◇ネットワーク案内手帳◇

 ネットワークの紹介です。


◇PC向きネットワーク◇

ネットワーク〈纐纈社〉
規模:中規模
溜まり場1/纐纈神社社務所:15CP+余剰分を蓄積して拡張予定
20/大きな神社/所有者は「仲間」
-5/全く自由な出入り/出入り少ない
溜まり場2/とある国の大使館:0CP+余剰分を蓄積して拡張予定
5/大使館のフロアの半分
-5/普通に出入りできる
 神奈川県西部の海辺にある古い神社、纐纈神社を拠点とするネットワークです。所属する妖怪のほとんどが若い連中で、先祖返りや改造された人間まで含んでいる一方、人間変身しないメンバーまで何名か含んでいます。治療役や結界役が複数いるので他のネットワークの援護に行く事もありますが、逆に細々とした仕事ができないので潜入下手で悪評を取っていたりもします。東京の某国大使館にもある事件が縁で溜まり場を確保させてもらっており、こちらには少々CPの低い妖怪が集まっています。
 溜まり場である纐纈神社は吸血桜の巫女さんこと纐纈綾子の「仲間」である纐纈定康が大家であり、その都合で人手が必要な際には妖怪達が引っ張り出されます。

ネットワーク〈東宇治神明社〉
規模:中規模
溜まり場/東宇治神明社:17CP+余剰分を蓄積して拡張予定
10/神社/所有者は初穂(2CP供出)
-5/全く自由な出入り/出入り少ない
12/出入り口/伊勢内宮の裏の森
 豊橋の八町神明社の神霊が主催していたネットワーク〈穂の国座〉が、代表者の事情による引退と共に分割された中の一部です。渥美半島にある東宇治神明社の神霊と合体した巫女の宇治初穂が代表を務めているこのネットワークは、他の東三河のネットワークより若手の割合が多く、他の地方のネットワークからはいささか軽視されている感もありますが、伊勢神宮と関わりの深いネットワークである関係上、部外者には閉鎖的な事の多い愛知県のネットワークとしては珍しく、他の県のネットワークとの関わりも多くなっています。

※東三河のネットワーク
 東三河のネットワークの大半は大規模ネットワーク〈穂の国座〉を母体としており、分割後も多くの有力者――宮路山の天狗、竹島の弁才天、伊良湖の灯台鬼、本坂峠の山彦、豊川のダキニ真天、一宮の砥鹿神社の神霊、石巻山や阿寺の滝の竜神、鳳来寺の鳳凰の長老など――の間の協定により協力関係を結んでいます(メンバー2人分の友好ネットワークと見なします)。愛知県では妖怪の間でも閉鎖的な性質が未だに強く、〈バロウズ〉だろうと〈ナイト・フォッグ・ジャパン〉だろうと、善悪を問わず他地域のネットワークの干渉を嫌悪していますが、地域内に住む分には外国産の妖怪でもさほど気にはしていないようです。
 また独自の慣習として、ネットワーク内の妖怪の強さにひどい格差が出ないように揃えるのも一般的です。制度的に整ってはいませんが、大まかには以下の3つに区分しています。
・上位ネットワーク…450CP以上(PC標準は600CP)の妖怪が中心のネットワーク。中規模〜大規模。
・下位ネットワーク…200〜500CP(PC標準は350CP)の妖怪が中心のネットワーク。小規模〜中規模。
・混合ネットワーク…CPに大きな差のある妖怪が混在するネットワーク。規模は様々。
 上位ネットワークと下位ネットワークの縄張りは大抵重なり合っており、事件が下位ネットワークの手に負えない場合、上位ネットワークが解決を行う事が半ば義務となっています。下位ネットワークを立ち上げる際に、まとめ役を上位ネットワークから派遣している事もあります。地域外のネットワークとの友好関係は禁止されてはいませんが、神道系・仏教系や隣接地域を除くとお世辞にも充実しているとは言えません。
 東三河でもごく一部のネットワーク(他の地方から移住した妖怪達が立ち上げた小規模ネットワークなど)は、この協力体制に入っていません。

ネットワーク〈静聞館〉
規模:小規模
溜まり場/書店静聞館:5CP+余剰分を蓄積して拡張予定
10/ビルの1フロア全て/所有者は未作成(2CP供出)
-5/全く自由な出入り/出入り少ない
 豊橋駅の近くにある大きな書店「静聞館」の最上階を拠点とするネットワークです。元々は〈穂の国座〉の傘下ネットワークだったのですが、今は独立したネットワークになっています。所属する妖怪の人数が少ない分活動範囲も狭く、構成員もほとんどが豊橋の市街地に居住しており、他の中規模ネットワークのように広い縄張りを持ってはいません。

ネットワーク〈蕎麦屋鬼無里〉
規模:小規模
溜まり場/蕎麦屋:0CP+余剰分を蓄積して拡張予定
10/蕎麦屋
-10/全く自由な出入り
 東京の錦糸町駅の南口側、錦糸堀界隈の裏手にある信州蕎麦のお店です。たまに雑誌に紹介される事もありますが、あまりメジャーな店ではありません。普通の蕎麦の他にも、メニュー全てに蕎麦を使ったフルコースもあります。構成員のほとんどは本所や深川出身の妖怪で、中には空襲で死んでから長い時を経て復活した者もいます。近頃の先祖返りや新しい妖怪の発生の増加に伴い、錦糸町に他にも存在する小規模ネットワークとの合併も俎上にあると噂されています。

ネットワーク〈SPART村〉
規模:中規模
溜まり場/古い民家と里山:55CP
50/隠れ里/現実と重なり合う
10/大家(100CP、たいてい)
-5/普通に出入りできる
 日本の某所の山奥にある、古い民家と田畑、そして里山からなる小さな集落です。大和テレビ系の人気番組「THE 剛脚!SPART」の企画の1つ、「SPART村」の舞台として人間にも知られており(笑)、製作スタッフに紛れ込んだ妖怪の手により、自然環境を求める妖怪達のネットワークが同居する場となっています。ほとんどのスタッフはネットワークの存在を知りませんが、企画担当の妖怪と「SPART村」に常駐している人間1人だけはその例外です。
 リーダーはゴム製金魚玩具の付喪神である“村長”ですが、[無言の会話]以外の会話能力がないため、サブリーダーである里桜の木霊が外部の妖怪との交渉を行っています。


◇NPC向きネットワーク◇

ネットワーク〈万鬼幇〉
規模:大規模+「使命(たいてい)」=10CP
溜まり場/オフィスビル:45CP
15/ビル
30/無用の者お断り/ビジネスの依頼者を除く
 香港にある悪のネットワークの1つで、裏社会相手の「ビジネス」を手掛けています。しかしこのネットワークの妖怪達は「人間にできるような世界支配や薬物売買のような下賎な事には関わらない」という主張を持っており、食用になる妖怪の供給(故事にちなんで竜の肉を食べたがる中国の有力者はいくらでもいます)、妖怪からの薬物の採取(鴆毒計画は頓挫しましたが)、妖怪潜入員や破壊工作員の養成(絶対数が少ないため、候補者は訓練は厳しいものの徹底的に厚遇されます)といった「妖怪ならではの犯罪」だけを行っています。その性質上妖怪の存在を明るみにしかねないため、香港最大の闇の勢力である〈ナイト・フォッグ・イースト・アジア〉とは冷戦状態が続いています。
 代表者は「竹のカーテン」と呼ばれる妖怪で、噂では共産党支配の大陸に対する香港住民の威圧感や恐怖から生まれたと言われますが、実際は広東の山奥の小都市を囲っていた竹の垣根の付喪神で、明代に煉瓦の城壁に作り変えようとして自分を破壊した町の人々を道具を操り虐殺、そのまま倭寇、白蓮教結社、青幇などに潜伏を続け、大戦後に香港に落ち着きました。

ネットワーク〈鈴木ポンプ店〉
規模:小規模
溜まり場/工場:5CP
10/町工場
-5/普通に出入りできる
 西三河のとある町にある悪のネットワークで、同名の町工場を拠点にしています。人間を積極的に害する妖怪よりは長期的に苦しめるタイプの者が多く、そのために辛うじて他のネットワークの追及を免れています。代表者は用水路の開削に失敗して憤死した人物の怨念が妖怪化した「弥厚狐」で、傘下には凶作や疫病を巻き起こす妖怪が加わっています。ちなみに愛知県の悪のネットワークも一般に外部の者を嫌うため、〈ナイト・フォッグ・ジャパン〉等の巨大ネットワークもほとんど東海地方に踏み込めない状態にあります。

ネットワーク〈料亭千成名古屋支店〉
規模:大規模
溜まり場/料亭:20CP
15/大きな料亭
-5/全く自由な出入り/出入り少ない
8/出入り口/中村の豊国神社
2/通路/名古屋駅太閤口のきしめん屋
 尾張最大の悪のネットワークで、メンバーの大半が製造業を中心とした会社を運営しており、妖怪ネットワークというより悪の企業の談合集会に近い性質を持ちます。リーダーの妖怪豊臣秀吉は「名古屋黄金の都だけぁ計画」なる首都移転運動支援プロジェクトを展開しているため、〈ナイト・フォッグ・ジャパン〉とは敵対関係にあります。以前は〈ザ・ビースト〉とより強く敵対していましたが、シャイアーテックス社が株価低迷で倒産寸前に陥った今はほとんど対立が起きていません。
 ちなみに名古屋支店とあるのは同じく妖怪秀吉がリーダーとなっている〈料亭千成大阪本店〉と対比しての呼び名ですが、大阪本店の妖怪の大半は妖怪秀吉の正体を全く疑っておらず、いざという時に切り捨てられる恐れがある事を知る者もいません。

ネットワーク〈妖魔典礼庁〉
規模:超大規模
溜まり場/皇居の中:45CP以上
15/古い洋館
30/無用の方お断り
?/出入り口/日本各地
 古代より内裏を守護してきた妖怪達による結社で、知られている限りでは日本最古の妖怪ネットワークとされています。表立って活動する事はまずなく、ほとんどの妖怪は名前すら知りませんが、日本を震撼させるようないくつもの事件(禍津神の復活阻止からシャイアーテックス社の株価暴落に至るまで)を裏で処理していると噂されます。また、〈ナインスタインズ〉の上部に存在する結社であるとも言われています。近頃は方針が変化したのか、しばしば一部の神道系ネットワークに支援を行っているようですが、本来の任務である皇居の守衛も忘れてはおらず、皇居にはいかなる妖怪も、空中からであれ地中からであれ、無許可の侵入を果たした事はありません。
 これと同様に、内閣府(旧総理府)や警察庁、防衛庁、海上保安庁に付属する妖怪部隊もあります(かもしれません)が、ネットワークと扱えるほどの独立性はありません(ルール上は無所属か、適当なよそのネットワークに連絡員として入っています)。


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