◇新大陸通信・11号◇


 アルフレイム大陸の組織と職業についての二次創作です。
 あと、キングスフォールを中心とした大陸各地の団体。


◇アルフレイム大陸における神殿の立地

 
 『エピックトレジャリー』の基本情報を膨らませたり肉付けしたり、それとは関係なしに創作していたりします。

 
 ライフォス神殿は、テラスティア大陸より重要性は落ちますが、それでも大抵の街(特に大規模な街)では、住民も外来者も行き来しやすい中心的な広場や大通りに面して建っています。公的な宮殿や議事堂、役場など、人の集まる中心にもなります。建物は基本的に頑丈で、〈大破局〉で市街地が縮小した都市の場合、「破壊をあまり受けなくて使えるから」「移転するだけの余裕がない」とかで、荒れ果てた旧市街地にライフォス神殿が取り残されている場合もあります。小さな集落ではティダンと共に祀られている事も多く、単独での神殿や祠はあまりありません。また、複数のコミュニティに起源を持つ街では、コミュニティごとに別々のライフォス神殿を奉じている例もあります。
 ティダン神殿は、街や集落の規模を問わず、場所も問わず見られます。都市と村落での信者の割合の差があまりないためですが、やはり街の方が大きな神殿になります。典型的な本殿は祭壇が東側を向いて、朝の陽射しを受けるようになっています。自然が豊かなアルフレイム大陸では、「太陽の恵みの象徴」として、都市でも植林地や農園を備えている神殿があります。太陽光が強すぎる熱帯の砂漠地帯(ブルライト地方のカスロット砂漠など)では信仰は弱く、祟りを恐れてシーン神殿で共に祀られるのみの場合もあります。
 グレンダール神殿は、職人の住まいや工房が集中している地域に建っている事が多くあります。石造りや、木造でも凝った作りになっているため、割と目立ちます。街や大きな集落でよく見られ、小さな集落では職人の勢力によって、祠を作るくらいかそれなりの大きさの神殿ができるかの差が出ます。グレンダール信仰が盛んな北西部風の建築や意匠が、ほかの地域でもしばしば見られます。
 アステリア神殿は、見晴らしの良い高級住宅街や、森や水辺に近い街外れや集落の外など、アルフレイム大陸の自然に近い場所を好んで建てます。附属の建物だけあって、礼拝は野外で行う神殿もあります。美しさを重視する社会上層の信徒と、自然を重視するアウトドア系の信徒との間に、交流が乏しいのが問題になる場合もあります。アステリア信仰が盛んな大陸東部では、ほかの地域より大規模かつ一般的に神殿があります。
 キルヒア神殿は、大きな街に集中しており、その中でも閑静な場所を選んでいる例が多いです。学校や図書館などの教育施設を管理している所もあります。小さな町では初等〜中等学校を併設しているか、近くにある遺跡を調査するための拠点になっています。アルフレイム大陸ではカルディアゆかりの地として、小規模な神殿も多いほか、魔晶石鉱山でキルヒアが祀られていて、魔晶石鉱山がある集落では「マナの神」としての信仰も受けています。
 ダルクレム神殿は、ヴァイスシティのような蛮族も公然と歩いている荒れた街でもない限り、人族の街や集落には(少なくとも公然とは)ありません。犯罪者や潜んでいる蛮族のようなダルクレム信者もいなくはありませんが、そういう信者達を力で抑え込めるほどの指導者がいなければ、まとまるわけがありません。大抵は小さな祠で我慢しています。別の建物(信者の家や、不特定多数の出入りがあっても怪しまれにくい小さな店舗)を使って偽装するか、人の入らない地下空間などに潜伏する例が多く、中には放棄された他の神の神殿を流用している例もありました。
 第一の剣の神をまとめて祀った神殿や祠は、おもに小さな集落で見られます。4柱の古代神を同等に扱い、4つの神像を並べたり、四角い堂舎の四方に配置したりします。キルヒアは第一の剣の陣営ではありますが、第三の剣の神であるため、一緒に祀ったり祀らなかったり様々です。

 シーン神殿は、基本的にティダン神殿と一緒に建っていますが、「拡張の場所を求めて」「なんとなく」などの理由で、別に建っている場合もあります。夜も働く人が多い繁華街や夜警の詰所などにある例もあります。裏社会の人間が寄り集まる事もありますが、社会の弱者が身を寄せ合う面も強く、凶悪化はあまりしません。太陽の熱が激しい砂漠地帯や、冬には夜が極端に長くなる高緯度地帯などでは、シーン神殿が比較的大きくなっています。
 イーヴ神殿は、街外れ、または都市の中枢の要塞にある事が多く、防壁と一体化している事もよくあります。テラスティア大陸のザイア神殿と似たポジションにあります。“奈落の壁”に近い地方では村落でもよく見られますが、南の地方では街の神殿もあまり大きくありません。
 ハルーラ神殿は、人の集まる場所(交易所や広場の近くなど)か、逆に街外れのどちらかにあります(そのため、イーヴ神殿と併設されている事が割とあります)。祭壇が聖なる方角である北側に向いて建っている場合が多いです。観測のための塔を建てて星に近付こうとしている神殿建築もあります。川や湖の近くでは灯台を建てている例も多いです。
 ミリッツァ神殿は、街や集落の中でも静かで、防備のしやすい場所に建っている例が多いです。人里離れた場所に独立した防備を構えている神殿もあり、ミリッツァ神殿が元になって集落ができる例もあります。テラスティア大陸ではシーン神殿に預けられる事が多い孤児も、アルフレイム大陸ではミリッツァ神殿にいる事が多いです。外部の者の出入りを考慮していないため、どちらかというと閉鎖的な造りで、いかめしい印象があります。成人男子の立ち入りを禁止している神殿もありますが(PCに女装させるチャンスです。嫌がらせにならない程度にね?)、規模が大きくなるほど都市の公共的な役割の負担、外部との付き合いの確保などで、少なくとも主要部には成人男子の立ち入りも許されるようになります。
 ミルタバル神殿がキルヒア神殿と別に建っているのは、基本的に大きな街です。冒険者の多い場所や、繁華街の中に多く見られます。遺跡ギルドなどの裏社会とは微妙な距離を保っていますが、ミルタバル神殿自体が盗賊ギルド化している場合もあります。生活の知恵やゴシップなど、「本になりにくい知識」を大量に蓄えていますが、収集は体系的ではなく、まず知識のある人物を探すのが大変です。
 ダリオン神殿は、森の中の集落や、森に近い町でよく見られます。大都市でも一角に自然林の名残や植樹した木立を設けたダリオン神殿が、ほかの大都市の神殿に比べると小規模ですがそれでもあります。基本的に木造で、あまり凝った作りではありません。
 ミィルズ神殿は、他の大神に比べるとあまり多くありません。大都市なら、料理店の多い繁華街で見る事ができます。穀倉地帯や牧草地に祠があったりもします。

 小神の神殿は、神にゆかりの地方の中でも、関わりの深い場所(フルシルならティダンやシーンの神殿の近く、ストラスフォードなら鉄道施設)によくあります。国家神レベルに信仰が深い場合、政府施設でもその小神や神位を与えた神が祀られています。

 テラスティア大陸の大神(および一部の小神)の神殿は、ハーヴェスの街の港湾地帯に小規模なものがあり、オーラントレック海を越えて渡ってくる信徒達の足掛かりとなっています。
 ユリスカロア神殿は魔法文明時代の遺跡から稀に見つかるのですが、「神殿に呼ばれた」者が引き寄せられる事件がいくつか起こっています。

 以上は、おもに人間の集落の場合です。

 エルフの場合、アステリア神殿、あるいはアステリアの聖域に指定した森が、集落で一番大きく、なおかつ生活の中心になります。神像ではなく、アステリアが座るとみなした椅子、聖画、神の名を記した板や掛け軸、集落のシンボルの聖樹、宝冠や宝玉、あるいは「アステリアの美しさは表現しきれない」として何もシンボルを置かない場合もあります。それ以外では、ティダン、キルヒア、ダリオンの神殿(あるいは聖域)が、比較的規模が大きくなります。比較的個人主義が強いエルフ達は、第一の剣の神の主神であっても、ライフォスへの信仰心はあまり強くないようで、あまり大きな神殿はありません。礼拝では水を重視するため、沐浴用のプールや浸礼用の浴槽を用意している神殿もよくあります。
 ドワーフは、グレンダール神殿を集落の中心に置きます。炎に強い石造りで、中ではグレンダールを称えるために灯火を絶やさず灯しています。神像を置かず、炎をシンボルとする例もあります。戦士の神としてのイーヴやミリッツァの神殿も重視されますが、ライフォス神殿もエルフに比べると重視されており、異種族とのコミュニケーションが必要な商人や冒険者を中心に崇められています。グレンダール以外の神も炎をシンボルとする場合があり、金属や薬品を混ぜてそれぞれ異なる色合いの炎を使います。
 ルーンフォークは神を信仰しませんが、集落では異種族の来訪者向けに礼拝室を設ける場合があります。第一の剣をイメージした白や青を基調として、光が燦々と差し込むように作り、礼拝者がシンボルを置けるように何も置かない壇をしつらえています。ルーンフォークを生み出すジェネレーターは「製造する機械」の扱いを超えるものではなく、集落の中心的設備ではありますが、基本的に外部に公開するものではありません。
 タビットは神を信仰しませんし、自分達の心地の良い家に異種族を迎える事を想定しません。それでも家族や同族のために、過去の先祖を称える記念品を棚や部屋に飾る場合もあります。たまに自負が過剰なタビットが祭壇に見立てた自室を作りますが、普通のタビットは変人扱いして近付きません。
 ナイトメアは突然変異のため、親と同じ種族の神殿に加わる事が多くなります。神殿では比較的疎外されないため、神官になるナイトメアも多いですが、寿命がないために役職に就ける事はあまりありません。テラスティアのプロセルシアのシムルグ神殿でナイトメアが高位に就いているのは、神殿が寿命の長いドラゴンと付き合っているため、高位の聖職者にも長期の在職が求められるという特殊な事情によりますので、同様の数百年単位のプロジェクトを抱えている神殿では、ナイトメアが高位の役職にいるかもしれません。
 リカントの共同体は、ダリオンを森の中や集会所で礼拝する事が多く、独立した神殿をあまり建てません。共同体の守護者としてライフォスを、農耕と狩猟の守護者としてティダンを、人の触れない自然の守護者としてアステリアを崇める事も多いですが、やはり森の木立の中の祠や集会所の上座で礼拝を行います。具象的な神像はあまり使わず、抽象化した神像、神の名を記した組み紐、木立、ドルメン(立石)、ストーンサークル(環状列石)などのシンボルを好みます。礼拝中に[獣変貌](獣形態)を必須と考える共同体と、[獣変貌]していない(少毛形態)でも構わないと考える共同体で、仲が少し険悪になる場合もあります。

 リルドラケンは、集落の中心にライフォス神殿を建てます。飛行できるリルドラケンは山の斜面を使って集落を建てる場合も多いですが、その場合でも外来者があまり不便にならないように、斜面の中腹くらいにライフォス神殿を建てています。外来者を想定している都合上、中には人間サイズの設備もあり、飛行能力を前提とした手すりのない廊下や空中に突き出た出入口などはあまりありません(少しはあるので注意)。ハルーラ神殿は星が良く見えるように高い位置にあり、外来者をあまり想定していません。イーヴ神殿は“奈落の壁”に近い地方で、ミルタバル神殿は冒険者が多い集落でよく見られます。
 メリアは、ダリオンやアステリアを主に信仰し、信仰のスタイルはエルフに近くなりますが、自然物をシンボルにする傾向が強いです。ライフォス神殿というか聖域というかも、エルフに比べると多くあり、集団で集まって話を交わす場になります。
 グラスランナーは比較的信仰心が薄いですが、異種族の社会に出た者を中心に、旅を守護するような神々(ティダンとかアステリアとかハルーラとかミルタバルとか)に礼拝は捧げ、気が向いたときに簡単なシンボルを野外に建てて祈りを捧げます(固定した礼拝場所を設けず、祈りを終えたらシンボルを即座に解体するため、異種族にはあまり知られていません)。ラーリスの双子であり対立者である〈昼の王〉をはじめとするラクシアとは違う神々の伝承もありますが、現在のグラスランナーが信仰しているわけではありません。

 ティエンスには種族の共同体はありませんが、おもに人間の神殿に加わります。
 レプラカーンは自分達だけの独立した神殿は(異種族から確認されている限りでは)あまり作りませんが、魔動機文明時代の遺跡の神殿を再利用している神殿も確認されています。

 蛮族、特に上位蛮族はダルクレムの神殿を建てて(廃墟の適当な建物を転用する場合も多い)、生贄や奴隷などの奉仕を競い合います。下位蛮族でも粗雑な祠を建てて、それなりの(血なまぐさい)敬意を払う場合があります。水辺や水棲の蛮族はエイリャークを、ノスフェラトゥの傘下の蛮族はツァイデスを信仰している場合もありますが、やっている事はだいたい同じです。アステリアやグレンダールを信仰する蛮族もそれなりにいて、神殿もありますが、比較的やっている事は血なまぐさくないとはいえ、人族の神殿と関わりはありませんし、人族が立ち入っても無事に帰させる事はありません。

 
(後記)
 社会における神殿のポジションを、「ガープス・ルナル」とか古代ギリシアの神殿の配列とかも参考にしつつ、ざっくり考えてみました。
 テラスティア大陸からの冒険者プリーストが布教する際にも、大陸により異なる流儀を心得て接しましょう。「2.0」の「新米女神の勇者たち」のルーフェリア神殿がアイヤール帝国に定着するための努力も参考になるかもしれません。堕女神は参考にしちゃダメな方です。


◇信仰以外の思想団体や思想と関係ない団体

 
 奈落教の組織は、神を祀っているのではないため、神殿ではなく教会と呼びます(第一の剣や第二の剣の陣営の神の「神殿のような礼拝対象を置かずに、信徒が集まる組織やその施設」の呼び名が元になっていますが、神に属するほとんどの施設は正式に献堂されているため、神に属する教会は現在ではほとんどありません)。奈落教の教会は、人族の社会ではもちろん、大半の蛮族社会でも、信者以外には見付からないように密かに潜伏しています(ブルライト地方の奈落教大教会は、地域権力が及ばない場所に立地している例外です)。ラーリス神殿とは別の組織であり、魔神の支配または恩寵を巡って互いに争う事もよくあります。

 レッドレスは血族のみの団体で、各家系の屋敷やカモフラージュ用の組織(商店など)がいわば窓口ですが、普段はお互いの直接交流はあまりありません。魔術師ギルドとも、魔動機文明時代の秘密結社時代には密接な関係がありましたが、今では距離を置いています。血族の「表の顔」が魔術師ギルドや魔法学校に属している場合もあります。

 エス・インクは現存するのはいわば残党であり、個別に抱え込む魔動機文明の遺産を拠点にしています。全体の本拠のようなものはないようです。「表の顔」がマギテック協会に属している場合もあり、魔動機術至上主義思想で協会支部を蝕んでいた例もあります。

 
 それら以外にも、神々とは関係のないマイナーな思想団体やその他の団体を、GMは設定して構いません。団体は二重、三重……にも設定上は入れますが、あまりかけもちするとキャラクターの方向性がぶれてしまうのでおすすめできません。
 「PC参加」については、GMと相談すれば問題なさそうなのが○、PCとしての活動にしがらみが生じそうな組織(蛮族を迎え入れる、魔神の駆除に積極的でない、機密が厳しいなど)は△、PCに使えないもの(目的が反社会的、冒険者ギルドを敵視、PC種族が加盟できないなど)が×です。


◆全大陸的な団体など

>妖精の社 …PC参加:○
 妖精が体現するアルフレイムの自然とマナを崇める結社です。妖精使いが中心になり、アステリアやキルヒアの神官も加わっています。文明を否定するまではいかないものの、大規模な農業や鉱業も自然破壊として嫌うため、人里離れた所でしか活動していません。土地の保全にあまり気を使わなかった開拓村が猛獣や幻獣により(人的被害が少なく)滅びると、この結社の関与が噂される時もあります……。

>自由機士団 …PC参加:×
 魔動機文明の復興を目的とする結社です。封建体制が多い現在の国家による支配を概ね否定し、体制と癒着しがちなマギテック協会と、魔法文明時代から続く“壁の守人”――彼ら彼女らの世界観では「魔法文明時代から続く謎の秘密結社」――、そして守人が母体である冒険者ギルドを敵視するため、基本的に地下活動を行っています。遺跡ギルドの一部の支部とも癒着して、技術提供する代わりに物資や未踏破の遺跡の情報などの利益を得ています。マギテックばかりの印象もありますが、実際にはそこそこ多いくらいで、意外と多いのがバードとアルケミストです。

>灯火会 …PC参加:○
 魂の輪廻からの解脱を目指して修養を行う結社で、魔動機文明時代の中期に他の大陸から伝来した思想が基になったといいます。神々の存在を否定するものではありませんが、アルフレイム大陸ではあまり一般的な思想ではなく、活動も個人的なものに限られています。修養の上でマナが重視されるため、構成員の大半は魔法使いやエンハンサーです。

>清浄なる教団 …PC参加:×
 “穢れ”だけでなく肉体そのものを不浄と見なし、“始まりの剣”により創造された世界を悪と見なし、清浄な精神を肉体から解放する事を求める結社です。魔法文明時代の後期に現れて教団を形成しましたが、弾圧されてばらばらになり、“完徳者”に率いられた多数の分団に分断され分裂しました。ごく一部の分団が現存しているようですが、生殖を拒絶する、肉体を意図的に傷付ける、殺害を積極的に行うなどの過激な分団は根絶されたと見られています。構成員は、派閥を問わず神官を憎悪しており、(肉体は不浄なので)身を顧みずに破壊的な攻撃を好みますが、防御を軽視するため攻撃されると脆いです。異界から現れたラーリスや魔神を善の存在と考えて、ラーリス神殿や奈落教に走った構成員も存在します。

>〈砕けた剣〉連合 …PC参加:×
 魔術師ギルドから分派した異端派で、魔術師および操霊術師至上主義の結社です。魔動機文明時代にはしばしば大規模な陰謀を企みましたが、〈大破局〉で主要組織が壊滅したため、現在では残党が細々と活動するのみです。構成員はすべてソーサラーかコンジャラーで、戦闘要員としてゴーレムやアンデッド、あるいは真語魔法や操霊魔法を使える幻獣を使っているため、余計に目立ちます。

>祓魔団(ふつまだん) …PC参加:△
 アンデッドを人族最大の仇敵として倒そうとする結社です。魔動機文明時代の初期から細々と存在する組織ですが、魔神退治を優先する“壁の守人”および冒険者ギルドとの関係は、祓魔団が蛮族も受容している事から、疎遠なものとなっています。社会的な支援もまず受けられないため、構成員の個人的な活動が組織としての限界です。全体的に魔術師や操霊術師への偏見が強く、所属している魔法使いは大半が神官か魔動機師です。

>タルミール・ニンジャクラン …PC参加:○
 ウルシラ地方の中央、タルミール山脈に道場を構えるニンジャの集団で、魔動機文明時代後期のニンジャ愛好家の集団が設立しました。周辺の国家にニンジャ戦力を提供して、代わりに支援を受ける契約を交わしています。タルミール・ニンジャはおもに戦士系技能を持ち、補助としてコンジャラーやフェアリーテイマーやエンハンサー、スカウトやレンジャーを持ちます。冒険者ギルドとの関係も良好で、修行のために冒険者として積極的に若手を出しています。

>鮮血海交易ギルド …PC参加:×
 魔動機文明時代からある交易商人の秘密結社で、剣と魔法の暴力が力を持つラクシアでは珍しい金権至上主義の団体です。「神々の支配からの独立」を唱えてガメル銀貨の利用を拒み信用通貨の利用を促進していましたが、魔動機文明の崩壊により信用通貨は紙屑となり、鮮血海における戦争状態もコントロールに失敗して拡大したため、大半の構成員は商売が崩壊して没落、ごく一部の豪商だけがコネクションとして細々と利用し続けています。上位メンバーはガメル銀貨を直接触らず、現物や金塊、宝石などによる取引を好みます。

>大陸美学同盟 …PC参加:×
 芸術団体のうち先鋭的なグループの連合体です。ラクシアでは「芸術」は第二の剣の領分であり、第一の剣が司る「技芸」に収まらない前衛的すぎる芸術は、社会的にあまり好ましく思われません。特に反社会的なアート――惨殺死体の絵や人体オブジェなど――は「イグニッシャルアート」と呼ばれ、潜伏した芸術家と批評家の間で密かに鑑賞されます。蛮族にもバジリスクのようなイグニッシャルアートに賛同する者はおり、人族と密かな交流を持っているとの事です。

>『血色の瞳のマリウス』を愛し語る会 …PC参加:○
 アルフレイム大陸の各地に存在する、小説『血色の瞳のマリウス』の愛好者のグループです。朗読会、モチーフにした創作物の制作や取引、作中の聖地巡礼などを行います。別に違法ではないのですが、構成員は何となく正体を隠しがちです。

>ザ・ウィグワグ …PC参加:○
 鉄道員、特に裏方である整備士や警備員を養成するルーンフォークの集団です。鉄道をはじめとする魔動機文明の遺産の復興、魔動機術への奉仕、人族の団結を大目標として掲げています。鉄道員に適性のあまりないルーンフォークや、真語魔法や操霊魔法に手を出すルーンフォークも排除はされませんが、あまり居心地は良くないでしょう。

>ファンタズマゴリー …PC参加:△
 魔術師ギルド、魔法学校、エルフ部族……などの操霊術師の、ゆるいつながりの一団です。操霊術を(できるだけ合法な範囲での)楽しみと人生の目的として、他愛のない降霊術から“穢れ”の及ばない完全な蘇生までを追い求めています。元が人族ならアンデッドも許容するため、社会的にはあまりよく思われておらず、構成員もその点は十分に承知しています。

>大楽団 …PC参加:○
 魔動機文明時代後期に生まれた吟遊詩人の一連の運動の賛同者達です(あくまでも思想であり、中心になる組織とかはありません)。呪歌を魔動機文明の不可欠の要素として組み込むために様々な研究を行い、魔動機術で動く魔動楽器の数々を生み出しました。現代も大楽団の一員を自任する吟遊詩人達は、冒険者ギルドや技芸を司る神々の神殿を助けて、遺産の復興のために動いています。

>アルフレイム神学会 …PC参加:○
 神紀文明時代と神々を研究する学会です。会費(関与の度合いと冒険者レベルにより異なる)を納めていれば簡単に参加でき、悪質な滞納をしない限り追放されないため、学会員は初心者から大家まで、真面目な研究者からアレな人々まで様々です。なまの信仰についてはノータッチであり、プリーストはあまり参加していません。タビットが多く、講演はもふもふがもふもふする和み系の空間になりがちです。

>ルセア王国在外市民団 …PC参加:△
 ザムサスカ地方に魔動機文明時代に存在したルセア王国の国民の末裔のうち、〈大破局〉による滅亡時に国外にいて、在地に帰化しなかった家系の集まりです。現在はスフバール公国の国籍を持っていますが、それでもザムサスカ地方で魔神に抵抗し続ける人族への援護を続けています。魔神や奈落教信者の妨害を受けないように、普段は一部の代表者を除いて正体を隠しており、秘密裏にルセア王国の祝日を祝って、家長のみが特有の菓子作りやシンボルの作成を伝えています。

>ゴーストネットワーク …PC参加:×
 ゴースト、ハイレブナント、たまにデュラハンなどによる、知能が高く人を糧にしないタイプのアンデッドによる集まりです。忘れられた墓地、森に埋もれた都市、未踏破の遺跡などの情報に通じていますが、情報屋ではないため、生きた人族や蛮族に情報を売ったりはしません。

>コンチネンタルサーカス …PC参加:○
 流浪の民による曲芸団が始まりとなり、“壁の守人”やライダーギルドなどと結びついた、アルフレイム大陸を巡回するサーカス団です。多数の“天幕”に分かれ、隊商、船団、列車を持って巡業しています。ファイターとフェンサーの剣舞、ライダーの戦車レース、コンジャラーのパペットショーなどでおなじみです。

>ドラゴン・コングレス …PC参加:△
 アルフレイム大陸の各地のドラゴンのうち、知識や情報を溜め込むタイプの者達の「評議会」です。実際に集まる事はあまりなく、メッセンジャーとして友好関係にある幻獣や妖精(まれに人族や蛮族)をやり取りしています。高齢のドラゴンは大陸の事情にあまり関わろうとはしませんが、若手のドラゴンは人族や蛮族へ積極的な干渉を望む者が多くなっていると聞きます。

>カービン騎兵隊 …PC参加:○
 マグノアの公認民兵団で、マギテック協会およびライダーギルドと深い関係があります。ガンを主な武器として、騎獣を活用した機動戦術を好んでいます。おもな業務はマギテック協会やライダーギルドの関連施設の護衛、開拓地の警備、国内の危険な獣や蛮族の掃討などです。若手を冒険者ギルドに加えて経験を積ませる事もあります。

>ドルイド団 …PC参加:△
 アルフレイム大陸独自の魔法使い「ドルイド」の名前から取った、先住文化風の風習の愛好団体です。魔法文明時代に失われた先住文化の断片を魔動機文明時代に研究したのが基になったため、外部からは「リカント文化愛好者の集い」と見られています。密林や湖畔に集まって騒ぐ無害な集団から、幻覚サボテンを吸引する問題視されるグループ、蛮族を生贄に捧げる儀式にふけるヤバ気な人々まで様々です。
※……セルフ突っ込みしますが、ドルイドというよりアステカっぽいですよね?
※『モンストラスロア』でドルイドが登場するため、内容をすり合わせました。

>応報者 …PC参加:△
 蛮族を熱狂的に殺す戦士や魔法使いの総称です(個人ごとのつながりがある訳ではありません)。手当たり次第に蛮族をフッドからドレイクまでむごたらしくスレイする人から、特定のバジリスクの集団を片端から伝言ゲームでスレイする人まで、殺意のほどは様々です。殺意をある程度コントロールできるか、蛮族殺しをシナリオのメインテーマに据えるなら、PCにもなれるでしょう。
※……暗黒非合法騎士(ない)。冒険者ギルドの主な敵は魔神なので、ちょっと異端派になっちゃいますかねえ。

>超越魔学会 …PC参加:×
 魔動機師の中でも、魔動機文明の危険な領域に魅せられた危険人物の集まりです。幸いながら、一団となって陰謀を企んだりはしていませんが、個別の成果を交換し合ってヤバい代物にしているのがヤバいです。

>ナイトウォッチ …PC参加:△
 暗視のできる種族だけで結成されているウルシラ地方の公認民兵団で、集落の夜警や地底のモンスター狩りを主な任務にしています。リカントも[獣変貌]で暗視を得られるため参加できますが、その場合は仲間がリカント語の会話を習得してください。

>空の学舎 …PC参加:△
 浮遊岩群に拠点を持つライダーの学校です。飛行する騎獣を使いこなすための学校で、戦力としての利用を避けるために接触しにくい所に居を構えています。ライダーギルドや飛行する幻獣、魔航船の交易団との間に友好関係を持ちます。

>ドラゴン・エアフォース …PC参加:×
 若手のドラゴンによるコルガナ地方の公認民兵団で、“奈落の壁”の外に出た魔神の狩り出しや、“奈落の魔域”の通報をしています。“壁の守人”と契約しており、国境を越えて活動ができますが、人族同士の争いにはよほどの場合でないと干渉できません。

>マゴニア・インペリウム …PC参加:×
 大きな浮遊岩群をいくつか支配している人族のグループで、空を飛ぶ騎獣や魔航船の空賊団で地上を襲って略奪を繰り返しています。所属していない浮遊岩群も時々襲撃しているため、アルフレイムの空を支配しようとしていると考えられています。
※ちなみに元ネタでは「拠点が空中にある」とはどこにも書いてないのですが、こちらははたして……。

>旧教徒 …PC参加:○(一部の派閥は△〜×)
 魔動機文明時代に流入したレーゼルドーンやテラスティア由来の宗教儀式でない、アルフレイム大陸在来の宗教儀式を遵守する人々です。魔動機文明時代は特に西部で激しい対立がありましたが、現在では落ち着いています。同じ集落で複数の同じ神の神殿がある場合、この対立が尾を引いている場合があります。特に対立心の激しい一部の派閥は、「一族以外に伝授しない」「対立派閥を襲う」などの理由により、一般の信者があまりいません。逸脱が激しくてプリーストを失った派閥もあり得ますが、そこまで行くともう外部からうかがい知る事はできないでしょう。アルフレイム東部ではほとんどが事実上「旧教徒」ですが、そういった区別はしていません。

>新教徒 …PC参加:○(一部の派閥は△〜×)
 魔動機文明時代に外部から流入した宗教儀式を用いる人々です。アルフレイム西部ではこちらが主流派です。元の大陸で異端とされて亡命した派閥も多く、その一部は現在も密かに伝えられています。

>汝が悪夢(ザイ・ナイトメア) …PC参加:△
 ナイトメアの高レベル冒険者の集まりで、アルフレイムの人族を守るため活動しているとも、そこまで考えていない隠遁者の群れともいわれています。ナイトメアなので高レベルでも組織の地位があまりなく、それほどの影響力は社会にないという説と、冒険者としての仲間を経由した影響力は大きいともいわれています。

>赤三輪社 …PC参加:○
 ライフォス神殿による国際的救護組織で、魔動機文明時代中期から現在に至るまで活動を続けていますが、〈大破局〉後の混乱で活動能力は大きく後退しました。万国本部はキングスフォールにあり、ドーデン地方などで戦場救護や衛生活動を行っています。

>太陽騎士団 …PC参加:○
 ティダン神殿の修道騎士団から生まれた組織で、現在は地域ごとに独立した組織になっています。有力者に勲章を授ける世俗騎士団になっている所や、地方政府を兼ねている所もあります。女子修道会的な「月騎士団」を併設している所もあります。

>月夜会 …PC参加:△
 密偵、盗賊、賭博師、酒場の主人……などなどの「夜の商売」の交流会の総称です。統一された組織ではなく、恒久的な会合でない場合もあります。よくあるパターンでは、特定の符丁を知る者の間で会合の時間と場所の情報を共有して、本人と護衛数人ずつを集めて個別に交流を行います。

>星々の巡礼団 …PC参加:○
 ハルーラ神殿が協力して、旅人が使う道路や航路の安全を保つための組織です。業務は路面の整備、航路の浚渫、水場や避難小屋の確保、灯台の建立、天気予報のための観測などなどです。蛮族や獣を駆除するために冒険者ギルドとも手を組みます。

>蝕(ラーフ)騎士団 …PC参加:×
 ドレイクを中心とした蛮族組織で、各地の人族の手が及ばない場所に領地を構えているそうです。レッサーオーガやライカンスロープなどによる情報網を持ち、慎重に事を進めるのをもくろんでいますが、いざとなると妖魔の兵力による実力行使をためらいません。

>箒星(ケートゥ) …PC参加:×
 バジリスクを中心として……いるのかいないのかよく分からない、漠然とした蛮族の集まりです。少数精鋭主義で戦闘団を遺跡発掘に送り込んだり、コボルドの情報網の構築にいそしんだり、イグニッシャルアートに情熱を燃やしたり、それぞれが勝手気ままに動いています。蝕騎士団とは関係が悪く、というか向こうから一方的に敵視しており、争いも絶えません。

>医師ギルド …PC参加:○
 「ドクター」と呼ばれる内科医と、「サージョン」と呼ばれる外科医のギルドです。アルフレイム大陸でも内科医の方が多く、外科医はあまりいませんが、テラスティアやレーゼルドーンから外科医を差別的に扱う慣習までは到来しませんでした。助産師もメンバーに含むギルドがあるほか、薬品を扱う薬師ギルドや香料ギルドなどや、もちろん神殿とも深い関係があります。

>魔材ギルド …PC参加:○
 魔術師や操霊術師が多い地域で見られる、魔晶石やゴーレムの素材などの、魔法で使う材料を取り扱うギルドです。あくまでも材料であり、取り扱い自体に魔法は必要ないため、魔法使いはあまりいません。小売りを行ういわゆる「魔法のお店」は、魔術師ギルドや商店会に属しています。

>再生ギルド …PC参加:○
 ゴミ、汚物、建築廃材、家畜の死骸……などなどのものを処理して、肥料や屑鉄などを作り出す人々のギルドです。特に西部ではかつて差別的に扱われたカーストとの絡みもあり、ほかの業界とは関係が疎遠になりがちです。

>魔晶石ギルド …PC参加:×
 既に存在しないギルドです。魔動機文明時代初期に魔晶石の鉱山主や取引業者が結成したのですが、魔動機術で大量に魔晶石が必要になり、消費する側の政府や各組織との対立の末に解体されました。現在の魔晶石関係の業者は、鉱山ギルド、マギテック協会、魔術師ギルド、鉄道会社などに所属しています。

>薬草市 …PC参加:○
 レンジャー、ドクター、ドラッグメイカー、パフューマーなどが集まり、薬草や香料を売り買いします。他の大陸でも類似の市は開かれますが、アルフレイム大陸では特に大規模なものになり、大都市の毎日開かれるものから人里離れた場所で月に一度開かれるものまであります。大半の薬草市では使用法によっては危険な薬草も扱っており、当局の規制があったり、規制があっても当局の手入れから逃れて裏取引されたりします。
※「悠久幻想曲2」に(台詞の中だけ)あったなあ、薬草市。自警団の手入れが入っちゃいますから言えません。

>ガメルオデオン …PC参加:△
 【マナカメラ】【ホログラフィ】に似た効果の魔動機を使って撮影された動画を上映する団体です。主にドーデン地方で、小規模な神殿や劇場、貸し商店を使って上映しています。短めの動画を一度に数本上映して、入場料は1ガメルです。
※アメリカにあったニッケルオデオンめいた上映会です。【マナカメラ】は静止画、【ホログラフィ】は立体なので、間辺りに動画撮影の魔動機術があるといいんですけどねえ。
 他にも西部風サルーンやスピークイージーやオイスターバーなども突っ込んでみたいアルフレイム大陸。

>真の人間たち …PC参加:×
 人間至上主義の団体で、人間以外の人族を社会から排除したがっています。長命な種族に対しては「長命なので社会ポストを牛耳られてしまう」、短命な種族に対しては「繁殖力で人間が負けてしまう」とか言っていますが、そこまでの違いがないリカントに対する差別意識が一番強い連中です(アルフレイムでの人口が多いからでしょうか)。あくまでも組織の中心が人間なら満足するタイプから人間以外を根絶やしにしようと考えるタイプまで様々で、仲間内での争いも絶えません。魔動機文明時代の古い頃には大陸西部で根強い勢力でしたが、〈大破局〉直後のリカント虐殺に関与したため、ほぼすべての国で所属自体が犯罪であり、特に中心らしきものもなく細胞ごとに活動しています。反魔術師思想や蛮族融和主義や奈落教と悪魔合体している細胞もあるようです。
※国際興業じゃない方のK*Kとか、「絶対可憐チルドレン」の「普通の人々」とかですね。中心がないのもそれっぽく。

>健康会 …PC参加:×
 当初は健康になるための体操や食事療法を広めていた団体でしたが、魔動機文明時代末期に急激に危険な思想団体化して、「健康」を重視するあまり、病人や障害者の排除や抹殺を訴え、力を求めたダルクレム崇拝や不死を求めたノスフェラトゥ崇拝が内部で蔓延していました。レッサーオーガ、ラミア、ライカンスロープも多数浸透して、〈大破局〉で暗躍したといわれます。現存はしませんが、思想にかぶれた団体はしばしば出現しますし、主要構成員がケルディオン大陸に逃れたという怪しげな説もあります。
※国家社会主義でジャーマニーな労働者の政党です(待て)。20世紀初頭まで進歩した魔動機文明が変なイマジネーションをそそるんだ。

>キングスレイ清浄党 …PC参加:×
 「清浄なる教団」の分団が母胎になった反宗教政党です。神々の秩序が労働者への差別を作ったと主張しており、反宗教と労働者の権利拡大を求めていますが、労働者の支持はほとんどありません。魔動機文明時代から代議員の選挙に候補を立てていますが、泡沫候補の一種として概ね無視されています。
※グノーシス系共産主義。神様が歩き回る世界における無神論の代わりです。

>神秘の店 …PC参加:○
 魔法の品の販売や、所属する魔法使いの呪文サービスなどを行う店です。おもに真語魔法、操霊魔法、妖精魔法を扱っていますが、店により神聖魔法や魔動機術のサービスもあります。魔動機文明時代の前期に元の店が始まり、のれん分けで各地に広がっていきました(元の店は現存していません)。
※ロマールからオランに移転した「奇跡の店」っぽい雑貨屋さんです。

>ソサエティ・オブ・チャーム …PC参加:△
 とある神秘体験をした者達によるサロンのようなものです。構成員のつながりは緩く、時々かたまに構成員の家や森林の奥で会合(バーベキューや捕虜虐待など、場合により異なる)を開き、ただそれだけです。神秘体験を求める者も歓迎して受け入れるため、事実上機密は存在しませんが、神秘体験については各人が断片的な事しか発言できないようです。
※だいたい「忍殺」のサンズ・オブ・ケオス。

>鳩マスク党 …PC参加:○
 鳩を模したマスク(兜でもよい)をかぶる謎の集団です。水飲み鳥のマスクが鳩マスクに入るかは論争中です。

>兎耳の会 …PC参加:○
 兎の耳を模した頭飾りを付ける謎の集団です。自前の耳と重複するタビットやレプラカーンはいない……はずです。

>アサシン …PC参加:△
 レーゼルドーン大陸の熱狂的な異端宗派の伝説から生まれた秘密暗殺集団です。要はニンジャの同類ですが、神殿的なつながりを密かに持っている暗殺教団や、戦闘スタイルをアサシン寄りに持っていく神官戦士など、アサシンかぶれといえる影響は現代のアルフレイムの文化でも無視できません。


◆ブルライト地方の団体

>灰色の原石 …PC参加:○
 テラスティア大陸のザルツ地方からハーヴェスに渡航してきた冒険者達が、冒険者ギルドに認可を受けて設置した支部です。大陸間航路の護衛の大半を引き受けているほか、アルフレイム大陸の冒険者との混成パーティ結成のマッチングも取り扱っています。

>オペラツィオーネ・アル・ルーミィ …PC参加:○
 テラスティア大陸のダグニア地方からハーヴェスに渡航してきた、ティダンの神官戦士と冒険者の戦団です。アルフレイム大陸の神殿との交流のために派遣されてきました。ハーヴェスのティダン神殿や冒険者ギルド支部に支援を行い、大陸間交流の足掛かりになろうとしています。

>人族・バルバロス友愛会 …PC参加:×
 テラスティア大陸の小神の神殿の異端派と、手を組んでいた蛮族の一団が、大陸の外に亡命した集団です。新天地で自分達の教義を広めて神格を歪めようとしていますが、今のうちにハーヴェスの当局に摘発されれば滅びる程度の人数しかいません。
※アイヤールのルーフェリア神殿から逃げ出した連中です。

>セイルボート・リサーチ編集部 …PC参加:○
 ハーヴェスの港に入ってくるニュースをまとめて新聞を出している団体で、王国とマギテック協会の支援を受けています。港湾関係の小さなニュースも見逃しませんが、それ以外のニュースは扱いも小さくなります。

>ハーヴェス水上警備隊 …PC参加:△
 ハーヴェスの港湾と周辺の水上をパトロールする警察組織です。船で注意を引き付けて、反対側から泳いできたエルフの部隊で鎮圧するのを好んでいます。

>ユーシズ魔法学校のサークル活動 …PC参加:○
 ユーシズ魔導公国の魔法学校では、魔法を扱うためのバランス感覚の育成のため、魔法との関係の有無を問わずサークル活動が奨励されています。学校の規模が大きいため同じまたは似た内容のサークルが乱立しており、同じ球技でもチームごとに別のサークルになったりしています。かつては音楽サークルが乱立した時期もありましたが、今では野外系のサークルが増えているようです。

>魔法の霧 …PC参加:△
 ユーシズ魔導公国の機密を扱う部署の名称……とされています。実際には様々な権限を持つ個人や団体の集まりで、魔導公ですら全貌を把握していないと噂されています。魔術師や操霊術師としてはオープンな印象がある魔法学校が陽の面とすれば、ユーシズの陰の面といえるでしょう。

>礼拝堂基金会 …PC参加:○
 ラージャハ帝国のマスジド礼拝堂と黄泉の壁を運営するための基金を運営する団体です。グレンダール信者以外への追加税はここへの資金として形式上は扱われ、またグレンダール信者は追加税を免じられる代わりの労役義務を課せられます。

>採掘師ギルド …PC参加:○
 ラージャハ帝国に拠点を持つ、カスロット砂漠で資源や遺跡を探す採掘師の団体です。天候の変化や水場の位置について詳細な情報も持つため、ラージャハからミラージにかけて旅をするのに伝手があると少しは楽でしょう。

>銅の駱駝 …PC参加:○
 カスロット砂漠を巡回する隊商の集まりです。駱駝や砂上船で構成されています。鉄道の建設には(ハーヴェス方面のルートと自分達のネットワークが被らないため)積極的に賛成しており、工事現場への補給や警備も請け負っています。

>夢の一しずく …PC参加:○
 マカジャハットの街の一角にある前衛的なデザインのバーであり、宿屋でもあります。昼間は木々の陰で目立たないのに夜は魔動灯で目立つ作りは、オーナーの考案だというのですが、オーナーを見た客はこれまで誰もいません。「レプラカーンでいつも隠れている」「ドーデン地方に魔動機術の勉強に出た」「実はアンデッド」など、面白半分に様々な説が出ています。

>イグニッシャルアート美術館 …PC参加:×
 マカジャハットのどこかにある、第二の剣イグニスの影響を強く受けた非常に個性的なアート――イグニッシャルアートを集めた美術館です。“魔剣の迷宮”を応用した館内へ入るには、館長から認められた者だけが適切な手順を取る事が必要です。イグニッシャルアートには違法な物や倫理に反する物も多いため、招待された観客は帰ると行き方を忘れてしまうそうです。

>魔動機兵団 …PC参加:×
 魔動死骸区の魔動巨兵からランダムに出現する魔動機兵を、破壊せずに鹵獲可能な技術を持つ、謎の集団です。鹵獲して何に使うのかも不明です。

>角を携える者達 …PC参加:○
 ダイケホーン国民による交易団ですが、本国にはめったに戻りません。牛や山羊を使い、馬や馬車では通れない近道を通って交易をしています。

>聖ニクラウス開拓公社 …PC参加:○
 ミラージ共和連邦の13の自治国家が共同で設立した開拓組織です。領内は“奈落の魔域”に襲われやすいため、魔域が発生し次第潰せるように、各地に冒険者を配置しています。


◆キングスフォールの団体

>十七人の戦団/三十一人の兵団 …PC参加:△
 ガグホーゲン駅区に本拠を置く傭兵団で、遺跡探索やモンスター討伐を専門にする〈戦団〉と、コミュニティでの調査や護衛任務に長けた〈兵団〉に分かれています。17人及び31人の選抜メンバー(傭兵団の株主を兼ね、欠員が出たら合議で選抜)と、それ以外の補助メンバーが所属しています。神殿や種族コミュニティに信用されやすいように、構成員の種族や信仰はできるだけ重複しないようにされています。

>山の街区/槍の街区 …PC参加:○
 中央平和公園を取り囲む地区――狭義のキングフォールを構成する街区の総称です。天誅祭では、山の街区は山型をした輿を、槍の街区は槍を突き立てた輿を出します。それぞれの輿には、キングズフォールの歴史を彩る様々な場面を描いた飾り付けをしています。“ザークルセスの山”には魔法王の暴虐を余すところなく記されているため、一部の市民から「子供に見せたくない」などの抗議がありましたが、もちろん却下されました。

>ザークルセス血盟団 …PC参加:×
 魔法王ザークルセスの末裔を称する人々による集まりです。キングスフォールやアウンガルテン遺跡群の各地を「領土」と称して、裏から支配していたり実効性が無かったりしています。共和国政府に対しては当然ながら非友好的ですが、どれだけ敵視しているかは様々です。実態は単なるギャングから、ザークルセスを復活させようとするカルトまでばらばらです。

>ドーデン鉄道マニアックス編集部 …PC参加:○
 グランドターミナル駅区にある「ドーデン出版」から出している雑誌「ドーデン鉄道マニアックス」の編集部です。環城線、地下鉄道、国際鉄道、そして噂のリアニ計画……取材の種は尽きません。危険な場所への取材を冒険者に依頼する事もよくあります。

>キングスフォール鉄道病院 …PC参加:○
 中央平和公園駅区にある鉄道ギルド直営の病院で、ストラスフォード神殿ともつながりがあります。おもに鉄道関係者の治療や障害のアフターケアを行っていますが、一般の診察も受け付けています。高濃度マナ被曝による障害の治療や、国際鉄道の過酷な業務で精神を病む鉄道員の社会復帰にも力を注いでいます。

>シェルター管理委員会 …PC参加:○
 グランドターミナル駅をはじめとした各地にある避難用シェルターと、〈守りの剣〉を安置する聖堂を管理する組織です。薄給ですが安定した職場というイメージがありますが、〈守りの剣〉目当ての蛮族による襲撃も起こるため、殉職者が毎年出ています。予算が少ないため自前で冒険者も雇えず、蛮族対策が後手に回りやすい、キングスフォールの弱点です。

>鉄鋼の再生 …PC参加:○
 ゾルウォンド駅区(屑鉄町)の魔動機師や鍛冶師のクラブで、鉄や魔動機の廃材を再生した工芸品を作っています。魔剣の廃材を魔動機兵に組み込んだ溶解兵器や、表示盤の特殊なパターンで簡単に暗示を掛ける魔動機など、危険な品も時々作り出しています。

>鋼鉄神像奉献会 …PC参加:○
 カルメンテ駅区の住民の会で、ストラスフォードの神像を鉄で作り、キングスフォールの各地に奉献しています(鉄は融点が高く、また錆びやすいため、像を作るのは難しくなり、出来栄えもばらばらです)。同じストラスフォードを信仰する円五百教教会とは、なぜか友好的です。

>アウンガルテン遺跡市政府 …PC参加:○
 アウンガルテン遺跡群に住み着いた人族の代表を名乗る組織ですが、共和国政府の公認は受けていません(政府は遺跡群をキングスフォール市のアウンガルテン駅区内と見なしています)。実効支配区域も遺跡群の一部だけです。研究者と冒険者向けの宿泊施設の設置や、管理下の遺跡の整備及び入場料の徴収などを行っています。

>アウンガルテン北駅区委員会 …PC参加:△
 アウンガルテン遺跡群のキングスフォールから反対側(北側)にある北方ファング鉄道の支線の駅、アウンガルテン北駅の周辺の住民による(非公式の)組織です。遺跡群に北から入るのはアクセスに難がありますが、その分大きな成果が見込めると思われたため、鉄道卿の一人が投資して駅ができたのですが、その鉄道卿が失脚したせいで公的な開発が進まず、最寄りの自治体から遠いままで行政側の統制ができていません。委員会は行きずりの者の犯罪や被害には無頓着なため、後ろ暗い者、腕に自信がある者、一攫千金を狙う者が寄り集まり、風紀をかなり悪くしています。

>モートフェント製薬 …PC参加:○
 双子駅区に本社がある製薬会社で、製薬用魔動プラントを保持しています。所属する社員や出入りする冒険者はアルフレイム大陸の各地を回り、薬品の材料を探しています。近年では秘密の計画を進めているらしく、「“穢れ”を取り去る技術の開発だ」「蛮族だけを殺す疫病兵器を作っている」「人工の“高貴なエルフ”を生み出そうとしている」などささやかれています。
※アンブレラでもヨロシサンでもランダルでもロドスアイランドでもお好きな方へ。

>スフリエール・アクション …PC参加:×
 キングスフォールを中心とした、社会から迫害されたりドロップアウトしたりした“穢れ”持ちによる過激派組織です。主にスラムを拠点にしていますが、〈守りの剣〉の範囲外であるナムハラーン駅(マトックブッチャー駅)一帯に大きな勢力を築いています。マトックブッチャー駅の再開発には当然敵意を抱いており、政府や鉄道卿へのテロも辞さないと見られて警戒されています。
※レユニオンっぽくなりそう。

>金色星の漁師亭 …PC参加:○
 グロッソ港駅区にある食堂です。変わった獲物を自前で釣ってくる事でも知られており、外回りの店員は高度なレンジャーとしての技量も備えています。

>カイミットの青旗亭 …PC参加:○
 双子駅区、アルフェント駅側の食堂です。戦車祭でアルフェントが負けると、期間内は旗が半旗になります。カイミット漁港の魚とファイラーニ森林公園の薬草を使った料理が名物で、時々見慣れない魚や薬草が料理になっています。実験的メニューの大半は、材料の入手難易度や味の平凡さ、あるいは親の襲撃や魔法的作用でお蔵入りします。

>サシャの紅旗亭 …PC参加:○
 双子駅区、ベラフェント駅側の宿屋ですが、本業より食堂と武術道場に熱が入っています。店内には紅の旗がびらびらびらびらしており、視線の邪魔です。複数の代議員や元代議員や代議員志望者がお互いに仲が悪いのに出入りしているため、支持者や本人がリアルファイトに発展する例もしばしばです。

>群れ星運送 …PC参加:○
 トライネヤ駅区に本拠を持つ運送業者で、鉄道が結んでいない村落や放牧地との間の輸送を行っています。馬や馬車、魔動バイクだけでなく、特殊な輸送用の魔動機も実験運用しています。

>サザンスパイシー …PC参加:△
 ホルン駅近くの香辛料店で、南西部風の城塞っぽい建物が目印です。店員はドーデン地方外のリカントだけを採用しており、他種族とは取引以上の関係を持とうとしません。排他的な運営のせいで、ライカンスロープの潜入を疑われた事態もありました。

>アウンガルテン地下街 …PC参加:△
 アウンガルテン駅の地下に広がる、文字通りの地下の街です。中央部には魔動灯がともり、店舗が並んでいますが、大半の区画は暗視を持つ種族が住み着いています。さらに地下深くまで広がっている魔動機文明の地下街跡は、地下街の自治組合が冒険者に開放しています。

>代議員選挙区委員会 …PC参加:△
 代議員の選挙だけでなく、総裁選挙やタウンミーティングなどの母体ともなります。豊かな選挙区では専属の職員も常時いますが、貧しい選挙区では自治体の職員や比較的余裕のある住民が兼ねる事になります。選挙活動の取り締まり(20世紀初期基準なので、金銭での票の買収など露骨すぎる事でなければ大目に見られます)や選挙妨害の制圧(代議員の私兵、投票所を襲撃する蛮族……)など、意外と荒事の多い職場でもあります。
(代議員選挙区について)
 選挙区は議員1〜5人ごとくらいにあり、区割りは自治体の境界線と一致したり一致しなかったりします。基本的に住民の数に合わせて配分されていますが、2000年に及ぶ歴史の過程において、様々な事情により例外が存在しています。〈大破局〉により住民が減少しても、共和国の統治下にある証として選挙区は休止状態で(代議員を欠員にして)存続していたため、復活しても有権者が少ない選挙区や、復興が進んで有権者数が過剰になった選挙区などがあります。選挙区は共和国の法律で決められているため、設立、廃止、合併や分割、員数や区割りの変更は、代議院と元老院と総裁を通す必要があります。
(特殊な事情のある選挙区)
 ・トライネヤ駅区第IV選挙区…マトックブッチャー駅の近くです。住民の大半が移民や貧困者であり選挙権を持たないため、一部の資産者が回り持ちで代議員になっています。
 ・中央平和公園駅区第XIII選挙区…ほとんど復興されていない土地ですが、3軒の家があり、将来の開発を見込んで選挙区が復活されました。
 ・グランドターミナル駅区第I選挙区…復興で有権者の数が増えすぎたため、増員を繰り返し、現在では第I-a選挙区と第I-b選挙区に分割されています。
 ・グロッソ港駅区第X選挙区…〈大破局〉で壊滅した土地ですが、ナイトメアの代議員が生き残り、選挙区は休止状態にされませんでした。現在でも代議員の家が遺跡の中にあり、自分で自分に投票しています。

>ファイラーニ養老院 …PC参加:△
 双子駅区にある養老院で、ストラスフォード神殿が支援しています。かなり街外れにあるのは、“穢れ”が限界近くまで達した人族の収容所であった名残です。なお、認知症を患っても戦闘能力が下がるとは限らないため、看護師には高度な戦闘能力も要求されます。

>ファイラーニ初等中等学校 …PC参加:△
 双子駅区にある公立の学校で、おもにベラフェント側から児童や生徒が通っています。6〜15歳くらい(異種族なら成人前後の相当な時期)に通わせますが、キングスレイでは公立でもわずかに学費が掛かるため、特に人間やドワーフ以外の種族では子供を学校に通わせない親もいます。

>パルメイラス精白紙 …PC参加:○
 アウンガルテン駅区の西端、アウンガルト大水路に沿って工場を持つ紙屋で、羊皮紙や犢皮紙だけでなく、アルフレイムでは珍しい樹皮紙や木綿紙、もっと珍しい材料の紙、染料で染めた紙、透かしを入れた紙などを作って、駅区の中心部にある店舗で小売りしています。材料には冒険者の働きが必要なものも多くあります。また製紙に必要な水の取り扱いにもノウハウを積んでおり、浄水槽の設置・管理や水道の管理も請け負っています。

>アリコヴェール …PC参加:○
 ガグホーゲン駅区にある豆屋兼食堂で、アルフレイム大陸のありとあらゆる豆類を売っています。代表商品は緑豆(アリコヴェール)で、緑豆を使ったコース料理も名物です。販路拡大と新種発見のために、店員をアルフレイム各地へ派遣しています。

>ワームドライブ金属工業 …PC参加:○
 カルメンテ駅区にある工場で、長虫(ワーム。ドラゴンの別名)が絡むウォーム歯車をシンボルにしています。特殊な形状や素材の部品を専門に作っており、魔動機ギルドや鉄道ギルドにも多様な部品を納めています。素材の調達や試験運用などに冒険者を随伴させる事も多く、そのため守衛室を冒険者ギルド支部として登録しています。

>フィラデルフィア損害保険 …PC参加:○
 中央平和公園駅区に本社を持つ損害保険会社です。もとは各業界のギルドや海運業の商会で請け負っていた損害保険が独立した損害保険会社になったのは魔動機文明時代後期です。〈大破局〉で既存の損害保険会社は保険金を支払いきれずに倒産しましたが、損害保険が交易路の復興に必要であるため、共和国の議会命令で統合・再建されました。冒険者ギルドへの大きな出資元の一つであり、冒険者技能を持つ社員を「出向」という形で多数派遣しています。出向していない社員も、損害の査定や偽装事故の防止などに動く事があります。
※損害保険会社が冒険者的な事をするのもありますよね多分。「トライガン」の二人はちょっと違いますが。

>ネヴァースリープ探偵社 …PC参加:△
 グランドターミナル駅区に本社を持つ、“決して眠らない”魚の目をシンボルにした私立探偵社です。現在の主な業務は警備業ですが、そのための捜査の権限も許可されています。魔動機文明時代後期にはストライキの弾圧や乱暴な賞金首狩りで「大衆の敵」として悪名を馳せていましたが、特定の勢力に権限を侵略される警邏隊からの反発もあり、警察業務の請負から撤退します。〈大破局〉で頼り切っていた魔動機自律警備が役に立たず、終結に大きく貢献した冒険者ギルドに立場を大きく奪われてしまいました。現在は鉄道卿の傘下に入り、私設軍隊の一つとしても扱われています。
※むっちゃピンカートンです。マークは変えました。

>ファルコナーコーチ …PC参加:○
 ゾルウォンド駅区(屑鉄町)にある魔動列車の工房で、シンボルは鷹匠です。鉄道ギルドの設計をアレンジした特注品の生産が多く、豪華なプライベートカー(私用客車)や特殊な構造が多い業務用車両を生み出しています。特殊な魔動機を組み込む事も多く、発掘品を引き取る事も多いため、リアニ計画との関わりを取沙汰されています。

>中央平和公園幻獣友の会 …PC参加:△
 中央平和公園駅区に住んでいたり、散歩に出たりする知的な幻獣による会です。とはいっても大した事はしておらず、自分や騎獣の主人による情報交換会です。〈大破局〉による被害を覚えている者も多く、蛮族は見つけ次第殺しています(できるだけ集団で取り囲んで仕留め、勝てそうになければ通報します。コボルドは状況次第です)。〈守りの剣〉を持たない中央平和公園駅区の安全維持に一役買っているため、この自警団行為は共和国からも認められています。

>アクアマリン・サルベージャー …PC参加:△
 グロッソ港駅区にあるサルベージ業者で、普段は航路の浚渫や港の整備を行っていますが、沈没船を発見して荷揚げする事もあります。社員の大半は長時間潜水できるエルフやフロウライト、水を扱う妖精使いです。カルキノスだけでなく、搭乗して潜水できる作業用魔船艇を複数所有しており、エルフの人力ではできない作業も行えます。

>ライトハウス魔法学校 …PC参加:○
 グロッソ港駅区にある魔法学校で、真語魔法、操霊魔法、妖精魔法(特に光や水の系統)を教えています。コンクリートでできた4階建ての校舎は、当初は蛮族の攻撃から避難用の要塞としても機能していました。学校はファーグ家の傘下にあり、港の役人や私設軍隊の軍人の魔法教育も手掛けています。外円部にある本校地のほか、演習用のフィールドになる島をスィーク海に所有しています。

>レパブリック鉱油 …PC参加:○
 ゾルウォンド駅区(屑鉄町)に本社を構える石油業者です。量も取れず用途も少ない石油はおもに燃料として使われてきましたが、魔晶石の乏しい地域における据え付け式動力機関や、石油を変性して作り出す人工繊維にも、実験的に着目しています。

>赤い熊の右手 …PC参加:△
 ナムハラーン駅(マトックブッチャー駅)近くの、羊や牛などのメジャーな肉ではない特殊な肉――ワニ、トナカイ、熊、駱駝、幻獣など――を扱う店です。品揃えは入荷状況に左右されますが、運が良ければ美味な肉のフルコースを頂けるでしょう。

>北西製塩 …PC参加:△
 キングスフォールで使用する塩を供給する塩業会社です。水が豊富なアルフレイム大陸では、大規模な岩塩鉱山は限られた地域にしかなく、ドーデン地方では海か内陸の塩湖で塩田を作って塩を得ています。海水から作った塩は適切な量の真水と混合すればキングスフォールの“コンクリート”に使えるため、建築方面での需要も大きいです。

>ファングセメント …PC参加:△
 コンクリートの材料――火山灰、石灰、軽石を扱うセメント会社です。もとは石灰を使った漆喰や土壌改良剤の会社で、コンクリートの再発見とともに大きく成長しました。

>ヒスドゥールセラミック …PC参加:△
 ヒスダリア方面の各地で製造している陶器や磁器を外部販売する商会です。グランドターミナル駅、トライネヤ駅区、グロッソ港駅区に支店を置いています。

>グランドターミナル診療所 …PC参加:○
 グランドターミナル駅に付属している診療所です。遠い地方の病気についても詳しい医者と、地方語や種族語に堪能な通訳が配属されており、流行病に罹患している乗客の下車を差し止める判断ができます。特に大規模な流行病の場合、駅の一角にある「検疫ホーム」に停車させて数日間待機させます。

>ホルン鉄道ホテル …PC参加:○
 ホルン駅から歩いてすぐのホテルで、鉄道ギルドの運営です。観光客や遠方からの旅人が多いグランドターミナル駅区や、船で来る客が多いグロッソ港駅区とは異なり、やや安価な料金もあり、南方からのリピーターや長期滞在する客が多くなります。部屋の調度はまあ普通ですが、南方の料理を出す食堂と地下の大浴場、そして冒険者ギルド支部〈鈍色の動輪〉があります。

>米と魚の郷 …PC参加:○
 五百円教教会からもう少しガグホーゲン駅寄りにある、米料理と魚料理をメインにした食堂です。南方からの移民がよく出入りする店で、店内ではそちら方面の地方語をよく耳にするでしょう。闇ギルドの摘発に遭遇した事も何度もありますが、店主や店員は「何も関わっていない」と主張しています。

>ネイチャーウェアー …PC参加:○
 トライネヤ駅区にある、野外用の衣服を中心とした冒険用具の専門店です。実用性重視ですが着心地も近年では重視しています。野外で隠れやすくする配色パターンの「迷彩」を復活させ、さらに市街地用の「都市迷彩」も開発して、警邏隊や鉄道卿の私設軍隊、そして冒険者ギルドにも売り込んでいるようです。

>空位の鉄道卿 …PC参加:△
 かつては鉄道卿だった家系がありました。家系は所有していた路線が蛮族との戦いで荒廃してしまい、鉄道会社は解散、当主たちは憤死して家系は四散してしまいます。しかし他の鉄道卿達は居館と所有するジェネレーターを保全して、仕えていたルーンフォーク達に保存させます。そして蛮族を駆逐した土地を開拓するための受け皿として、鉄道卿の家系を再興しようと、ルーンフォーク達が遠縁の子孫を探し始めました。

>IMM鉱業 …PC参加:○
 鉄(iron)、魔晶石(manastone)、マナタイト(manatite)を採掘する鉱山会社です。ドーデン地方の各地に鉱山を持っていますが、販売部の本店はキングスフォールのグランドターミナル駅区にあります。鉄道産業との絡みが大きく、株の大半は鉄道ギルドとストラスフォード家が持っています。キングスレイ国内では、鉱山防衛用の私設軍隊もいます。

>担ぎ麺の屋台 …PC参加:×
 天秤棒で担いだり、馬車で回ったりする「担ぎ麺」の屋台は、繁華街、住宅街、港、スラムなど、キングスフォールの各地で見られます。屋台の営業権は生まれつきのキングスレイ国民にしか与えられないため、「諜報組織の一員だ」「政府の密命を受けている」などの噂がありますが、「本来は屋台は推奨されないが、国民にのみ零細な収入源として認めている」という事に公式にはなっています。

>ザークルセス弑逆記念競技場 …PC参加:○
 中央平和公園駅区にある大規模な複合施設で、戦士系技能の道場、大浴場、劇場、グレンダール神殿などがあります。メインは大規模な戦車競技場と、魔法文明風の円形競技場で、戦車競技場では馬が牽(ひ)く戦車レースを、円形競技場ではフットボール(キングスレイ協会(アソシエーション)共通ルール)のチーム戦を目玉にしています。戦車の御者とフットボールの選手は、階層を問わずキングスフォールの人気者です。ちなみにザークルセスが剣闘士闘技会に代表されるブラッドスポーツ(流血を伴う競技)を好んだため、ブラッドスポーツは共和国の(法律ではなく)憲法レベルで違法化されています。

>闇競技団〈真夜中の円陣〉 …PC参加:×
 キングスレイで禁止されている剣闘、闘犬、闘鶏、武装拳闘、ドッグシューティング(犬追物)などを非合法に開き、賭博を開く競技団体です。スラムや遺跡内で競技を行うため、スラム回りの士気の低い警邏隊や、遺跡を抑えている遺跡ギルドとずぶずぶの関係にあります。

>キングスフォール復興記念博物館 …PC参加:○
 トライネヤ駅区にある博物館で、キングスフォールが〈大破局〉から復興した当時の資料や、破壊された魔動機文明時代の博物館からの回収品を管理しています。展示は地味ですが入館料を徴収しないため、近所の住民が寄り集まっています。

>カルメンテ鉄鋼美術館 …PC参加:○
 カルメンテ駅区にあり、住民が作った金属の装飾品やオブジェなどを展示する美術館です。文化的に後れを取りがちなカルメンテ駅区の文化振興のために作られ、地元住民向けの講座や体験会も開いています。収蔵した魔剣が“魔剣の迷宮”を作った事件が複数あり、構造の一部を博物館に取り込んでいます。

>ケイバー軽金属研究所 …PC参加:○
 ゾルウォンド駅区(屑鉄町)にある研究所で、マナタイトの反発効果を研究して宇宙に行こうとした魔動機師の名を冠しています。魔動機師は何らかの実験で事故死したとみられ(遺体は回収されませんでした)、その後は魔動機ギルドが研究所を引き継いでいます。
※西部諸国の魔術師とはかんけいありません。

>大平原米穀 …PC参加:○
 ガグホーゲン駅区に本店がある、米を中心とした穀物全般を扱う店です。〈大破局〉で失われた穀物の復活でも知られており、種の探索に冒険者を雇ったり、育種のための農場を持っていたりします。

>オスプレイ …PC参加:○
 双子駅区にあるレストランで、大陸外から伝わった「寿司」を出しています。職人は生食の伝統が強いリルドラケンと魚介類を好むエルフが大半を占めます。オスプレイ(ミサゴ)が捕らえた魚を発酵させるという言い伝えにちなむ店名で、生魚を米と握った「ニギリズシ」だけでなく、押してブロック形や円筒形に固めた「オシズシ」や発酵させた「ナレズシ」も出しています。

>ゴルゴルビール …PC参加:○
 双子駅区にあるビールの醸造所で、ゴルゴル(テラスティア大陸に生息する猿の一種)が果物を発酵させて酒を造るという言い伝えにちなみます。酒を飲むゴルゴルをあしらったラベルは、キングスフォールのどちらかといえば庶民的な価格帯の店でよく見られます。

>シーサイド・アップルサイダー …PC参加:○
 グロッソ港駅区にあるソフトサイダー(リンゴジュース)とハードサイダー(リンゴ酒)の店です。「サイダー」とだけ言ってハードサイダーで相手を酔い潰そうとする悪い客は、常連のドワーフやエルフ達によって飲み比べに追い込まれます。

>サウスロンドワイナリー …PC参加:△
 サウスロンド駅の近くにある葡萄園で、秋になると葡萄を収穫してワインを作ります。葡萄ジュースが発酵中のムストは蓋ができないため(蓋をすると発生した炭酸ガスで爆発する)、わざわざ鉄道で足を運んで買っていくキングスフォール市民もいます。

>キングスフォール市政府 …PC参加:○
 キングスフォールの市街地と周辺を統治する地方政府です。本庁舎は中央平和公園駅区にあり、環城線と首都東西線の沿線を9つに区切り、各駅区に区役所を設けています。警邏隊も市政府が管理していますが、駅などは鉄道警察が、グランドターミナル駅区の鉄鋼共和国政府の施設は議長親衛隊と鉄道卿の私設軍隊が管轄します。キングスフォール市に独自の議会(市会)はなく、代議院のうちキングスフォール市内から選出された議員による首都委員会が代わりになります。市長もなく、総裁が市も代表します。

>ガグホーゲン駅区役所 …PC参加:○
 ガグホーゲン駅区(ホルン駅方面も含む)を管轄する役所で、キングスフォール市政府の機関です。市全域の事業(大通りの管理、大きな橋、水道、大規模な行事など)を除くすべての範囲が区役所の仕事になります。独自の地方政府ではないため、区長や区議会はありません。

>キングスフォール警邏隊ガグホーゲン署 …PC参加:△
 ガグホーゲン駅の一帯を管轄する警邏隊です。ガグホーゲン駅の構内と鉄道の敷地内は鉄道警察が管轄しますが、改札の外や駅附属の商業施設など、縄張りの曖昧な場所での混乱はいつもの事です。内円部は弛緩して壁外は人手不足と言われており、地元ではあまり高く評価されていません。警邏隊で手に負えない事態が発生すると、鉄道卿の私設軍隊が出動します――鉄道卿の力関係で面倒な事が起きると冒険者回しになります。

>魔動機大学 …PC参加:○
 魔動機ギルドが設立している高等教育機関の連合です。大半が技術系の学校ですが、自然科学系の学問も学べます。人文系は魔動機文明時代に特化しています。グランドターミナル駅区の魔動列車大学、中央平和公園駅区の魔航船大学、アウンガルテン駅区のアル・メナス研究院、双子駅区の魔動工業大学など、キングスフォールの全域に広がっています。

>睡蓮の学び舎 …PC参加:△
 おもに双子駅区で開かれる、キングスフォールに住むメリアによる文化活動の集まりです。他の種族が眠る真夜中に集まり、詩や物語をやり取りします。燃料を持ち寄って夜間に集まって何やらごそごそするので、他の住民から取り締まりの要望が出た事もありましたが、レッサーオーガだったその住民が退治されました。

>キングスフォール・ウィークリー編集部 …PC参加:○
 グランドターミナル駅区にある、同名の新聞の編集部です。割と硬い記事が多いのですが、頻繁にあるお祭りの情報は非常に詳しく、そちら目当てで買う市民も多くいます。危険な場所への取材に冒険者を伴う事もよくあり、記者の大半は冒険者技能を持っています。

>パームリーフ書店 …PC参加:○
 アウンガルテン駅区に本店がある書店で、名前はレーゼルドーン大陸で筆記に使われていたパームリーフ(貝葉)にちなんでいます。おもに学術書の出版と販売をしています。古書の取引は行っていませんが、魔動機文明時代の本を再版するための買取窓口もあります。

>シャトークア書店 …PC参加:○
 グランドターミナル駅区の書店で、小説やコミックなどの娯楽系の読み物や、旅行ガイドや料理本などの実用書を出版・販売しています。高くなりますが、国際鉄道で輸入された外国の本も売っています。冒険者の冒険を描いた本を作るために作家を冒険者に同行させる事もあり、いくつかの冒険者ギルド支部と提携しています。

>マグリビア魔動織機 …PC参加:○
 トライネヤ駅区にある工場で、復元した魔動機により布を大量生産しています。織機以外の魔動機の開発にも手を伸ばしており、魔動車の試作も行っています。

>ヴァーミリオンファクトリー …PC参加:○
 トライネヤ駅区の楽器工場兼魔動バイク工場です。バードとライダーとで意味するものが全く異なる場所です。

>アスンシオン銃砲店 …PC参加:○
 アウンガルテン遺跡群から発掘されたガンを利用可能な状態に整備して、銃弾も製造するガンショップです。新しいガンのリバースエンジニアリングにも挑戦していますが、まだ旧式のガンしか成功していません。工場はアウンガルテン駅区に、店舗はグランドターミナル駅区にあります。

>カーマイン護身具 …PC参加:△
 グランドターミナル駅区にある護身具の店です。仕込み剣や仕込み銃、杖に偽装できるメイス、投げて使う“鋼鉄の星”、コートを装ったラメラーアーマーなどを売っています。ラクシアでは隠し武器に対する規制がゆるいため、しばしば襲撃や暗殺に護身具が使われていますが、規制する発想自体が出にくいようです。

>センセイ道場 …PC参加:○
 テラスティア大陸から渡ってきたグラップラーの「センセイ」が双子駅区に開いた道場ですが、センセイは冒険に出ている事が多く、普段は近所のグラップラーの集会所のようになっています。

>月光浴教会 …PC参加:○
 トライネヤ駅区にあるシーン信者の教会です。月夜に「月光を浴びるため」と称して半裸で歩き回ったり教会で全裸になったりするため、狂信的な集団と見られています。月光を浴びることでシーンの啓示を得ると主張していますが、外部からは「それはただの狂気ではないか」というのが一般的な反応です。

>享楽と暴虐の教会 …PC参加:×
 享楽と暴虐の現人神としてザークルセスを崇拝する教団……という体裁の上流階層の秘密クラブ……だったはずですが、体裁が悪くて創設メンバーが手を引いた後も組織が独り歩きして、真剣にザークルセスを崇拝する教団になってしまいました。基本的に仲間内で特殊プレイにいそしんでいるだけですが、(警邏隊の手には確実に余るため)私設軍隊のひとつが監視しています。

>マリーゴールド・ファインアートスクール …PC参加:○
 トライネヤ駅区にある美術学校で、一般向けの中等学校に併設されています。卒業者は画家や彫刻家のアトリエに入ることが多いです。

>コカトリス・アートワークスクール …PC参加:○
 カルメンテ駅区にあるコカトリス学院に付属する芸術学校です。工業デザイン寄りの勉強が多く、卒業者は職人の工房に行ったり、学院の工学研究に進んだりします。学院のシンボルはコカトリスで、たまに脱走して騒ぎになります。

>メルキセデク楽団 …PC参加:△
 ナイトメア7人による楽団です。音楽は伝統音楽に対抗するような、我々の言うロックに近いものですが、楽器は一般的なラクシアのものです。全員が冒険者で、普段は別々のパーティで冒険に出て、その間の休みの時期に演奏しています。

>七色染料 …PC参加:○
 トライネヤ駅区にあるインクと染料の店です。材料にモンスターを使う色は意外と多く、店主は“壁の守人”から大量に魔神の戦利品を入手して、独自の魔性的色彩を生み出しています。召異術師とも裏で取引があるといいますが……。

>アースドラゴン発掘商会 …PC参加:×
 キングスフォールのあちこちにある魔動機文明時代の遺跡を、土地の所有者からの依頼で発掘する商会です。冒険者を呼ぶほどの危険度を想定されなかったり、土砂や瓦礫に埋もれて立ち入るのが難しかったりする遺跡を対象にしているのですが、遺跡ギルドの息が掛かっている事もあり、いかんせん商売敵として冒険者ギルドとの関係は芳しくありません。割と頻繁に危険なものを掘り出してしまい、手遅れになりかけてから冒険者ギルドに泣きついてきます。また金目の物以外の鑑定能力も乏しく、時々危険な物品をブラックマーケットに流してしまいます。

>ブラックマーケット〈漆黒の天幕〉 …PC参加:×
 非合法な品――盗品や危険物などをスラム、森の中、遺跡、高級住宅街などで売りさばくブラックマーケットです。キングスフォールのどこを拠点としているかは不明ですが、必要にしている者の所へどこからともなく連絡が来ます。人族と麻薬は扱わない主義らしく、ショバ荒らしをする小規模なブラックマーケットを謎の戦力で叩き潰したりもします。

>魔工舎印刷所 …PC参加:○
 アウンガルテン駅区でカレンダーやチラシを刷っている印刷所です。主人は仕事を選ばないようで、でかい仕事なら怪文書でも怪人の予告状でもお構いなしに印刷するため、店を私設軍隊やルーンフォークの一団に襲われた経験もあります。

>ドリームペインター硝子工芸 …PC参加:○
 カルメンテ駅区にあるガラス工場で、ガラスコップ、ガラス瓶、窓ガラスなど幅広く手掛けています。魔晶石とマナタイトを微量に混入した硬化ガラスは、高い耐久性が求められる高層建築で多用されます。体験工房もありますが、工業地帯である駅区に来るような客はあまりいません。

>キングスフォールフットボールリーグ …PC参加:○
 キングスフォールにある有象無象のフットボールチームが加盟している団体です。リーグは上位から4ブロックに分かれ、一番下の第4ブロックでは過酷な会場、揃わない人数、書類の不備による不戦敗、などなどがチームを苦しめます。

>キッチン・オルゾ …PC参加:○
 グランドターミナル駅区で、大麦を使った料理――粥、麦焦がし、大麦飲料のオルゾ、エールなどを出しています。オルゾが南方伝来のコーヒーに人気が奪われているため、新たにライムギを発酵させた飲料のクワスに手を伸ばしています。

>ハルバタ茶寮 …PC参加:○
 様々なハーブやスパイスを使ったハーブティーを出す喫茶店です。本店がグロッソ港駅区に、支店がトライネヤ駅区とガグホーゲン駅区にあります。かつては〈グランマール〉にも支店がありましたが、〈グラン・フィアンナ〉へルームサービスを提供した際に何らかの事件を起こし、うやむやにする代償に閉店したということです。

>燕屋馬糧 …PC参加:○
 トライネヤ駅区の外れ、ナムハラーン(マトックブッチャー)駅よりも外側にある、燕麦や大麦などの馬の飼料を扱う店です。羊毛街道を行き来する馬車の馬目当てに開業した店ですが、冒険者の騎獣に必要な特殊な餌も取り揃えています。

>アルショニフェリー …PC参加:△
 グロッソ港からアルショニア女王国へ渡る魔船艇フェリーです。鉄道より時間がかかりますが、馬車や魔動車を積み込む事ができますし、広い船内で三等船室でも雑魚寝、二等船室ではベッド、一等船室では広い個室を使えます。船内にはレストランや劇場もあります。

>鉄道警備兵 …PC参加:△
 蛮族や獣などの外敵から鉄道を守る、キングスレイの私設軍隊の一種です。車内や駅構内の治安維持は鉄道警察の仕事で、縄張り争いは起こったり起こらなかったり様々です。武装車両や鉄道用魔動機兵を所有しているほか、兵士には重武装のファイターや様々な系統の魔法使いも大勢抱えています。

>フレアスピナ鋳鉄 …PC参加:○
 カルメンテ駅区にある小さな鋳鉄工場です。蓋の噛み合わせの精度を高めて密閉調理できる琺瑯鍋が有名になり、冒険者の間でも人気が出ています。
※……バー○キュラ。

>東方料理〈オリエンタリア〉 …PC参加:△
 グランドターミナル駅区にあるアルフレイム東方料理の店です。食材は東方から持ち込んだ動植物を郊外の農園で育てたものを利用していますが、たまに魔航船で持ち込まれた食材がメニューに並びます。店内でも東方特産の生き物が飼われています――こちらは観賞用であり、食用ではありません。

>白樺之露 …PC参加:△
 双子駅区にあるメリア料理の店で、他の人族の味覚に合わないような料理や、そもそも動物系の人族には有害な料理も出しています。名物はコルガナ地方の白樺の樹液ですが、異種族にとってはほとんどただの水です。異種族の客を想定していないため、外に看板もなく、見た目はほぼ民家です。

>アワープレシャス …PC参加:△
 キングスフォールに住むグラスランナー達による、ちょっとした宝物の交換会です。きれいな石や形のいい枝から、魔動機の部品や海で拾った竜涎香まで、交換される品物は様々です。
※いとしいしと。でもグラスランナーに独占欲は多分ない。

>漁火コテージ …PC参加:○
 双子駅区のカイミット漁港を抜けた先にあるコテージで、新鮮な魚介類(エルフの料理人によるナマコ、ホヤ、ヌタウナギなど)と漁港の夜景が素敵です。駅区の市街地からは死角になるため、密貿易がされているのではないかと疑う人もいます。

>大使館街 …PC参加:△
 アルフレイム大陸各地の国の大使館が並ぶ通りで、グランドターミナル駅区にあります。成立は魔動機文明時代にさかのぼり、当時から続く大使館もいくつかあります。当該国が〈大破局〉で滅亡していた場合、承継国と見なされる国が大使館を譲り受けられる事になっていますが、複数の国に分裂した場合には争いの元にもなっています。通りの両端には警邏隊が詰めており、用件を言わないと通してもらえません。
(おもな大使館)
 マグノア大使館:天幕を意識した、三角形を多用したデザインです。労働者がキングスフォールに大勢流れ込んでいるため、訪問者が一番多い大使館です。
 オルフィード大使館:建物は古いですが、魔動機の照明や空調などのメンテナンスは万全です。
 フレジア大使館:十分な広さですが、それでも大使館街では小ぶりに見えます。敷地内は森のようになっており、外から木造の建物が垣間見えます。
 ゴケルブルグ大使館:ドワーフの様式に近い、石造りの重々しい建物です。正面に飾られている盾は、毎月違うものが出されます。
 アルショニア大使館:建物の前に並ぶ女王像と、女性衛兵の一糸乱れぬ行進で知られています。
 ハルシカ大使館:ランドール地方の国では唯一の大使館です。乾燥地帯の建築様式を持ち込んだため、現地の職員からは「じめじめして寒い」と不評です。
 ハールーン大使館:東方風の建物が異彩を放ちます。ウルシラ地方の他国との窓口も兼ねています。
 スフバール高等弁務官事務所:ルセア大使館を、属国だったスフバールが承継した施設です。華美な建物には明らかに手入れが行き届いていません。
 モルガナンシン大使館:悪名高い“ヴァイスシティ”の大使館には、訪れる者はほとんどいません。人族国家の外交プロトコールに従い、館員に蛮族はいないはずなのですが、誰かがレッサーオーガに心臓を食われていても……。
 ヴェイルボーグ大使館:コルガナ風の重厚な建物です。“壁の守人”の連絡先を兼ねており、冒険者ギルドのキングスフォール総支部を併設しています。
 クルツホルム大使館:コルガナ北西の諸都市の大使も兼ねています。鉄道ギルドとの縁も深く、寒冷地仕様の車両の試験も請けています。
 ハーヴェス大使館:海路を通じて交流があったため、ブルライト地方に鉄道が開通する前から大使館がありました。実務機能の大半はグロッソ港駅区の分館にありましたが、今後の鉄道の開通により本館も強化されると見られています。
 ラージャハ大使館:大使館街が満杯のため、すぐ外の建物を買い上げて開設しました。鉄道ギルドや魔動機ギルドの幹部の出入りが多く、リアニ計画絡みではないかと注目を受けています。
 ヒエロ革命軍臨時領事館:ごく最近滅びたヒエロ王国の跡にできた臨時政府が大使館街の外に建物を借りたのですが、革命軍は対外債務の継承を拒否しており、キングスレイ政府から承継国として認められていません。大使館街の隅にある王国の大使館は立ち退く気はさらさらなく、この状態は当分続きそうです。

>ヒスダリア市政府出張所/グランティン市政府出張所 …PC参加:△
 グランドターミナル駅区にある、キングスレイの第二都市と第三都市の市政府の出張所です(グランティン市政府の出張所は、グロッソ港にも支所があります)。地域独特の料理が出る食堂や、留学生の宿舎もあります。

>バルバロスピット …PC参加:×
 キングスフォール一帯に潜伏している蛮族の集合地点、別名“巣窟”です。ピットの大半は〈守りの剣〉の効果が及ばない外縁部のスラムにありますが、大胆にも環城線を越えて内側に潜伏しているピットも複数あると見られています。警邏隊や私設軍隊が仮称を付けているだけで、蛮族名が不明なピットもあります。

>ワンダリングソード …PC参加:×
 実はキングスフォールには、公開されている8本+ホルン駅の1本のほかに、もう1本の〈守りの剣〉があり、ほかの剣がカバーする範囲の外を動き回って蛮族をあぶりだしているという噂があります。「9本目の〈守りの剣〉」について聞かれても、公式には「ホルン駅のアレ」という回答しかありません。

>ペリカンペミカン …PC参加:○
 ナムハラーン(マトックブッチャー)駅近くにある保存食の店で、リカント風のペミカン(肉、脂、木の実、ドライフルーツを煮て脂で固めたもの)で知られています。店名は語呂合わせでつけられたらしく、ペリカン肉は入っていない……そうです。
※ちなみに缶詰は19世紀前期の発明のため、ラクシアで現在も作れるかはGM次第です。「オーフェン」の桃缶懐かしいなあ。

>オルガノン兵器廠 …PC参加:△
 ゾルウォンド駅区(屑鉄町)にある魔動機工場です。魔動機文明時代は対空兵器をおもに作っていましたが、現在ではガンの再生や銃弾の製造、魔動機兵の改造(民生用もあり)がおもな業務になっています。対空兵器の在庫の一部がある鉄道卿から再生できるか相談があり、どうやら空を飛ぶ何者かに遺恨を抱えているようですが……。

>領主邸 …PC参加:×
 ザークルセスがドーデン地方西部一帯を支配していた当時の、のちにキングスフォールとなる地域を支配していた領主の末裔を名乗る家の屋敷です。中央平和公園駅区の辺鄙な場所の森の奥にあり、その正体は謎に包まれています。

>高架下 …PC参加:○
 環城線の充腹式上路アーチ橋――アーチの上に石を積んで路面を作る橋――の下の空間は、川や道路が交差するために使われていますが、各駅近くの繁華街ではアーチ下の空間を利用して、空間を密閉するような建築を作り、店舗や倉庫にしている例もあります。振動がすごい事もあり、住居としては使われません。

>フェヘールヴァール蒸留所 …PC参加:○
 カルメンテ駅区にある蒸留施設で、高純度のエチルアルコール(消毒用または飲用)や、アルコールに薬草の成分を溶かした薬酒などを、「白い城」ブランドの瓶に詰めて売っています。施設の一部は魔法文明時代の遺跡で、そこにある魔法の品か、あるいは土地そのものが特殊な効果をもたらしているという話があります。材料の入手や調合のために、レンジャーやアルケミストも働いています。

>プレイノコール農場 …PC参加:○
 ガグホーゲン駅区のさらに内側、中央平和公園駅区との狭間に広がる農場です。駅区と駅区の間には、魔動機文明時代でも開発しきれなかった土地や、〈大破局〉で破壊されて復興されていない遺跡があり、農場や森などは珍しくありません。農場の中には鉄道の廃線が延びており、機関車は地下水を汲み上げる動力に、客車は家になっています。

>武器鍛冶アヒトフェルの工房 …PC参加:×
 ゾルウォンド駅区(屑鉄町)に店を構える武器鍛冶の工房で、ザークルセスを弑逆した剣を打った鍛冶師の弟子筋を名乗っています。名乗りにたがわず、一見するとわかりにくいが高い威力を持つ武器を作り出します。鍛冶師の中には銀髪で色白のドワーフが何人かいるようですが……。
※ダークドワーフですね。コネクションになるか敵になるかは展開次第です。

>オールドスチール・アーマリー …PC参加:○
 カルメンテ駅区で魔動機文明時代の上質な鉄を打ち直した鎧を作っていた工房ですが、鎧は弟子に任せて、主は人間で高齢にもかかわらず、鎧を上回る武器を打とうとしています。
※虎徹。

>ゲームサークル〈遊戯札と骰子〉 …PC参加:○
 双子駅区のゲーム好きの人々が集まり、カードゲームやボードゲームを楽しんでいます。ゲーム用具の職人も加わっていて、時々新しいゲームを出しては、仲間内で遊んでゲームのバランスを確かめます。

>ロングロングソーセージ …PC参加:○
 グランドターミナル駅区にある、ドーデン地方風のヴルスト(腸詰)の店です。長さも太さも様々なヴルストは、目玉商品のとても長いソーセージ、ハーブやスパイス入りソーセージ、煮込んだ大麦と血のソーセージ、野生の獣のソーセージ、幻獣のソーセージなどがあります。

>クロスラインソース …PC参加:○
 グロッソ港駅区に蔵を構える、独特のソース(酢や糖蜜に野菜や香辛料を漬け込んだ、ウスターソースに似たもの)を作っている店です。雑に交差した線を書き込んだ感じの商標で知られるソースは、ドーデン地方の内陸へ盛んに輸出されています。エルフ料理やリルドラケン料理の魚に添えるための醤油も、少量ですが作っています。

>ウィンターヘイヴン …PC参加:○
 グロッソ港駅区にある、ジャムと漬物の店です。冬を越すための保存食として、アルフレイム大陸の北の方では秋になると大量のジャムと漬物が作られます。店頭で作られるジャムパイも人気がありますが、漬物パイは評判が芳しくなく、しかし一部の熱狂的なファンによりメニューから消えません。

>ジィミルク …PC参加:○
 双子駅区のベラフェント側の牛乳屋で、テラスティア大陸にいる人面牛身の幻獣のマークの牛乳瓶に入れて毎朝配達してくれます。アルフェント側にも顧客は多く、顔を合わせにくい者同士の間のメッセンジャーを頼まれる事もあるとか。

>前哨地(アウトポスト) …PC参加:○
 キングスフォールを取り囲む畑や農村よりもさらに外側の草原や森の中、人族の安全圏の限界近くにある、外敵に対する見張りの拠点です。前哨地には警戒要員だけが詰めており、警戒線を敵が越えると駐屯地から私設軍隊が迎撃に向かいます。
 春のキノコ狩りと秋のベリー摘みの前には、前哨地より内側の蛮族や危険な獣を軍隊と冒険者が一斉掃討して、一般人の安全を守ります。

>市立南方交易所 …PC参加:△
 ガグホーゲン駅の貨物区画にある交易所で、南方国際鉄道で持ち込まれる交易品(おおむね材料や素材に近いもの)の大きな取引を行います。国外からの関税もまとめて徴収しています。

>ヴェイルボーグ銀行グランドターミナル支店 …PC参加:△
 “壁の守人”のための送金システムの運用や、人族社会の復興のための投資が基となり、コルガナ地方の銀行がアルフレイム大陸の北西部を中心にネットワークを広げています。こういった銀行に冒険者が預金をしておけば、別の街でも引き出す事が可能です。便宜上、預金の利息と手続きの手数料が相殺されるものとして扱ってください。

>中央平和公園埋葬管理委員会 …PC参加:○
 〈大破局〉で死んだ大勢の人族は、火葬にする燃料もなく、土葬を余儀なくされました(レブナントになる危険を考えると放置は論外です)。現在の中央平和公園の大半は埋葬地を緑地にしたもので、慰霊儀式を委員会が欠かさない事で、アンデッドの出現を概ね防いでいます。一部の地域には魔動機文明時代以来の小規模な墓地が残っていますが、新しい死者は基本的に中央平和公園に埋葬されます。重犯罪で処刑された者、多重蘇生で“穢れ”が高くなり過ぎた者、上位蛮族は、厳重に火葬にされたうえで灰を“処理”されます。

>塵埃焼却炉 …PC参加:○
 カルメンテ駅区にあるごみの焼却炉です。キングスフォールの生ごみは家畜に食べさせるか家庭菜園の肥料にするため、可燃ごみはあまり多く出ず、カルメンテ駅区だけで市内すべての可燃ごみを処分できます。不燃ごみは再生ギルドでリサイクルして、リサイクルしきれない分を各駅区の空き地やくぼ地の埋め立てに使っています。街や旅人を襲撃して死んだ蛮族は、手近な場所でまとめて焼いて処分します(焼却する手段がない場合、レブナントになっても追跡できないように足を傷付ける慣習があります)。
※蛮族の死体は勝手に消えてはくれません。

>アル・メナス・ネットワーク キングスフォール第1サーバー …PC参加:×
 アル・メナス・ネットワークはキングスフォールに複数のサーバーを置いて、市内の端末や市外のサーバーとの通信を行っていました。〈大破局〉でネットワークは破壊されましたが、グランドターミナル駅の地下にあった第1サーバーはそのまま残され、使用可能な機能を共和国政府が政府機関間の通信に使っているとみられています。

>よく焼けた星(ウェルダン・スター) …PC参加:○
 グロッソ港駅区で、丸く焼き上げたエイブルスキーバーやパニヤラムを売っている店です。魔動機文明時代に大陸の外から伝わった「タコヤキ」を再現しようと試みていますが、蛸をどうやって丸く焼いていたのかがよく分かっておらず、一度断念しています。
※魔動機文明時代のごちゃ混ぜ感が生き残っていてほしいの。

>軽の湯 …PC参加:○
 カルメンテ駅区では、高炉の冷却水を、植物を育てる温室や労働者が入る公衆浴場に回しています。そうした浴場の中で他の地区の住民も行きやすいのが、駅の近くにあるここです。入浴だけなら1ガメル、広い休憩室で涼んだり温室で椰子を見たりもしたいなら5ガメルで入れます。覗きや板の間稼ぎが時々起こり、居合わせた労働者に取り押さえられて騒ぎになったりもします。そんなごたごたもなければ、ゆっくり浸かって身体も軽くなること請け合いです。
※軽(カルメンテ)の湯。……ラクシアのどこかに日本風なところがあるはず。イヤーッ!

>革屋水路 …PC参加:△
 トライネヤ駅区の外辺部にある、皮革業者の集まっている地域です。ラクシアでも皮革業者は低い社会的位置として扱われやすかったのですが、魔動機文明時代に大資本が参入してコミュニティから手放されていきました。現在では鞣し処理などは羊毛街道の町や村で行い、キングスフォールへは加工された状態で運ばれてくるものが大多数を占めています。ここでは特殊技術が必要な革製品の製造や、富豪や冒険者がハンティングした獲物のトロフィー加工などが行われています。
※水が不足しがちなキングスフォールなので、皮革業者はやりにくそうです。

>蟹之屋(クラブハウス) …PC参加:○
 アウンガルテン駅区にあるおしゃれな理髪店で、自分の鋏で自分の首を飛ばすタンノズのコミカルなイラストがマークです。店主兄弟は元冒険者で、退治したというタンノズのランタンを店頭に掲げています。店名のせいで蟹料理店と勘違いする人がときどきいるとかいないとか。

>モートフェント貨物駅 …PC参加:○
 双子駅区のアルフェント駅とベラフェント駅、そして駅間に広がる貨物扱いの施設です。戦車祭の結果はあくまでも旅客扱いにしか関係なく、貨物扱いは駅区内に延びる側線群から貨車を集めて対応しています。当初は戦車祭の結果次第で貨物扱いも変動していたのですが、重い貨物やかさばる貨物を扱う顧客からの不満が集まり、「貨物に限りモートフェント駅を復活する」という扱いになりました。

>グロッソ港駅埠頭貨物取扱場 …PC参加:○
 グロッソ港駅から港へ延びる側線の終端にある停留場で、公式にはグロッソ港駅の一部です。外航船と鉄道の間で貨物を積み換えるための場所で、旅客は扱っていません。

>キングスフォール中央平和公園空港 …PC参加:△
 中央平和公園駅区にある魔航船の空港です。魔航船があまり多くないアルフレイム大陸では、キングスフォールのような大都市でも魔航船は滅多に飛んでいません。大きな倉庫のような魔航船の収納庫が立ち並び、小さなターミナルビルで旅客を扱っています。不特定多数向けの定期便は飛んでおらず、部外者が乗るには便乗枠の割り当てを待たなくてはいけません。
 航路管制と防空の都合上、魔航船や空を飛ぶ騎獣はキングスフォールの上では一定の航路を通らなければならず、特にグランドターミナル駅区では無許可の飛行は撃墜対象になります。

>ドーデン横断鉄道秘密駅 …PC参加:×
 グランドターミナル駅区の外れ、鉄道双大路の途切れた先で、列車がたまに停車します。信号待ちのはずなのですが、停車中(特に夜間)に列車に乗り降りする人影があるとの話があり、キングスフォールを出入りする何者かが人目をはばかって乗降しているのではないかといわれます。今のところダイヤの乱れにはつながっていないようで、鉄道ギルドの監視の目は及んでいません。

>アトラトル団 …PC参加:×
 キングスフォールの外辺部のスラムを襲う強盗団です。スラムの貧しい一般の住民には手を掛けず、小金のありそうな商人、通りかかる隊商、再開発地区の富裕な転入者などを襲撃しており、活動範囲はアウンガルテン駅区以外の外辺部ほぼ全域に及びます。神紀文明時代に巨獣を狩るために使われていたという槍投げ器(アトラトル)を多用しているための通称であり、そもそも同一の団体による活動なのかもわかっていません。どうやら冒険者ギルドの情報を得る手段があるようで、冒険者が討伐の依頼を受けても徹底的に避けられて把握できません。

>小人の靴屋 …PC参加:×
 元老院の直下に組織されていると噂されている、レプラカーンだけで構成されている暗殺部隊です。どれくらいの規模なのか、命令系統がどうなっているのか、そもそも実在するのかも謎なのですが、鉄道卿の都合の悪い政策を推進していた代議員が行方不明になったり、総裁が衆人環視の場で射殺されたり、急成長していた商会の当主が別荘で変死したり、そうした犯人の分からない事件が起きると……。

>グラニット放鳩舎 …PC参加:○
 中央平和公園駅区にある、花崗岩のずんぐりした塔が目印の伝書鳩屋です。伝書鳩にメッセージを添えて放つと巣に戻ってくるので、キングスレイ国内なら数日でメッセージをキングスフォールへ伝える事ができます。鉄道や通信用の魔動機がないような僻地からの情報伝達に適していますが、猛禽類や空の幻獣に伝書鳩が食べられてしまう危険もあるため、重要な通信には一度に多数使われます。

>ドッカーズ・ギルドハウス …PC参加:○
 グロッソ港駅区で働く港湾労働者――船からはしけを経由して陸へ荷物の積み替えを行う沖仲仕など――が集まるギルドです。よく言えば自由で高給ですが、悪く言うと荒くれ者が力関係で結びついた閉鎖的な集団です。伝統的に雇用者となるファーグ家をはじめとする企業サイドとは緊張した関係で、スカーレットアンカーズとの暴力沙汰も時々起こっています。

>代書街 …PC参加:○
 グランドターミナル駅区にある、提出する文書を正確に美しく書くための代書屋が集まった地区です。その他の法律関係の職の事務所も、代書街に集まっています。

>ローズマリー煙花 …PC参加:○
 煙花(スモークパウダー。昼間に使って色とりどりの煙を出す)を作る工場で、カルメンテ駅区にあります。元はのろしで信号を放つ際に使う薬品を作っていましたが、鉄道と腕木通信が復活して用途が減少したため、祭りで使う煙花に主要製品を衣替えしました。
※ちなみに我々の世界の煙火に相当します。こっちにはない火薬は使ってないよ。

>キングズフォール造園 …PC参加:○
 中央平和公園駅区の造園業で、植木や庭石も扱っています。珍しい植物や石の収集も行っているため、冒険者ギルドに情報を求め、有力な情報があったら職人兼冒険者で編成した採取隊を送り込みます。

>ドルフィン池 …PC参加:△
 首都東西線のグランドターミナル駅と中央平和公園駅の間辺りから垣間見える貯水池です。アウンガルト大水路から引き込んだ水を調節して市内に配分する池のひとつで、水質を保つために近隣の開発が制限されています。アウンガルト川から入り込んだ淡水生のイルカも住んでいるそうです。
※入鹿池(愛知県民向けジョーク)。

>釣具屋〈真珠貝の針〉 …PC参加:○
 双子駅区にある釣りの道具の店です。漁師が使うような大規模な道具ではなく、手網や釣り竿のような小さな道具で、針は餌釣りにもルアーにも対応できます。餌は用意していないので、釣り人はまず虫や小魚を採取して用意するか、様々な疑似餌を用意します。

>リトル・ジュエラーズ …PC参加:○
 トライネヤ駅区にある宝飾品屋で、小ぶりな宝石や少量の金を使った細かい細工を得意とします。特定の個人向けでないフリーサイズの装飾品や、貴石や貝、珍しい色合いの木材などを使った目新しい装飾品など、新しい方面のデザインを模索しています。珍しい戦利品を持ち込めば、材料にして新商品が並ぶかもしれません。

>ツインファーニチャー …PC参加:○
 トライネヤ駅区とカルメンテ駅区にある家具屋で、双子の職人がそれぞれの店長をしています。トライネヤで木工や皮革、布などを加工して、カルメンテで作った金属製品やガラス製品などと交換して、完成品に仕上げます。お値段は高くも低くもないくらいですが、顧客の体格にフィットした製品が、大柄な種族や小柄な種族に人気を呼んでいます。

>静寂の地 …PC参加:○
 アウンガルテン駅区の地下街の奥にある酒場です。ドワーフやレプラカーン向きの酒を主に置いており、所々に岩肌が露出している店内に明かりはほとんどありません。店の一番奥は地下の迷宮に通じているため、探検中の冒険者がたまに迷い込んできます。

>看板と幕の〈膨らむ雀〉 …PC参加:△
 ゾルウォンド駅区(屑鉄町)にある看板屋です。操霊術師の技を持つ職人が手掛けている看板は、まるで魔法のような宣伝効果を持つと評判です。【センス・マジック】には反応しないので、看板そのものに魔法は掛かっていないと思われるのですが……。

>イスタシオン施療院 …PC参加:○
 グランドターミナル駅近くの施療院で、駅の診療所で扱いきれない病人や怪我人が担ぎ込まれてきます。プリーストやフェアリーテイマーも勤めており、緊急治療に駆り出されます。院長は頑固なナイトメアの元冒険者で、患者を守るためなら手段を選びません。そして完治したら感知しません。

>オブシダン・アンド・ホワイトマーブル薬舗 …PC参加:○
 グランドターミナル駅区の薬屋です。真っ黒なリコリス飴「オブシダン」(黒曜石)、白大理石めいたハーブ飴「ホワイトマーブル」、旅行者用薬品セットなどを売っています。医薬分業はキングスレイだとあまりないため、近隣の小さな診療所からもらった処方箋に応じた調剤のみに応じています。

>ライブオーク・エステーツ …PC参加:△
 キングスフォールから東に離れた場所にある、魔動機文明時代の城塞跡の丘を利用した住宅地で、グランドターミナル駅区からドーデン横断鉄道で近くの駅まで行き来できます。鉄道卿の一人によりキングスフォールの衛星都市として計画されましたが、あまり目立った産業がなく、富裕層の別荘地としておもに使われています。鉄道を使えばグランドターミナル駅区まで通勤・通学できるため、本宅にしている住民もいます。実は城塞には独自の〈守りの剣〉があり、聖堂からの移動が難しいためにそのまま住宅地にしたともいいますが……。

>ブラックワンド監獄 …PC参加:×
 カルメンテ駅区の外れにある刑務所で、裁判で中程度の処罰(キングスレイでは正式には「矯正措置」。月〜1年単位の留置。傷害、窃盗、過失致死など)がされた囚人を収容する施設です。キングスレイでは奉仕労働をさせるとともに手に職を付けさせるため、授産所を併設して囚人に労働をさせます。監視に当たるのは警邏隊や私設軍隊ではなく、監獄が独自に持つ監視隊です。
 なお軽犯罪者まで収容する余裕はないため、軽犯罪は罰金や労役刑になります。重犯罪者はキングスフォールから遠く離れた監獄に監禁しますが、ザークルセスが罪人を気軽に処刑していたという歴史もあるため、キングスレイでは処刑は比較的少なくなっています。……「捕縛に抵抗して死亡」が大目に見られるという実態もありますが。

>ポータルハウス〈ヒスドゥール方面往還機〉 …PC参加:×
 アウンガルテン駅区にある、公共利用できる珍しいテレポーター施設です。ヒスドゥール浮遊連峰にある集落と相互に行き来できます。ただし利用料は管理者側の言い値で、不定期に休みになる事もあるため、安定した交通手段とはみなされていません。
 なお国際利用できるテレポーターは、キングスレイでは、出入国管理施設を設けるか、関係者のみの利用に限定されています。

>アンダーグラウンド・レイルロード(地下鉄道) …PC参加:×
 地下鉄遺跡や地下街遺跡、上下水道をはじめとする、キングスフォールの地下世界の大半を把握しているという組織です。地上を通れない事情のある者のもとに速やかに連絡をよこして、道案内をするというのですが、公的には都市伝説の一種とされています。首領は〈地下の鉄道卿〉(アンダーグラウンド・レイルロード)とされていますが、実在するかは不明です。

>コメニウス穀類店 …PC参加:○
 ガグホーゲン駅区の穀物屋で、おもに南方で作られる米を取り扱っています。キングスフォールで人気があるのは長い粒の米をパスタのように煮るもので、丸い米を水分がなくなるまで蒸し上げるのは、好みが異なるリルドラケン以外には「べたべたする」と不評です。
※おむすび食べたい。

>駅区民酒場 …PC参加:○
 〈大破局〉で崩壊寸前に追いやられたキングスフォールを再建するために、配給された食品と酒を提供する酒場が、魔動機文明時代の酒場を再建したり新規に開業したりでできました。復興が進んだ今も、かつての屋号を継いだ店はいくつか残っており、「駅区民酒場」を名乗っている店もたまにあります。

>奈落教キングスフォール大教会 …PC参加:×
 ナムハラーン(マトックブッチャー)駅の近くに公然と建っている施設です。元は豪商が魔神崇拝クラブプレイを楽しむために作っていたのですが、次第に“本物”が増えていきました。少なくともキングスフォールでは法令に違反する行為はしていないのと、建物の所有者がいまだに豪商のままであるため、公然と放逐するのは難しいようです。

>サウスロンド獣苑 …PC参加:△
 魔動機文明時代の富豪が私有地に作っていた私設動物園が〈大破局〉で破壊され、動物が周囲の森林や湖沼地帯で増えてしまったのを、騎獣、ペット、食用などに飼い馴らしています。テラスティア大陸のヒポポタマスが爆発的に繁殖して、しばしば捕獲していますが、あまりにも危険なため半ば放置されています。
※「カバ コロンビア」で検索!

>害虫害獣研究会 …PC参加:△
 アウンガルテン駅区で生物を研究している教師や学生による、害虫や害獣にとどまらず、人族や農作物などに害を及ぼす生物の研究団体です。なお研究するだけで、自分達の手で駆除したりはしませんが、依頼に応じて対策を手伝ってくれる場合もあります。「有害性を強化する研究をしている」「蛮族に害を与える寄生虫を開発している」などの怪しげな噂はあくまでも冗談ですが、真に受けた外来者が騒ぎを起こした事もありました。

>にくじゅう …PC参加:○
 レーゼルドーン大陸のシャドウ種族の言語の「肉の汁」と「肉の焼ける音」を掛け言葉にしたものから店名を取った肉料理店です。牛の粗挽き肉を丸めたゴケルブルガーステーキが、肉料理の聖地であるマトックブッチャーでも目立ついい匂いを放っています。あとは東方風デザートのジェリードマトン(羊の煮凝り)が受け入れられるならいいお店なのですが。
※ラクシアにハンブルクないですよね(気にしすぎ)。あと羊羹。

>老爺の豆腐 …PC参加:○
 現在の店主(若い)の先祖が魔動機文明時代に高齢になってから開いた店で、元は郊外の小都市にあったのが〈大破局〉後にグランドターミナル駅区に移転しました。大豆を絞った豆乳、それを固めた豆腐、豆腐をさらに加工した「コルガナン(高野豆腐)」「シックススアヴェニュー(六条豆腐)」、そして香辛料と炒めた「老爺の豆腐」を出しています。
※麻婆豆腐みたいなのと思ってください。

>牡牛船渠 …PC参加:○
 アルフェントにできた新しい造船所です。魔動機文明時代のメンテナンスフリー船体が多いキングスフォールですが、復興の勢いには不足気味のため、小型の帆船(漁船など用)を中心に供給しています。魔動機ギルドの船舶関係者が出入りしており、密輸摘発用の高速艇とか、深海探索用のバチスカーフとかを研究しているという根拠不明な噂もあります。
※ブルドッ

>宮殿 …PC参加:△
 名前が格付け的にインフレを起こすというのは、魔法文明時代前期の魔法王乱立時代からラクシアでもありがちなことです。特に、法律や慣習で抑えられていなければ。
 共和制であり、魔法王から都を引き継いだわけでもないキングスフォールでは、鉄道卿のうちでも奥ゆかしくない家系が邸宅を「宮殿」と自称するのは避けられない事態でした。またそのような「宮殿」は、一部を店舗やアパートメントとして貸し出し、収益を図っています。企業の倒産や〈大破局〉などでいくつもの鉄道卿がつぶれて新しい家にとってかわられるうち、そうした「宮殿」が富裕な一般人に流れ、本宅部分もブロックに分けて貸し出されるのは避けられない流れでしょう。立地環境や投資が悪い宮殿の中には、廃墟同然になっている宮殿も出てきています。


(後記)
 ついでに神に(直接は)由来しない思想団体も追加……のはずがそれ以外も。ラクシアではすごく異端的な団体も揃えてみました(揃えるな)。
 キングスフォールの団体は1業種1つの縛りは付けていますが、気分次第で増えます。


◇冒険者に類似する職業

 アルフレイム大陸では、“奈落の壁”を守る“壁の守人”の大陸防衛ネットワークが、冒険者ギルドの元となりました。しかしそういった典型的な冒険者以外にも、冒険者に似ているがそれとは違う職業が、アルフレイム大陸にはあります。

 
>探し屋
 冒険者ギルドに所属するので冒険者といえば冒険者にあたるかもしれませんが、行動は大幅に異なります。行動は基本的に単独で、冒険者が入るような遺跡と侵入経路の目星を付けるだけで、あとはお膳立てを整えて冒険者に任せますが、場合によっては遺跡まで同行します。最初から探し屋としての訓練を受ける場合と、隠密能力を高めた冒険者が転業する場合があります。

>冒険者ギルド支部員
 冒険者ギルド支部――テラスティア大陸の「冒険者の店」に類似する単位に勤務する職員で、支部長、事務員、戦利品鑑定員、情報員、宿屋、酒場、雑貨店などからなります。支部で独自に雇用する、他の支部から転属する、上位の支部や場合によっては本部から就任するなどします。必ずしも戦闘力があるとは限りませんが、乱闘や襲撃に巻き込まれても大事にはならないように訓練を受けている例もあります。

>ヴァグランツ
 ヴァグランツ(放浪者)は生活スタイルであって、職業としての冒険者とは違います。詳しくは『アウトロープロファイルブック』へですが、社会的保証がないため、よほどの事情がある場合が多いでしょう。

>サルベージ屋
 魔動機文明の遺跡から遺物をサルベージして、使えるように修理する仕事です。大半のサルベージ屋に戦闘能力はなく、一部の危険な遺跡へ突入するサルベージ屋のみが戦闘能力を持ちます。多かれ少なかれ遺跡ギルドと繋がっており、遺跡に対する方針の違い(利益を独占したい)から、冒険者の介入を嫌がっていますが、人によっては冒険者に利益を分けて安全を優先しようとします。

>軍人
 常時厳しい規律を要求される、主に集団での戦闘や指揮を担当する(斥候や特殊部隊は除く)、などのように冒険者とは程遠い職業ですが、「戦闘をもっぱらにする職業」として同一視される事もあります。士官入りするために必要な資金を稼いだり、腕に覚えはあっても規律についていけないため脱落したり、で軍人が冒険者にという事はあります。特殊な相手との戦闘が予想される場合や、軍務の補助作業などで、冒険者を雇う事もよくあります。
 キングスレイの鉄道卿が保有する私設軍隊は、有事の際には国軍になり、平時には民兵に近いものですが、政治的野心を抱いた鉄道卿や部下が鉄鋼共和国政府に申告せずに過大な人数の兵士を抱えていた事があり、こういうものは非認可の私兵に近くなります。

>警邏
 警邏隊に所属する軍人、または独立した警察に属する警察官です。おもに居住地や街道での安全確保のために働いており、調査などができるのは刑事のみです。と言っておきながら何ですが、そこまで整備された警察機関がある例は珍しく、そもそも警邏専門の要員がいなかったりする場合もあります。よほどの重要拠点でもなければ、高レベルの戦闘能力を持っている事はそれほどありません(たまにはいます)。

>傭兵
 集団戦を中心とした武力を雇用主に提供します。大半は(民兵として公認された)傭兵団か、傭兵を主産業とする小国に所属しています。国軍の補助、隊商の護衛など、冒険者より大規模に使われる事が多く、少人数の活動、特に調査や交渉などが絡む作業には向いていません。飛び抜けて強力な魔物にも対処が難しいため、そういった時に備えて傭兵団が冒険者を雇う例もあります。

>民兵
 民間人が武装して政府から招集された集団です。正規軍の補助兵力や後方支援として使われる場合が多く、冒険者技能を持っていない場合もあります。ただ武装して集まっているだけで、当該地域の政府の許可を受けていない場合、正式な民兵とは認められません。傭兵団の傭兵や、テラスティア大陸の冒険者も、「正式な民兵」の一種といえるでしょう。

>私兵
 国家でない集団が私的に使用する武装集団の総称です(特に、国家からの承認を受けないか、「技師」「農場労働者」など別の名目で許可しているものを指します)。個人の武装(および魔法の使用)の権限が大幅に認められているラクシアでは、私兵の境界線を引く事が難しく、分類カテゴリーとしてはあまり使われていません。とはいえ私兵の結成を無制限にすると国家が危ないので、人数・装備・組織などが軍隊に近くなると、政府への登録と招集に応じる事が義務付けられるのが普通のようです。

>遊撃兵
 少数精鋭の一団で、侵入や強襲を行う、兵士の一種です。大きな国では自前の遊撃兵を訓練できますが、それでも十分な数の遊撃兵を用意するのは至難の業で、機密性が低い任務では外部の傭兵、あるいは冒険者に頼る場合が多くなります。遊撃兵はあくまでも兵士であるため、自由に依頼を受けたり依頼を選り好みしたりをできません。兵士ではなく警察官の場合、国家憲兵(ジャンダルム)や森林保護官などと呼ばれたりします。
 テラスティア大陸の冒険者は、〈大破局〉後の義勇兵がこうした活動を行ったのが起源となっており、冒険者の店はそれぞれが地元の政府や為政者と深い関係を持っています。

>打撃部隊
 遊撃兵に似ていますが、より戦闘に特化しています。戦場の前線を正面から叩く攻撃力と自陣を守る防御力、そして敵陣を切り崩す技を要求されます。

>猟兵(イェーガー)
 猟師を集めた精鋭狙撃部隊が起源となる、潜伏や狙撃に重点を置いた兵士です。遊撃兵のような工作は自然環境外では専門外です。

>探検家(エクスプローラー)
 未知の領域――辺境、遺跡、孤島、空の上など――を探索する人々です。魔動機文明時代に活動が盛んで、現在はほぼ冒険者ギルドに吸収されていますが、ギルドではなく特定の国や大組織に仕えている者もそれなりにいます。冒険者でない探検家は、現在では「冒険者の不文律を守らない人々」と見なされ、冒険者からは良い目では見られません。

>走り手(ランナー)
 遺跡ギルドに所属する集団で、遺跡ギルド(あるいはその内部の派閥)の利益のための非合法活動――盗みや殺しなどを含む――を行います。遺跡ギルド内部でできる事を自前で済ませるために、合法な活動を行っている場合もあります。冒険者ギルドを敵に回すのを避けていますが、活動が対立すれば戦わざるを得ないでしょう。
 テラスティア大陸では、〈大破局〉後に冒険者が誕生する際に、魔動機文明の遺跡からのサルベージも主な任務とされていたため、そもそも遺跡ギルドのような組織が存在していません。

>探偵
 調査や交渉を中心とした業務を行います。軍や警察(アルフレイムの大半の国では区別されていません)に所属するのは「刑事」と呼び、一部の国において調査権を認められた「私立探偵」がいます。私立探偵の規模は、個人レベルから、傭兵団に近いレベルの練度と装備を備えた探偵社まで様々です。能力は人族や蛮族を相手の業務に特化しているため、幻獣や魔神などが絡んでくると対応しきれなくなり、冒険者の出番になります。

>開拓者
 アルフレイム大陸の人族の人口回復にともない、食糧や資源の不足を解消するために、〈大破局〉で荒廃した土地の復興や新しい土地の開拓が行われています。事業の主体は公的機関、あるいは大資本になりますが、土地を蛮族やその他の危険から守るために、冒険者技能を持つ開拓者を多数求めています。場合によっては(農繁期など)、冒険者を一時的に雇って開拓地に送り込む事もあります。事業主の中には、他に所有権を主張する相手――特に〈大破局〉以前の住民の末裔――がいる土地に入り込む所や、他の人族(あるいはそれほど敵対的ではない蛮族や幻獣)が定住している場所に入り込もうとする所もあり、そういった場合は冒険者と利害が対立する例も見られます。

>狩猟団
 単独もしくは集団で、捕獲が困難な動物や幻獣を狩り出す猟師の一団です。対象とする獲物に特化した戦術を磨いているため、それ以外の対象には冒険者を雇って対策を立てたりします。

>冒険商人
 入手や輸送が困難な物資――特殊な香辛料、薬品、宝物、動植物などを獲得し、売り払って生計を立てています。通常の交易商人や隊商と、純然たる冒険者の中間領域を占める存在であり、交易商ギルドと冒険者ギルドが共同で兄弟団(カンパニー)を形成して事業を企む例も多くあります。

>ニンジャ
 アルフレイム大陸の外に由来する集団で、諜報や破壊工作を行います。元のニンジャとアルフレイムの「ニンジャ」とは少なくとも直接の関係は存在せず、似たような活動を主とする密偵や傭兵の一団が「ニンジャ」を名乗る例がほとんどです。そういったあやかり型ニンジャは、たいていの場合あまり忍んでいません。

>遍歴学生
 遺跡探索などのフィールドワークを中心とする学生や、武術や魔法などの戦闘の技を学ぶ学生は、冒険者に似た活動を行います。というかそういう場合、正式に冒険者になって身分保障を求めます。そういった分野を学んでいなくても、学費を稼ぐために冒険者になる遍歴学生は割といます。

>決闘士
 ジニアスタ闘技場の決闘大会の参加者で、主に傭兵、冒険者、スポンサーによる用心棒や兵団の精鋭です。大会の頻度が月に1回と少ないため、決闘士を本業にしている者は基本的にいません。奴隷や債務者を剣闘士にしていた時代の反省として、あれこれの法律で決闘士興行には規制がかけられており、「本業ではない」という法の抜け穴により大会を挙行しています。

>盗賊騎士
 国の権力が及びにくい辺境で盗賊行為を行う地方権力者の総称で、魔動機文明時代初期に自衛権を濫用して盗賊行為を繰り返した騎士に由来します。再び混乱の時代となった現在では、盗賊騎士には国軍の兵力は対抗しがたく、むしろ通常の盗賊や蛮族も獲物にしている限り、蛮行に目をつぶらざるを得ません。一部の盗賊騎士は遺跡ギルドと裏でつながり、魔動機文明時代の遺跡を隠し持っています。

>無法者
 法律を無視した行動をして生活している人々で、(魔動機文明時代に否定された)自力救済のために必然的に武力を持ちます。匪賊と違い、積極的に法を犯しているわけではないため、場所と条件によっては冒険者の味方になるかもしれません。

>匪賊
 通常の匪賊(盗賊、山賊、海賊、野盗、辻強盗など)は少人数のチーム制で、隠密行動と攻撃能力を兼ね備えています。大規模な匪賊は活動が目につきやすく、国軍に潰されやすいため、拠点を持つ勢力になれないと長続きしません。目端の利く匪賊は蛮族を攻撃対象に選び、表社会を再び歩くための足掛かりにします。匪賊が蛮族勢力を制圧し、国家に鞍替えした例もあります。

>ゲリラ
 政府非公認で隠れ潜んでいる武装集団で、大抵は何らかの政治的主張を掲げています。当該地域の政府からは違法な私兵や匪賊と見なされて排除されるのが基本です(そこまでの力がないからゲリラも存続できるのですが)。政府に不満を持つ地域住民、敵対的な外部勢力などの支援者がないと、長続きしません。

>一般人
 アルフレイム大陸では、冒険者経験のある一般人もそれなりに多くいます。蛮族の勢力圏に近い地域の住民や、町から町へ渡り歩く行商人などがその典型例です。大半は低レベルの技能しか持ちませんが、それなりに長い間冒険者を続けてから引退したような場合には、かなり高レベルになっている場合もありえます。こういった一般人に紛れた達人が、蛮族から見て人族を襲うリスクを高くしており、上位蛮族は人族をむやみに襲うのについて慎重です。
 また、政府の要職や組織の幹部などのような社会的に高い地位を持つ人々も、護身のために冒険者技能を持っている事があります。

>選挙人
 情報の流通が魔動機文明時代のようにスムーズにいかない現代では、政府の議会を選出するための投票の前提条件になる、候補に関する知識の共有が十分になされず、国家レベルになると直接選挙では候補の妥当性を十分に保てない恐れがあります。そのため、「有権者が選挙人を選出→選挙人が代表を選出」という間接選挙を取る例がままあります。選挙人は物理的な脅迫や魔法的な精神支配を受けるのを免れるために、一定以上のレベルの冒険者技能を持つのが条件とされます。冒険者ギルドは政治的に中立であるため、上位ランクの冒険者は選挙人になる事はまずありません。

>陪審員
 陪審員制度を取っている国の中には、陪審の公正と陪審員の身の安全を図るため、冒険者技能を持つ者を優先して名簿にあげるところもあります。

>蛮族の戦闘団
 冒険者技能を持つ上位蛮族の、たいていの場合は種族を越えて集まっている一団で、粛清、他の蛮族組織への襲撃、人族への攻撃や情報収集、遺跡探索などを行います。戦士系や魔法使い系技能を優先して上げて、その他系技能が苦手な傾向があります。一般的に蛮族は魔動機術に疎いですが、戦闘団はその限りではありません。

>鉄道員
 鉄道警察員、上級手旗信号員、武装鉄道員……アルフレイムの鉄道を危険から守るために働く人達です。魔動機を取り扱う魔動機師(主にシューター/マギテック)や、盾役のファイターが多くいます。信仰を通じて職に就いた、あるいは職で信仰に目覚めたストラスフォードの神官も大勢います。

>伝令/郵便屋
 町や村の間、あるいは国や地方の間で、手紙や小さな荷物を運びます(需要が多い地域間を運ぶ場合は、代金は旅費の1/10くらいを目安にしてください)。過酷な環境でレンジャーやスカウトを活かす機会はいくらでもありますし、蛮族や獣、あるいは山賊に身を落とした人族との戦いもありえます。

>税務署員
 人族の国家に税収は必要です。しかし税金をごまかそうとする密売、密造、密輸、などなどは絶えることなく、そういった相手は暴力に訴えても納税を拒もうとしますし、対象が違法品ならなおさらの事です。そうした相手に備え、税務署員は自力で戦闘ができるように訓練されている国も少なくありません。国によっては財務警察のような警察機能を持たせています。「冒険者とは、潜入の対象が人族か蛮族かの違いしかない」という言葉もありますが、蛮族からの武器の密輸や、蛮族への奴隷の密売など、蛮族案件も多数あります。特に飲酒量の多いコルガナ地方やウルシラ地方では、自宅用醸造は認められていますが販売には酒税が掛かるため、もぐりで夜間に密造や輸送される「月光(ムーンシャイン)」を摘発するために、暗視のできる種族をまとめた酒類取締局が置かれています。
※青空文庫にも入っている、宮沢賢治の「税務署長の冒険」がおすすめ。

 
(後記)
 「シャドウラン」とか「ニンジャスレイヤー」とか「ゴブリンスレイヤーTRPG」とか見ていません。見ていませんったら。


◇冒険者技能の学習環境

 
 『エピックトレジャリー』(と、「2.0」の『アルケミストワークス』)でおもに紹介されている冒険者技能の学習環境が、イメージにそぐわない場合もあります。そんな場合の別の学び方とかを……。

 
・ファイター
 軍隊では複数の武器、特に護身用のソードと打撃用のスピア、アックス、メイスなどを並行して学びます。その結果、Bランク武器ならすべてそれなりに扱えるようになります。
 道場では1〜2種類の武器を重点的に学びますが、それ以外の武器、だけでなく様々な冒険者技能や一般技能を「外物(とのもの)」と呼び、修行の一環で教える事があります。
 なお、ラクシアでは、ほとんどの場所で武器の自由な携帯が可能です。「魔法に比べれば安全である」との理由で、王族や元老院の前であっても、明白に戦闘用の大型武器(スタッフ以外の2Hの武器)の携帯がはばかられるだけです(それでもドワーフは斧を、エルフは弓矢を持ち込めます)。魔法使い系の発動体や聖印、宝石なども自由に携帯できます。

・フェンサー
 道場についてはファイターと同様です。魔法使いの修行の一環で、フェンサー技能自体がいわば「外物」として教えられる例もあります。

・グラップラー
 現実世界では警察や治安関係などで発展した極め技や絞め技ですが、ラクシアでは相手が人型とは限らず、そちら方面では発展しなかったのは『エピックトレジャリー』にもある通りです。どうしても軽装になってしまうため、非武装を装う身辺警護員を別として、公然と武装できる軍隊や警察などではあまり学ばれる技能ではありません。

・シューター
 一般兵は矢の雨で敵を圧倒する事を求められる程度でしかありませんが、複雑な地形で立ち回るため物量で押せない軍隊や、人数の少なさを技量で補うタイプの軍隊では、技量を高めた狙撃兵が養成されています。魔動機と縁の薄い大陸東部では、土地と安全を確保した弓術の道場もそれなりに存在しています。

・ソーサラー・コンジャラー
 魔術師や操霊術師の間では、自らの子供にマンツーマンで教える教授方法もあります。魔動機文明時代には、秘密結社であった魔術師ギルドにおける知識や符丁なども併せて教えていました。魔法の才能は遺伝しやすいため(顕性と潜性のどちらかは結論が付いていません)、また術を使う上での癖も似てくるため、他人を弟子に取るより効率よく養成できます。なお魔術師も操霊術師も子供だからといって手加減するような人々ではないため、死傷率もそれなりです。
 一部の地域――ブルライト地方のユーシズやウルシラ地方のハールーンなどでは、魔術師や操霊術師の学校制度があります。魔動機文明時代にも禁忌視されなかった結果、進化した学校制度に真語魔法や操霊魔法が組み込まれ、魔法文明時代そのままの徒弟制度より効率的な学習方法が組まれているため、比較的安全なおかつ過酷でない方法で学習ができます。社会的に幼年期から魔法を習得するための素質を判断できるため、入学時点で初歩レベルの魔法を習得できる事はほぼ確実であり、卒業までにNPCでも1〜3レベル程度、PCならそれを上回れるレベルでの成長が保証されています。とはいえあくまでも「比較的」であり、それなりに危険なおかつ過酷な修練のため、10〜20人に1人程度は途上で事故死するのが普通であり、社会的にも「危険なので仕方ない」程度には許容されています。
 真語魔法や操霊魔法の適性が高いエルフやタビットは、家族や共同体の中で、素質を持つ年少者にマンツーマンで教育を行います。寿命が長いエルフは危険を避けて気長に教育するため、成長速度は学校制度に劣りますが、死の危険を冒す事はほぼありません。タビットの教育は密度が高く、学校制度を上回る速さで魔法に習熟できますが、異種族には理解しにくい所も多いため、異種族が弟子入りしてもタビットのような早期の仕上がりは望めません。
 ソーサラーやコンジャラーを排除したり登録制で制限したりする動きは、〈大破局〉で廃れました。魔動機文明が持っていた魔法文明時代のトラウマから解放された以上、「危険だから」というだけでは合理的な規制とは考えられなくなり、公認された魔術師ギルドによる統制で十分であると考えられています。

・プリースト
 プリーストの能力は、神官個人と神との個人的な関係によるものと魔動機文明時代以降には理解されており、神殿組織のうえでは「あった方が望ましい」とはされていても(実際、大司祭や高司祭で、プリースト技能を全く持たない事はまずありません)、組織運営の才能とはまた別であると割り切られています。高レベルのプリーストは、神との交感を深めるあまり、世俗に浸った神殿内部ではうまくやっていけない事も割とあり、名誉職に祀り上げられたりしています。ただし排斥されるような事はなく、非常時においては神聖魔法で対処する力を持つため、ちゃんと尊敬されてはいます。

・マギテック
 腐敗している学校は多いですが、そういった中でも実績を出している学校はそうそう腐敗していません――腐敗していない学校は箔付けになる貴族や富豪の支援が乏しいため大抵は貧乏ですが。大陸東部では魔動機文明への親近感が薄く、金で生徒をねじ込まれる学校はそんなにないため、人数が少なくても実力の高い魔動機師を出せています。
 どうしても金も伝手もない場合、魔動機文明の遺物を多く扱っている遺跡ギルドでも学べない事はありません。「現場で学ぶ」形になるため、どうしても学習効率は低く、熟練するのも難しくなりますが、裏社会の魔動機師の大半はこういった「裏ルート」での習得者です。
 魔動機文明になじみが深いレプラカーンも、家族などの身内で魔動機術を学びます。

・フェアリーテイマー
 メリアは母語が妖精語であり、生活環境で妖精になじみやすいため、短命種では(短い寿命と比べても)かなりの速さで妖精魔法を上達できます。長命種はペースが遅いので、人間とそれほど変わりません。
 テラスティア大陸のエルフとは違い、アルフレイム大陸のエルフは学習で成果を高めやすい真語魔法や操霊魔法に傾倒しているため、妖精魔法を学ぶ者はあまり目立ちません(とはいっても、人間よりはずっと多いです)。その代わりなのか、アルフレイム大陸ではドワーフの間でも妖精使いが人間に近い割合で見られます。

・セージ
 幅広い知識を学習する必要上、開かれた社会や組織で習得しやすい技能です(幅広くなくていいなら、それは一般技能のスカラーなどです)。大陸全体ではマギテック協会が多数派ですが、開かれた魔術師ギルドや、キルヒアに限らなくても学問に熱心な傾向のある神殿、そして冒険者から学ぶ例もそれなりにあります。
 エルフは知識の習得を専門化(≒生まれ表の「生まれ」)させず、魔法や野外知識などと併せて学ぶのが基本です。アルフレイム大陸のドワーフは、魔動機文明により深く関わった結果、種族の能力的には向いていませんが、セージ技能を「生まれ」に持っています。グラスランナーの賢者は……興味が赴いた結果でしょう。

・スカウト
 冒険者が多かったり遺跡が身近だったりする地域では、「探検家」の必須技能として広く学ばれています。それでもやはり、自分の手の内を隠すのは斥候の習い性であります。

・レンジャー
 一般社会で習得する窓口は、おもに3つあります。猟師、貴重な自然産物を採取する人々、薬師です。

・バード
 口承による伝承を重視する種族や社会では、人間におけるセージ技能のように幅広い範囲で学ぶ事ができます。

・ライダー
 騎乗戦闘は、戦士系技能を学ぶ場所よりは、騎手の教育課程で学ぶのが普通です。弓騎兵は【人馬一体】が欠かせないため、ガンが生まれる前はエリート兵であり、現在では魔動機文明の影響が薄い地域か、物好きな冒険者でしか見られません。

・アルケミスト
 レプラカーンは伝統的にアルケミストが多く、身内で学ぶ機会も豊富にあります。アルフレイムの工業では材料の強化や素材の精製などに錬金術を使うため、そうした方面から錬金術の初歩を学べるかもしれません。

・ドルイド
 海外からの移民の多かった大陸西部で、魔動機文明時代には、人族により制御された環境に順応することで森羅導師の技術を引き継ぎました。公園、農地、放牧地、植林地などでも精霊を介して動植物を育成し、また害を防いでいます。自然に飲み込まれた魔動機文明の遺跡を守護している例も多くあります。蛮族のドルイドは、敵対する蛮族集団や魔神などの、表立って人族に知らせられない脅威を片付けてもらう/押し付けるために、【ピジョンメール】を人族の街へ飛ばすことがあります。
 寄り木の杖は魔法の発動体と併用できますが、同じくMPを食うソーサラーとの併修は少なく、コンジャラーと兼任する呪術師タイプが多いようです。

・デーモンルーラー
 いわゆる「アルフレイム式」に改良された「2.5」デーモンルーラーですが、媒体や行使が大幅に異なる「テラスティア式」、つまり「2.0」準拠のデーモンルーラーがNPCとして登場しても構いません(めんどくさいのでおすすめできませんが)。また奈落教のデーモンルーラーは概ね制御に慎重さを欠き、魔神を野放しにしているのはごく一般的です。
 なお、扉を放置して“奈落の魔域”が発生するのはアルフレイム大陸一帯(GMによってはケルディオン大陸も)だけであり、それ以外の地域ではGMの裁量により被害が発生します。魔神が魔剣で“魔剣の迷宮”を発生させる、魔神使いが契約により心臓を抜かれるなどが代表例です。

・ジオマンサー
 地相占いなどに使われることが多く、冒険者以外も習得していることが多い技術です。特にMPを消費せず「必中」である都合上、冒険者ほど能力の高くない一般人が持っている例も多いです。
 オーレルム地方の匪賊は、縁起担ぎが強い文化を持ち、ジオマンサーをよく見掛けます。

・ウォーリーダー
 アルフレイム大陸では「壁の守人」を中心に伝えたため、効果範囲に冒険者ランクが影響する特殊な技術になってしまい、一般の軍人(特にコルガナ地方以外)はあまり伝授していません。

・バトルダンサー
 『バトルマスタリー』にある通り、アルフレイム大陸でも珍しい技能のため、学べる機会は多くありません。防具が軽装を強いられるのはグラップラーと同じであり、そのくせ武器が目立つため、軍隊や警察ではまず見られません。アルフレイム大陸の在来文化の象徴とも見なされており、その点を重視する道場では、リカント文化とのつながりも深いものがあります。

 
(後記)
 魔法学校があるのに徒弟制度があったりするのはなんだかなーと思いましたが、まあ地域により色々ありますよね。


『ソード・ワールド2.5』:(C)北沢慶/グループSNE/KADOKAWA

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