#お茶の破壊・2杯目
◇ガープスユーザーに薦めたり薦めなかったりする副読本◇
ガープスのプレイやデータ作りに役立つ――かもしれない――本の紹介です。
*他のTRPG
「このゲームのこのデータをガープスで表現するとどうなるか」とか、「このコンセプトの背景世界に向いたルールはどんなのか」とか、あれこれ考える助けになる(であろう)物です。
とりあえず、知っている所だけ紹介を。
・『ガープス』英語版(第3版)
厳密には「他のTRPG」ではありませんが、装備や動物などのデータ集(「Bestiary」「Low-Tech」など)や歴史もの(「Japan」「China」など)を中心として、色々サプリメントが出ています。英語が苦手だと辛いですが(泣)、そーいう人は記述を反映した日本語サプリメントを気長に待ちましょう。ちなみに紙質は、ペーパーバックほど悪くはありません(待て)。
・『ガープス』英語版(第4版)
次第に日本語版にも反映する予定の新版です。サプリメントにもハードカバーを導入するというのは、『D&D』第3版を意識しての事かはとりあえず不詳(笑)。
・『ソード・ワールド』
もはや老舗と化しているお馴染みのシステム。数学に詳しい作成者のためかレーディング表がめんどくさいのは変わりませんが(大変だろうなフォーセリアの武具屋は(笑))、完全版になって戦士のオプションが増加して楽しめるようになっています。魔法使いのクラスがPC用だけでも3系統あるのも大きな特徴。
・『ソード・ワールド2.0』
舞台も一新した新シリーズ。魔法の機械を扱う魔法系統、蘇生を禁忌とするプリースト、複数の部位を持つコンピューターゲームのボス感覚のモンスター、武器ごとに固定の威力表により武具屋に優しい世界(笑)などなど。ケモノ好きのためにはうさぎ(タビット)をどうぞ。
・『央華封神』
古代(というか文明の黎明期)風の背景を持つ、神話や昔話感覚の珍しいシステムです。PC全員が仙人なので、アイテムは自作するわ次のシナリオが数十年後になるわという新鮮な体験も魅力(だからキャラクターの実年齢も……)。全員がいわば魔法使いですが、コスト消費型ではないのが大きな特徴。反動がドキドキの「裏成功」が結構盛り上がるとか。
ちなみにこのゲーム内の「五行」は、現実世界の五行と方角への対応関係がずれているので注意。
・『HT&T』
サイコロ乱舞で有名な『T&T』から派生したシステム。乱戦で暴れ回る迫力はそのままで、オプション活用による知的要素も組み合わさっています。
・『SEVEN=FORTRESS』(V3)
・『ナイトウィザード』
互いのコンセプトこそやや違うものの、次元的背景を共有しているファンタジー系の2作品。クライマックス以外ではある程度の演出戦闘が許容されている事もあり、GMのみならずプレイヤーのストーリー創出能力も求められるかもしれません(PCが敵を乗っ取るのはやり過ぎですが)。連発する世界崩壊の危機(笑)に後ずさりしない人にお薦め。
・『ダブルクロス』(第2版)
あえて単純に言うなら超人アクション系ゲーム(……単純に言い過ぎですし、追加ステージはファンタジー系もありますが)。同じ所から出ているためか、『S=F』『NW』とコネクションやシーンなどのルールが似ています。『ガープス』のユーザーとしては、小規模・互助的な「百鬼」の妖怪組織と、このゲーム内の巨大なオーヴァード組織を比較してみるのもいいかも。
・『D&D』(第3版・第3.5版)
日本語版も出た、『D&D』シリーズ最新の進化版です。歴史が長い分ディープユーザーも多く、またキャラクターの生存率を上げるのに熟練が必要だという事ですが(汗)、ゲーム世界設定(オアース、トリル、エベロンetc.)についての記述も見所、というか必見。
・『D&D』(第4版)
第3版に比べると、システムが大幅に入れ替わっています。魔法や武術を全て「パワー」としてまとめていますので、初心者にも手を出しやすくなりました。……値段以外は(笑)。
・『六門世界RPG』
後書きによると、初期計画では「ガープス・六門」だったそうです。召喚獣は第4版では「仲間」で表現できますので、コンバートも少しはやりやすくなったでしょうが、モンスターの特殊能力はいちいち必要CPを計算していると面倒過ぎるかもしれません。