◇新大陸通信・16号◇


 ケルディオン大陸の、またまた別の一例です。創造するの楽しい。


☆ケルディオン大陸の習作

 
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◇概要

 “帰らずの大地”、そして“暗黒すら生ぬるい地”“ラクシア最後の夢”“仮面の大陸”“イグニシア帝国”ケルディオン大陸は、アルフレイム大陸の南にある果て知れぬ地です。北端が赤道に掛かり、南端は南極近くに達している、南北に長い長方形をしています。全体的に標高が高く、大陸規模で広がる台地の中心近く、“五山”から、うねりながら流れる5つの大河の流域に、地方は分けられます。
 北嶺“雨の冠”から北へ、大谷をえぐりながらマンギバの三角州で混沌海に流れる、ジェレイボール川。
 東山”不可侵山”から南東のコスレスへ、北のキへとうねり、センテスノールの多島海に注ぐ、カダサン川。
 東南丘“青の山”から南、白樺公国群からアガニョーク湿原の果ての南極圏へ消える、タライキ川。
 西南卓“オマニテーブル”から西、テラスティア植民地を縫い、小アイヤールからオーラントレック海へ帯を注ぐ、ハマースミス川(旧サルゾー川)。
 西峰“イグニスピーク”から北西、カラカラ砂漠とキグアト砂漠の間からワジとなり消える、ローラク川。
 ――そして、大陸の地下洞窟網“下つ闇”のセノチスの海から幾重にも流れ、その末を誰も知らない、ヴェピス川。

 また、ケルディオン特有の団体として、「仮面結社」があります。庵(ロッジ)や仮庵(かりいお。スコット)に集い、警察、軍事、裁判、盗賊、何でも屋などとして機能しています。仮面結社は特定の信仰対象を持ち、神、妖精、精霊、ドラゴン、魔剣、魔法王、勇者、蛮王、魔神、アストレイドなどを崇めています。仮面結社は秘密結社であり、構成員の素性などは秘密ですが、存在すること自体は公然であり、結社のネットワークが冒険者組織として働いています。
 なお、ケルディオンにある政府組織は、王制や議会制の部族の調停役でしかない長老会議と、本国に何もかもを依存していた植民会社や属領政府が主たるものであり、その権力は貧弱なものです。

 
◇種族など

・人間
 特異な二つの先住民族と、魔動機文明時代の移民に分かれます。

・赤人
 赤褐色の肌と、金から黒まで様々な色の髪をした、長身の民族です。古代ガルー(リカント)に近い文化が主流であり、妖精使いや森羅導師を多く出しています。移民の子孫は、本音を言うとあまり好きではありませんが、だからといって敵対的ではありません。

・蒼人
 蒼白な肌色をした民族で、赤い瞳が特徴です。“高貴なエルフ”と上位蛮族から影響を受けており、魔術師や操霊術師が支配する魔法文明的な世界観を持ちます。選民意識と反魔動機思考も根強いものがあり、魔動機は日常生活でも基本的に忌避しています。移民の子孫には、露骨に攻撃的です――仮面結社に入っていない限りにおいて。

・移民の子孫
 アルフレイム、テラスティア、レーゼルドーンからの魔動機文明時代の移民の子孫で、現在の多数派です(多数派ゆえに、独自の名を持ちません)。移民意識はいまだに濃厚で、転居や移住はいつものことで、地域コミュニティは強くありません。仮面結社制度は公には認められていませんが、実態は仮面結社に依存しています。

・エルフ
 アルフレイムの西部のグループに近く、外界からの影響を強く受けています。南方の蒼人に近い地域では、アルフレイムとも違う古い社会を伝えており、攻撃的ではありませんが排他的です。
 “下つ闇”に住まう暗黒のエルフは、やはり排他的ですが、ダークドワーフとは親しくしています。

・ドワーフ
 多雨地帯である熱帯を好まず、おもに温帯以南の地底にいます。砂漠のドワーフは岩場を主な居住地として、地下水脈のエルフとしばしば共存しています。
 “下つ闇”には魔法文明時代に多くの王国を構えていましたが、同族との戦争やダークドワーフとの戦争などで、今はほとんど残っていません。

・タビット
 温帯に多く、熱帯や寒帯は好みません。野菜の人参ではなく、薬用のケルディオンニンジン(アメリカニンジン)をよく食べています。

・ルーンフォーク
 北部から西部の沿岸に多く(内陸や東部では「そういう種族がいる」ことしか知られていない場合があります)、魔動機文明の移民たちが持ち込んだジェネレーターを中心に暮らしています。蒼人との戦いの前線で働いていたため、向こうからは一方的に憎まれています。

・ナイトメア
 赤人では頑強なため、蒼人では魔法への適性があるため、個人的には忌まれても社会としては尊重されます。仮面結社の多くは、子飼いのナイトメアを抱えています。

・リカント
 魔法文明以前からの先住者であり、自称である「ガルー」と呼ばれる方を好みます。赤人と親しく、移民の子孫とは疎遠で、蒼人の魔術を恐れています。

・リルドラケン
 アルフレイム大陸よりも文化はドラゴン志向が強く、孤高を気取り排他的なため、あまり外へは出てきません。異種族に交じって旅をするのは変わり者です。

・グラスランナー
 草原地帯を中心に放浪していますが、それ以外の所でも見られないわけではありません。芋谷では農業や牧畜に手を染めたグラスランナーすらいます。

・メリア
 移民の子孫が多い地域を避けて、赤人や蒼人、エルフ、リカントなどと親しくしています。

・ティエンス
 魔法文明時代に大勢生み出され、その子孫が割とよく生まれます。高名な騎手を輩出しており、生物の騎獣を好みます。

・レプラカーン
 アルフレイムやテラスティアからの移民の子孫より、先住者の子孫の文化を好み、特に東部では古い都市や遺跡に大勢います。

・テラスティア大陸の種族
 シャドウやソレイユは、熱帯を中心にそれなりの数がいます。

・蛮族
 北から襲来したアルフレイム系、南から襲い来る凍翼帝国の入植者殺し、“下つ闇”の陰から侵略する魔法使いたち、この三系統に概ね分かれます。
 アルフレイム系は一般的な蛮族、凍翼帝国は悪しき人族と手を組む異端、闇の魔法使いは組織力より個体の力で勝負する「蛮族より蛮族」たちです。

・ケルディオン大陸における冒険者
 仮面結社の一員というのが、一番ありがちな存在です。庵に定住したり、仮庵を組んで移動生活を送ったり。

 
◇大まかな歴史ほか

 神紀文明時代、人族の手はほとんど及んでいませんでした。ダルクレムはこの大陸で勢力を蓄えて、最後には追い詰められて倒されたといいます。
 魔法文明時代、強大な魔法王やそれほどでもない魔法王が各地に割拠し、大小さまざまな勢力を持ちました。テラスティアやアルフレイムほどの淘汰は進まず、大王や中小の王たちが連合を組んで、世俗的あるいは魔法的な理由で争っています。
 魔法文明が幕を閉じても、黄昏から暗闇へと時代は移り、魔動機文明の光は長いこと届かず、ようやく届いたのは侵略者としてでした。先住の赤人や蒼人は辺境に追いやられ、移民たちが築いた植民地は、あるものは独立し、あるものは独立に失敗し、またあるものは独立するには弱小過ぎました。
 そして〈大破局〉を迎え、ケルディオンは新たな混乱を迎えました。いつものことですと? それを当たり前にしなくなるのは、あなたのキャラクターかもしれません。

・イグニシアの五つ神
 ケルディオン大陸の神紀文明時代から魔法文明時代に、第二の剣の神になった5柱がいます。1柱が1地方を担当しますが、すべて大神であり、まとめて祀られることもしばしばです。

・ジェレイボール
 元はレプラカーンで、“小さき人”の種火、仮面集会の守護者として称えられます。
 友達のためならテロるよ私。……と言ったかはともあれ、特殊神聖魔法では声を遮断する壁を張ったり、消えない種火を点したり、白い炎で無効化能力を突破したりします。

・ローラク
 元はアルボルで、怒りそのものを焼き尽くす怒りを抱く、無限報復の神です。「目には命を、歯には魂を」というわけで、そんなでは長生きする人族の信者はおらず、信徒であろうがなかろうが蛮族はあまり寿命を全うできません。
 特殊神聖魔法では、ひたすら焼き殺す能力を与えます。

・カダサン
 元はマナフレアでしたが、古竜に分体が憑依しています。戦闘の守護者ですが、その勝敗は問いません。
 特殊神聖魔法では、攻撃能力を強化します。ダルクレムとは違い、種族は問いません。マナによる三本目の腕で、攻撃や荷物持ちもできます。

・タライキ
 ブーゲンビリア(ココノエカズラ)のメリアの生まれで、仮庵のぬくもりの神です。反魔動機文明をこじらせており、高度な技術全般を拒みます。
 特殊神聖魔法では、仮庵をまとめて回復したり、隠れ場所を作ったり、魔動機術を広範囲で妨害したりできます。

・サルゾー
 元は蒼人で、分体が地上で国家を率いていましたが、討伐されて信仰が衰えました。焼き印、家畜、奴隷主の守護者なので、現代の価値観から言ったら残念ながら当然ではあります。
 特殊神聖魔法では、家畜に魔法の印を押したり、敵を鎖で動けなくしたりします。

・仮面思想
 ダルクレムのはまり込んだ「俺は正しい」という前提を否定して、第二の剣に向き合う思想です。正義は剣にのみあり、“小さき人々”は義(かり)の正義を、仮面でのみ体現できるとの考えです。
 そして悪の仮面結社は、「仮面をかぶれば何をやってもいい」と解釈しています。

 
◇地誌

 ケルディオン大陸は、5つの地方に分かれています。
 鉄道網は3つの地域に分かれており、お互いの連絡はありません。

 
・ジェレイボール地方
 大陸の北西から北側にあたります。全体的に多湿ですが、熱帯なので土は痩せており、むやみに開発すると森林を荒れ地にしていきます。
 海岸沿いにアルフレイム大陸からの移民が集まっていますが、内陸でも点在し、ジェレイボールを主に信仰する先住者と緊張関係にあります。

・崩れ海峡
 アルフレイム大陸との間に広がっていた湿地帯が、〈大破局〉で浸蝕されてできた海です。ハリケーンが多数発生しており、海流と気流がケルディオン大陸へ叩きつけるように流れているため、流されたら帰ってこられません。

・ハーフムーン停車所
 崩れ海峡に面した崖地の上にある駅で、鉄道の新たな起点となっています。

・赤道鉄道
 アルフレイム大陸から直通していた鉄道の末端にあたります。旅客列車は都市近辺以外では日に1〜2本で、貨物列車が運行の中心です。
(本線)
 ハーフムーンストップ〜ブランチャー〜レプブリークベルク〜ウェストレイク…ジョルトーンホリエスヴァール〜オグストスラーザ〜アスチト
(ニューアルショニア支線)
 ブランチャー〜ニューアルショニア
(その他の支線)
 都合に応じて設定が可能です。

・ニューアルショニア
 アルショニアの反女王派たちが、流刑同然に植民した国です。

・蠱毒山脈
 熱帯雨林に包まれた、謎多き山岳地帯です。危険な動植物が多く、蛮族もあまりいません。

・オストキングスレイ
 キングスレイからの植民地で、レプブリークベルクにある植民会社により支配されています。収益の上がらない土地は放置され、匪賊の温床となっています。

・マンギバ
 ジェレイボール川の河口にある島で、赤人、および人間以外の種族による排他的な土地です。

・東エユトルゴ
 マンギバの向こうは、エユトルゴからの移民と先住の赤人の子孫が遊牧生活を送っています(冬営地や鉱山などの定住者もいます)。オグストスラーザの市場町が地域の中心ですが、政治的には統一されていません。

・カッパ山
 大陸北東の岬で、遊牧民の聖地です。

・血溜まり海岸
 エユトルゴと現地の王国の戦いで、両軍の血が大量に流されたという海岸です。砂浜が赤いのは地質のせいなのですが。

・帰北岬
 魔動機文明時代の前期に、エユトルゴの探検家が引き返したと伝わる岬です。

・オネルソン
 オストキングスレイの把握している範囲より内陸に移住した人族の国です。とはいえ内実は、乱立する鉱山や農場の支配者たちの寄せ集めで、統合される気配はありません。

・大谷
 ジェレイボール川の谷間の地域で、在来と外来の人族が共存しています。深い森はエルフとメリアの大居住地です。

・エノバス
 奥地の、しかし普通の国です。

・キュネル
 魔法文明時代の王国の遺跡です。

 
・カダサン地方
 大陸東部の地方で、北は温帯から南は寒帯まで及びます。

・大東高原
 大陸東部の広大な高原です。乾燥しており居住者は稀ですが、魔法文明時代は熱帯地域に蛮族の国家がありました。

・センテスノール
 大陸東岸の多島海で、エルフの居住地です。

・ケオペティ
 センテスノールのさらに南にある島々で、レーゼルドーン北部からラクシアを半周したという人間やドワーフたちが住んでいます。

・長虫断崖
 ケオペティの向かいにある断崖で、ドラゴンたちの住処です。

・ペンギン浜
 長虫断崖の先にある海岸です。ここより先は「調査しても儲からない」という理由で、魔動機文明時代にも調査の手が及びませんでした。

・コスレス王立鉄道
 ナタラの港からコンスティトゥシオンまで走り、そこからラックレールとスイッチバックとループ線でアルト・ラゴまで登り、コスレス本国の湖岸を走ります。
(本線)
 ナタラ〜コンスティトゥシオン〜アルト・ラゴ〜リチェイール
(支線)
 アルト・ラゴやリチェイールから、短い支線が複数あります。基本的に貨物用です。

・キ
 内陸北部にある神殿国家で、カダサンの最高神殿があります。カダサン川は急流になって海へと下っているため、魔動機文明時代の探検家も海から遡ることはできませんでした。

・コスレス
 内陸諸国の宗主国で、海岸から鉄道が通じています。部族の連合制で、調停は仮面結社に投げっぱなしすることもしばしばです。

・パイスス
 カダサン川の最上流の国でしたが、〈大破局〉で放棄されました。占拠していた蛮族が討伐された今、国民の子孫を中心に、改めて入植が進んでいます。

 
・タライキ地方
 大陸南東部、内陸にある地方です。ケルディオンの5地方のうち唯一、海に面しているかが確かめられていません。

・芋谷
 芋が大量に収穫できる、豊かな農地が広がっています。野生の芋を食べた動物や幻獣たちもよく出没します。

・カラムジー
 山岳地帯には第二の剣の陣営を崇める遊牧民が住み、近隣に、あるいはお互いに略奪を働きます。大王を名乗る族長が複数いますが、顔触れは常時入れ替わっています。

・白樺公国群
 人間、エルフ、ドワーフなどによる小国の群れです。魔法文明時代は統一国家があったといいますが、分割相続の果てにばらばらになり、たまに統一しようとする野心家が出ては叩き潰されています。

・アガニョーク湿原
 蛮族とアンデッドが潜む湿地帯で、魔法文明時代の蒼人の国家の跡地だといわれています。

 
・ハマースミス地方
 大陸西部にある地方で、かつての「サルゾー地方」です。地方神であるサルゾーの力が弱まった魔動機文明時代に、大陸外からの移民たちにより蒼人は追いやられて、移民の末裔を憎んで第二の剣の神々を信仰するようになりました。第一の剣に立ち返った者たちは、独自の仮面結社を営むか、外部へ亡命しています。

・マナーズ
 荘園(マナー)が乱立する地域で、弱小勢力たちが足を引っ張り合っている、見た目だけは平和な土地です。蛮族の隠れ家、奴隷や生贄の提供、その他諸々の犠牲になっている事を除けば。

・ニューアウリカーナ
 テラスティア大陸のアウリカーナ共和国の植民地だった国で、本国との音信が不通になった今、地方を統一しようと活動していますが、その前に権力の統合が必要ではないかと思います。

・小アイヤール
 テラスティアのフェイダン地方の大アイヤール帝国からの移民の国です。本国の健在を信じて、先住民には抑圧が基本です。

・南ダーレスブルグ
 テラスティア大陸とレーゼルドーン大陸にまたがるダーレスブルグ王国の植民地だった国です。本国が音信不通になると速攻で独立を宣言して、今に至ります。

・ライフォスリアノーヴァ
 テラスティアのダグニア地方にあったライフォスリア連邦の植民地だった国で、蛮族排斥派が追放された結果上、今も普通の国として存在しています。

・レンドリフト=ニムルダード公国
 テラスティアのレンドリフト地方からの移民による国です。

・南ユッシャー
 テラスティアのノルダール地方の神聖帝国ユッシャーの移民による国です。

・サルゾー匪賊領
 野盗の群れに他なりませんが、その背景には凍翼帝国が付いています。とはいえ根は野盗なので、それほど忠実なわけではありません。

・ニュージースドルフ
 ダーレスブルグ王国の植民地だった街で、今は凍翼帝国の支配下に置かれています。

・茜野
 グラスランナーが住まう広野の果てに、魔法文明時代の遺跡があります。この遺跡での魔神召喚の失敗により、ラクシアにグラスランナーが呼びこまれたといいます。

・ペゼット
 魔法文明時代から存在する国でしたが、〈大破局〉でどこかへ消えてしまい、跡地も見つかっていません。

・凍翼帝国
 蒼人と上位蛮族が支配し、第二の剣の神々を崇拝する国家です。外来者への敵意が激しく、アルフレイムから渡来した蛮族からの使者をノータイム誅殺しています。捕虜や奴隷も取らない、徹底した殺戮主義を(少なくとも本国は)取っているため、その内実はほとんど分かっていません。

 
・ローラク地方
 大陸西部北寄りの砂漠地帯です。とはいっても不毛な荒野ばかりではなく、地下水脈を利用しているエルフも見られます。

・西岸砂漠
 大陸西岸性の砂砂漠です。

・カラカラ砂漠
 ローラク川の西岸の岩砂漠です。

・キグアト砂漠
 ローラク川の東岸は、また砂砂漠になります。

・西岸鉄道
 モゼーニュの鉱床から魔晶石とマナタイトを採掘して、パラマルターの港に運ぶ路線です。海外からの需要がないため、今は列車の数もまばらです。
(本線)
  ラシュルフィー〜パラマルター〜モゼーニュ
 首都のラシュルフィーとパラマルターの港の間は、ただのおまけだったのですが、今は貨物に加えて、一日数本のレールバスが走っています。
 本来の主要部分、モゼーニュへの路線は不定期で、貨物列車の最後尾に客車をつないで旅客を乗せます。

・ハウダノ鉱床
 魔晶石の鉱脈としては、恐らくラクシアでも一番の鉱床です。とはいっても純度は低いため、魔法のエネルギーに使える魔晶石はあまりありません。ほとんどは、魔動機文明時代には産業用に使われていた屑魔晶石です。

・石膏砂漠
 北部の砂漠で、石膏のような質の砂が溜まっています。時折雨で溶け、死の罠になります。

・孤塔
 オーラントレック海から突き出している巨大な塔です。魔法文明時代からありましたが、少しずつ海に沈んでいるらしかったのですが、〈大破局〉以降は隆起しているようです。

 
・“五山”
 大陸中央部の高峰で、北から時計回りに、北嶺“雨の冠”、東山”不可侵山”、東南丘“青の山”、西南卓“オマニテーブル”、西峰“イグニスピーク”の順に並んでいます。どれが最も高いのかは、仮面結社との戦闘案件になりますので、触れないでおきましょう。

 
・下つ闇
 大陸の地下洞窟の集まりです。範囲は大陸の全域に及びますが、すべてが繋がっているわけではありません。

・セノチスの海
 巨大な地底湖で、海水に近い塩分を含んでいます。神紀文明時代にダルクレムが海の怪物を養殖したと伝えられており、マグロやイルカがアアーッ!?

・地下鉄道
 地下を縫う洞窟網の中には、奴隷の逃亡を助ける地下組織(文字通り)がいるとの話です。

 
・天魔の島々
 ケルディオン大陸上空に引き寄せられた浮遊島の群島で、一帯での飛空船の利用を危険にしています。

 
◇アイテム

・仮面
 仮面結社の象徴であり、匿名性を主張するためのアイテムとして使われており、中の人がバレバレでも知らないふりをするのがマナーです。
 特殊な魔法の効果を持つ仮面も、ケルディオン独自のものが多数あります。

 
◇イメージソース

 過去からのしがらみのどうしようもなさに根差す、ラクシアのアフリカ大陸と南アメリカ大陸の煮凝りです。マジックリアリズム曲解するんじゃない。


『ソード・ワールド2.5』:(C)北沢慶/グループSNE/KADOKAWA

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