、想像力に欠けてるっていうのよ。
そして私達は赤い大鎌を構え、ガジルどもを一刀両断。邪神は魂のかけらも残さず分解されました。はははざまぁみやがれ。
(…………性格が完全に融合してますかお前…………。(ダネット))
いや、今のは冗談だからさ。
そして最期を遂げたガジルとおまけの2匹を見て、私達の勇姿に歓声を上げるダネット。ああ可愛いなぁもう。
でもギグは……気配すらもはや感じられませんでした。実はね、ギグの奴――嘘をつく時に、いっつも同じ笑い方だったんだ。
いくら罵っても食べ物で釣っても戻ってこない「中の奴」に、号泣するダネット……背筋柔らかいなー。
(だーかーら、他人が悲しみに暮れている時になに暢気な感想を述べているのですかお前ーーっ!!(ダネット))
あだだだだだ! ストップストップー!
ところで。
ガジル界の統べる者、3人も空席になっちゃったけど。
宮殿の外にいるガジル人が集まってくるけど、とりあえずどうやってごまかそうか。
そもそも、ハーフニィス界へはどうやったら帰れるの?
(あー、その辺は私がいろいろやるから、キミ達はエンディングテーマでも聞いておいで。(レナ))
>17.タマイト暦801年
レナに助けてもらい、なんとかガジル界から戻ってきた私達です。
それから一生懸命隠れ里――いや、むしろ元隠れ里、じゃなくて隠れない里?――を元通り以上に素敵にして、あっという間に1年が過ぎました。
(しかしあれは18になったのに、相も変わらずだらけた感が否めません。ベルビウス様にこのままでは顔向けできないです。
というわけで子育ての訓練を始めます。泥棒神から解放された魂達が帰ってくれば赤ちゃんもわんさか産まれますし、私もあれも素敵な人と結婚してお母さんになるのですから。
でも、おやじさんは司祭の修行がどーたらこーたらと説教がやかましいのです。が、ベルビウス様が復活してから初めての呼び出しだというのでさっそく参上しました。(ダネット))
……しかしダネットも成長したよね。「ベルビウス」や「ガンツフルト」って覚えられるなんて。
(うるさいですお前。記憶の封印が解けてから物覚えが良くなったのですよ。(ダネット))
そして、いろんな所からお便りがあるので取りまとめ。
ガジル界にいるレナから、行き過ぎた画一化を改めようという活動がちょっとずつ順調に行っているとか。
水棲族もレイド国も、ガジルが搾取していた魂が戻ってきて出産ラッシュだとか。
(そこで外に出た元・中の奴が叫ぶのですよ。ヨード改めイードが送ってくれた幻のホタポタを先に食われたって。(ダネット))
断じてギグの名前は呼びたくないみたいね。こいつは魂がハーフニィスの所に行って、またこの世界に戻ってきたんだけど、リタリーのお店は散々タダ食いされて出入り禁止なんて、草葉の陰のレシリエンスさんが見たら泣いちゃうわよきっと。
(だってリタリーの奴、ギグポイントで支払いを受け付けないんだぞ?(ギグ))
(お前の脳内通貨を現実に押し付けるなです。せめてイップスさんとこへは、ドリーの所へ手紙を持って行けばお駄賃も出すのに。(ダネット))
でも、ドリーシュの手紙にある「頼りになるとても強い人と一緒」って誰の事だろ?
……まさかね。
そしてドリーシュ行きの手紙を置いて、ダネットは一旦中座。手紙に付けている絵を見てみると、ギグ曰く「相変わらず下手だな」。確かに描線はいい加減だし、塗りもぞんざいで、ネイさんの赤ちゃんの方がよっぽど上手かも。てゆーか私が凄いへちゃむくれで泣けてきちゃうし。
そこに戻ってきたダネットは、ユーフォリア(……なんで生き返ったのか分からないんだけど、ガスバーナーに略奪されてた魂が戻ってきたから復活したのかな?)の赤ちゃんが産まれたという手紙を持ってきました。だけどユーフォリアの手紙を見る間も無く、絵を見られているのに気付いたダネットが大騒ぎ。そこでいつも通りのどたばたを演じるんだけど……まったく、いつもながら困っちゃうなぁ。
(と言いながらなにへらへらしてますかお前。元・中の奴に浮気だけは許しませんよ。(ダネット))
(オレと奴は元々一心同体。ヌードも手触りも全て知ってるんだぜ。(ギグ))
あんたら1週間外出禁止&ホタポタ抜き(きっぱり)。
(あ……相棒お前、分離したからって躊躇なくオレのソウルフードを奪いやがって!(ギグ))
(私も中の奴の事をとやかく言えませんが、これに懲りたら少しは倫理規定を守るですよ。
ちなみに、ガジルを倒す直前の私達の主要データは以下の通りです。(ダネット))
*闘士の部屋(15216pts/21層クリア)
主人公(LV58)△
闘剣士:ベレニーチェ(LV49)
闘剣士:サラ(LV47)
レナ(LV31)
ハイデロヌス:アウルガーラ(LV57)
弓師:ベアトリクス(LV46)
リタリー(LV52)
焔術師:ニネット(LV57)
焔術師:アルデナ(LV56)
*闘士の部屋(13765pts/20層クリア)
ダネット(LV52)△
水棲族:マルグレット(LV44)
水棲族:メリル(LV40)
弓師:ルーシス(LV39)
ヨード(LV57)
水棲族:シィル(LV40)
療術師:ハルコード(LV47)
グリフィス:ハルマゲニア(LV38)
焔術師:イレーヌ(LV39)
*野伏の部屋(10044pts)
ガンツフルト(LV37)
ドリーシュ(LV50)△
弓師:ロジーナ(LV37)
弓師:ロスヴィータ(LV39)
療術師:ウィリアム(LV39)
焔術師:アルマ(LV36)
デスブロス:ゼルアベリス(LV37)
*闘士の部屋(8437pts/20層クリア)
ファンクス:エヌフォーカ(LV27)
ファンクス:ヨルドスキラ(LV33)
ファンクス:ズルムゲン(LV36)△
ハイデロヌス:ウィンゲイド(LV35)
ハイデロヌス:レムグナル(LV34)
療術師:オリバー(LV35)
焔術師:エリノア(LV35)
焔術師:アンソニア(LV35)
*探求者の部屋(8364pts)
コーホート(LV26)
闘蹴士:グレゴール(LV32)
弓師:ポーシャ(LV32)
弓師:クローディア(LV34)
弓師:キャロル(LV36)△
療術師:クラウディオ(LV37)
焔術師:メリロット(LV30)