◆特徴・技能自作追加データ◆

 特定の世界向けではない、自作の追加特徴・技能です。
 もちろん全ての特徴は、ゲーム世界に応じて価値(必要CP)を変更して構いません――というかするべきです――というのは極端ですが。

  新しい有利な特徴
  新しい不利な特徴
  新しい技能


新しい有利な特徴

>社会的特徴<

「過去の地位」(2CP/L)
 辞職した大統領や退位した国王、騎士と駆け落ちした王女、数百年間山奥で修行を行っていた元宮廷魔術師長、クーデターで追放された独裁者、処刑の寸前に他人に肉体交換を行い逃亡した超能力者、異世界に飛ばされた皇帝、息子に跡を譲った村長など、高い地位レベルから退いたキャラクターが所持する特徴です。「地位」のレベル(元国王なら6、元大統領なら4〜5(亡命したならそれ以下)など)に上乗せする形でこの特徴を取り、完全に公的な場やキャラクターが好意を持たれていない場を除いては「地位」+「過去の地位」に応じた待遇を受けられます。生活費は現在の「地位」に応じますが、「過去の地位」との格差が激しいと元の地位をなかなか認めてもらえないでしょう。

「早熟」(2CP/L、最大6CP)
 14歳以下のキャラクターの能力値基準値を、1レベル毎に1歳分繰り上げます。この特徴は加齢により失われますが、その分のCPで「未成年」か不利な精神的特徴を買い戻す事ができます。

>肉体的特徴<

「鋭敏触覚」(1CP/L)
 触れた時や触れられた時の感覚判定(触覚判定)に、レベル分のボーナスが含まれます。触覚判定を行う機会が少ないために必要CPも低くなっていますが、触覚が重要なキャンペーンを行う際には、GMは「2CP/L」として「鋭敏触覚」を扱う事が可能です。

>精神的特徴<

「天候感覚」(5CP)
 気圧や湿度、気温、風向きの微細な変化に対して敏感になります。〈気象学〉には+3のボーナスを受け、未来の天気を予想する際の不利な修正が半分(端数切上げ)になります。また、文明レベルが5以上でも馴染みのある土地での+2修正を受けられます。「自然でない」気象の操作に対しては、知力判定に成功する事によりそれと感付く事ができます。

「追加母語/種別」(0/4/6/12CP)
 通常のキャラクターは母語を1つだけ持ちますが、この特徴を取得する毎に、新たな母語を1つ獲得します。必要なCPは、追加する母語の難易度が「並」なら4CP、「難」なら6CP、「至難」なら12CPです――つまり、普通に(〈言語〉技能として)修得して「知力+1」レベルにする時と同じです。追加した母語は常に1つ目の母語と同様に扱い、技能レベルは知力と同じになります。難易度が「易」の言語は母語とする事はできず、「至難」の言語を母語とするには適切な設定(「魔法睡眠を行った古代人の生き残り」など)とGMの許可が必要です。
 例外として、複数の母語を持つ方が世界全体で多数派となる環境なら、適切な種類の追加母語を0CPで獲得できます。


新しい不利な特徴

>社会的特徴<

「禁治産者」(-5CP)
 司法機関(裁判所、民会、教区司祭、名主、氏族会議など)の決定によって、成人には通常可能な財産処分や契約などが法律により(法律が無くても慣習により)禁止されています。この特徴を持つキャラクターのほとんどは、老化による知力の低下、重度の「浪費癖」、レベルの高い「意思の弱さ」+「朴訥」など、何らかの著しい精神的な問題を抱えています。キャラクターが高額の取引(基準としては、財産が「標準」のキャラクターのゲーム開始時財産のうち、自由に使える金額の10%以上になる取引)をする場合、財産管理者の同意を得る必要があります。財産管理者は、「敵」として設定する事はできません――そんな場合は財産を横領されているからです。
 この特徴は、「財産/どん底、赤貧」、「未成年」、何らかの「社会的弱者」と同時に持つ事はできません。

>肉体的特徴<

「弱視」(-30CP)
 「近視」と「遠視」のペナルティの双方が適用され、しかも眼鏡などで矯正する事ができません。「特殊な背景」に10CPを消費する事により、〈暗闇戦闘〉を修得する事が可能です。
 この特徴は、GMの許可を得ない限り取得は出来ません。

「特異な外見/両性具有」(-10CP)
 この特徴を持つキャラクターは男女両方の性機能を備えており、それを知られると反応に−2されてしまいます。精神的には男女どちらかに属していますが、容姿は中性的、プロポーションも半ば男性型、半ば女性型です(細身の女性に男性の生殖器が付いたような状態)。容貌や〈性的魅力〉の修正は、精神的に属する性に基本的には従います。

「視野狭窄」(-15CP)
 「広視界」とは逆に、かなり視野が狭くなっています。周囲で何かが起こったとしても、それが正面でない限り知力判定に成功しないと気付く事ができません。戦闘中は前のヘクスにしか通常の攻撃はできず、右前は「右側」、左前は「左側」、右後ろと左後ろは「後ろ」として扱います。長射程攻撃を行う際も、右前ヘクスの延長線上より右側のヘクスと左前ヘクスの延長線上より左側のヘクスは「射界」として扱われません。

「赤緑色盲」(-5CP)
「青黄色盲」(-5CP)
 赤と緑の、あるいは青と黄色の区別を付けられません。技能に対して受けるペナルティは「色盲」と同じです。

「色弱」(-5CP)
 「色盲」ほどではありませんが、視覚判定に成功しないと色を識別できません。1秒掛けて観察すれば修正なし、そうでなければ−4の修正を受けます。技能に対して受けるペナルティは「色盲」と同じです。

「長身」(0/-2CP)
「短躯」(0/-2CP)
 2割増の「巨人症」や4割減の「矮人症」ほどではありませんが、通常と大きく身長が異なります(体重も身長に応じて変化します)。身体能力などには何ら影響を受けませんが、背が低過ぎて棚の上の荷物を取れなかったり、背が高過ぎて屈まないとトンネルに入れなかったりと、微妙な所で損する事があるでしょう(逆のパターンなら得もしますが)。
 この特徴のCPは、基本的に0CPとして扱います。背丈の違いで通常の世界より大きな不利益を受ける場合に限って、CPを獲得する事が許されます。

>精神的特徴<

「方向感覚欠如」(-10CP)
 凄まじい方向音痴で、知力判定に失敗すると現在位置を見失って迷子になります。当然〈オリエンテーリング〉〈追跡〉〈航法〉《方位計》《方向探知》《追跡》などは取得禁止され、技能無し値にも−4されます。〈尾行〉は可能ですが、元の所に帰って来られなくなる危険が常に付きまといます。地図を見ても書いてある内容が全く理解できません(頭の中で、地図と現実の環境を結び付ける事ができないのです)。知力判定にファンブルした場合、話が面白くこじれるような場所へなぜか辿り着いてしまいます。クリティカルすれば、GMの判断によって都合のよい場所に着いた事にしても構わないでしょう。
 居住している所や毎日通い詰めている所相互の移動については、判定にファンブルしないと道に迷う事はありません。
 なお、〈地域知識〉の取得は構いませんが、自分の位置関係を知るための判定には一切役に立ちません。《〜探知》を使っても距離は分かりません。

「好色/種別」(-5〜-10CP)
 「ハイティーンの女の子だけ」「ナイスミドルのおじさまだけ」「ショートカットの女の子だけ」「10代前半の可愛い男の子だけ(笑)」という、対象限定型の「好色」です。対象選択が社会的に好ましくないと見なされる場合には、「好色」だけではなく「嫌な行動」も取得しているとして扱って下さい(恐らくNPC専用ですが……)。

「軽度の好色」(-5CP)
 「好色/種別」のバリエーションである、度合いが激しくない「好色」です。相手が「美人」「超美人」でも意思判定にペナルティを受けず、他のキャラに制止されればペナルティ無しの意思判定を行う事で引き下がれます。普通は「好色」の対象になる場合でも、性格の合わない相手に対してはこの特徴が働かない事にしても構いません。いわば普通の「強迫観念」の一種です。

「アルコール依存症」(-10CP)
 「アルコール中毒」より程度の弱い特徴で、通常の中毒と同じ扱いをします。

「強迫観念/孤独癖」(-5CP)
 他人と極力付き合わず、1人かせいぜい数人でいる事を好みます。多人数と関わり合う事を余儀なくさせられても、意思判定に成功しないと一切の能動的働き掛けが取れません。

「強迫観念/魔法偏愛」(-5CP)
 「魔法」その物に価値の中心を置き、物事を解決する手段には極力魔法を使います。魔法を使えない相手を蔑視するとは限りませんが、やはり魔法使いの方を好ましく感じる事は確かです。アイテムも品質はさておいて、魔法を使用した物を喜びます。魔法が嫌いな相手の反応に−1〜−2されます。
 この特徴を持つキャラクターのほとんどは、高レベルの「魔法の素質」の持ち主です。

「嫌な行動/所有観念の欠如」(-5CP)
 所有権への理解が乏しく、他人が所持している物でも自分が必要なら平気で取って行きます(「盗み」とは考えていません。金銭的価値には無頓着です)。貴重品でも所有者より自分が持っていた方が有効に使えると(勝手に)感じた場合は自分の物にしたがりますが、通常は力に頼って強奪したりはしません(金銭で購入できるならそちらを選びます)。いらないと思えば、それまで執着していた物もあっさりと元の所に返します。所有観念が欠如しない相手からの反応は−1〜−2されます。
 中世日本のように(窃盗は微量でも死刑!)所有権に対する考えの厳しい社会では、獲得できるCPと反応のマイナス修正が更に増えます。「放火魔」なども同様に扱いますが、そのような特徴を持っているキャラクターはすぐに投獄、または処刑されてしまう可能性が高いでしょう。


新しい技能


>医学系技能<

(特になし)


>運動系技能<

〈蹴り〉(肉体/難) 技能無し値:なし
 足で物を蹴る時に役立つ技能です。〈投げ〉を基本的に参照しますが、重い物を高く蹴り上げる事はできないため、石(0.5kg)より重い物(妖怪やスーパーヒーローなら「体力/20」kgより重い物)を蹴ると高さによる距離修正を2倍に見なします。この技能で石などを蹴り付けた場合、技能レベルに−2、ダメージに+2され、正確さは常に0となります。
 より特殊な投擲(「パワーアップ」P172参照)を行える世界では、全てを〈投げ〉のバリエーションと見なすなり、専用技能を用いるなり工夫してみて下さい。

〈荷重水泳〉(肉体/難) 技能無し値:なし、前提:〈水泳〉
 〈水泳〉と併用して、泳ぎ始める際に判定に成功すれば荷重による不利な修正を無視する事ができます。水に入る際に失敗しても、5分毎に再判定する事が可能です。判定は〈水泳〉技能の判定の前に予め行って下さい。

〈発声〉(肉体/易) 生命力基準 技能無し値:生命力
 大きな声を上げるための技能です。軍の伝令やアイドル歌手には必須の技能でしょう。「美声」があると技能レベルに+2されます。

〈ランニング/水中〉(肉体/難) 生命力基準 技能無し値:なし
 自由に水中で活動が可能な種族のみが修得できる〈ランニング〉の水中版で、処理は〈ランニング〉に準じます。「よけ」へのボーナスを与えられる世界なら、〈ランニング/種別〉の中で最も高いレベルの物だけが適用され、他の〈ランニング/種別〉によるボーナスとは重複しません。

〈ランニング/空中〉(肉体/難) 生命力基準 技能無し値:なし
 自由に空中で活動が可能な種族のみが修得できる〈ランニング〉の空中版で、処理は〈ランニング〉に準じます。「よけ」へのボーナスを与えられる世界なら、〈ランニング/種別〉の中で最も高いレベルの物だけが適用され、他の〈ランニング/種別〉によるボーナスとは重複しません。

〈フットワーク〉(肉体/難) 生命力基準 技能無し値:なし
 〈ランニング〉が「よけ」にボーナスを与えない世界で存在する技能で、移動力に技能レベルの1/8を加えたものを「よけ」の基準値とします。移動手段を問わず、「よけ」が可能な状態では常にこのボーナスは有効です。


>学術系技能<

〈地理学〉
 生物学と同様に、様々な分野を含んでいます。〈地質学〉〈気象学〉〈生態学〉〈地域知識〉〈生存〉〈オリエンテーリング〉だけでなく、〈歴史〉〈哲学〉まで含んでいるかもしれません。SF世界の場合、特定の惑星の専門家でなければ〈惑星学〉で大半の技能を代用している可能性があります。

〈風水学/種別/文明〉(精神/並) 技能無し値:〈惑星学〉と同じ
 文明レベル4以下の世界での〈惑星学〉に相当する技能です。環境全般に対する、文化的なものも含む知識(家相や墓相、理想の村や都市の像など)を組み込んでいます。
 種別は、一般的な惑星のタイプから選ぶのではなく、世界や文化ごとに別々になります(〈風水学/中国〉〈風水学/朝鮮〉〈風水学/央華〉など)。掛け離れた文化圏においては、かなり激しいマイナス修正を受ける事になるでしょう。−4する事により、対応する文化の主要な〈神学〉〈哲学〉の技能無し値ともなりますが、やはり細部に渡る事は分かりません。


>技術系技能<

(特になし)


>芸術系技能<

(特になし)


>言語系技能<

(特になし)


>社会系技能<

(特になし)


>車輌系技能<

(特になし)


>趣味系技能<

(特になし)


>戦闘系技能<

〈特殊準備/種別〉(肉体/難) 技能無し値:なし
 攻撃などに使用すると非準備状態になる、いわゆる「バランスの悪い武器」を一瞬で準備するための技能です。バスタードソード、斧・メイス(片手用・両手用)、フレイル、ポールアーム、およびそれらに類する武器に使用できます。ただし、武器には特殊な改造(剣は価格1.5倍、それ以外の武器は価格10倍(「切り」「刺し」で上質なら3倍))が必要です。
 〈準備〉と同じく、「戦闘即応」があれば技能に+1の修正を受けます。

〈準備/連射弓〉(肉体/易) 技能無し値:なし
 連射式の弓(「ベーシック」P90に言及)を準備するための技能です。連射弓はグリップの構造が腕に連動しており、矢を放った後に起こるずれが即座に元に戻せます。1ターンで連射弓本体と矢の両方に〈準備〉が可能で、両方に成功すれば毎ターン矢を放てます。連射弓の価格は通常の1.5倍です。

〈日常品武器/文明〉(肉体/易) 技能無し値:なし
 「パワーアップ」P243の日常品武器を、自在に使いこなすための技能です。この技能で使用した場合も、通常掛かる技能への不利な修正はそのまま適応されます。破壊に際しては、基本的に「安物」として扱って下さい。この技能は文明レベルにより内容が違いますが、単に叩いたり切ったり刺したりするだけの使用なら不利な修正は掛かりません。
 パンチのダメージを強化するだけの「間に合わせの武器」(石、目覚まし時計、木彫りの熊、ガープス・ベーシック完訳版など)を持っている場合に限り、この技能はそのままのレベルで〈格闘〉として扱えます。


>専門技能<

〈装丁/文明〉(精神/並) 技能無し値:知力−5、絵画−2(本のデザインのみ)
 本の装丁やデザイン、修復を行う技能です。図書館や博物館などの専門職でない限りさほど役には立たないでしょう。


>超能力系技能<

(特になし)


>盗賊系技能<

(特になし)


>動物系技能<

〈植物医/文明〉(精神/難) 技能無し値:農業(あるいは林業や造園業)−5、植物使役−5
 〈獣医〉の対植物・菌類バージョンです。修正も〈獣医〉と同じになります――現実世界の植物の知力は無いも同然ですので、あなたを信頼して+5ボーナスを与えてくれる事はありません。
 この技能は、特殊な文明でない限り、文明レベル6で初めて出現します。
※ルナルのエルファ文化は「特殊な文明」と見なしますし、異種族はTL3(一部4)なので技能無し値を用いる事ができません。


>魔術系技能<

〈準備/霊薬容器〉(肉体/易) 技能無し値:なし
 通常は「容器を取り出して開封し」「使用する」のに2秒掛かる霊薬を、一瞬で容器を取り出して開封する事により、1秒で使用できるようにする技能です。霊薬容器に統一された形状がある世界にしか、この技能は存在しません。GMの判断次第で、通常は2秒掛かる「錠剤や水薬を飲む」に適用して、同様の技能を解毒剤やドラッグに使用させても構いません。
 通常の〈準備〉と同じく、「戦闘即応」があれば技能に+1の修正を受けます。

〈準備/巻物〉(肉体/易) 技能無し値:なし
 通常は取り出すのに1秒掛かる魔法の巻物を、一瞬で取り出す技能です。巻物に統一された形状がある世界にしか、この技能は存在しません。
 通常の〈準備〉と同じく、「戦闘即応」があれば技能に+1の修正を受けます。


>野外系技能<

〈植物使役〉(精神/難)
 動く植物を調教して、扱うための技能です(細かい点は〈動物使役〉に準じて下さい)。調教できる植物が存在する世界で、GMの許可を得ない限り取得できません。


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