◆特徴・技能詳細解釈◆

 既存の特徴・技能に対する私的解釈です。

  ルール解釈:既存の有利な特徴
  ルール解釈:既存の不利な特徴
  ルール解釈:既存の技能


ルール解釈:既存の有利な特徴

レベル制特徴
 特に規定されていない物は、必要なCPが2CPまで(「音楽能力」「鋭敏視覚」など)なら5レベル、3〜5CP(「意思の強さ」「鋭敏感覚」など)なら3レベル、6CP以上なら2レベルまで取得可能とします。不利な特徴の場合も、マイナス符号を取り除いた絶対値を当てはめて換算します。

キャラクターが死亡した場合の特徴の扱い
 社会的特徴は、キャラクターが死亡しても失われません(「生死問わず」の賞金首の「敵」や「悪い名声」が代表例です)。アンデッドになっても、生前の姿を判別できる限りは社会的特徴は持ち続けます。
 肉体的特徴は、キャラクターの死体が残っている限り失われません(もちろん意思がない限り「鋭敏感覚」は意味を持ちませんし、肉体が生きていなければ「高速治癒」も無意味です)。死体がアンデッドとして蘇った場合、肉体構造に関わる特徴のみが残され、神経系統や生理機能に関わる特徴は失われます(肉体の状態に応じて失われる特徴もあります。「頑強」なゾンビはあるかもしれませんが、スケルトンに皮膚はないので「頑強」にはなりません)。意思のあるアンデッドなら、神経系統に関わる特徴も残存する場合があります。霊体なら、神経系統に関わる特徴だけを持ち続けます。
 精神的特徴は、キャラクターが死亡すると肉体から失われます。意思のないアンデッドでも同様ですが、意思のあるアンデッドや霊体は生前の精神的特徴を持ち続けます。

>社会的特徴<

「仲間」
「仲間グループ」
「後援者」
「情報屋」
 「ルナル」におけるトルアドネス帝国や四姉妹は、アンディとエフィが別個に「敵」として取得し、それぞれの規模と確率に応じたCPをそのまま獲得していました。しかし「ベーシック完訳版」P29の「情報屋」に関する記述では、「情報屋」のCPをパーティ全体で分担できると記してあります。この食い違いを解決するには、以下の基準を適用して下さい。
 (a)2人以上で取得すると1人あたりの恩恵や脅威が目減りする「個人」「人数が増えても支援できる量が変化しない団体(「情報屋」はこれに相当します)」の場合、共有とCPの分担を認めても構わないでしょう。ただし「仲間」の場合、複数のPCを「仲間」として設定する事により実質的なCP総計が減ってしまう事に気を付けて下さい(笑)。
 (b)それ以外(「敵/トルアドネス帝国(まれ)」や「敵/四姉妹(ときどき)」など)の場合、共有してもCPは1人で所持している場合と変化はありません。これらは何人で取得しようと、PC1人1人に対する影響に変化は見られないからです。
 極めて強大な「仲間」「後援者」、そして「敵」に関するデータは、「百鬼」P43・45を参照して下さい。

「仲間」
「後援者」
 「百鬼」のように各キャラクター間に極端なCP総計の差がある世界では、「百鬼」P43の記述に従い、CPの低い方からは「後援者」、高い方からは「仲間」と見なす関係として扱ってもいいでしょう。「マーシャルアーツ」のアイアンスフィアのようにPC全員のCP総計が莫大な基本セットで底上げされるような世界では、「仲間」の必要CPを計算する際に基本セット分は無視しても構わないかもしれません(1000CPのままだと、「百鬼」のルールを適用しても基本が70CP……)。

「財産」
 「Low-Tech」P7では、TL0〜3の標準財産が500/1000/2000/5000ドルに変更されています(この場合、装備に使えるのは100/200/400/1000ドルです)。これと放浪中キャラクターのゲーム開始時の財産の扱い(「ベーシック」P21サイドバー。「Swashbucklers」P15にも似たルールあり)を併用するのは、特殊なシチュエーションの冒険以外では危険ですので慎んだ方が賢明です。

「無登録」
 記載されている内容は、サイバーパンク的な世界にのみ通用するものとします。
 戸籍の整備されていない社会、または戸籍の内容に偽装が多く信用できない社会では、当然ながらこの特徴を取得できません。
 法律による保護が手厚い(または監視が厳しい)社会の場合、市民として登録されていないと生活に致命的な支障を受けます。国家による医療保険を受けられず(ちなみに、合衆国には国民が必ず入るような健康保険はありません)、選挙権も行使できず(ちなみに、合衆国では事前に選挙登録をしないと投票権を持てません)、運転免許や旅券も取得できないのです(ちなみに、合衆国は面積が非常に広く、陸上の長い国境線でカナダやメキシコに密入出国も不可能ではありません)。よくて「二等市民」か「価値ある財産」、通常は「局外者」として扱われます。

「地位レベル」
 近代より前の社会において、地位レベルが一定以上のキャラクターは、所属する社会における必須教養の技能無し値が、「0.5CP消費した場合の技能レベル」から1を引いたものと等しくなります。地位レベルが一定以上なのに必須教養が欠けているキャラクターは、地位に消費するCPが−5される代わりに、地位の高いキャラクターの反応が−2されます。
 このような社会の「教養者」階層のキャラクターは、地位レベルが一定未満に低下しても、「特殊な背景」に5CPを振り分けて必須教養を維持しなくてはなりません。
 「必須教養」の内容は社会によって様々ですが、サンプルを3種類紹介しておきます。

・江戸時代の武士
 江戸時代(特に享保年間以降)の武士にとって、必須であろう各種の技能です。
 これらの武芸と学問が必須教養とされるのは、武士であり地位レベル2(徒歩士(乗馬できない最低ランクの世襲士族))以上でもあるキャラクターです。
  武芸:〈刀〉〈準備/刀〉〈弓矢〉〈準備/矢〉〈黒色火薬銃/TL4〉〈準備/火縄銃〉〈準備/早合(あらかじめ鉛弾と火薬をセットにした包み)〉〈再装填/火縄銃〉*1
  *1 銃器関連の技能は、武芸に熱心でない藩では必須とされない。幕末のいくつかの藩では対象を〈銃器/TL5〉に変更。
  学問:〈書道〉〈法律/日本・江戸時代〉〈地域知識/領内〉〈地域知識/日本〉〈哲学/仏教/日本〉〈神学/神道〉〈哲学/儒学/日本〉*2
  *2 〈哲学〉〈神学〉は、藩の方針により一部が欠ける。

・六芸
 春秋時代の中原で、士の必須教養とされた6つの技です。士が文武を兼ね備えた時代であるため、戦車戦を考慮した弓や戦車(戦争用の馬車)の扱いも組み込まれています。
 六芸が必須教養とされるのは、地位レベル2(下級の士)以上のキャラクターです。
  礼:〈哲学/儒学〉〈神学/中原〉
  楽:〈楽器/磬、簫、箏など〉
  射:〈弓矢〉〈準備/矢〉
  御:〈動物使役〉〈御者/馬〉
  書:〈書道〉
  数:〈管理〉

・リベラルアーツ
 古代ギリシアに起源を発して、中世の西欧で基礎教養として扱われた「自由人の技芸」です。言語と数に関わる学問で構成されており、実用性のある技術を排除した構造となっています。
 リベラルアーツが必須教養とされるのは、地位レベル3(下級貴族)以上のキャラクターです。
 ・言葉に関わる三科
  文法:〈ラテン語〉
  修辞学:〈吟遊詩人〉
  論理学:〈哲学/スコラ哲学〉〈神学/カトリック〉
 ・数に関わる四科
  算術:〈数学〉
  幾何:〈数学〉
  天文学:〈天文学〉
  音楽:〈歌唱〉〈楽器/パイプオルガン〉

>肉体的特徴<

「高速治癒」
「病気耐性」
 未成年のキャラクターの場合、この特徴を取得できるかは「成人後の能力値」を基準として判断します。例えば12〜13歳のキャラクター(生命力基準値9)は、「高速治癒」を生命力9以上で、「病気耐性」を生命力11以上で取得可能です。もちろん老化しても失われません。

「暗視」
「闇視」
 日本語では音が一緒になり、非常に紛らわしい様相を呈しています(汗)。「暗視→夜目」「闇視→暗視」とすれば紛らわしさからは救われそうですが、あまりいじると訳が分からなくなるのでよしておきましょう。レベル制の特徴と見なして、「暗視1レベル」と「暗視2レベル」として扱う手もあるかもしれません。

「広視界」
 人間やそれに近い体形の生物の場合、上下方向の視界を広げる事はできません。

「戦闘即応」
 〈運動〉や〈ゲーム〉で瞬間的に素早い行動をする場合(卓球のラリーやカルタ取りなど)、判定に+1する事ができます。

>精神的特徴<

「魔法の耐性」
 この特徴を持つと、魔法が一般的な高度文明地域では軽度の身体障害者と認定される事が多くなります。この場合でも必要CPは変わりませんし、反応にも特に修正はありません。魔法の使い手が圧倒的に多い社会や、魔法能力により階級が決まるような社会の場合、「社会的弱者」になるかもしれません。

「幸運」
 「ベーシック完訳版」P28によると、サイコロを振った後でも「幸運」を使い、あと2回振って3回中で最も良い結果を使えるという事です。文庫版に無かった記述であり、見落としがちなので注意しましょう。
 また、時間計算がめんどくさければ、「プレイ時間1時間に1回」を「ゲーム内時間1日に1回」、「プレイ時間30分に1回」を「ゲーム内時間12時間に1回(もしくは1日に2回)」に読み替えてもいいかもしれません(この部分、ルナルの特殊呪文《幸運》の取り扱いを参照)。この場合、長時間作業の最中に「幸運」を使うと、その作業自体に対する判定に「幸運」は使えない事にします。

「数学能力」
 〈電子工学〉は〈技師〉の同類と見なし、文明レベル6以上の〈技師〉と同様に+2の修正を与えます。

「記憶力」
 母語(「ベーシック完訳版」の「母国語」)にCPを費やして技能レベルを上昇させる際に、他の(技能扱いの)言語と同じくCPを2倍/4倍に計算できます。

「言語能力」
 母語の技能レベルも、この特徴のレベルと同じだけ上昇します。

「読み書きできる」
 名詞で表現するなら「読み書き」もしくは「識字能力」です。「Compendium1」では、中間的な「Semi-Literacy」(半識字?)も追加されています。

「感情察知」
「記憶力1レベル」
「危険察知」
「直感」
「常識」
その他、「知力判定に成功すると〜」とある全ての有利な精神的特徴
 特徴の恩恵を得るために行う知力判定の頻度に制限は一切掛からず、他に行う行動を制約する事もない事にします(もちろん、同じ事柄に関して何度も判定する事はできませんので、現実的には回数制限はあります)。「記憶力1レベル」の場合、長過ぎる記憶を思い出すには1秒以上の時間や集中が必要な事にしても構いません。

「計算力」
 暗算に必要な時間は、1回の加減乗除毎に1秒と見なします(極端に桁数が多いなら、GMの判断で2秒以上費やして下さい)。戦闘時には自由行動と見なしますが、攻撃(手持ち武器による部位を狙わない攻撃を除く)や集中のような頭を使う行動と同時に行う事はできません。一般人が1秒でできる簡単な計算(2桁以内の足し算や引き算、九九など)なら、時間も行動も費やさずに答が分かります。――もちろん、答を口にするための時間はまた別に必要です。


ルール解釈:既存の不利な特徴

>社会的特徴<

「足手まとい」
「敵」
 「仲間」「仲間グループ」「後援者」「情報屋」に関する解釈を参照して下さい。

>肉体的特徴<

(特になし)

>精神的特徴<

「義務感/種別」
 あまり多くの義務感を設定すると煩わしい上に範囲が重複する事が多くなるため、「敵」同様に2種類までに限定する事がGMの判断により可能です。
 なお特定の種族に対する義務感は-10CPの特徴としますが、個体数の少ない種族では-5CPとして扱って下さい。人間に対して友好的な知的種族の多く存在する世界での、「人間」に対する義務感は、-10CPの特徴として扱います。

「恐怖症」
 GMは、キャンペーンに多大な支障をきたす「恐怖症」の取得を禁止する事ができます。
 稀な対象への恐怖症は-2/-5CP、極度に稀な対象への恐怖症は-1/-2CPの特徴として扱います。

「狭量/種別」
 稀な対象への狭量は-2CP、極度に稀な対象への狭量は-1CPの特徴として扱います。

「放火魔」
 原語は「pyromania(炎愛好家)」です。本当に他人の家屋や山林を焼きたがる「放火魔」の場合、-15CPの「嫌な行動」と相当なレベルの「秘密」を持たせるべきでしょう。

「多重人格」
 人格の数を3つ以上にする事は、(処理が面倒なため)基本的にPCには認められません。全ての人格の意思(知力+意志の強さ/弱さ)は、全て同一値でなくてはいけません(この処理は、「強い人格ばかり表に出て弱い人格がほとんど現れない」ようにする事を回避するための措置です)。3つ以上の人格が存在する場合、意思判定に失敗した際にどの人格に変わるかは常に均等な確率となります。

「中毒」
 安価で習慣性も強くなく、付帯効果も存在せず、しかも合法な物質の場合、-1CPの特徴とします。また人間以外の異種族の場合、人間では中毒を起こさないような物質に「中毒」する可能性もあります。
 ごく稀にですが、物質ではなく精神的な行動に「中毒」する事もあります。その場合「生命力→知力」「HP→意思」と読み替えて下さい。

「読み書きできない」
 名詞で表現するなら「文盲」です。

「誠実」
 この特徴で守ろうとする「法律」「慣習」は、キャラクターが属する社会における一般的なものです。キャラクターが信奉する「法律」が属する社会から見て異端であれば、それは「誠実」ではなく「嫌な行動」や「妄想」になるでしょう。法律の一字一句まで守ろうとは普通しませんが、基本的な部分で法律を踏みにじる事は行いません。社会とキャラクターの双方が明らかに邪悪であれば、「誠実」ではなく-10CPの「名誉重視」として扱います。
 他の社会の法律に対しては、それが敵対的な社会でなければ、自分の社会の法律に準じるものとして、できる範囲で守ろうとします。矛盾が生じた場合には、自分なりに取捨選択を行い、当事者にできるだけ問題を残さないような解決案を模索します。そのような社会の人々もある程度は「誠実」だと考えますが、疑うための知力判定には+2されます。
 敵対的な社会の法律は、基本的に守ろうとは考えませんが、「全く理不尽な法律」でもない限りわざわざ踏みにじって問題を起こす気はありません。対立した場合には、よほどの事がない限り自分の属する法律を優先します。そのような社会の人々を「誠実」だと考える事もなく、相手とする際にはあたかも「誠実」ではないかのように扱います。
 全ての社会に対して「誠実」である場合、-15〜-20CPの特徴とします。この場合も、キャラクターが属する社会の持つ基本的理念を根底から否定するような社会の法律に従う必要は全くありません。


ルール解釈:既存の技能

*「技能無し値からの成長」に関する選択ルール
 〈医師〉と〈診断〉〈手術〉〈毒物〉、〈演劇〉と〈演技〉〈吟遊詩人〉、〈絵画〉と〈書道〉、〈杖〉と〈槍〉のように、1つの技能に重点的にCPを注ぎ込む事によって効率的に技能判定の目標値を吊り上げられる組み合わせが存在します。ただしこうして引き上げた「技能無し値」は技能レベルそのものではないので、そこから更にCPを消費していないと「技能を修得している」のではなく単なる「見よう見まね」ですし、技能無し値から他の技能無し値を引き出す事もできません。しかし元となる技能レベルが高い場合、「技能無し値」から1レベル上げるだけでも4CPや8CP消費が必要になるのが苦しい所でしょう(特に難易度が「至難」の〈手術〉や肉体技能の〈書道〉)。
 そこで「前提技能」のルールに準じて、0.5CP消費すれば最低でも「技能無し値」と同じレベルで「技能を修得している」と見なす事にします。


>医学系技能<

(特になし)


>運動系技能<

〈ランニング〉(肉体/難) 生命力基準
 ルナル世界や百鬼世界選択ルールで、移動力の上昇に従って「よけ」を上昇させる場合、技能によって受けるボーナスの処理は以下の通りにします。
・移動力ボーナス:通常通りの陸上移動が可能な状態ならば、いかなる場合にも適用されます。何らかの能力により通常歩行より速い移動ができる場合は、〈ランニング〉のボーナスを足す→荷重のペナルティを引く→移動力に倍率を掛ける、という処理を行って下さい。「ルナル」のリプレイで倍率を掛けてからボーナスを足している例がありましたが、〈ランニング〉で上昇するのは単なる「移動力」ではなく「基本移動力」です
・「よけ」ボーナス:処理が煩雑になるのを避けるために、「よけ」が可能な状態ならばいかなる場合にも適用されます。たとえ騎乗していても、《べたべた》に足を取られていても、このボーナスは有効です。
 陸上移動以外の移動法では、〈ランニング〉の移動力ボーナスは適用されません(「よけ」ボーナスは適用されます)。

〈水泳〉(肉体/易)
 「ベーシック完訳版」P122〜123にある通り、自分から水中に入れば+3の修正を受ける事と、荷重レベルの倍のマイナス修正を受ける事を忘れないで下さい。


>学術系技能<

 完全に文化の異なる社会間においては、人文科学系や社会科学系の技能は特定社会に専門化する必要があります(「自発的な専門化」ではなく、それぞれを別の技能として扱います)。自然科学系の技能も、極度に環境の異なる他の惑星や異次元では専門化する必要があるでしょう。これらの場合、ある程度の共通性があれば互いに技能無し値を保有するものと見なします。社会や次元を超えて同一の事象(同じ種類の草、同じ起源を持つ2つの民族の分裂以前の歴史など)が存在するならば、どちらの技能でもそのままで判定できます。
 地球の場合、基本的に19世紀までは、以下の技能が文化ごとに別の技能として扱われます(文化間の差異をより厳しく扱うなら21世紀でも)。〈神学〉〈哲学〉のみは、大きな宗派ごとに別の技能として扱います。
 〈経済学〉〈言語学〉〈考古学〉〈神学〉〈神秘学〉〈哲学〉〈天文学(占星術)〉〈文学〉〈歴史〉〈錬金術〉

「自発的な専門化」
 技能レベルの+5は+10CP、−1は−2CP相当と見なして、専門分野は全体の1/6までの領域でしか認めない事にできます(実際の知識量の割合ではなく、技能を取得するキャラクターが判定を行う機会の割合で計算して下さい)。〈動植物知識/両生類以外〉というのは論外ですし、〈歴史〉を日本史(の全て)に専門化するのは日本で活動していないキャラクターにのみ許された行為です。GMの判断によって「より広範な専門化」を認める事もできますが、その場合専門分野へのプラス修正は最低で+1まで減少します。この場合でも、全体の1/2を超える「自発的な専門化」は行えません。
 より「自発的な専門化」を厳しく扱う場合は、技能レベルの−1を−1CP相当とみなして、全体の1/11までしか認めない事にもできます。
 極端に狭い範囲に「自発的な専門化」を行った場合、専門分野の+5修正はそのままですが、GMの判断により他に掛かるマイナス修正の一部または全てを無視できます。また、専門領域にごく近い分野には修正が±0になります。
 「精神/至難」の技能の場合、「自発的な専門化」を禁止する事ができます。

〈錬金術〉(精神/至難)
 学術系技能に含まれますが、英語版では魔術系でもあるという事です。また、「マジック」ではこの技能から〈化学〉の技能無し値を導き出せます。
 魔法的な錬金術が存在しない世界では、〈化学〉や〈神秘学〉などとの間に技能無し値が存在するかもしれません。

〈動物学/文明〉(精神/難)
〈植物学/文明〉(精神/難)
 生態系の一部なので、動物・植物系の魔物に関する知識もこれで判定できます(それ以外の魔物に関しては〈神秘学〉を使って下さい)。〈動植物知識〉より知識が詳細なので、成功度が大きな場合にはデータの全てを熟知していて構わないでしょう。知らない生物の性質推定も、〈動物学〉〈植物学〉でないと不可能な行為です。

〈調査〉(精神/並)
 あらゆる学術系技能を、その専門に限って−2して技能無し値として使える事は忘れないようにして下さい(「ベーシック完訳版」P74参照)。

〈言語学〉(精神/至難)
 言語技能へのボーナスは、母語にも同様に適用します。

〈惑星学/種別/文明〉(精神/並)
 「惑星」でない世界の場合、名前を変更する必要があるでしょう(〈風水学〉〈環境学〉など)。また、この技能で使える技能無し値では細部に渡る情報を知る事はできない事に注意して下さい。

〈哲学〉(精神/難)
 ヨーロッパや西アジアの感覚で「相反する信仰」と把握されるものは、東アジアやその周辺では「相互に補完されるもの」と見なされます(もちろん許容される限度はありますが)。
 また、古代や中世起源の哲学は、基本原理を神聖視したり、信仰や超自然概念と密接に関係を持つ方がむしろ普通です。そのため〈哲学〉と〈神学〉は、しばしば互いに技能無し値を持つ事になるでしょう――極端な場合、〈哲学〉か〈神学〉かでGMやプレイヤーが論争を起こすかもしれません。

〈技師〉(精神/難)
 〈電子工学〉に互いに準じる技能なので、〈工学〉にしてもいいかもしれません。紛らわしくなるのが難点ですが。

〈農業/文明〉(精神/並)
 林業や造園業には使えません。それらは専門技能の一種として、〈農業〉と同じ難易度と技能無し値を持つ別技能として取得して下さい。それらの技能は、〈植物学〉の技能無し値としても使えるはずです。

〈考古学〉(精神/難)
 「リアル」に扱う場合、時代を問わず、あらゆる埋蔵物や遺跡(室町時代の武家屋敷、明治時代の駅弁用湯呑など)に関する技能とします。この場合、古代の歴史でも、文献で扱う分野では〈歴史〉(と、たまに〈文学〉)でしか判定できません。この場合、〈歴史〉−6を〈考古学〉の技能無し値に追加します。


>技術系技能<

〈宝石屋/文明〉(精神/難)
 貴金属の細工や器物の装飾も、この技能の中に含まれている事に注意して下さい。〈金工・宝石加工〉にすれば紛らわしさは減じますが、いっその事別々の技能にして、−3程度の技能無し値を設定した方がいいかもしれません。

〈調理〉(精神/易)
 学術系技能や〈武具屋/TL5以下〉と同じく、自発的な専門化を許可します。ただし、専門化する範囲は厳しめに見積もって下さい。「和食」「デザート」などは絶対に許さず、「会席料理」「ケーキ」「カクテル」くらいの狭い範囲でないと認めるべきではありません。
 「パワーアップ」でバージョンを追加された〈礼儀作法〉のように、特殊な状況だけで使える〈調理〉――〈調理/家庭料理〉〈調理/甘味〉〈調理/酒席〉〈調理/宮廷〉など――が存在する事にもできます。これらの技能無し値は、よほど特殊なものでなければ、通常のものに加えて「他の〈調理/種別〉−2」も使えます。非常に特殊な〈調理〉の場合、技能無し値に不利な修正がさらに加わる(極端な場合、技能無し値が存在しない)事がありえます。


>芸術系技能<

〈踊り〉(肉体/並)
 舞いにもこだわる場合は、〈舞踊〉と呼んだ方が良いでしょう。より厳密に扱いたい場合は、〈楽器〉のように種別ごとに修得する事にしても構いません。

〈楽器/種別〉(精神/難)
 「似た楽器」の最低限のラインは、以下の分類に従います(浜松市楽器博物館所蔵図録を参照)。大きさが違う程度なら−1、構造まで違うなら−2〜−3の修正を受けます。この分類を跨る範囲では、「似た楽器」とは見なしません。
・楽器/気鳴…空気を吹き込んで音を出す楽器。尺八、横笛、篳篥、法螺貝、チャルメラ、リコーダー、フルート、ショーム、オーボエ、ファゴット、バグパイプ、クラリネット、サキソフォン、ハーモニカ、トランペット、ホルン、サックス・ホルン、トロンボーンなど。
・楽器/弦鳴…弦を振動させて音を出す楽器。琵琶、三味線、琴、胡弓、三線(さんしん)、ムックリ(口琴)、ハープ、キタラ、ギター、ウード、リュート、マンドリン、ヴィオラ、ヴァイオリン、ダルシマーなど。
・楽器/体鳴…楽器本体を鳴らして音を出す楽器。鐘、鈴、銅鑼、木魚、木琴、鉄琴、グラスフォーン、トライアングル、ハンドベル、シンバル、カスタネットなど。
・楽器/膜鳴…張った膜を打ち鳴らして音を出す楽器。鼓、太鼓、ティンパニ、タンバリン、ドラムなど。
・楽器/鍵盤…演奏者の直接的アクションではなく、鍵盤を通して間接的に音を出す楽器。気鳴・弦鳴・体鳴楽器の副種別。オルガン、アコーディオン(以上気鳴)、ハーディ・ガーティ、ハープシコード、ピアノ(以上弦鳴)など。
※鍵盤楽器は、内部構造が違う分類である場合は、調整や修理に技能無し値を使う事はできません。
※エレキギターや電子オルガンなどの電子楽器は、演奏の際には原型となった楽器の「似た楽器」として扱いますが、調整や修理には〈電子機器/音響装置〉を使います。

〈吟遊詩人〉(精神/並)
 「演説」により聴衆を惹き付けるには、この技能を用います(「ベーシック完訳版」参照)。もちろん芸術方面でもバードやトルバドールに限ったものではなく、例えば日本なら琵琶法師や講釈師や落語家などが使えるので、ひっくるめて〈話術〉とでも呼ぶべきかもしれません。

〈作詞〉(精神/並)
 音楽に歌詞を付ける際にも、この技能は有効とします。ただし〈楽器〉や〈歌唱〉による修正が、言語による不利な修正と同じく加算されます。

〈書道〉(肉体/並)
 カリグラフィーやアラビア書道だけでなく、篆書や隷書や青蓮院流(御家流。江戸時代の正式書体)などの既存の書体で、忠実に美しい字を書く際にもこの技能を使います。決して西洋だけの技能ではありません。「ベーシック」のルール内で高い知力を書に反映させたければ、〈絵画〉からの技能無し値を用いる事ができるでしょう。

〈記録〉(精神/並)
 この技能で記録できる「できごと」は、「わかりやすく、おもしろい」文章ならジャンルは問わないとします(そもそも芸術系ですし、この技能)。もちろん小説を書く際には、〈文学〉などで執筆ジャンルの知識を得ていないと、「よく知らないこと」について書くと見なして不利な修正を受けるはずです。
 あと、なぜか抜けていますが、前提条件に「読み書きできる」は必須でしょう(読み書きできないのに文章を残せるはずがありません。巧みな語り口は〈吟遊詩人〉の領域です)。


>言語系技能<

 「言語」と「方言」の間の境界線は、常に一定とは限りません。政治的判断や文化の状況により、「別種の言語」と「同一言語の方言同士」とは行き来が可能であったりします。その定義の1つとして「書き言葉の共有」という物が存在し、文字の存在する言語においては、口語が互いに通用しなくても共通文語があれば「同一の言語」と見なされる事が普通です。そのため、「同一言語の方言同士」なら書き言葉の理解に不利な修正を基本的に受けません。「別種の言語」なら近い関係でも書き言葉の理解に不利な修正を受けます。
 例:江戸時代後期に、鹿児島の商人(〈日本語13〉)が弘前の商人(〈日本語12〉)に手紙を出しました。弘前の商人がこの手紙を読む際に、〈日本語〉の判定に不利な修正は受けません(よほど込み入った内容でもなければ、いちいち判定する必要もないでしょうが)。
  その後、2人が実際に会って話をします。薩摩方言と津軽方言の差は大きいため、聞き手は〈日本語〉に-4の修正を受ける事にしました。2人の話は、鹿児島の商人が話し手なら(12-4)+13/5=10以下、弘前の商人が話し手なら(13-4)+12/5=11以下で通じる事になります。江戸の言葉(当時の標準語)で互いに話し合うなら、話し手と聞き手の両方が〈日本語〉に-3の修正を受けて、(12-3)+(13-3)/5=11以下で通じますので、少々無理しても慣れない江戸言葉で話し合った方が僅かに建設的でしょう。

・言語の難易度
「易」
 交易用混成語(各種ピジン語、リアド共通語など)は、常にこの難易度とします。生活用言語としては語彙が不十分になるため、母語となる事は滅多にありません。
 人造語は、元となった言語を母語とするキャラクターにとってのみこの難易度とします。例えば、エスペラントは印欧語族(特にヨーロッパの言語)を元としているため、ヨーロッパの印欧語族の言語を母語としているキャラクターには「易」となりますが、他の言語の使用者にとっては「並」となります。既にある言語の新たなバリエーション(ブークモール、ニーノシクなど)や人造語から派生した一般言語(各種クレオール語、アーヴ語など)は、一般の言語として扱います。
 この難易度の言語しか共有していないキャラクター同士の間では、言葉遊びを行う事を認めなくても構いません。
「並」
 「普通の」言語がこれに当てはまります。別段の理由がなければ、言語の難易度は「並」として設定して下さい。
「難」
 人間の「普通の」言語体系から外れるものがこの難易度となるそうですが、何が「普通の」言語体系なのかという問題が残ります。ですのでここでは、言語の修得者とその母語に対して以下の条件を満たす言語を、難易度が「難」として扱います。
(a)似ている単語が、日常語彙・高等語彙レベルのどちらかでほとんど存在しない。
(b)言語の文化背景が、特に民俗レベルで隔絶している。
(c)言語を修得する機会が乏しい。特に、ネイティブスピーカーとの接触機会を得られない。いわゆる「マイナー言語」。
 ナバホ語の事はよく知りませんが(汗)、バスク語は(a)では問題なく、(b)(c)もほとんどの地域で満たすため、基本的に「難」で構わないでしょう。……ただしこの場合、ルーマニア語がヨーロッパ外で全条件を満たしてしまいます。
「至難」
 発音の弁別が完全に不可能な言語だけでなく、思考形態が全く異なる生物集団(火星人、ドラゴン、八次元生命体など)の言語もこれに含みます。もしくは、死語となり断片的にしか残されていない言語(アッカド語、周語、古代神聖語など)もこれに含んでよいでしょう。死語の学習には、〈言語学〉を前提条件とする事も考慮の必要があるかもしれません。

〈言語/種別〉(精神/易〜至難)
 完全に体系化された暗号は、一種の〈言語〉技能と見なします。手旗信号は、〈電信〉に近い技能として「High-Tech」に存在します。

〈母語/種別〉(特殊)
 「ベーシック完訳版」では「母国語」とされていますが、国の公用語でない言語が「母語」となる可能性を考慮して名称を変更しました。
 「記憶力」による必要CP減少と「言語能力」〈言語学〉による技能レベルへのボーナスは、母語にも同様に適用します。


>社会系技能<

〈性的魅力〉(精神/並) 生命力が基準
 「ベーシック完訳版」において、有利な容貌による修正値は2倍されなくなりました。ご注意下さい。

〈礼儀作法〉(精神/易)
 地位レベルが高い場合の技能無し値の扱いは、「知力±0レベル(1CP消費扱い)、同じ社会なら+2修正」とします。
 例:知力11で地位レベル1以上のキャラクターの場合、〈礼儀作法〉に1CP別個に消費すれば、基本レベルは2CP消費扱いで12レベル、同じ社会なら+2して14レベルとなります。
 当初の地位レベルが低かった場合の不利な修正は、キャラクターの性質と鑑みて、適用するか無視するか判断して下さい。「強欲」「嫉妬」「狭量/貴族」などがあれば、「精神的に地位レベルと馴染んでいない」と見て、不利な修正をそのまま適用した方がいいでしょう。

〈戦術〉(精神/難)
 普通は軍事組織でしか学べませんが、世界観によっては、個人戦の訓練を行う道場やそれに類する施設で学べる事にしても問題はない事にします。
 移動力順で行動している際にも、行動順の基準となる移動力に+1/+2修正を加えても構いません。もしくは「ランニング」による移動力修正と同じく、技能レベルの1/8を移動力に加算して行動順を決めてもよいでしょう。

〈社交〉(肉体/並) 生命力基準
 上品な社交界専用の技能ではありません。「百鬼」では酒がよく飲めるとボーナスが付くようですので、内容的には〈宴席〉くらいでしょうか。


>車輌系技能<

 乗り物を運転/操縦するための技能の分類は、「Compendium1」P123〜125サイドバーを参照して下さい。大型船(潜水するものを含む)は、同P161の〈Shiphandling〉(精神/難、前提は〈気象学〉〈航法〉〈船乗り〉)で動かします。文庫版「サイオニクス」では〈操縦/船舶〉となっているとの事ですが、〈操縦〉とは繋がりがないので、より正しくは〈操船〉でしょう。
 また、このサイドバー冒頭付近には、「For exotic vehicles,the GM may wish to come up with new specializations」という文章がありますので、よほど変わった乗り物(例:一輪車)なら新種別にしても構わないようです。普通の人力の一輪車なら〈自転車/一輪車〉でしょうか。
 動かす者が搭乗しない乗り物(輿や駕籠、椅子駕籠など)は、対応するのは車輌系技能ではなく、「CI」P128の〈Riding(Being Ridden)〉(肉体/並)相当と思われます。

〈オートバイ/種別/文明〉(肉体/易)
 前述のサイドバーによると、二輪でなくて一輪でも、動力が付いていればこの技能で扱うそうです。
(「for any powered one- or two-wheeled vehicle(後略)」なので。なお〈自転車〉の当該部分は、「for any muscle-engined,two-wheeled vehicle」……あれ??)
 また「サイドカー付きなら+3」というのは、サイドカーがあっても無意味な状態やサイドカーがあると邪魔になるような状態(「細い曲がりくねった山道を疾走」など)では、無視するか不利な修正に変更するべきでしょう。

〈自転車〉(肉体/易)
 モーターなどの補助動力が付いている自転車も、この技能で走らせる事が可能とします(あくまでも「人力が主体」であるなら)。
 ちなみにこの技能は、ELIZAさんによると、全ての人力二輪車を扱うのに使えるそうです。(動かす者が搭乗していない)大八車や人力車には断じて認めたくない気分ですが。
 なお後で、
> > いっその事、〈御者/自分〉とか(笑)。
 と冗談で口走ったのに対して、
> その発想でいくならば、大八車は上に乗っている人が(いるなら)<御者/人間>、動かす人が<乗馬/乗られる*>こと<Riding (Being Ridden)>(CI、P.128)になりますね。
 という指摘がありました。……乗客は座っているだけなので、正解なのは前者ではなく後者でしょう。
 また、修正を追加します。
・修正:車輌や周辺の状態によるものは〈オートバイ〉と同様。上り坂で補助動力がなければ−1以上。三輪車や補助輪付きなら安定を取る際に+3。

〈ボート〉(肉体/並)
 修正を追加します。
・修正:船体にアウトリガーがあるなら安定を取る際に+3。


>趣味系技能<

(特になし)


>戦闘系技能<

 銃器技能の分類は、「Compendium1」P119〜122サイドバーを参照して下さい。
 なお、ELIZAさんによると、
> 問題の分類は、(確か)コンプRPG、1996年8月号の、GURPSの質問コーナー(の回答)に載っています。
> …すぐに指摘できるほうもどうかとは思いますが(笑)。
 との事。……筆者は既に処分しているので確認できませんが。

 〈剣〉〈両手剣〉、〈斧・メイス〉〈両手斧・メイス〉のように片手用・両手用の技能が分かれている武器は、〈槍〉〈フレイル〉〈刀〉という片手・両手兼用技能の武器の対極にあり、技能無し値においても互いに全く関係を持ちません。それに納得が行かない場合は、互いに−2したものを技能無し値とするのが適当でしょう。

〈格闘〉(肉体/易)
 「間に合わせの武器」(「ベーシック完訳版」P134参照)は、これ以外の技能では使えません。ダメージに+2される大型の「間に合わせの武器」で「受け」たり「受け」られたりした場合、基本的に使用者の手・腕にはダメージは及びません。

〈準備/種別〉(肉体/易)
 剣、短剣、フェンシング武器には、同じ〈準備/剣〉を使用します。
 プロッドの鉛弾には〈準備/矢〉は使えず、専用の〈準備/弾丸〉を使います。スリングや弾き弓(「武侠」)の弾丸にも〈準備/弾丸〉を適用して構いません。
 なお〈準備〉は、鞘、ホルスター、矢筒、弾丸入れなどの所定位置に納まったものにしか効果がない事をお忘れなく。

〈刀〉(肉体/並)
 〈剣〉〈両手剣〉は−2してこの技能の技能無し値として使えますので、逆に〈刀〉−2を〈剣〉〈両手剣〉の技能無し値として使える事にします。


>専門技能<

(特になし)


>超能力系技能<

(特になし)


>盗賊系技能<

 「ベーシック完訳版」に記された技能の他に、〈隠匿〉(つまみ食いで)、〈偽装〉(狩猟やサバイバル競技で)、〈忍び〉(狩猟やかくれんぼで)、〈探索〉(様々)、〈毒物〉(医術の一環で)、〈変装〉(劇場や演劇部で)、〈罠〉(守衛や警備員として)が、通常の手段で修得できる事にします。

〈忍び〉(肉体/並)
 「ベーシック」に記されている通り、技能判定には荷重分不利な修正が掛かります。くれぐれも忘れないで下さい。

〈尋問〉(精神/並)
 くすぐりは「肉体的な脅し」として扱います。しかし捕虜の笑い声を何とかしない限り、他の敵に見付かる危険性のある事を忘れないで下さい。

〈裏社会〉(精神/並)
 「名声」と余所者である事による技能修正は、裏社会に属する者との反応判定でのみ用いる事にします。反応判定関連と技能修正関連は同じ段落内の記述ですし、余所者でなければ違法行為の基本的な情報くらい知らない方が変でしょうから(少なくとも、〈裏社会〉を修得する機会のあるようなキャラクターにとっては!)。

〈鍵開け〉(精神/並)
 正規の鍵を使わずに、鍵を掛けるのにも使える事にします。


>動物系技能<

〈乗馬/種別〉(肉体/並)
 専門化していない場合は、馬(ロバ含む)に専門化していると見なします。それ以外の動物には〈騎乗〉と呼んだ方が良いでしょう。また、動物がキャラクターに馴れていれば+5の修正を受けるという事も忘れないで下さい。知性を持つ種族に騎乗する場合、「動物共感」のボーナスは得られません。

〈獣医/文明〉(精神/難)
 動物型の魔獣にもこの技能は使えます。しかし知力8以上の「知的な」魔獣には、「動物共感」のボーナスは無効です。


>魔術系技能<

(特になし)


>野外系技能<

〈動植物知識〉(精神/難)
 生態系の一部なので、動物・植物系の魔物に関する知識もこれで判定します。それ以外の魔物に関しては〈神秘学〉を使って下さい。
 また、詳しいデータの獲得や知られていなかった生物の性質推定は〈動物学〉〈植物学〉でないと行えません。

〈生存/種別〉(精神/並)
 「百鬼」で追加された〈生存/都市〉の他に、以下の物を追加してみます(大半が普通の人間には無意味ですが)。「魔法汚染地帯」に関しては、「魔法の地」以外からの技能無し値は使えません。
  海(水中種族専用)/川・湖(水中種族専用)/地底/空中/廃墟・遺跡/魔法の地(マナが「並」以上の世界専用)/魔法汚染地帯(マナが「並」以上の世界専用)/宇宙(宇宙活動する種族専用)/その他特殊環境(GMの判断)


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