◇GURPS moo Series Games◇

その0:背景世界


その0:背景世界
世界の概要
 ・冒険の舞台
 ・ルナル・ハイブリッドバージョン

その1:キャラクターの作成

その2:エタメロ・悠久世界のキャラクター達

その3:種族

その4:装備・モンスター/NPC


〜世界の概要〜

※以下では、悠久大辞典及びPB大辞典における考察を交えています。

 この世界はとある銀河にある恒星(「太陽」と呼ばれる、現世の太陽と同じ程度の星です)の周囲を回る惑星で、地球と同じく大きめの衛星(「月」と呼ばれます)を従えています。公転・自転速度共に地球とほぼ同じ365+1/4日と24時間です(余談ですが、度量衡の単位系は現世とほとんど同一です)。地軸が傾いていないため全土で季節感が乏しく、楕円の公転軌道を辿る途中で生じる太陽との距離の差だけが年間の気温に差を生じさせていますが大した物ではありません。低緯度から高緯度への熱の流動も良く、地球の熱帯や寒帯に相当する気候はほとんど存在しません。
 気候は全般に穏やかで、陸地のほぼ全土を緑が覆っています。やや小さめの大陸(とはいえ、反対側までは文明レベル5の時点ですら数ヶ月掛かりですが)が点在するため海からの水蒸気による降水に恵まれ、砂漠は小さ目の物がごく少数存在するのみです。人間を初めとする知的な種族がほぼ全土に居住していますが、魔物と呼ばれる特殊な生物も各地に生息しており、人口密度は決して高いものではありません。
 なおカレンダーは2種類存在し、エンフィールドなどで使われる太陰暦(1年=12ヶ月=336日)とシープクレストなどで使われる太陽暦(1年=12ヶ月=365日)に分けられます。大陸では太陰暦の方が一般的ですが、そのような地域でも気候に敏感な作物を育てる農家や観測を行う天文学者は仕事用の太陽暦を使っています。しかし完全太陰暦でも生活上の支障が存在しない上に、毎月が1日(月曜日)〜28日(日曜日)と綺麗に揃っている事が重宝されて誰も廃止しようなどとは考えません。

〈歴史〉
*適当にあちこち繋いだ、かなりいい加減な代物です(笑)。
*年代は太陰暦計算です。(太陰暦13年≒太陽暦12年)
-5000頃:暁の女神の聖地として、イルム・ザーンが建設される。
-3500頃:イルム・ザーンが墜落、封鎖される。
-1200頃:トロメア碑文が刻まれる。
-1000頃:エンフィールドの石切場の遺跡にミイラが埋葬。
-900頃:水晶鉱山の利権争いで、南方最北端一帯は荒廃。
-700頃:セアレス、黄金化により滅亡。
-200頃:それまでの四大元素分類に代わり、効果から体系化した物理・神聖・精霊魔法という分類が誕生。
-100頃:異世界の青年がパーリアに出現。
-50頃:タナトスが歴史に初めて姿を見せる。元は王族とも異種族とも言われるが詳細は不明。
0:“魔法王”タナトスが世界統一。以前の国家組織は自治単位として存続。
10頃:タナトスが三分類法を公式に採用。四大元素分類は廃れる。
30頃:タナトスの失踪。統一王国の分解。
100頃:大陸南方北部の「王国」、最北端に王都と王城を建設。
200頃:ツチミカドが王城に住み着き、不老不死の実験を開始。
500頃:エンフィールドを王都地区南部に建設。雷鳴山を火山制御装置で封印。
600頃:後のセントラルロットを開発。錬金魔法、物理魔法から分離。
750頃:東方の王朝が分裂。沿海部の豊かな地域の離脱により内陸部が衰退。
800頃:リューベック大公国滅亡。大陸最南端の小国家群が連邦を形成、「王国」の圧力に対抗する。
850頃:大拡張計画に従い、エンフィールドの市街地を更に拡大。エンフィールド学園設立。
900頃:ローズレイクカーニバルを見に来て倒れたローラ、雷鳴山地下で眠りに就く。
940頃:ノイマンとベケットが王国軍に入隊し、ベケットがノイマンに忠誠を誓う。
945:「王国」最精鋭部隊が北方最南部に侵攻。北方諸国は互いに抗争しており大半が崩壊。
949:北方諸国の9割が焦土化。
950:北方諸国軍残党の魔法兵器による王都の消滅。王国軍の撤退と南北境界線上での北方軍の壊滅により大戦は終結状態に。
951:「王国」本土の領域(南方北部)を引き継ぎ、本土南部の諸都市を中心として共和制の「政府」建国。疲弊した北方諸国が完全崩壊、無政府状態になる。
952:王国軍エンフィールド部隊を元にしてエンフィールドに自警団設立。ノイマンはその裏で自治運動結社「物言わぬ柱」を設立。
954:南方南部の植民地から入植者を完全引き揚げ。残された原住民の間で紛争激化、内戦多発地域に。
955:エンフィールド他、旧王都地区の諸都市に自治を認める。
959:壊滅した諸国を母体として北方中央部に帝国建国。周囲の都市国家連合と戦争を断続的に開始。南方と北方間の陸路がほぼ途絶。
961:評議会の裏仕事を請け負う事を条件に、シーヴズ・ギルドが設立。
968:南方のニーパントが、総合歓楽都市の中心として遊園地を開設してこれ以降順次拡張する。
978:蒸気機関車を用いた鉄道が、別の大陸の某都市近郊で開通。
980:ランディが騎士団長を務めた北方の某国滅亡。
986:北方のとある修道院が魔物の襲撃を受け壊滅、トリーシャを除いて全滅する。
987:リカルドとトリーシャ、エンフィールドに来る。
990:「機関車おじさん」が出版される。
993:タカマハラ、魔術師夫婦の喧嘩により滅亡。
997:東方北部の某都市で、リサの弟(自警団員)が紅月に殺害される。
999:西方のドルトリンで最大の繊維工場が倒産、街は急速に衰退する。
1000:統一1000年を期して様々な秘密結社が活動したらしいが、詳細が知られる事は無かった。
1001:ローラの精神体が教会に住み着く。エンフィールドで美術品盗難事件が発生、ジョートショップの居候が逮捕・保釈される。南方海上の多々良島でグリフォンが発見される。
1002:雷鳴山の噴火を未然に阻止。ハメットが逮捕されるがアリサの弁護によりボランティアに。ローラの本体を発見。シーラがローレンシュタイン音楽学院に留学。ハメットが旅立ち、その少し後にジョートショップの青年もアリサの目の薬を探しに行く。
1003:ノイマン隊長が死亡。唯一残った弟子を中心として第三部隊の再建開始。テイラー評議員狂言脅迫事件。魔物の群れの襲撃により大武闘会中止。
1004:ベケット団長が辞職、失踪。「物言わぬ柱」解散。リカルドが団長代理となる。大武闘会が常時開催化。ベケット、飽きたのか(笑)エンフィールドに帰還。ハメットとジョートショップの青年、少し後にはシーラも帰還。
1005:未知の大陸が発見される。発見者にちなんでセリーヌ大陸と命名。
1006:エンフィールド評議会の選挙システムが、商店組合や有力者による制限選挙から普通選挙に変更。
1010:シーラが聖歌を作曲し、精神体型魔族はその後数年で世界から滅亡。第三部隊隊長が団長となり、代理を務めたリカルドは引退。
1013:陸封された南方の紛争地帯から、北部の政府領と南部の連邦領へ武力攻撃が相次ぐ。
1015:紛争地域に政府軍と連邦軍が共同で介入。数年後までに全国家を解体して従属地区として二分支配。
1020:パティがさくら亭支店第1号をローレンシュタインに出店、以降全大陸にチェーン店化。シェリル作「悠久幻想曲」保存版がディアーナの挿絵により刊行、ベストセラーになる。
1022:奥義と覚醒能力を研究の末体系化し、そこから特殊物理攻撃が派生。エンフィールドの出資と入植により、旧王都地方のシェフィールド市とニューフィールド市が復活。
1024:ローラが「政府」の君主として即位。ニューフィールド朝の開祖となりニューフィールドへ遷都。
1040:南方北部の四分類法と南部の四大元素分類の比較研究から、魔法統合理論がシェフィールドで成立。
1060:内燃駆動型飛行機「オスカー1」が実験に成功。連邦国家がほぼ現在の規模に成長。
1070:魔法動力プロセッサがショート・インダストリのニューフィールド研究所において開発。机上段階で断念されていた数々の技術開発がこれ以降急ピッチで進む。
1078:内燃機関とプロセッサの出力勝負でプロセッサが負けるが、エネルギー補給の不要なプロセッサがこれ以降各国で爆発的に流布。
1087:太陽暦1000年祭が連邦で行われる。ただし太陰暦を使用する国では何事も無し。
1105:世界初の都市間鉄道が開通。動力はプロセッサ。
1127:ラジオ放送が開始。
1152:テレビ放送が開始。
1190:連邦会議で魔法能力者の減少が示唆されるが、対策の検討は年期終了により未成立。
1194:連邦所属の某国で、農場主兼ピアニストのアトレー氏がホテルグループ「チェリーブロッサム」の令嬢と結婚する。
1205:セリーヌ大陸発見200年祭を原住民団体が妨害。混乱は翌年まで続く。
1212:世界初のノートパソコンが発売。クィーンズポートで連邦の捜査チームが魔物により壊滅。
1215:連邦政府の秘密プロジェクト「明るい触角族保存計画」が発動。発見した2名の触角族をつがわせるべく、シープクレスト評議会に打診される(笑)。
1218:ルシード、保安局に入局。
1219:シープクレストを狙った日蝕テロを、第四捜査室と連邦保安機構特殊部隊が阻止。

〜魔法と機械、そして社会〜

 マナの密度は「密」(ごく一部の地帯では「濃密」)、文明レベルは4(エタメロの世界)、5(エンフィールド)、7(シープクレスト)です。この世界では、《幽体投射》などの呪文を使ってもマナを「疎」とは見なしません。
 このマナの高さにより、太古の昔からこの世界の知的種族達は魔法技術を用いて様々な奇跡を作り上げてきました。それが一度崩壊しても文明は再生し、そして科学と複合した新しい技術を確立したのです。その反面マナが濃いために物理法則がやや不安定で、高度な科学技術“だけ”による産物(文明レベル6以上の技術の一部。オートマチックの銃器や原子炉など)は正常に作動できません。超能力も存在しませんが、異世界から超能力者が召喚される事は有り得るでしょう。
 魔法による豊かな生活のためこの世界の社会は文明レベルに比べてより早く発展し、社会組織やモラルも多種族共存のために高度化をより一層早めました。文明レベル4の段階で既に読み書きは一般化し(魔法印刷が普及したのもその要因でしょう)、5の段階では平等の概念や自由主義、一部の場所では社会主義さえもが普及しています。7に達した時点では発展速度がやや鈍っていますが、住民の根本のモラルはかなり高く、それに反した行動は激しく糾弾されます(浮気や器物破壊などにはかなり大らかですが……)。
 なお、主な政治体制は以下の通りです。
・エタメロの世界:街と周辺の村落群を単位とした分権的国家が中心。版図は広いが人間(など)の領域はかなり狭い。
・〈大陸〉:様々だが文明レベル6(ラジオ発明)以降は中央政府の権限強化。文明レベル4時点には魔物を駆逐して人間やエルフの領域も広がるが、居住地帯外には魔物も多い。
 ・北方(文明レベル5):中央集権的な帝国と、軍事力を中心とした都市国家群が存在。大戦の後遺症で国家勢力は弱く、周縁部では魔物の襲撃も。
 ・南方北部(文明レベル5):貴族共和制の半ば中央集権的な国家。北端部の旧王都地方は都市単位で広範な自治(軍事権・治安権含む)を認められている。
 ・南方南部(文明レベル7):構成国が大きな権限を持つ連邦制国家。構成する国や都市の内情は様々だが、君主制・共和制問わず民主的な制度を取っている。

 補足ですが、マナの乏しい世界へ行くような事があっても、「魔法の素質」を持つキャラクターが自分自身で魔法を行使する場合のみはマナを最低でも「密」とみなします。プロセッサを含む魔法の道具は周囲のマナに影響を受け、「並」以下の地域では機能が低下してしまいます。マナが「無し」の地域が存在する場合は例外で、その中では自分自身で取得した呪文すら使えなくなります。

 関連する異世界のマナの密度と文明レベルを、ここで記しておきましょう。
・現世(エタメロ主人公の世界):密度「疎」、文明レベル7
・バーゼムド(フェーゼの鏡の向こう):密度、文明レベル共に不明
・天界(平行次元の一種):密度「濃密」、文明レベルは同一
・魔界(平行次元の一種):密度「濃密」、文明レベルは同一
・イデア世界(イデア理論によって成り立つ現世の平行世界。「デバイスレイン」の舞台):密度「並」(オーギュメントか「特殊な背景」必要、使用制限あり)、文明レベル7
・モズ(「アナザー・メモリーズ」の舞台):密度「密」(成層圏より上は基本的に「やや疎(技能レベル−1)」〜「無し」)、文明レベル5
・組曲世界(バーチャルリアリティの発達し、魔法も未確認だが存在する「組曲」の世界):密度「並」(「特殊な背景」必要、使用制限あり)、文明レベル7

〜文化について〜

 この世界の文化は、精神性を比較的重んじています。文明を支えている魔法が精神に依拠する技術であるため現世より精神に関心が深く持たれ、相互の精神的絆を非常に重視した文化が築かれました。凶悪や悪辣な人物は現世並み、下手をすればそれ以上にいますが、邪悪な人物は徹底的に社会から排除されます。その反面精神世界の研究も実利に傾き、純粋な哲学というものはあまり存在しません。神の存在への疑いはあまりありませんが、実際に見たとかいう人がそうごろごろしている訳でもありません(特にエンフィールドより、魔法系統が神や精霊と関連付けられていないシープクレストでは信仰の希薄化が顕著です)。環境が豊かなため雰囲気は比較的呑気で、特に〈大陸〉の南方は寛容性や融合性を強く持っています(ですので南方人をロールプレイする場合、日本人はあまり民族的性向を気にする必要は無いでしょう)。〈大陸〉でも北方は寛容性が乏しいと言われていますが、地球に持って行けば特別に気にするほどのレベルではありません。
 文化形態は、近代〜現代の東アジアやヨーロッパなどと少々似ています。服装も洋服や和服に似た独特の服(袴の代わりに巻きスカートを履いたり、足元が靴だったりします)などが多く、住居も穏やかで湿気の多い気候に対応して、開口部を大きく取った明るい作りです(材質は木や石が中心だが、文明レベル5以上になると鉄筋コンクリートが増加)。〈大陸〉の南方は温暖湿潤気候、北方は西岸海洋性気候が主流を占めており、主食は米と小麦が半々です。人口に比べて豊富な土地での牧畜や広い海での漁業も盛んで、食生活は豊かです。

〈文明レベルの補足〉
 文明レベルの略称が「TL」である所から分かる通り、文明レベルは即ち技術レベルです(特殊な事情の介在しない限り、文化も「技術」によって支えられる物です。技術を逸脱した文化を持つ例としては、巨大国家を統制するために官僚制度(TL4〜5相当)がTL2段階で登場した古代中国、双子の月の神々が具体的な社会の運営(TL5〜6相当)まで伝授したルナル、地球の失敗を繰り返さないためにロード・ブリティッシュが「徳」の概念(TL8以上)で精神面を高めたブリタニアなどが存在します。機械技術(TL3相当)が禁断の技とされ、魔力を持たないで生まれると「死人」として命を絶たれる『ダーク・ソード』の世界に至っては、TLでの評価はもはや無意味でしょう)。
 魔法を持つ世界の例に漏れず、この世界の文明レベルも「史実における一般的な指針」を大きく外れています。以下にその例を記しましょう。

(輸送)
 パーリアが3、エンフィールドが5の初期(蒸気船や鉄道が一部に存在)、シープクレストが7(プロセッサ動力の鉄道や船が主流。飛行機は存在しないが飛行船は存在する)
(武器と防具)
 パーリアが3、エンフィールドが5、シープクレストが6(核爆弾や機関銃、飛行機は存在しない。防具も現世と別方向へ進化)
(動力)
 パーリアが3、エンフィールドが5初期(電気・内燃機関が最新技術)、シープクレストが15+相当(“普通の”動力は放棄されたが、魔法動力プロセッサにより半永久動力を実現!)
(医療)
 パーリアが4、エンフィールドが6、シープクレストが7

 以上の通りですが、特に医療に関してレベルが高い事と、武具や動力に関して6以上は魔法技術が中心となる事に注意して下さい。濃厚に漂うマナのせいで機関銃や原子炉はまともに機能しないのです(稼動させたくても自動的にファンブルします。通信機が擬似生命体発生装置として働いたりはいくら何でもしないでしょうが(笑))。


〜冒険の舞台〜

 「エターナルメロディ」のスタート地点パーリア、「悠久幻想曲」〜「ensemble2」の舞台エンフィールド、「Perpetual Blue」の舞台シープクレストの簡単な解説と施設一覧です。それぞれの詳細を知りたい方は、当サイト内のファンページをご覧下さい。

パーリア/Parlia
 ※→当サイト「Four Seasons」内「永遠旋律の間」
 パーリアはそこそこの規模の街ですが、都会と言われるほどではありません。なぜか街の裏手に広がる草原に、時折異世界から人が飛ばされてくるのが他の街との違いですが。
 そこそこの人口の中に半獣人である牙人族やフォーウッド、そして妖精の姿も見られ、噂ではヴァンパイア・ハーフや魔族も密かに(または堂々と)住んでいるとの事です。街の表口から人の足で26日歩けば、ムランの村やトゥバリンの町、バリジアの街を経て世界有数の都市である大都ジェクリに到達します。

パーリア市内
 まじない小路(呪い師や魔法使いの集住地)
 博物館
 スーパーマーケット
 レストラン
 青い小鳩亭(冒険者の酒場)
 魚屋
 大通り
 公園
 魔法研究所
 魔女ババロン婆さんの家
 吟遊詩人ロクサーヌの家

遠方
 “大都”ジェクリ
 ボー・グーンの廃鉱
 ガミルの洞窟
 ダーヴァルザンの大都
 ハザン遺跡
 ソーブルの湖
 カーゼルーンの大都
 海賊王の島
 ツェンバルンの大都
 フォーウッドの森
 “黄金都市”セアレス
 パーツィの大都
 影の民の里
 双面山
 “帝都”ウォール
 “城塞都市”ジン
 “閉鎖都市”イルム・ザーン
 マリエーナ王国
 ポカホンタン遺跡
 サンドワーフの街
 影の民の隠れ里

エンフィールド/Enfield
 ※→当サイト「Four Seasons」
 エンフィールドは大陸南部最北端近くにある自治都市で、街ができてから既に500年が経過します。かつては900年の栄華を誇った王国王都の衛星都市だったのですが、50年前の大戦で王都が壊滅したため北方との交通も遮断され、今では周囲から隔絶された陸の孤島的な街です(しかし周囲への陸路や南方への水路は機能していますので、一般に言われるほど閉鎖的な所ではありません)。自治守護のために結成されて自警団と表裏の関係にあった秘密結社が暴走・崩壊したばかりですが、大した混乱も無く政情は落ち着いています。地方都市としては一通りの産業や施設も揃っており、生活水準も高めです。人間以外にはエルフが何名かとライシアンがごく少数暮らしていますが……。

南地区(サウスロット)
 祈りと灯火(ともしび)の門
 自警団事務所
 グラシオコロシアム
 アトラ橋(セントラルロットに通じる橋)
 ショート科学研究所
 フォスター家
 コロシアム通り
 科学者の遊歩道
 ムーンリバー

イーストロット
 エレイン橋(南地区に通じる橋)
  船着き場
 クラウンズサーカス
 役所
  評議会
  旧公安維持局本部
 セント・ウィンザー教会
  孤児院
  小学校
 風見鶏館
 バクスター家
 自警団団員寮
 シーヴズ・ギルド
  賭博場
 旧王立図書館
 学生寮
  男子寮
  女子寮
 エンフィールド学園
 エンフィールド学園グランド
 ローズレイク
  カッセルの小屋
  城跡
 学園通り
 リバティー通り
 ウィンザー通り
 学問の小道
 湖通り
 アレフの家
 ギャラガー家

セントラルロット
 ジョートショップ
 ラ・ルナ(レストラン)
 旧災害対策センター(自警団第五部隊詰所)
 さくら亭(食堂兼宿屋)
 マーシャル武器店
 夜鳴鳥雑貨店
 陽の当たる丘公園
 ルクス通り
 さくら通り

ウェストロット
 リヴェティス劇場
 シェフィールド家
 西の門
 リヴェティス通り

ノースロット
 ショート邸
 フェニックス美術館
  館内食堂
 クラウド医院
 洋品店ローレライ
 水晶の館
 魔術師組合
 由羅の家
 雷鳴山登山口
 フェニックス通り
 市街地造成区域

場所不明
 本屋
 魚屋
 医療学校
 ゴミ処理場

エンフィールド近郊
 西の山
 誕生の森(北)
  天窓の洞窟
 雷鳴山(東)
  温泉
  寂しヶ原
 ローズレイク(南)
  マリオン島
  恋人達の島(10年に1度のみ出現する)
  ローズレイク湖底トンネル
  画家ガーバリーの家
 自警団演習場(東、北)
 石切場の遺跡
 アルフォンヌ炭坑
 自警団詰所跡
 彩紅(レイホン)の洞窟(南東)
 アメージング・バレー

遠方
 王都跡(北)
 ニーパント(歓楽都市)
 紛争地域(南方)
 クィーンズポート(南方)
 多々良島(遥か南)
 ドルトリン(西方)
 帝国と都市国家群(北方)
 ローレンシュタイン(芸術都市)
 リューベック公国故地(大陸の反対側)
 テンティル(ワインの産地)
 カリキアスタ(ワインの産地)
 ピシリエット地方(ワイン「プリティフェイス」の産地)
 シバリデス地方(銘酒「忘れな草」の産地)
 東方旧王朝地方
 クーの秘境(東方、豆苗モドキ(芋虫)の産地)
 ヤマタイ(懐石料理の発祥の地)

シープクレスト/Sheepcrest
 ※→当サイト「Pure Blue Drip」及び「Perpetual Blue情報局」
 〈大陸〉のかなり南方、プレーステール海の沿岸にある港湾都市です。一帯を支配する連邦国家に都市国家として属しており、自治を認められています。元は国境地帯で良港になり得るにもかかわらず放置されていた場所ですが、「赤髭」と通称される人物の尽力によりバードソング・リバーの河口に街が作られました。現在では川を挟んで東側の旧市街と西側の新市街に分かれており、遠く大陸外からも船が来航しています。街の周囲はエクイナス、ミエーレといった山に囲まれており、市街地は内側の約5km四方に収まる範囲内で主な公共輸送手段は巡回バスです(鉄道もありますが、市外との連絡が中心です)。住民は様々な地方の血を引く人間達がほとんどですが、エルフやライシアン若干名と水妖・ヘザー共に1名ずつも居住しています。
 港湾都市である関係上昔から事件も多く、市は警察組織である保安局を擁しています(連邦制国家であるため、所属する諸国・諸都市が保安局を持っており、それを連邦保安機構がまとめているという形です)。保安局の刑事調査部に属する第四捜査室(対魔物・魔法犯罪部署。通称ブルーフェザー)は魔法犯罪の減少によりバードソングの中洲に半ば追い出されていましたが……。

旧市街
 工場街/北部
  シープクレスト東駅(鉄道駅)
  東駅北口広場
  ドミトル製作所
  バー・トラッシュ
  鉄道通り
  変わり身通り
 商店街/西部
  アレーヌ広場
  時代屋(骨董品屋)
  三日月ベーカリー
  アミーゴ(屋台)
  ドラゴンスパイス(香辛料屋)
  アレーヌ通り
  マーケット通り
 住宅街/東部
  占いサロン天狼星
  トランプ通り
 学生街/南部
  市営図書館
  シープクレスト学園
  シュメルツ診療所
 場所不明
  ピースクラフトファンクラブ元事務所

新市街
 フラットヒルズ/北東部
  ケレブルム霊園
  SCCB(放送局)
  中央総合病院
  霊園通り
  鉄道通り
  サリバン家(ピースクラフトファンクラブ会長)
 ボジェーロ・スクエア/北部
  クーロンヌ(ケーキ屋)
  ボジェーロ百貨店
  鉄道通り
 ブティック・アベニュー/北西部
  シープクレスト西駅(鉄道駅)
  西駅南口広場
  チャーム・アイ
  アクア宝飾工房(宝石屋)
 オフィス・エリア/東部
  アレクトール広場
  市庁舎
  保安局本部
  サンセット銀行
  郵便局
  ブルーフェザー事務所
  アレクトール通り
  市庁舎通り
  港通り
 トレーディング・ファーム/南西部
  レインステップ(レストラン)
  港通り
  ノワ・ルーナ通り
  湾岸大通り
 場所不明
  ピースクラフトファンクラブ新事務所
  元ピースクラフト家
  ビーズ・ネスト(食堂)

港湾区
 第一埠頭/旧市街側
  ミッシュベーゼン(酒場)
  錨亭(酒場)
  カモメ書店(古本屋)
  水上マーケット
  湾岸通り
  赤髭横丁
  バラック通り
 第二埠頭/三角州
  女神像広場
  商館ブロック
  倉庫
 第三埠頭/新市街側
  倉庫ブロック
  第三埠頭遊歩道
 港公園/南西端
  噴水公園
  港公園シネマ
  ポートパークズー
  シーサイドホール
 バードソング・リバー
  東駅鉄橋
  海蛇橋
  女神橋
  旧市街大橋
  新市街大橋
  ポートブリッジ

場所不明
 十万石(盆栽屋)

市外
 エクイナス山(北西)
 ミエーレ山(南東)
 プレーステール海
  親子灯台
  水妖の国

遠方
 ガリク地方(小麦の産地)
 クィーンズポート(北方)
 連邦保安機構本部


〜ルナル・ハイブリッドバージョン〜

 とはいっても、世界設定の根幹までは真似せずにせいぜいキャラメイク関係くらいです(詳しくは、他の各項目を参照して下さい)。

〈エンフィールド〉
 魔法の使い手が多いせいか住民の位階は平均して高く、人口の3割以上が入信者以上です(ルナルの平均は約1/5)。
・ガヤン *神殿=さくら通り
 信者の中心は商人達です。役所の役人達も大半が信者ですが、元が王国軍の精鋭部隊である関係で、自警団の隊員には意外に多くありません。警察権や司法権が無いために、神殿の主な役割は取引仲介や仲裁です。
・サリカ *神殿=セント・ウィンザー教会
 エンフィールドの一般人の大半が、サリカを信仰しています。サリカ神殿は小学校の役割も果たしており、エンフィールドの子供はサリカ神殿で初等教育を受けます。孤児院や養老院の役割も果たしており、結婚式や葬式も行われます。
 ちなみに、エンフィールドの全ての神殿は、元は総合神殿として教会に固まっていました。このため、エンフィールドの宗教行事は全て教会で行われます。
・ペローマ *神殿=旧王立図書館
 戦闘能力が重視されるエンフィールドは、破壊を嫌うペローマ信者には縁が遠いようです。街の規模の割に信者は少なく、大半が科学研究所と学園に固まっています。学園は王都のペローマ本神殿と宮廷魔術師団が管理していましたが、戦後はペローマ神殿と魔術師組合が共同管理しています(エンフィールドの魔術師組合は純粋な魔術師団ではなく、各信仰の優秀な魔法使いを集めて研究を行っています)。
・ジェスタ *神殿=旧災害対策センター
 職人が信者に多いですが、それ以外には何と言っても自警団でしょう。戦闘や災害対策と関係の深い第一・第五部隊にかなり見受けられます。
・シャストア *神殿=リヴェティス劇場
 信者はあまり多くありません(どこでも大抵そうですが)。演劇関係者や文筆業関係者が中心です。
・アルリアナ *神殿=セント・ウィンザー教会
 若い女性や市外の猟師・薬草取りなどが主な信者ですが、蹴打術目当ての信者もかなりを占め、人数は割と多いです。サリカ神殿と共同で、結婚式や葬式も行います。
・タマット *神殿=グラシオコロシアム/シーヴズ・ギルド
 信者は商人中心ですが、自警団にもかなりの数がいます(神殿その物は、大して社会的機能を果たしてはいませんが)。シーヴズ・ギルドがいわば裏タマットにあたりますが、他の信者も結構多く入っています。それ以外の悪人も当然います。
・リャノ *神殿=エレイン橋付近
 ローズレイクの漁師や南方へ下る船乗り達は、ほとんどがリャノの信者です。商人や音楽家にも結構な数の信者がいます。街の上下水道や温泉パイプも、リャノ神殿の管理です。
・その他の神
 デルバイやファウン、ナーチャの神殿はありません。ごく少数の信者がいますが、それらは協力神として祭られているジェスタやリャノの神殿に寄り集まっているようです。
・その他の月
 白き輪の月の魔術師は魔術師組合に、緑の月信者や銀の月信者は街を離れた所に集まります(天窓の洞窟は水の元素神の、雷鳴山は風の元素神の聖域です)。黒の月信者は無きに等しく、ほぼ完全に駆除されています。

〈シープクレスト〉
 住民と神殿の係わり合いがかなり薄れています。神官や高司祭は魔法使いと街の有力者にほぼ限られ、一般人はほとんどが平信者か入信者止まりです。
・ガヤン *神殿=新市街オフィス・エリア
 商業都市であるシープクレストにおいて、リャノと並んで最も信者の多い神です。公的機関、特に保安局はメンバーの9割以上がガヤン信者です。
・サリカ *神殿=新市街オフィス・エリア
 サービス業を中心に、かなりの人数がサリカの信者です。輸送業もサリカ信者と関わりが深く、リャノ信者との付き合いがかなり多いでしょう。SCCBもサリカ神殿の直営です。
・ペローマ *神殿=旧市街学生街
 学術研究が盛んでないせいか信者はかなり少なく、大半が街に1つしかない学校である学園の関係者です。精密機器の作成や管理、点検にも、ペローマ信者が時折見られます。
・ジェスタ *神殿=旧市街工場街
 都市のライフラインを維持するために、多くの信者が従事しています。職人にも多くの信者がいますが、魔物が減少したために治安維持関係にはほとんど信者が残っていません。
・シャストア *神殿=旧市街商店街
 娯楽産業や出版業などに、そこそこの数の信者がいます。報道機関にもいますが情報信頼度は芳しくありません(笑)。
・アルリアナ *神殿=新市街ブティック・アベニュー
 特定産業との繋がりが乏しいせいで、現在では信者があまりいません。芸術家やサービス業、医療関係に僅かに見られるくらいですが、メンタルケアでも脚光を浴びています。
・タマット *神殿=旧市街商店街
 商業関係者やガードマンに、信者が多くなっています。また、この街には裏タマットは存在しません(神殿組織の弱体化と共に、技能の伝授だけが表に吸収されました)。
・リャノ *神殿=港湾区第一埠頭
 港湾関係や漁業、交易商を中心に、ガヤンと並ぶ信者の多さを誇ります。鉄道や巡回バスの運営もリャノ信者が関わっており、ガヤンと並んで二大勢力の一角を成しています。しかし交保海上隊は保安局の一部であり、ほぼ全員がガヤン信者です。
・その他の神
 デルバイ神殿が工場街のジェスタ神殿に併設されています。ファウン神殿とナーチャ神殿は墓地に併設されていますが、信者はごく少数です。
・その他の月
 双子の月以外の信者はほとんどいません。魔術師は研究施設の多い都市に集中していますし、緑や銀の信者は普通街には住んでいません。黒の月信者は当然悪人だけです。


目次に戻る